余命一年なのでグレたアイドルの終活プロデュースして死にます 作:はつぼし たろう
数日後、賀陽さんのオフの日に合わせて、おれは生徒会室を訪ねた。
先日星南さんと藤田さんの話に立ち合ったときよりも尻込みしてしまっている自分がいたが、いつまでも部屋の前でうろうろしているわけにもいかないので、意を決してドアをノックする。
――入れ、と、厳しい声音が聞こえてきて、おれは一瞬ドキリとしつつもすぐに生徒会室の中へと足を踏み入れた。
「……お……お久しぶり、です、雨夜さん……」
「あぁ、久しぶりだなプロデューサー……」
……さすがに、部屋の真ん中で仁王立ちした状態で出迎えられるとは思っていなかったから、情けないことに結構怯んでしまった。
漆黒の、ロングコートを羽織っているかのような制服に身を包んだ彼女は、雨夜燕さん。
初星学園生徒会の副会長にして、十王星南に次ぐNo.2の実力を持ったアイドルである。
「いったいどの面下げて私の前に現れるのか……楽しみにしていたぞ。ええ?」
「は、はは……」
凄惨な笑み、とでも言えば彼女の笑顔の空恐ろしさが少しでも伝わるだろうか……雨夜さんは案の定、かなりお怒りの様子だった。
「その……申し訳ありませんでした」
「……何に謝っている?」
「長らく、顔を出さなかったことに」
と、おれは素直に頭を下げる。
一ヶ月ほど前には姫崎さん、星南さんと再び交流を持ち始めていたのだから、もう少し早い段階で雨夜さんとも顔を合わせるべきだった。以前のように、生徒会室に顔を出すべきだったのだ。
「なんと言いますか……雨夜さんだけ仲間外れにしてしまったみたいで、大変申し訳ない」
「誰がそんなことを気にするか!! 私はただ、貴様が忙しさにかまけて不義理を働いたことに怒っているだけであってだな!!」
「不義理、まぁ不義理、ですね。でも本当に、別におれは雨夜さんのことが嫌いになったとかいうわけではなくて」
「だからその私が寂しがっていたかのような言い草をやめろ!!」
ビシッと雨夜さんがおれを指差してくるが、でも、だって、ねぇ?
……先ほどから、雨夜さんの斜め後ろで姫崎さんがにっこり優しい笑顔を浮かべているんだもの。「燕ちゃん、久しぶりにプロデューサーさんに会えてよかったね……」みたいな感じで温かい笑みをたたえているんだもの。
姫崎さんに意識が行った途端、雨夜さんのお怒りがもはや照れ隠しにしか見えなくなってしまって、おれはすっかり毒気を抜かれたのだった。
「まぁまぁ燕ちゃん、積もる話もあるだろうし、一旦座らない? プロデューサーさんにお茶もお出ししたいし」
「む、ひ、姫崎……貴様からも何か言ってやってくれ! この男、妙な勘違いを……!」
「んー、でも、燕ちゃんってばプロデューサーさんが来るよって教えてあげてからずっとソワソワしてたし……」
「姫崎ィ!」
「……ははーん?」
「プロデューサー貴様ァ!」
雨夜さん、耳が赤いですねぇ……。
☆ ☆ ☆
雨夜さんはからかうと面白い、もとい打てば響く人だったなぁと改めて思い出しつつ、ひとまず無事に再会を果たすことができたと言っていいだろう。
姫崎さんに紅茶を淹れてもらって、おれはかつての定位置――ロの字に並べられた長机の、下座に腰を落ち着ける。左斜め前に雨夜さん、右斜め前に姫崎さんが座る形だ。
「ところで、星南さんと、一年生の皆さんはいらっしゃらないんですか?」
「はい、今日はみんな一緒にレッスンで……あ、この前プロデューサーさんがスカウトに協力してくださったっていう、ことねちゃんも一緒なんですよ」
「へぇ、藤田さんもですか。生徒会には所属するんですか?」
そう言えばそのあたりの話は聞いていなかったなと思って尋ねると、答えたのは雨夜さんだった。
