最初は働きたくないって思ってたのになんでボク働いてんだろ?
その理由は友達のせい。しかもとんでもなく厄介な友達のせい。13年くらい前。当時嵌ってたオンラインゲームで知り合ったバカと仲良くなったのがキッカケ。
『女の子めずらし~♡ よろしく♡』
『……別にいいけど足引っ張ったら抜けてもらうよ~?』
ゲームやってる女の子が珍しかったし、しかもボクと同じくらい上手いしそれで何となく緩く付き合ってただけなんだけど。
でも気づいたら普通にオフ会してたし流れて外に連れてかれてハンター活動手伝って気がついたらチームに入ってた。我ながら何してんだと思うけど楽しかったからまあいいかって思う。なんだかんだチームに入ってからもゲームには付き合ってくれるし。こんな感じで。
『おじさんなのに女の子にゲームで勝てないとか雑魚すぎて笑える♡ ゲームよわよわおじさんとか終わってる♡』
『うわぁ下手すぎで草ぁ~♡ エイム下手くそ~♡ 今のミスるとか才能ないね♡ このゲームやめたら♡』
『チート使ってそれとか雑魚♡ 雑魚は雑魚だから考える頭も雑魚♡ そんなことして勝ってもすぐにBAN♡ しかも負けてるから何も得られず♡』
『はい馬鹿乙ぅ~♡ 角待ちシコシコマン死亡ぉ~♡ リアルだけじゃなくてゲームでも行動起こせないとか終わってるね♡』
『あーしらはずっとゲームやってるわけじゃない♡ なのでおじさんたちとは違う♡ 故におじさんは雑魚♡ 燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや♡』
『雑魚おじにはボクらの考えなんてわからないって意味だよ♡ はいランク落ち可哀想~♡ 頑張ってまたシコシコポイント稼いで♡』
──あの頃は楽しかった。ゲームで勝った相手をその友達……スピカと一緒にひたすら煽ってた。
それにリアルも充実してた。ずっと引きこもってゲームしてたけどプロハンターで活発的なのにオタクでもあるスピカがいなかったら今でも1人で引きこもって誰とも関わらず過ごしてたたかもな。後からティラミスとかとも出会って仲良くなってまた人をからかって……なんか気がついたらメスガキ三人衆とか言われて極めて心外だったけど楽しかった。
ご飯も全部レトルトか出前でいいと思ってたけどスピカのご飯が今まで食べたことがないくらい美味しくて、しかもリアルで会う時は絶対作ってくれるしお土産くれるからそれに釣られちゃったかもしんない。ボクの大好きなホラーな遊園地にも一緒に行ってくれたし。
だからチームでちょっとした事務処理とか情報探したりするくらい別にやっていい。全部パソコンで出来るし全く苦じゃないから。
──でも今はまた事情が変わっちゃったんだよね。
「パンプちゃ~ん。死刑囚足りなくなっちゃったから追加で1ダース注文しといて~」
「……はいはいりょうか~い。死体の処理はいつも通りシュカに頼めばいいんだよね?」
「それでいいよありがと~。──さて、次もちょっと配合変えて服用させてみよっか。ヴルスト~次の死刑囚番号0042から順番に実験台にしてこっか」
「わかりました」
窓も扉もない白くて明るくてところどころ赤と黒が交じる研究室。そこがボクの新しい引きこもり場所。
スピカの転移でしか入れないここは常に3人の人員がいる。1人はスピカで1人は元研究者の紙袋のおじさんヴルスト。もう1人が仲間への連絡や事務処理なんかを行ってるボク。
チームは他にもいるけど他は外で緋の眼を調達したり、ボクがスピカのライセンスで雇った死刑囚を連れてきたり、色んなことをやってるから常にはいない。
で、肝心の何を研究して何をやってるかっていうと……まあ研究は緋の眼の研究。やってることは血なまぐさい人体実験かな。
「うぉぉお゛お゛オ゛ッ……ア゛ッ……ヤ、ヤメッ……ひぐゅア゛っっ!!」
「あーだめだ。また失敗。紅くはなってるけど定着しない。充血してるだけの時よりは進展したけどこれじゃ緋の眼とは呼べないね」
「加えて服用させるとおよそ2~3時間前後で死亡してしまいます。症状は主に呼吸困難。高熱。血圧上昇に頻脈性不整脈。発汗に蕁麻疹。腹部不快感に嘔吐。手足の痺れ。神経痛……それと前回の被験者の場合はバッドトリップも見られました」
「うーん幻覚見るとかそういうのはどうでもいいんだけど死んじゃうのは問題だよね。やっぱ身体機能上昇の効果を持たせるのは難しいな~色だけならそれっぽくなるんだけど緋の眼には程遠いし」
……ほんとなんでこうなったかなぁ。
ボクの背後にある実験室でボクが好きなホラーゲームみたいなことが起きてる。まあこれはボクが好きな方向性じゃないけど。ボクが好きなのはオカルトでこっちはサイコロジカルとかスプラッタだし……。
でもかといってやめろとも言えないし言う気もないし、途中で降りるつもりもない。
