インフィニット・ストラトス 受け継がれる光の絆   作:ジーク・フリューゲル

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Episode.31 姫矢 -ザ・セカンド-

 

作戦室 

 

「織斑先生!福音の近くに五機の反応が!」

「・・・アイツら!」

 

 

 

福音は攻撃を受けると活動を開始した。

《敵機確認。破壊する》

福音は両手からダークフェザーを放った。五人は散開してそれを避けた。

セシリアがストライクガンナーを装備しブリリアント・クリアンランスから送られてくる情報から福音を捉えて撃った。

福音はセシリアの方を向いてダークフェザーを撃とうとした時、後ろから攻撃を受けた。振り向くとディバイトランチャーを構えていたシャルロットがいた。福音闇の鐘で反撃した。

「さすがに『ガーデン・カーテン』でも防ぐのが難しいね」

シャルロットはディバイトガンナーで反撃した。セシリアとラウラも距離を置いてランチャー砲撃を再開する。

福音は腕をクロスさせ上げようとした時に炎を纏った砲弾が飛んで来た。撃ったのは海面を飛んでいる紅椿に乗っている甲龍である。背中から飛び降りた鈴は、機能増幅パッケージ『崩山』を戦闘状態に移行させた。四門の衝撃砲が一斉に火を噴いた。増幅された衝撃砲、熱殻拡散衝撃砲が福音を直撃した。

「やりましたの!?」

「――――まだよ!」

福音が腕をクロスさせ上に向かって球を放った。

「――――――あれが来る!みんな散開しろ!」

箒が叫ぶと上からダーククラスターが降り注いで来た。全員は直ぐに散開しダーククラスターを撃ち落として行った。

「多すぎる!どれだけあるのよ!?」

衝撃砲とディバイトガンナーでダーククラスターを撃ち落としている鈴が叫んだ。セシリアはビットとディバイトランチャーで、シャルロットはショットガンとディバイトガンナーで、ラウラはレールカノンとディバイトガンナーで、箒はディバイトランチャーでダーククラスターを撃ち落として行った。

 

 

 

 

 

一夏は飽きもせずに女の子を眺めていた。

(・・・あれ?)

ところが、ふと気がつくと少女の歌は終わっていた。踊りも止めて、少女はじぃっと空を見つめている。一夏は不思議に思い、座っていた木から離れて少女の隣へ向かう。

どうかしたのか?」

一夏は声をかけるが、少女はまだじぃっと空を見つめたまま動かない。なんとなく空を眺めてると、ふと少女の声が耳に届いた。

「呼んでる・・・・行かなきゃ」

「え?」

一夏は視線を戻すと、もうそこに少女の姿はなかった。その時、一夏の周りの風景が変わった。そこは山に囲まれた場所だった。緑色の草が咲、綺麗な水が流れる川があった。

「ここは・・・」

一夏が道を歩いていると川の方で声がした。

「ジュン!」

「セラ!」

川の方を見ると少女と青年が水遊びをしていた。少女の方は黒い肌で、いかにも外国人である事がわかった。青年の方は顔から見ると日本人である事がわかった。二人はまるで中の良い兄妹のようであった。

(あれ?あの人・・・)

一夏は青年の顔に見覚えがあった。するとまた風景が変わった。そこには爆煙の中逃げる人たちがいた。

「これは・・・」

一夏が目に入ったのは先程の青年だった。カメラを持ちこの光景を撮っていた。

「ジュン!ジュン!」

振り向くと先程の少女がいた。青年を探しているようだ。

「セラ!」

青年は少女に気づくと名前を叫んだ。

「ジュン!」

少女は青年に気づくとそっちの方に走って行った。が、その時、少女の方に爆弾が飛んで来た。

「危ない!!」

一夏は叫ぶが少女は気づいておらず、少女は爆発に巻き込まれた。

「セラアアアアアアアァァァァッ!!!」

青年の叫び声が聞こえた。

 

 

