やっぱり深海棲艦は可愛い。異論は認める。自分が好きな深海棲艦は護衛棲水姫です。(唐突な自語り)浮き輪ちゃん可愛いですよね。アケ版の撃破台詞も可愛い。
アンケートで出す派が多かったら感想で好きな深海棲艦を言ってくれればもしかしたら本編に出すかもしれません。
てな訳で本編どうぞ。
あの後、俺に食事が出ることが分かりひとまず安心した俺は現在魔防隊の本部の地下に拘束され収容されている。収容室全体には不思議な雰囲気があって何故か身体に力が入れにくくなっていた。俺の面談に来た職員によると醜鬼を封じ込める結界だとかなんとか。
時折職員が数名収容室に入って来ては検査やら簡単な雑談なんかの会話を繰り返している。よく考えてみたら醜鬼疑惑のある俺と雑談できるってかなり肝が据わっている気がする。
ただ、懸念も多い。そもそも俺が現世に来たのはこの世界の情報を集める事と青羽との約束である青羽の弟の様子を確認するって目標があった。しかし今は魔防隊に拘束されて絶賛研究されている。触診やレントゲン、採血なんかはまだ良いのだがそれでも俺が全力で拒否したいものがあった。それは…
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「ウグェッ!」
金属製の床に体を勢いよく打ち付けた衝撃と痛みで潰れたカエルの様な声が出る。
少なくとも、自分はこの姿になった後相応の経験は積んだつもりだ。
醜鬼に食われかけたこともあったし軽くない傷を負った事だってある。それでも桃を食い、醜鬼を食い、死に物狂いで力を付けてきたのだ。
実際今の自分は他の醜鬼を危なげなく狩ることができる。この尻尾にだって十分な力がある。
「グウッ…!イッテェヨ!」
「ほ〜ら、へばってないでさっさと起きなさい。まだ終わってないわよ。」
だが、上には上がいた。魔防隊総組長、山城恋。現に、今現在自分は目の前のその規格外によって叩きつけられ地に伏せていた。げは、と尻尾が口からオイルの様な液体を吐き出し吐血している様に見える。
俺が唯一イヤだと声を大きくして言いたいもの、それは俺自身の戦闘力の計測だった。最初はヤケに頑丈そうな部屋で魔防隊に拘束されたのであろう他の醜鬼を相手に魔防隊の面々に観察されながら戦っていた。
それだけならまだ良い……いややっぱグロいし視線は痛いしで良くないわ。そしてある日、四回目の計測のために部屋に入れられるとそこに居たのは醜鬼ではなく俺を鎖で拘束しながら尋問を仕掛けて来たサディスト疑惑のある女、魔防隊総組長、山城恋だった。
山城はとにかくヤバいヤツだった。躾と称して突然不思議な力で俺をボコしたり地面にぶっ倒れて肩で息している俺に対して「ハイ♡お手♡」なんて言って来たり完全に"アッチ"側の人間だった。俺は山城の犬になった覚えはないしなりたくもない。
それでも戦わなければ俺は解剖からの研究材料√に直行らしいので逃げれない。戦わなければ生き残れない!*1ってワケだ。そして今現在俺は山城によって冷たい床とキスをする羽目になっている。夏場に冷たい床に寝転ぶのは好きだったが、吹っ飛ばされて叩きつけられた結果だったら流石にイヤだ。
だが、俺は戦いたいワケじゃないしできることなら人を傷つけたくはない。だが、俺の尻尾は山城に対してかなり強い敵意を向けている。まぁそりゃ何度も吹っ飛ばされて煽られたら嫌いにもなる。そして少し前の計測では尻尾の堪忍袋の尾が切れたのか俺が指示していないのに山城に向かって突然砲撃した。
あの時は本当に焦った…山城の目が普段のオモチャを見る様な顔から一変して「ご主人様に歯向かうなんて威勢がいいのね」と背筋が凍りそうなほどに冷たい声で言われた時は多分人生一ビビった。その後は予定調和と言わんばかりにボコされて次に目が覚めたのは収容室の中だった。