ここで抜けるくらいならハンターとして正式にチームに入る時に断ってる。そもそも人体実験っていうけど相手は死刑囚だし、人を殺すことなんてハンターなら割とあることだ。人類皆殺しなんて言われたらさすがに困るし止めるけど別にそんなこともない。
むしろスピカは人を救おうとしている。そのやり方が斜め上なだけで目的自体は正しいものだとみんなも認めている。
もちろん目的が正しければ道中で何をやってもいいってわけでもないだろうけど……それでもボクはスピカに協力する。
──初めてできた友達だから。
「失敗したら勿体ないけど一度は試してみないとじゃんね。──パンプちゃん、今緋の眼って何個ある?」
「今ティラミスたちが追ってるものが手に入れば8つだね」
「そっか。なら1つは使ってみよっか──緋の眼の移植実験に♡」
「……本当に勿体なくない~? そもそも普通の眼球でも移植って難しいって聞いたけど」
「緋の眼は普通じゃないからね~。失敗しても何かわかるかもしれないし。試せることはなんでも試さないと」
「そう。ならもっと緋の眼は集めないとね~」
「もちろん。必要なら全部集めるよ。ああそれと引き続き他の実験も行うから。次はヘブンマッシュとアイジエンオオアカガエルの成分を使ってみようかな。ムスビちゃんに狩るように伝えといて」
「……はいはい」
ただ……ちょっとだけ思うことがあるとすれば。
「スピカぁ」
「ん? なに~?」
「前に言ってた新作のホラゲー。先月出たんだけど一緒にやらない? ピザでも食べながらさ」
「あれ? もう発売してたんだ。パンプちゃんあれ好きだよな~。──うわ、ってかごーめん! そういやパンプちゃんずっと働きっぱじゃん! 休んでいいよ!」
「……それはまぁいいけど。それより遊ばないの?」
「あーしのことは気にしないでいいよ。忙しいし。それよりパンプちゃんは休んで! ゲーム好きなのに全然出来てなかったっしょ? 新作ずっと我慢させてマジごめん!」
「……そっか。ならボクはちょっと休もっかなぁ」
「おっけ~終わったら感想聞かせてね~!」
……ボクは笑顔のスピカに見送られて一度研究室を後にして自室に戻る。
いつもほんの少しホコリっぽいけどその日は更にちょっとだけホコリっぽい。掃除は仲間がたまにやってくれてるけど今日はゲームハードの上にもホコリがちょっぴり溜まっていた。2つのコントローラーも同じようにホコリが被ってる。
そしてその隣には先月購入したばかりの
その隣にかけていた丸眼鏡を置いて息を吐く。
「……ほんっとバカだよねぇ~……」
ボクがこのゲームを開封するのはいつになるかな。
できれば早い方がいい。──ボクがゲームを嫌いになる前に。
「操作系はねー……そろそろ言わなくてもあーしの言いたいことわかるっしょ?」
「……何となくわかるがオレから口に出したら負けな気がするからオレは口にしないぜ」
「催眠だよ」
「ほんと躊躇なく言うよな……」
「操作系は条件さえ満たせば人間を意のままに操ることだってできるからね。だからこう携帯を見せて……は制約が軽すぎて無理だけどそういうこともできるってわけ。善悪は置いといてね」
「それ普通にめちゃくちゃ凶悪じゃねぇか?」
「そうなんよね~。だからバトルの時もそうだけど操作系の能力者の条件を満たさないように細心の注意を払ってやんないとヤバいからそこは覚えときな~」
「なるほどな。ためになったぜ」
「ちな操作系は早いもの勝ちで先に操作されてる場合は操作できないから。つまり性交許可証的なものは先に見せたもん勝ちってワケ」
「マニアックだなおい。そしていい加減慣れてきた自分が怖ぇ……」
さて、今日も今日とてハンターとして活動しなきゃねー。レオリオくんの方は今のところ放置修行中。もう修行のやり方は教えたし四大行も大事なことも割と教えたから何かあったら連絡してもらいつつたまに様子を見るカンジにしてる。
そもそもあーしの方も忙しいし。今週はレストランに予約が何件か入ってるし、ぼちぼちあーしもヨークシン入りしなきゃ。もうちょい余裕はあるけど先に入って色々調べたいこともあるしね。
ただ今日と明日は情報待ちでちょっと暇だから息抜きに友達とゲームをやってんだけどそのゲームがまた特殊なんだよね~。
「グリードアイランドへようこそ──おおあなたはもしやスピカ様では?」
「テンプレ台詞あざーっす。今日も可愛いねイータちゃん」
「テンプレって言わないでくださいねスピカさん。こういう設定なんですから。──ゲームの説明は……いりませんよね」
「そっちも崩れてんじゃん。いらないよ~。たまにはご飯行こうね~」
「はい。いってらっしゃいませ」
と、可愛い双子の片方イータちゃんに手を振ってあーしは平原に降り立つ。
え、なんかリアルっぽいって? ──そう。このグリードアイランドは世界に100本しかない念能力者専用! ハンター専用ゲーム!