「はっ!?」

気が付くと一夏は元の砂浜に戻っていた。

「今のは・・・まさか」

 

 

「力を欲しますか・・・・?」

 

「え・・・・」

 

後ろから声がした。後ろを振り向くとそこには、白く輝く甲冑を身に纏った騎士さながらの女性が立っていた。

 

 

 

 

 

一方箒達は福音との戦いを繰り広げていた。

「はあああ!!」

箒は雨月で斬りかかるが、福音は掴んで防いだ。

「もらった!」

箒はもう片方の手に持っていたディバイトガンナーを福音の胸にあてた。そして零距離でトリガーを引いて連射した。福音は怯んで掴んでいた雨月を離した。箒は脚部ブレードを出して福音の翼を斬った。

箒はディバイトガンナーを収納し空裂をコールして雨月と共に福音を斬った。福音は攻撃を喰らい海に落とされた。

「はあ、はあ・・・」

息を切らした箒の下に四人が集まった。

「大丈夫か?」

「・・・なんとか」

「中々やるじゃない」

「これで終わったのかな?」

「だといいのですけど・・・」

五人がそう言っていると突然海から赤黒い柱が現れた。柱が無くなると福音がそこにいた。しかし翼は赤黒い3対六枚の翼が生えていた。

「まさか・・・・第二次形態移行!?」

そして福音が箒達に襲い掛かった。

 

 

 

 

 

 

「力を欲しますか・・・・? 何のために・・・・・」

白い騎士は一夏に問いかけた。

「何のために・・・」

一夏は考えた。

「みんなを、仲間を守るため」

「仲間・・・」

「でも・・・怖いんだ」

「怖い・・・」

「一緒に戦ってくれる仲間を、大切な人を失うのが・・・怖いんだ」

一夏は拳を握った。

「俺は・・・どうすればいいんだ」

 

 

 

「失う事ばかりを考えるな」

 

 

 

後ろから声が聞こえて一夏は後ろを振り向いた。そこには先程の青年がいた。

「あなたは・・・」

「俺の名は姫矢准。二番目のテュナミストだ」

姫矢と言った青年がそう言うと一夏は目を大きく開け驚いた。彼はかつてネクサスが見せたビジョンに出ていた人物。ザ・セカンド、姫夜准である。

「俺はかつて紛争地帯で逃げてる人たちを撮っていた。だがその時、俺は一人の少女を巻き込んでしまい、死なせてしまった」

一夏は気づいた。さっき見ていた物がそれだったと。

「その時撮った写真が皮肉にも世界的な賞を取った。だがそれは更に俺を苦しめた。その後はただ世界中を放浪する日々を送っていた。だが毎日夢にセラが現われ、夢の中でセラに導かれて俺はたどり付いた。君の持っている光に」

姫矢准が指を指すと一夏の手の中にエボルトラスターがあった。

「それから俺は思った。何故自分が選ばれた。俺は自らが人類のために戦い、傷つき、そして死んでいくことこそがセラや人々を救えなかったことへの償いになると考え、孤独に戦った」

「償い・・・」

「だがそんな俺にも、共に戦ってくれる者がいた。そいつは絶望に落ちてもその淵から何度も立ち上がった。だから俺は戦えた」

姫矢は一夏の方を向いた。

「君にもいるだろ。共に戦う仲間が」

姫矢の言葉を聞き一夏は目を瞑った。

 

『一夏』

『一夏さん』

『一夏』

『一夏』

『一夏』

『一夏』

 

箒、セシリア、鈴、シャルロット、ラウラ、そして千冬の顔が浮かんだ。

 

そして一夏は口を開いた。

 

