インフィニット・ストラトス 受け継がれる光の絆   作:ジーク・フリューゲル

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Episode.30 決意 -レゾリューション-

あの後箒は他の専用機持ち達に回収された。紅椿に記録されていた戦闘映像からファウストの出現、福音の変異、一夏の行方がわかった。

『作戦は失敗だ。以降、状況に変化があれば招集する。それまで各自現状待機しろ』

千冬はそれだけを言って去った。

 

 

箒は夕暮れの海の砂浜にいた。

「・・・・・」

箒は無言のまま待機状態の紅椿を見ていた。

(私は・・・何の為に力を望んだんだ!!)

結局自分は何も出来なかった。戦いは全部一夏がやっていた。そして守られていた。ダークスラスーからも、福音が放った光線からも、一夏は自分を身を挺して守ってくれた。

一夏の力になりたくて姉に頼んで専用機を造ってもらった。だが、自分は無力で何も出来なかった。

「・・・こんな物!」

箒は紅椿の待機状態の鈴の付いた紐を握ると腕を振り上げた。

 

 ガシッ

 

その腕を後ろから誰かが掴んだ。振り向くとそこには鈴がいた。

「あんたさ、何考えてるの?」

「・・・離せ。私にはもう、必要ないんだ」

「専用機貰っておきながら何言ってるの?」

箒は鈴の腕を振り払った。

「こんな物があっても私は一夏を助けられなかった!!だからこんな物要らないんだ!!」

「っ!!」

 

 パチンッ

 

鈴は箒の顔を思い切り叩いた。

「・・・え?」

箒は叩かれて赤くなった帆を抑えた。

「・・・いい加減にしなさいよ!専用機持ちはそんな我儘が許される程甘くないのよ!専用機を持ったその時から責任も一緒に背負うのよ!」

「・・・だが一夏は傷ついた。私を庇って」

「そんなの一夏にとって今更だよ」

鈴の後ろからセシリア、シャルロット、ラウラが現れた。

「どう言う事だ?」

「一夏は今までビーストから守る時自分の事なんて考えずに身を挺して守ったんだ」

「お前達は知らないだろうが、アイツの体は傷だらけだぞ」

「・・・私も聞いた時は驚きましたわ」

そんな事を呟くセシリアであった。

「それに今のお前に足りない物がある」

「足りない物?」

「アイツが持っていてお前が持っていない物、それは立ち向かう心だ」

「立ち向かう心・・・」

「そうだ。目の前に何が立ち塞がろうと守る為にただ前に進む、あいつはそう言ってた」

「ラウラのは一夏の受け売りだけどね」

「・・・それを言うな」

ラウラは顔を赤くした。

「それであんたはどうするの?」

「・・・・・」

箒は考えた。しかし答えが浮かばなかった。

 

『諦めるな箒、自分を信じろ』

 

(・・・・一夏?)

箒は何処からか一夏の声が聞こえた気がした。そして決心がついた。

「私は・・・戦う。この紅椿と一緒に」

それを聞いて全員が安心した。

「で、アイツの現在地は?」

「ここから沖合に30キロだ」

「さすがドイツ。仕事が速いわね」

「でも、武器は多い方がいいんじゃないの?」

シャルロットはUSBメモリーを何処からか取り出した。

「それは?」

「一夏の鞄の中探ったら出てきたよ」

「何をしてるんですのあなたは?」

「それで、それは?」

「一夏が造ったディバイトランチャーのデータだよ。セシリアと鈴の分もあるし多分ラウラと箒の分も」

「あいつ何時の間に・・・」

「シャルロット、まさかお前の持っているあれも?」

「うん。一夏が造ってくれた」

「なんだか羨ましいですわ・・・」

「そんな事より今は作戦だよ」

「そうね。開始は今夜ね」

そう言って作戦は決行された。

 

 

 

 

 

 

 ザァー、ザァー

 

(ん・・・。此処は・・・?)

 

一夏は目を覚ますと砂浜に寝ていた。体を起こすと一人の少女が目に入った。

「ラ、ラ~♪ ラララ♪」

揺れる白い髪。輝き、眩しいほどの白色。同じ色のワンピース。風に撫でられて時折ふんわりと膨らんでは舞った。一夏はただ少女を見たいた。

 

 

 

 

 

福音は海上200mで胎児のように丸くなっていた。福音から遠く離れた場所に箒達はいた。

「敵機確認。攻撃を開始する」

ラウラはそう言うとディバイトランチャーを構えた。セシリア、鈴、シャルロット、箒もディバイトランチャーを構えた。

「箒さん。射撃は初めてですけど大丈夫ですか?」

「これでも訓練機のラファールを何度か使った事がある。コツは大体わかる」

そうして五人は福音をロックオンした。

 

 

『発射!』

 

五人はトリガーを引くとビーム砲が発射さ五発とも福音に命中した。

 

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