「いいや、藤田に関してはあくまで星南が担当アイドルとして面倒を見るだけだ。生徒会の一年生たちと同様に私たちが指導することもあるだろうが、あいつに生徒会の仕事を任せるとまたアイドルとしての活動を疎かにしかねんからな」
「……雨夜さんは、元々藤田さんと面識があったのでしょうか? いえ、なんとなくそんな口ぶりに思えただけなのですが」
雨夜さんはおれの質問に頷いてから「藤田の事情は貴様も知っているな?」と逆に聞いてきたので、肯定する。
おれの調べた限りだと、藤田さんは中等部の頃から配達のアルバイトを、そして高等部に進学するや否や飲食店等々のアルバイトをかけもちして、とにかくお金稼ぎに明け暮れていた。
その理由は、家庭の経済的事情から学費を稼ぐ必要に駆られていたため。中学生でアルバイトを認められていたことから、それなり以上に困窮していると思われる。
藤田さんが成績不振だった原因は、ほとんどこれが占めていたと言っていいだろう。
「実は、藤田には相談を受けたことがあってな。あいつが中等部の頃の話だ……あいつが学園に無許可でバイトをしようとしていたのを注意して、その流れで中等部の生徒ができるアルバイトについて相談されたのだ」
「なるほど、そうでしたか」
「ああ。あの頃は、私もまだ未熟だった……あいつの相談に張り切って対応したはいいが、それでどうなるかにまで考えが及ばなかった。アルバイトの許可申請について調べて教えて、それであいつが無事に働き口を見つけたところまでで満足してしまったのだ。解決すべき問題の根本が見えていなかった……」
「それはまぁ、仕方のないことでしょう。おれと出会う前、下手したら雨夜さんが一年生の頃の話では?」
「そうだが、あいつの停滞に私の責があるのは事実だ。過度に負い目を感じるつもりはないが、今度こそは正しく導きたいと思っている……が、プロデューサー、星南には何のアドバイスもしなかったのだな」
雨夜さんが、ジトリと睨んでくる。
はて? と思って首を傾げると、彼女は溜め息を吐いた。
「しらばっくれるな……プロデュース契約を結んだ生徒が申請できる奨学金制度、これがあれば藤田がアルバイトを減らせる。だが星南は、藤田をスカウトできたことに浮かれて、完全に頭からすっぽ抜けていた……私たちの前で札束を渡そうとしたときは、気が遠のいた」
えっ嘘、確かにドン引きしただけではっきり注意した記憶ないけど、あの後もう一回ポケットマネーを渡そうとしたの? 浮かれポンチにもほどがあるだろ。
雨夜さんが嘘を吐くよりは全然あり得るとは思いつつ一応姫崎さんの顔を見ると、彼女は目を伏せて静かに首を横に振った。悲惨だ。
「……まぁ、藤田さんのスカウトを手伝った時点で、個人的には出過ぎた真似をしてしまったと思っていますので。遠からず星南さん自身が思いつくか、それこそ雨夜さんや姫崎さんが気がついてくれるかな、と」
「ハァ……さっそく藤田のためになれたと言えなくもないが、貴様が一言言えば済んだことを自分の手柄にする気にはなれん」
「ええ、雨夜さんならそうおっしゃると思いました。しかし、とにかく星南さんは藤田さんのことになると諸々のタガが外れるので、二人の間に立ってあげるのが一番藤田さんのためになります」
藤田さんのために、是非ともそうしてあげてほしい……そんなおれの真剣な思いは正しく伝わったようで、雨夜さんも姫崎さんも、至って真面目な顔でしかと頷いてくれたのだった。
星南さんを野放しにしては、いけない。
☆ ☆ ☆
話題は変わって、雨夜さんの近況についての話になった。
「……とは言え、雨夜さんの活躍は意識せずとも耳に届いていましたから、順調かと聞くのもバカらしいですね」
「フン、当然だ……今やプロデューサー業に力を入れ始めた星南よりもメディア露出が多くなってきている――
有村……有村麻央さん。
