インフィニット・ストラトス 受け継がれる光の絆 作:ジーク・フリューゲル
「・・・・ち・・・か・・・!」
(ん・・・・?ここは・・・)
「いち・・・・!・・・ちか!」
(俺は・・・確か・・・)
「一夏!」
「・・・はっ!」
意識が覚醒し一夏は目が覚めた。そこは医務室で自分はベッドで寝ていて、周りには箒、セシリア、鈴、シャル、ラウラがいて、少し離れたところに千冬と麻耶がいた。
「俺は・・・一体」
「馬鹿者!心配したぞ!」
「そうですわ!」
「アンタ全然起きなかったのよ!」
「もう一生起きないかと思ったよ!」
「心配をかけるな嫁よ!」
皆泣きながら心配してくれていた。一夏はそれが嬉しかった。
(皆、ありがとう)
一夏は心の中で感謝した。
「全く、心配をかけさせるな馬鹿者」
千冬が近づいてきた。
「戦いが終わって探してみれば意識を失って倒れてるわ大変だったんだぞ」
「俺、どれくらい意識失っていたんだ?」
「丸一日くらいですね」
それを聞いて一夏は驚いた。そんなにも長く自分は意識を失っていたのだと。
「その間こっちは大変だったんだぞ。事故処理やら生徒たちへの情報操作やらで」
「あはは・・・」
一夏は苦笑いしながら体を起こすと、体に違和感を覚えた。
(あれ・・・)
一夏は手を握ったり開いたりした。
(体が、軽い・・・?)
あれ程辛かった痛みがなくなり、重かった体も軽くなっていた。
「どうした一夏?」
千冬が一夏の行動に不審を持ち聞いてきた。
「いや、何でもない」
「そうか。今日は大事を取って休んでおけ」
「俺、出席日数大丈夫なのか?」
「問題ない、ちゃんと出席日数を満たしている。カバンはそこにおいてある。ほら行くぞ小娘共」
千冬がそう言うと箒達は名残惜しそうに部屋を後にした。全員が出て行った後、一夏はカバンから測定機を取り出し腕に巻いた。起動させ数値を測り表示された。
「-0.74・・・!?」
表示された数字を見て一夏は驚いた。前回測った時より上がっていた。
「どうして・・・・」
一夏は数値が上がったことに疑問を覚えた。そしてしばらく考えた。
「・・・まさか」
そしてある結論に辿り着いた。それは意識を失う前に見たフードの人物の顔である。
「お前なのか――――――クロエ」
「ただいま戻りました、束様」
とあるラボの扉が開くとフードの人物が入ってきた。
「くーちゃん、おかえりー」
そこには束がいた。フードを取ると銀髪の少女であった。
「ちゃんといっくんに打っといた?」
「はい、しっかりと」
少女は何処かか銃型の注射器を取り出した。
一夏が意識を失った後、少女は屈むと一夏の腕を掴み制服を捲った。そして銃型の注射器を取り出し一夏の腕に当て注射した。捲った制服を元に戻すと少女は立ち上がり姿を消した。
「データは届きましたか?」
「ちょっと待ってね。今確認するから」
束は送信されたデータを見た。
「-0.74か。まあ試作品だしこれでも上場かな」
「例の方は?」
「まだ時間がかかる。先に抑制剤を完成させた方がいいかも」
「わかりました」
少女はそう言うと椅子に座った。目の前のモニターにはネクサスがビーストと戦っている映像が移されてあった。
(一夏・・・あなたは絶対に死なせない)
少女―――クロエ・クロニクルは心の中でそう決意した。彼女と一夏の関係、それは後に明らかになっていく。
モニターを見てた人物はクロエでした。