インフィニット・ストラトス 受け継がれる光の絆   作:ジーク・フリューゲル

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結構無茶しました。


Episode.35 見舞い -ラヴァー-

ファウストとビーストとの戦いが終わったその日、一夏は寮の自分の部屋のベッドで寝っころがっていた。平日で授業もあるが千冬に休めと言われ、ノートは箒達に頼んで今日の授業は休んでいた。

 

「・・・・」

 

一夏は起き上がると腕に測定機を巻き起動させ数値を測り表示された。

 

「-0.57」

 

戦う前より上がっていた。

 

「ファウスト・・・。本当にあいつは一体何なんだ」

 

一夏が考え込んでいると携帯が鳴った。携帯の画面を見ると『五反田弾』と出ていた。一夏は携帯にでた。

 

『よお一夏、久しぶり』

「ああ。で、何だ電話掛けてきて?」

『いやー、今度の休日行くのか聞きたくて』

「行くさ。学園入ってから会ってないから」

『まあそれより・・・』

「何だよ」

『何時告るんだ?』

「な、何言ってんだよ!」

 

弾に言われた言葉に一夏は慌てた。

 

『そろそろ言っちまえよ』

「言えるか普通!」

『うっせえ。お前本当は照れ屋のくせに』

「それはアイツの前だけだよ」

『鈴達には言ってないのか?』

「言ってねえよ。鈴にも知らせてないんだから」

『まあ今度の休日、何とかしておくわ』

「頼むぞ」

 

そう言って一夏は携帯を切った。

 

 

 

 

 

そして迎えた休日、一夏は外出届を出して出かけた。そしてそれを尾行する五つの影があった。

 

「あの・・・。やっぱり辞めませんか?」

「何を言っている。気になるから尾行しているのだろう」

「でも流石に人のプライベートを覗くのは如何かと思うけど」

「それは私も同感だ」

「とか言って来てるじゃない」

 

尾行の影はセシリア、ラウラ、シャルロット、箒、鈴である。五人は一夏の後を追った。

 

「あ、花屋に入ったよ」

 

一夏は花屋に入って行った。数分後、花束を持った一夏が出てきた。

 

「花束を買ったのか?」

「誰に渡すんだ?」

 

そして尾行を再開しようとしたしら、

 

「はい。そこまで」

 

後ろから声を掛けられた。振り向くとそこに弾がいた。

 

「だ、弾!?」

「知ってるのか」

「中学の時の同級生よ」

 

鈴は箒達に説明した。

 

「それより弾、如何して此処にいるのよ?」

「いや、尾行辞めさせるため」

「何でよ?」

「アイツ久々に会うから」

「誰によ」

「・・・言うなって言われてるんだけどな」

「だから誰よ?」

「・・・雪音だよ」

「雪音?」

 

弾の言った名前に鈴は考え込んだ。

 

「雪音・・・雪音・・・あああ!」

 

鈴は思い出したかのように大声を上げた。

 

「思い出した!雪音ね!」

「やっと思いだしたか」

「そう言えばそうだったわ」

 

鈴は納得したかのように言った。箒達は意味不明だった。

 

「なあ。さっきから言ってる雪音とは誰の事だ?」

「ああ。私と一夏、弾の同級生で、一夏の・・・・恋人的な?」

 

 

 

その頃、一夏は病院の前にいた。看板には『東京東武藤総合病院』と書かれてあった。

 

一夏は病院に入り、ある病室に向かった。病室の使用者の名前には『風鳴雪音』と書かれてあった。一夏は扉をノックした。

 

『はい。どうぞ』

 

中から女性の声が聞こえた。一夏は扉を開けた。

 

「あ、一夏」

 

ベッドの上に黒髪の少女がいた。

 

「久しぶり、雪音」

「うん。久しぶり」

 

少女は笑顔で返した。彼女が一夏の同級生、風鳴雪音である。

 

 

「悪いな。見舞いに来れなくて」

「ううん。一夏も大変でしょ。IS学園での生活」

「まあな。あ、これ」

 

一夏は花束を渡した。

 

「ありがとう。花瓶に飾っておくね」

 