雨夜さんたちと同じアイドル科の三年生で、生徒会にこそ所属していないが、星南さん、姫崎さんとも仲が良かったことから、おれも懇意にしていた人だ。
初星学園の『リトルプリンス』と称され、その立ち居振る舞いは歌劇に登場する王子様のよう……かと思えば、随所で愛嬌たっぷりというか、かわいらしい一面も持つアイドル。
そして、何を隠そうか、彼女は雨夜さんとユニットを組んで活動している――かつておれが、そのきっかけを作ったのだ。
「あれから何度有村と衝突したことか……私はもはや、気の置けない友人を一人失うものと覚悟したほどだった」
「そのリスクは、二人が乗り越えるべき試練になるとお伝えしましたよ」
「ああ、しかしお前が間を執り成してくれるとも言ったはずだ」
「……それは、本当に申し訳ない」
「あ、いや……すまん。もう、今更それを責める気はない。ただ、恨み言の一つや二つ言いたくなるくらいには、とんでもない荒療治だったと……私にとっても、有村にとってもな」
昨年の、夏のH.I.Fの前後にあって、雨夜さんと有村さんは同じ壁にぶつかっていた。
雨夜さんは星南さんの幼馴染であり、子供の頃からアイドルとして星南さんの後塵を拝してきた。雨夜さんにとっての星南さんはあまりにも高い壁であり、見つめ続けてきたその後ろ姿は、現実のそれよりもずっと大きく見えるようになっていた。
星南さんが初めて一番星に輝いたときにも、雨夜さんは二番――それは、諸先輩を破って上り詰めたという勝利の事実ではあるが、同時にまたもや星南さんに敗北を喫したということでもあり、当時の雨夜さんは後者の現実にばかり意識が行っていた。
一方で有村さんは、子どもの頃に抱いた憧れ、その先にある自分の理想のアイドル像――歌劇団のスターのようなカッコいいアイドルという理想に囚われていた。
実力は申し分なく、同学年で言えば星南さん、雨夜さんに次いで三番手と見てもおかしくないというのに、ステージの上ではそれが発揮しきれない。
有村さんは小柄で顔立ちも可愛らしいから、周囲からもそういう方向の期待を寄せられてしまう。ただでさえ理想と現実にギャップがあって、しかもそれを周りに突きつけられるから、より意固地になってそのギャップを埋めようとする。表面的に、小手先でやろうとするから、本来の魅力まで損なってしまっていた。
雨夜さんも有村さんも、自分の中で膨れ上がった理想という名の壁にその歩みを阻まれていた。
自分一人では昇って超えることも、穴を開けて通り抜けることも、ほかの抜け道を探して避けることもできなくなっていた。
だからおれは、二人の道を交わらせた。
二人でユニットを組ませて、互いに互いの壁を壊させる。
ざっくり言ってしまえば、そんな魂胆だ。
あの時のおれは、もうほとんど星南さんのプロデューサーのようなものだったから、彼女たちをプロデュースするという選択肢はなかった。
いきなり複数のアイドルを担当に持つというのは、並大抵の覚悟でできることではないのだ……どこかの誰かが実際にやってしまっているので、それがかなりノイズだが。
ともあれしかし、結局星南さんとすら契約を結べなくなってしまったのだから、無理をして二人を抱え込もうとしなかったのは結果的にも間違っていなかったと言えるだろう。
「……もっとも、後から言うのはずるいですが、おれがいなくても上手くいくと思ったからあんな提案したんです。痛みは伴いますが、二人なら必ず乗り越えられると。そうでなければ、余計な口出しはしませんでした」
「フン、まぁそうだろうな。貴様は……責任感の強い男で、勝算の低い賭けもしない。私も有村もそれがわかっていたから……信じていたから、ここまで来れた」
……雨夜さんと有村さんのユニットは、今、人気急上昇中だ。
初星学園内では言わずもがな、目を見張るのは外部からの評価の高まりだろう。