「俺は・・・守りたいんです。大切な物を失って悲しむ人の姿を見たくない。一緒に戦ってくれるかけがえのない仲間を、家族を、大切な物を」

「・・・それが君の答えか」

「はい」

「なら君に、俺の力を授けよう」

姫矢の体が赤く光、赤い球が出てきた。赤い球は一夏の体に入って行って一夏の体が赤く光った。

「これは・・・?」

「君の新たな力だ」

一夏は振り向き白い騎士の方を向いた。

「答えは出ましたか?」

「ああ。俺に力を。共に戦ってくれる仲間を守るための力を」

「・・・・そうですか」

「だったら、はやく行かなきゃね」

一夏が振り向くと白いワンピースの少女が立っていた。少女は一夏に手を伸ばした。一夏はその手を掴んだ。

「一夏」

姫矢が一夏に声をかけた。

「コレだけは忘れるな。過去は変えられないが、未来は変えられるかもしれない」

「・・・・はい」

そして光に包まれ一夏は姿を消した。

 

 

 

 

 

 

一方福音と戦っていた五人は手も足も出ない状況であった。第二次形態移行となった福音は更に強くなってた。セシリアはピット二基を、鈴は右側の衝撃砲を、ラウラはレールカノンを破壊された。シャルロットは装甲をボロボロにされた。

「このおおおおおおっ!!!」

箒は雨月で斬りかかるが、福音は掴んで防いだ。そして福音は握る力を強めると雨月が折られた。

「雨月が・・・」

福音はかかと落としで箒を下にある島に叩き落とした。

「ぐっ・・・ぁ・・・」

福音は箒に狙いを定めて光線を放とうとしていた。

「く・・・」

箒は動こうとしたが思うように体が動かない。

「箒さん!」

「箒!」

「箒!」

「箒!」

四人は助けに行こうとしたが機体のダメージのせいで速度が出なかった。そして福音から光線が放たれた。

迫る光線を見て箒は目を瞑った。

 

 

(もう一度・・・一夏に会いたい・・・)

 

 

 

 

 

 

しかし光線は箒には届く事はなかった。

「・・・え?」

箒はゆっくり目を開けると光り輝く物体が光線を防いでいた。

 

「あれは・・・」

 

光線を防いでいたのはストーンフリューゲルであった。福音の光線が収まるとストーンフリューゲルから一つの光が福音に向かって行った。光から現れたのは・・・

 

「はあああああああっ!!!!」

 

白式を纏った一夏であった。一夏は雪片で福音を攻撃した。

 

「一夏さん!」

「一夏!」

「一夏!」

「一夏!」

 

作戦室

 

「織斑君!」

「・・・あのバカ。ようやく戻って来たか」

 

 

一夏は箒の下に向かった。

「箒、大丈夫か?」

一夏は箒の腕を掴み起こした。

「一・・・夏」

「ああ」

「お前、体は?傷は?」

「この通り何ともないよ」

「だが・・・私を庇ったしで・・・」

「・・・・・」

一夏は無言で箒にデコピンをした。

「な、何をすんだ!?」

「バーカ。お前は自分を責めすぎなんだよ」

「だ、だが・・・」

「それに今お前がやってるのは自分で決心したからだろ。それでいいんだよ。最後に決めるのは自分なんだから」

「一夏・・・」

 

 

「あの~お二人とも。今はそんな事やっている状況じゃないと思うのですけど」

いつの間にか四人が集まっていた。

「それもそうだな。皆、箒の事を頼む」

「あんた一人で行く気?」

「大丈夫。俺には、新しい力がある」

一夏はそう言って福音の方に向かった。

 

 

「待たせたな」

一夏は福音の前に止まった。

「・・・俺は守る。俺と一緒に戦ってくれる大切な仲間を!」

一夏は左腕を胸のエナジーコアに当てた。すると白式が赤く光りだした。

 

 

 

赤く光りだした白式は形を変え、白いボディーを赤く染めて行った。左手にはクローが装備され、

エナジーコアには青いクリスタルが追加された。

 

「これが姫矢さんから授かった仲間を守る力だ。さあ、行くぜ福音!」

 

白式第二次形態移行・ジュネッスを纏った一夏は福音に向かって行った。

 




これからセンター試験や大学受験で忙しいので、次の投稿は2月になります。
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