ROMをセットしたジョイステの前で練を行うとプレイヤーはゲーム世界に移動! そこはリアルとほぼ同じでここで死ぬとプレイヤーも死ぬ! まさにデスゲーム!ここではゲームであっても遊びではない!
まあ実際はゲーム世界じゃなくて現実世界のとある島に飛ばされてるだけで中にあるNPCやらカードやらイベントは大抵念能力で作られたものなんだけどね! でもそこは言わないのがお約束じゃん?
ちなこのゲームは100種類の指定ポケットカードをコンプリートするゲームなんだけどあーしはちょっと事情があってこのゲームをクリアできない。クリアする資格がない、と言うべきかな? 微妙な立ち位置なんだよね。
でも普通に遊べはするからたまーに遊んでる。リアルでは出来ないイベントを楽しむのが楽しいからねー。ってことで友達を待つこと数分。
「お待たせ~。早速家に行く?」
「行こうぜ~。そんじゃ“
ってことであーしから少し遅れてゲームに入ってきたのはあーしの仲間でゲーム好き。オレンジ色の髪をボブカットにして魔女帽子を被ってる。更に丸眼鏡で小柄で十字キー方のヘアピンやら肩出しの緩い衣装やら服に能力発動に必要な大量のジャック・オー・ランタンの人形をくくりつけてたり全体的にホラーテイストなヴァーチャルっぽい容姿のパンプちゃんだ。
パンプちゃんとは10年以上ゲーム友達として遊んでるからね~。グリードアイランドもたまにやってる。真面目にゲームクリアを目指してない。あーしと同じエンジョイ勢だけど。
そういうわけで合流したパンプちゃんとゲーム開始地点から少し離れた場所にある森の木にシールを貼って転移する。行き先はあーしたちの家だ。グリードアイランド内でも当然念能力は使えるからね~。“
なんで一瞬であーしとパンプちゃんは恋愛都市アイアイの近くにある二階建ての家に着いた。家は木造だけどかなり広くて大きな庭付きで畑もある。
ちなみに家も購入出来るし、ゲームの中で仕事につけばお金を稼ぐことも出来るんだよね~。かなり自由度が高い。どれくらい自由度が高いかっていうと……。
「あ、お帰りなさい!」
「もう……寂しかったんだよ!」
「君に会えない間……ボクの心は張り裂けそうだったよ」
「お姉ちゃん抱っこして!」
「お帰りなさいませお嬢様」
「おかえり♡」「おかえりなさい♡」「お姉ちゃん♡」「大好き♡」「スピカお帰り♡」
「うへへ~♡ ただいま~♡」
──家に入るなりあーしを出迎えてくれる
その全員があーしの恋人だ。
「……相変わらずすごいよねぇ。ドン引き通り越して感心する」
「ん~これでも減った方だよ。あんまり放置してたりするといなくなったりするし複数人と付き合ってると修羅場が起きて喧嘩したり刺されたりもするしね。まあでもイベントのパターンさえ覚えとけば何度でも付き合えるし難しいけどこんな風にハーレムもできるよ。裏ワザだけど移り気リモコンで互いを仲良しにすればいいし、魔女の媚薬使えばイベント短縮も出来るしね~。うへへ~♡」
「欲望に忠実すぎて草だよ。ちなみにショタばっかりなのはどうやったの?」
「それも裏ワザ。殆どのNPCは念を受けたりカードを使うと消滅してしばらくしてからリポップしたりするけど一部のNPCやイベントNPCは特定のカードで特定のリアクションを起こしたりするからねー。恋愛都市アイアイのNPCは結構判定が緩くてさ。イベントの関係上色んなことが出来るんだよねってことで魔女の若返り薬で攻略した男キャラ全員ショタにした」
「女の子もいるのは?」
「そっちはあーし自身がホルモンクッキー食べて
「欲望に忠実すぎて呆れるまである。──とはいえ指定ポケットカードを使って生活するなんて発想。ボクら以外にやってる人いないだろうけど。ほらドラ吉とティラ美。餌だよぉ~」
「餌! 餌美味しいドラ!」
「グァァオ!!」
と、パンプちゃんが手乗りドラゴンと手乗りザウルスに餌をあげるところをあーしは大量の恋人に囲まれながら見守る。はぁぁ……最高じゃん……♡ 最高の刺激でストレスが消えていく……そして性欲解消にもなる……♡