H.I.Fには間に合わなかったが、昨年度の末頃にとある学園外部のライブイベントに出演し、そこで一皮も二皮も剥けたようなパフォーマンスを魅せたことで、にわかに注目が集まったのだ。
雨夜さんの高潔な格好良さと、有村さんの可憐な格好良さ……二人は舞台の上で剣戟でも繰り広げているかのようにぶつかり合い、高め合い、見る者すべてに手に汗握らせ、目を奪う。奪い尽くす。
観衆の興奮と熱狂が広がっていって、会場は黄色い悲鳴で埋め尽くされる……二人は、そんなライブをやってのけるようになったのであった。
「ライブイベントのオファー、テレビやラジオの出演依頼、雑誌取材……ほんの数ヶ月で、続々と仕事が舞い込んできてるもんね。燕ちゃんも麻央も、本当にすごいよ」
「ああ、一時期は生徒会の仕事に手が回らなくなるほど、姫崎には迷惑をかけた。だが、それも少しは落ち着いてきたな」
「順調なようで、本当に何よりです」
「……あ、近況と言えば、麻央が寮長になったのってプロデューサーさん知っていますか?」
「おや、そうなんですか? 有村さんは面倒見が良いですから、適任ですね」
そうそう、そういう近況も是非聞きたい……というか、雨夜さんだけじゃなく有村さんとも顔を合わせなくちゃあな。
雨夜さんへの謁見は真剣で叩き切られるくらいの覚悟をする必要があったが、有村さんは……まぁ、ぷんすこ怒るんだろうなぁ。機嫌を取るのは、雨夜さんよりもよっぽど骨が折れそうだ。
「……そう言えば、有村さんと雨夜さんは『初』に参加するんですか? お忙しいのでしょうが……」
話題沸騰中の二人が『初』に参加するのは、今回の改定の趣旨を鑑みれば学園の方から是非ともと言われそうなものだ。
返答は、会話の流れで姫崎さんから返ってくる。
「麻央は、スケジュールを空けて参加するそうですよ。燕ちゃんはお仕事が入っちゃってるんだよね?」
「うむ。学園側からの要請もあったが、有村と話し合って手分けすることにしたのだ……私も有村もソロ活動への思い入れもあるから、良い機会だとな」
「なるほど」
……ふむ、まぁ各々の殻を破るのに必要な一手だったというだけなのだから、個々での活動を縛る必要はまったくない。
それにしても少々気が早い感じはするが、『初』というイレギュラーは悪くないきっかけだろう。そもそも、ユニットとしての躍進具合がおれの漠然とした想像よりも早いのもある。
おれは納得を示したつもりだったが、雨夜さんは何か物言いたげな視線をおれに送ってくる。
しかし、彼女はどういうわけか「……ちなみに」と少し話をずらしたのだった。
「私の代わりと言うわけではないが、私と有村で目をかけている一年生に『初』の最終試験合格を目指して参加するように言っている」
「ほう? それは、生徒会の一年生たちとは別に、ということですか?」
「そうだ。葛城リーリヤと、紫雲清夏という二人なのだが」
「手毬ちゃんとことねちゃんと同じクラスの子なんですよ、プロデューサーさん」
と、姫崎さんが補足してくれる。一年一組、花海咲季さんとも同じクラスということか。
「失礼ながら存じ上げませんが……雨夜さんが期待をかけるほど、という認識でいいのでしょうか」
「見どころはある。しかしそれ以上に、
「では、注目しておきます。藤田さんも、『初』には間に合いそうですか?」
「ああ、いいところまで行くだろう。今年の一年は、とんでもない世代だ……主席合格で入ってきた、花海の姉の方は知っているか?」
「ええ、ちょっとした縁で、知り合いです」
「あいつも、アイドル未経験者とは到底思えん。それに何より、気合と根性が気に入った。花海妹が生徒会に入った次の日にはあの十王星南をわざわざ見定めに来て、堂々と超えることを宣言してみせた……あいつを含め、この夏とまでは言わないが、冬には一番星に指をかける奴がいるかもしれん」
まったく末恐ろしいな、と雨夜さんは笑う。
