と、思っていたのかぁ?(ブロリー並感)
てな訳で久々の投稿です。ん?今まで何してた?別作品は?だって?……キミのような感の良い牡蠣はフライだよ。
そんじゃ本編どうぞ。
まだ春だと言うのに夏の様な日差しと暑さの中、その天気には余りにも合わないような服を着た小さな影があった。その姿は上半身は真っ黒のパーカーを着ていて見ているだけで暑そうに感じられる。しかしその顔はこれまた真っ黒のフードを目深に羽織り表情は窺い知れない。
少女、だろうか。フードから覗く病的にまで白い肌はこの場でのこの少女の異質さを醸し出している。そしてその背の高さはギリギリ中学生と言えるくらい、それほどにこの少女は小柄だった。
少し歩いた先には遊具もほとんどない砂場とベンチがあるだけの小さな公園があり少女は若干ふらついた足取りでベンチに座り込むと大きくため息を吐いた。
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俺は今非常に困っていた。何故かって?簡単なことだ。
「イヤァ…門カラ出テ来タハ良いモノノ家ガネェ…オ金モナイシ何モ買エネェ…」
腹の虫が大きく唸り声を上げる。腹が減って死にそうだ…
そう。資金もなければ家もない。衣食住のうち三分の二が無いのだ。気づいてるかもしれないが俺は門を通って、つまりあっちの世界からこの現世に来た存在だ。
しかしコレが迂闊だった。よくよく考えてみれば今の俺は戸籍無し、住所無し、無職、資金無しの最悪の状態なのだ。
「ソモソモ俺ッテ人間ナノカ…?」
そう不安になるのも仕方がなかった。俺の記憶が正しければ俺は人間の成人男性だったはずだ。だが今の俺の姿は何故か背の低い少女のようになっている。それだけならまだ良かった。いや良くないが。とにかく問題は此処からだった。醜鬼、門、桃、女尊男卑、魔防隊。少なくともこの姿になる前まではそんな言葉耳にすることもなかった。
明らかに俺の常識や知識から見ると歪んだ常識だった。そもそも醜鬼ってなんだよ。人を襲ったりする化け物って事意外全く分んねぇ。
何で桃を食ったら超能力が手に入るんだろうか。ちょっとファンタジーが過ぎるのでは…?
そもそもこの姿になって目覚めた時から此処は俺の知るような世界では無かった。目覚めるとそこは視界いっぱいの荒野。まるで人の気配なんてなかった。それも何故か姿は10代前半の子供くらい。それも丸太みたいに太い変な尻尾なんて明らかに異常な物さえ付いていた。
そして1番の問題は食べ物がほとんど無い。偶に桃を食べることはできたがそれでも数に限りがあった。それに自分以外の生き物なんて醜鬼とか言う化け物だけ。食ったら食中毒とかで死ぬんじゃ無いだろうかと言う思いでいっぱいだった。
そんなふうにギリギリで生きていた時、俺は不幸にも他の個体とは違う巨大な一本角の生えた醜鬼に見つかり襲われた。何せ俺は元一般人、俺に出来たのは必死に走って逃げることだけだった。
それでもいつかは疲労が出てくる。ペース配分なんて考えずに逃げたもんですぐにバテてしまった。
そんでもうダメかなと諦めかけた時だった。俺の馬鹿太い尻尾が突然動いたかと思ったらいつの間にかでっかい口みたいなのと歯が生えてた。それも尻尾には装甲みたいなのが出来て先端の口があるところはまるで戦艦に口ができたような半生物、半機械的な見た目になり砲身のようなものさえ作られていた。
尻尾が低く唸り声を上げて醜鬼に向き直ったと思ったら突然の轟音と衝撃に襲われた。衝撃で舞った砂埃に目を瞑り、ようやく砂埃が落ち着いて目を開けた。
そして俺の視界に映ったのは先程まで俺を追い詰めていた一本角。だが、その首から上は何かに抉られたように掻き消えていた。
その後は大変だった。死体に近づいたと思ったら突然尻尾が死体に食らいついて死体を食べ始めたり、余りにショッキングな状況に俺が気絶しそうになったり、醜鬼を食べた後に何故か妙に体が元気になったり。
その後は醜鬼を見つけたら斃して尻尾が食う。斃して尻尾が食うの繰り返しだった。のちに分かったことだが醜鬼は共食いをして自らを強化するようだ。……生態までグロいのか…。
そうして生き残るために醜鬼を喰らい続けて一年くらいだったか。俺は初めてあの荒野で初めて人間に出会った。いや、人間と言うか半分人間、半分醜鬼の女性だった。
半醜鬼は自らを和倉青羽 と名乗っていた。なんでも此処に来てから半醜鬼になったのだと言う。その後は大変だった。どうやら青羽は俺の事をみて現世、つまり此処とは違う場所にいる弟の話を語り始めたのだがこれがやばかった。口から出るのはやれ弟マジ尊いだとか現世で一人にして寂しく無いかだとかの弟を思った言葉ばっかりだった。ブラコンってヤツだ。リアルで見るのは初めてだったもんでついつい浮かれてしまった。
しかし青羽はブラコンではあるが別に悪人では無い。それに青羽の話から得られた情報にも有益な情報が多かった。門と言う物を通れば現世、つまり元いた世界に帰れるそうだがどうやら青羽は事情があってそちらにはまだ行けないんだそう。
俺は一刻も早く自分の状況を知りたいのもあって現世に行くと青羽に伝えた。すると青羽は俺に一つ頼み事を頼みたいと言った。なんでも現世にいる弟の様子を見てほしいんだそう。俺も青羽にはさまざまな情報をもらった恩があるので断る気になんてならない。口約束ではあるが俺は承諾すると青羽と別れ、門を探す旅に出た。あの時間はこの姿になってからの初めての人らしい楽しい時間だった。
そうしてやっとの事門を見つけたと思ったら出た先はまさかの醜鬼が人を襲おうとしている瞬間で、加減なんて知らずに醜鬼をぶん殴ったら醜鬼は綺麗な直線で吹っ飛んでビルに叩きつけられて死んだ。その後はとにかく人を逃すために醜鬼を狩っては喰ってを繰り返して最後のお似合いなカップルになりそうな二人組を襲っていた醜鬼を喰ってなんとか被害は最小限にできた。青羽から教えられた魔防隊と言うのが自分にも敵対する可能性があると知っていた俺はその場から一目散に逃げると青羽の弟を探すための一人旅が始まった。
けれども旅にトラブルは付き物。冒頭に戻って俺は金も無いままに現世に来たせいでこうして暑さと空腹のダブルパンチを食らっているのだ。
腹が減って意識が朦朧として来た…あ、やばい眠たくなって、き、た
「アァ…金モナイ、寝床モナイ、コレモ全部醜鬼ッテヤツガ悪インダ…」
そう恨み言を一言残すと少女、深海棲艦レ級は気絶するように眠りについた。
てな訳で主人公、気絶しました。前回の強者感は一体……
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