ちな何をやってるかというとあーしらはエンジョイ勢。手に入れた指定ポケットカードをバインダーに嵌めて集めるんじゃなくて、楽しむためにアイテム化して使ってる。なんで集まってる指定ポケットカードはパンプちゃんと合わせて20~40種類くらいで前後するけどいつも半分以下。あーしはたまに10日くらいゲームに入らないことがあるから何度も指定ポケットカードがリセットされてるけどパンプちゃんはなんだかんだ10日に1回は定期的にログインしてるからね。あーしのカードはパンプちゃんに基本渡してる。
そしてあーしは主に恋愛都市アイアイで男の子やたまに女の子を攻略して楽しむという限りなくリアルに近いR-18恋愛ゲームみたいな遊び方してる。いや~これがもう楽しくって楽しくって。ここがあるおかげで現実で少年に手を出さずに済んでるといっても過言じゃない。なんたってゲームキャラだし。リアルじゃないし。子供も出来ないし。現実で出来ないプレイもやりたい放題だ。あっはー♡ 今日も適当な男の子引っ掛けて楽しむぞー♡
ちなパンプちゃんはパンプちゃんでこの家で手乗りドラゴンや手乗りザウルスとかの生き物を飼ったり、畑を耕したり、庭にある豊作の木から果物収穫したり不思議々池で釣りしたり、もしもテレビとか楽しんだりと同じく指定ポケットカードを使ったスローライフを楽しんでる。
ただこのゲームってカード化限度枚数って厄介なシステムがあるからあんまりランクが高いカード持ってたり使ってたりすると変なのが湧いてくるんだよね~。
「今日はどうする? ボク気まぐれ魔人運ゲーしたい。もしくは幽体離脱」
「あれ超おもろいよね~。そんじゃ今日もスケルトンメガネでアイアイのNPCの裸体を観察してからちょっと遊ぼっか」
「ほんとブレないなぁ……」
『──他プレイヤーがあなたに対して「
「お」
「誰?」
『ツェズゲラだ。久しぶりだな』
──とか言ってたら来たよ。グリードアイランド攻略を目指してるチームが。
しかもパンプちゃんに連絡ね~。何の用だろ。やっぱりカード交換かな? 久しぶりに驚かせよっかな。
「何か用~?」
『トレードの提案だ。No.035カメレオンキャットをくれないか? こちらはNo.080浮遊石とランクA以下から好きなものを1枚提示してくれて構わない』
「ボク浮遊石いらないんだけど。どうするスピカ?」
『……やはりスピカも一緒にいるのか』
あ、気づいた。ってか気づいてる。まあそりゃそうか。会ったことあるもんねってことで挨拶しよ。
「やっほ~おひさ~ツェズゲラちゃーん」
『っ……久しぶりだな』
「それでトレードだっけ? うーん別にいいけどもうちょっと色々くれない? メイドパンダ欲しいな~。同じランクSで限度数も同じだからそっちのが対等っしょ?」
「あ、メイドパンダ確かにほしい」
『……わかった。その代わりメイドパンダ1枚のみ。ランクAのカードは渡さずカメレオンキャットと一対一のトレードだ。それで構わないか?』
「おっけーそれでいいよ。でも罠とか騙したりしたらまたボコるからね?」
『……重々承知している。なら1時間後にアイアイの入口で落ち合おう』
「はいはーい。おっつー」
そうしてトレードの提案を流れで受ける。交信するツェズゲラの声がちょっと硬いのは気のせいじゃない。前に色々あったからね~。
というのもこのゲームには当然クリアを目的としてるプレイヤーやチームが結構いるんだけどツェズゲラちゃんは懸賞金ハンターでグリードアイランドのクリア報酬目当てにバッテラって人に雇われてる。そんでチームを組んで少し前からクリアを目指してるんだけど前にあーしとパンプちゃんが手に入れて独占してたNo.001の一坪の密林を奪おうとしてきてさ。まあ防御スペル持ってなかった(クリア目的じゃないし)あーしらが悪かったんだけど。
でもちょっとイラッとしたから凸ってボコボコにして正座させてあーしらはクリア目指してないことを説明してカードはちゃんとトレードするようにって言ったんだよね。こんなカンジで。
『雑っ魚ぉ♡ これで
『ほんと弱くて笑える♡ ボクたちエンジョイ勢に負けるなんてガチ勢が聞いて呆れる♡』