……おれは、雨夜さんの確かな成長を、ここに来て本当に感じた。
かつての彼女からは、こんな言葉は出てこなかっただろう。
――それからふと、雨夜さんの目つきが鋭くなった。
「プロデューサー」
「……なんでしょう」
「貴様の意思は、
……あの時、ね。
とぼけることはしない。
おれは目を伏せて、少し笑う。
「残念ながら、変わりません」
「賀陽の引退をプロデュースするのは、未練ではないのか」
「いいえ。むしろ、未練を断つためです。彼女とは互いに利用し合っているに過ぎません」
「……そうか。そうだろうな」
雨夜さんもまたしばらく瞑目し、再び目を開くとおれをまっすぐに見つめてきた。
「あの時、お前のことを咎めたのは、すまなかった。あれからずっとお前のことと、星南のことを考え続けて……私自身の感情を抜きにして、少しは理解できたと思う。だから、本当にすまなかった」
雨夜さんは、わざわざ立ち上がって、腰を折って頭を下げてくる。
「……だが……だがな……それでも私は、潔く諦めることなど、できん」
それから顔を上げて、苦渋の面持ちでおれを見下ろした。
おれはそれに苦笑を返す。
「雨夜さんの諦めの悪さは一級品ですからね。諦めてくれなんて、おいそれと言う気にはなりませんよ」
アイドルとして、幼馴染の星南さんに十数年負け続けながらも決して折れることのなかった人だ。
それに、雨夜さんにとっては、おれ自身のことよりも星南さんのことが大きいからこそでもあるだろう。
おれが説得しようなど、土台無理な話なのだ。
「それに、星南さんの決断については……と、おれには口にする資格もありませんが、少なくとも雨夜さんが諦める必要はない。そう思います」
「……星南にとって、お前はかけがえのない存在だろう。切り離して考えることはできん」
「あー……肯定するのは、気恥ずかしいですが」
切り離して考えられないという点は、否定できない。
星南さんが、アイドルとしての自分に見切りをつけてしまったのは……どうしようもなく、おれのせいなのだから。
「……おれ自身がそうであるように、雨夜さんにも、後悔のないようにしてほしいと思っています。おれから言えることは、それだけです」
「ああ……貴様はもう、腹を決めて、動き出した。だが、だからこそ、これ以上私たちから目を背けることもないだろう?」
「ええ。限りある時間ですから、もう無駄にするつもりはありません」
なら、いい――と、雨夜さんは微かに口の端を上げる。
「他にも、貴様の担当アイドル……賀陽のことも少々気になるが、今日のところはやめておこう。人並みにしか事情も知らんしな。それよりも、そうだ、貴様とは姫崎の担当プロデューサーの件について話をしたかったんだが」
「……ん? え、私の!? 燕ちゃん、急にどうして!?」
「はぁ、学Pさんがどうかしたんですか……?」
「貴様は、姫崎より年上にも関わらず妹を名乗るあの不審者をどう思う? 面識はあるのだろう? 信用して大丈夫なのか、アレは……」
「ええと、まぁ、ちょっと様子がおかしいのは否定できませんが……」
「プロデューサーさんまで!? そ、園歌ちゃんは変じゃないよ! 正真正銘、私の妹で……!」
「ほら、あの常識人の姫崎が、毒されているようにしか思えんのだ……」
「う、うーん……それは、おれも思いましたが……」
「燕ちゃん! プロデューサーさん!」
もうっ! と姫崎さんが可愛らしく怒ってみせるので、おれと雨夜さんはこらえきれずに笑い合ってしまった。
先ほどまでの張り詰めた空気はあっという間に霧散して、それから西日が生徒会室に差し込んでくるまで、おれたちはいろいろな話に花を咲かせたのだった。
実は拙作を書き進めるにあたって燕さんのSTEP3がかなり重要な気がしているんですが、実装いつになりそうですか? 知ってる運営の人とかいたら教えてください。