そして今現在、俺は毎度の如く山城にボコられて地に伏せて息を切らしている。
「ゼヒュー…ゼヒュー…ゲホッオエッ…ハァ…ハァ…クソ、ゲホッ…」
「あら、まだ意識があるのかしら?前はすぐに気を失ってたのに段々と丈夫になっているのね。」
「オ、オ陰様デナ…」
俺は山城の言葉に皮肉げに返答する。つーか冷静に見た目だけでも10代前半の少女を痛ぶってお手をさせようとするってマジモンの犯罪者じゃねぇか…
「問題ないわよ。だってあなたは人じゃないんだし。」
嗚呼クソ、疲労で心の中の言葉が漏れ出て来てる…あー…なん、でこうなったんだ…あ、ヤベ、
段々と
意識が
ボヤけて
真っ暗
に
─────────。
────────────────。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
一言残すとうつ伏せのまま完全に意識を失い脱力した鬼姫。彼女の尾もだらしなく舌を出してピクリとも動かない。
しかし最後に放った言葉といい、どうにもこの醜鬼、人間の一般的な常識が精神に染み付いているように思える。もしやこの醜鬼───────。
そんな考えを巡らせている山城愛に声をかける者がいた。
「…やり過ぎでございます、山城殿」
「ごめんなさい。修繕費は出すわ」
「ここにいるのはあなた様と鬼姫だけではございません。他の方々も怯えてしまいます」
「それにあくまで行うのは計測、山城殿が一方的に嬲ってはそれも意味を成しませぬ。」
陰陽寮寮長、
「別にいいじゃない、言葉を交わせるとしても醜鬼は醜鬼。醜鬼なんて力で怯えさせて従わせるのが丁度いいわ」
「山城殿。鬼姫のみならず"彼女達"もいます。どうか、魔防隊の総長としての行動を心掛けて下さります様…」
木国の意味深な言葉を聞いた山城は一瞬笑みを消すと床に倒れ伏した鬼姫を指差しながら言葉を発する。
「そうね…改めてごめんなさい。コイツは収容室に送った後に尻尾に適当に擦り潰した醜鬼でも食わせておいて。」
「かしこまりました。」
そう言って一礼した木国は的確に周囲で成り行きを見ていた隊員達に指示を行い気絶している鬼姫を陰陽寮へと運ばせた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
陰陽寮。その一角の収容室で鬼姫は目を覚ました。
「ンググ…アァ…?俺、マタ気絶シテタノカ…」
頭が痛い。まだボヤけている思考で何があったかを思い出す。思い出せたのは毎度の如く山城にボコられて床に倒れ伏した所まで。
「グルルル………」
「ア、オハヨウ。」
俺が起きて少しすると尻尾も起きた。不満げに唸っていることからまた山城への恨みを募らせているんだと思う。………それにしても疲れた。毎回こんな目に遭うのは流石に頑丈なこの身体でもキツい。未だ身体の節々が痛い俺は収容室の床の上に大の字で寝そべると天井を見つめながら考えを巡らせる。
どうやってここから出るか、青羽の弟を探さなくては、山城にどうやって対応すれば良いか、どうやって、どうやって、どうやって…どう、やって…ダメだ身体が痛くて集中できそうにない。
「マジデドウスッカナァ…」「グルル…」
俺達は同時に大きくなため息ををつくと未だ痛む身体を治すために眠りにつこうと再度深く
深く
深く
深く
深く
深く
海に
沈む様に
意識を
失っていった。
「─────────。」
「──────────────────。」
「─────。」
耳鳴りがした様な気がした
深く、深く、深く、沈んで、堕ちて、もう、なにも─────────
他の深海棲艦を特殊醜鬼として出して欲しい?(参考程度に)
-
出して欲しい(味方サイド)
-
出して欲しい(敵サイド)
-
出して欲しい(第三勢力的な感じ)
-
出さなくて良い