『何か言ったら~?♡』
『す、すみませんでした……ランクSSを独占してるプレイヤーなのに防御スペルを持っていないと確認してしまい……つい』
『それで報復されてこうやって負けてるんだから世話ないよね~♡ あっはー♡』
『ボクたちが害悪PKプレイヤーなら殺されてるんだから気をつけないと♡ 君たち死んじゃうよ♡』
『ってことで許してあげるしカードはトレードしてあげるけど代わりに欲しいカード10枚程度貰ってくね~♡ もう二度とあーしらを狙わないこと♡ わかった?』
『……わかった……』
……ということがあったんだよね~。しかもついこの間の話。ツェズゲラとしては相手はパンプちゃんだけであーしのことを確認してなかったのもあって呪文カードで奪おうとしたんだろうけどその日は偶然あーしもいたんだよねってことで返り討ちにした。まあパンプちゃんの“
そしてその時にツェズゲラちゃんにはお仕置きしたからトラウマになってるんだと思う。
『それと最後にお仕置きするね~』
『な、何を──うっ!?』
『“
『お、お前……オレに何をした……っ? う、お、お……ッ』
『何ってナニ的な? あーしの“
『なっ……(なんて下品で……恐ろしい能力だ……うっ、このままではマズい……♡)』
『それじゃゲームクリア頑張れ~♡ おっつ~♡』
『おつかれ。それ使われたことだけは同情するよ』
そうしてツェズゲラちゃんはあーしの快楽の虜になり、しばらく人には見せられない状態になりましたとさ。めでたしめでたし。いや全然めでたくないけどね。
ただしゃーない。こういうのもお邪魔キャラ的にはありじゃん? なんたってあーしはグリードアイランドのテストプレイヤーでベータテスターだし。半ゲームマスター的存在だからこういうお邪魔もした方がいいよねっていう空気読みだから。ゲームクリアは出来ない分、エンジョイしなきゃ。……まあ今日はすぐに出るけどね~!
──スピカとパンプがグリードアイランドで遊んでいる同時刻。
遂に6人のハンターが指定された品を集めて屋敷に集まっていた!
「名女優セーラの毛髪。DNA鑑定書付き」
「エジプーシャ石墓埋葬品のミイラ右腕」
「龍皮病患者の皮膚」
「一角族の頭蓋骨」
「封印されし者のち◯ぽにゃ」
「封印されし者の金玉」
「──このガキ共どんだけちん◯好きなんだよ」
「目を見張る ちん◯2つで 採用だ」
「さすがお姉ちゃん。ちゃんと状況説明もして季語も入れてる」
「だからちん◯で季節感じる奴なんていねーよ! ち◯ぽ見て『あーそろそろ冬だなぁ』とはならねーだろ!!」
「きゃはー♡ オジサン達ち◯ぽで興奮してる! 子供みたいね!」
「おめーらのせいだよ!!」
「……OK! 6人とも正式に採用だ(求めるものであることには違いないから今はスルーしておこう)」
(何もOKじゃないわ……)
(果てしなく不安ね……)
(本当にこの面子で大丈夫か……?)
そして護衛団に新たな6人が正式に採用されたのだった……。
スピカの豆知識:グリードアイランドのテストプレイヤーで半ゲームマスターである。
『与える快楽の印(ひいん)』
相手の下腹部にのみシール(ハートマーク)を貼ることができる。シールを貼った相手に性的快楽を与え続ける。性感を与えられたそれによって相手は身体の動きやオーラに乱れが生じ、集中力を欠く。快楽の程度はスピカ曰く普通にヤってるくらいだが一度快感を知ると中毒になる人もいる。本来は戦闘用に作った発ではなくエロいことに使うために作られた発。相手が気絶するか何もしなくても2時間ほどで消失する。地味に拷問にも使える。
制約と誓約
①生物の下腹部にしか貼り付けることができない。
②貼り付けるには相手の名前を知っている必要がある。
③誰か1人に使うと貼り終えてから24時間は新たに別の相手に貼り付けることはできない。
今回はここまで。一旦グリードアイランド入ったけどヨークシン編です。そろそろ旅団が出るかもしれない。次回もお楽しみに。
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