雪音は受け取りテーブルに置いた。テーブルにはスケッチブックが置いてあった。

 

「そのスケッチブック」

「うん」

 

雪音はスケッチブックを開いた。そこには動物や花の絵が書いてあった。

 

「そうえば雪音と初めて会ったのって動物園だったな」

「そうだっけ?」

「何だ忘れたのか?」

「ごめん。よく思い出せなくて」

 

 

 

 

その頃、何処かの喫茶点

 

「雪音は私と一夏と弾の通ってた中学の美術部にいたの」

「一夏とはどうやって知り合ったんだ」

「あいつ写真部に入っててその時、動物園で初めて会ったらしい」

「で、後日学校で会って、それからよく一緒にいるようになったのよ」

 

弾と鈴は箒達に雪音の事を話していた。

 

「では一夏は今会いに行ってるのか?」

「ああ。病院に」

「病院?」

「何処か体が悪のですか?」

「四月頃に急に倒れて入院したんだ」

「家族は?」

「亡くなってる」

 

それを聞いてセシリア、ラウラは自分と似てると考え込んだ。

 

「それからは祖父母に引き取られて生活している」

「一夏は見舞いに行ってるのか?」

「四月に行ったきりだ」

「それから色々あったかねー」

 

それを聞いて箒達は納得した。

 

 

その頃病院

 

「じゃあそろそろ帰るよ」

「入口まで見送るよ」

「いいよ。別に」

「いいから。いたっ」

 

雪音は右足首を抑えた。

 

「大丈夫か?」

「うん・・・。この前ちょっと転んじゃって」

 

雪音は心配をかけないように言った。そして入口まで見送った。

 

「また来るから」

「うん。待ってる」

 

 

一夏は雪音と別れ病院を後にした。

 

 

 

 

 

一夏が学園に戻ると日がくれていた。

 

「あ、お帰り一夏」

 

寮に向かう途中で箒達に会った。すると鈴が聞いてきた。

 

「で、どうだったの?」

「何が?」

「雪音よ」

「・・・弾に聞いたのか?」

「ええ。あんたとの関係」

 

一夏はマズイと思った。箒達になんと言われるか。

 

「まあ早い話。あんたを見守る事にしたわ」

「・・・は?」

 

鈴の言ったことが以外だった。

 

「弾に『見守ってくれないか?』って頼まれてね」

「お前と雪音の関係を見守る事にした」

「私達にできる事なら何でも言ってください」

「一夏、頑張ってね」

「もしも泣かせたら覚悟しておけ」

 

皆応援してくれた。一夏は嬉しかった。そして弾に感謝した。

 

「皆、ありがとう」

 

一夏が礼を言った。そして食堂に向かおうとした時、

 

 

 ズドオオオオォォォォォ

 

突如、地響きが鳴った。

 

 

 

 

 

「昼間来た人、彼氏ですか?」

「え?」

 

病院では雪音に話しかけていた。

 

「あ、はい」

 

突然の話に驚くが雪音は笑顔で答えた。

 

「素敵な方ですね。どんな出会いだったんですか?」

「内緒です♪」

 

それから数分会話してナースは病室を出て行く。そして一人になった瞬間、雪音の表情が暗くなった。

 

「一夏との出会い・・・。やっぱり・・・。どうしちゃったんだろう、私・・・。一夏と初めて会った時の事を思い出せない・・・。どうして・・・?」

 

突如、全身から力が抜け落ち、雪音は意識を失った。

 

 




風鳴雪音

一夏の中学の同級生で美術部に入っていた。
一夏とは動物園で出会い、後日学校で再び会った。それ以来、よく一緒にいるようになった。
本人は一夏の撮った写真を気にいっており、一夏も彼女の描く絵を気にいっている。
家族は彼女が中二の時に亡くなっており、それからは祖父母と一緒に暮らしている。
一夏に好意を抱いており、一夏も好意を抱いているが互いに言い出せずにいる。

いわば『友達以上、恋人未満』である。


キャラのイメージモデルはそらおとの風音日和。

誤字、脱字があったら言ってください。
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