てなわけでまだまだ続くこの作品、━━━━━━ついて来られるか?(某紅茶並感)
それでは本編どうぞ。
自らを睨み討伐すると言った女性、東風舞希、聞いた噂によれば魔防隊最強の武人。レ級は噂でしか聞いたことはないが最強の能力者は山城だが、武人という枠組みで見れば彼女の方が上と言えるという話を聞いたことがあった。
「醜鬼の本能に飲まれ暴走したと聞いていたけど……」
得物の槍を構える東の表情は暗い。なんせ対話が可能、更には敵意が無く友好的だった鬼姫が突然脱走、暴れ始め終いには人を食べたのだ。
東の目に映る鬼姫は尾が大きく膨らんでいる。全ての収容室の扉が破壊されている周囲の様子から見て恐らく収容されている半醜鬼化した人間は全員鬼姫に捕食されたのだろう。
自身に対し槍を構え警戒している東を見たレ級は先程よりも勢いが弱くなった紅い怨念を滾らせながらまるで出方を伺っているかの様に彼女を見つめる。
そして、レ級は紅い怨念を燃やしながら初めてその口を開いた。
「アー…アー、テステス。ンー…オッケ。」
まるでマイクを使う為テストする人間かの様にレ級は声を出した。しかしその声は大人しかった時のレ級の声よりも濁った様な声色だった。
「…あなた、喋れないのかと思ったわ。」
東は表情には出さないが驚愕していた。話の通り本能に飲まれ暴走しているのなら余りにもこの醜鬼は理性的すぎる。それに会話が出来るのならなぜここまで一言も話さなかったのか。
「アー…エット、ソウ。東ダッタッケ?コンナトコマデヨクキタネ。正直ビックリシタヨ。」
先程までの無口が嘘だったかの様に鬼姫は流暢に会話を続ける。しかしながら東は鬼姫の口調に違和感を覚えた。
「あなた、いつもの様な…その、男口調では無いのね。」
「━━━ェア、ワカッチャウ?マジカー…。スゴイナァ。」
その言葉を聞いた鬼姫は一瞬固まったかと思うと東に向かって真紅に染まった双眸を向けると感心した様な素振りを見せた。その姿はそう、まるで子供だ。大人に向かってクイズを出して、それに対して正解された時のような無邪気で、若干の悔しさと面白さを感じている様な、そんな表情だった。
「イヤァスゴイネ!東ハ!タッタ一言デ分ッチャウナンテサ!」
鬼姫は無邪気な表情を浮かべながら嬉しそうに軽快なステップで跳ねる。その姿だけを見ればこの少女が人を喰ったという様な印象は感じられない。そんな鬼姫の姿を見て、さらに疑問が強くなった東は鬼姫に向かって疑問を投げた。
「…っあなたは何故、ここで収容されていた半醜鬼になった人間達を食べたの…!」
東の疑問の言葉を聞いたレ級は飛び跳ねるのを止めると静かに東に向き直った。しかし、レ級の表情は先ほどの様な無邪気な子供の様な笑みではなかった。その双眸は黒く濁り、異様な程に口元は弧を描き笑顔を作る。それは最早感情が感じられない笑みだった。笑みを浮かべているはずなのに喜楽の感情は無く、かと言って哀苦の存在は感じられない。
本来、笑顔は威嚇の為の表情だったと言われているがレ級の表情はそれすらも含んでいない。空虚な笑みだ。そしてレ級は空虚な笑みを浮かべたまま東に対して口を開いた。
「何故?何故…。ウーン……ア!ソウ!"私"ノ為カナ!」
東は困惑した。レ級の言葉は東の疑問に対しての回答は余りに不明瞭だった。私の為?確かに醜鬼は同族を喰らい力を付けると言う。
だが、何故鬼姫は呑み込んだ人間達を消化しない?既に消化が始まっているのなら、醜鬼の消化能力であればもう既に呑み込まれた人間達は消化され鬼姫の糧になっている筈だ。
「じゃあ何故あなたは呑み込んだ人間達を消化していないの?自身の強化が目的なら既に消化していてもおかしくは無いわ。」
再度東は鬼姫に向かって疑問を投げる。今の鬼姫の行動は余りにも目的が不明瞭だからだ。ここで彼女に質問を続ければ応援が辿り着くまでの時間を稼ぐことができ、更に新しい情報を得ることが出来る可能性が有ったのだ。そんな時間稼ぎの質問にも鬼姫は答えた。
「消化?シナイヨ?ダッテ消化シタラ全部無駄ニナッチャウモン。マァコレモ"私"ノ為ダシネ!」
また「私の為」。今の鬼姫は明らかに様子がおかしい。子供の様に無邪気な口調になったかと思えば突然空虚な笑みに切り替わる。人を喰ったかと思えば消化せずに尾の中に納めているだけ。まるで人が変わった様な━━━━━━━━━…人が変わった?
東が何かを言いかけたその時だった。
「あなた、もしかし「居たぞ!!暫定特殊醜鬼、鬼姫を発見しました!対象の生死は問わん!やれ!」っ!!」
東とレ級のいる廊下に魔防隊の隊員が次々と現れた。恐らく隔壁を突破しここに辿り着いたのだろう。彼女達は全体に命令を飛ばすとレ級に向かって攻撃を開始した。レ級は次々と攻撃を仕掛けてくる隊員達を避けながら東に対して別れの言葉を投げた。
「オ話ハココマデダネミタイダネ。ジャ、サヨナラ。」
レ級がそう言った瞬間だった。彼女の尾の顎門の中から砲門が伸びると即座に地面に対して砲撃を撃ち込んだ。轟音と爆発による衝撃で壁は吹き飛び隊員達は地面に転がされ身動きが取れなくなる。爆発による煙が周囲に立ち込み視覚が封じられ鳴り響く警報によってその息遣いはかき消された。
そして、空調によって煙が薄れ、ようやく視界が取り戻された時にはもうそこには鬼姫の姿は影も形も無くなっていた。
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そうして場所は変わって魔都、その荒野にレ級の姿はあった。陰陽寮からはかなり離れた場所でレ級は一歩ずつ歩を進めていた。しかし、様子がおかしい。その足取りは不安定で滾らせていた紅い怨念も薄れ消え掛かっている。そして、それから数歩歩いた時、完全に怨念が消え去った瞬間の事だった。レ級がその場に立ち止まり地面にうずくまった瞬間だった。
ウ…オエ、オゴ、オボロロロロロロロロロロ!!
数回ほどえずいたレ級の尾は盛大に大地に向かって中身を吐き出し始めた。吐き出されるのはレ級の尾に収まっていた半醜鬼と化した人間達。いずれも尾の涎で濡れてはいたが傷一つない姿で尾の外に吐き出されている。
そうして数分の間呑み込んだ人間達を吐き出し最後の薄緑の髪の少女を吐き出した時には、紅く染まっていたレ級の双眸は普段と同じ、アメジストに似た淡い紫に戻っていた。そして起き上がったレ級は辺りを見回し、天を仰ぐと一言。
「…………………………ココ何処ダヨ!!」
「うるさいなぁ!アタシはここに居るよ!!!
「エ?」
「え?」
「「えええええええええええええええええええええええええ!?!!?!?!??」」
やっぱり前途多難である。
「あ!!丸呑み蛇野郎!!!!あの時は良くもアタシを喰いやがったな!!」
「エ!?何!?誰!??誰ナノ!???怖イヨォ!!!!!!!!」
…………やっぱり馬鹿である。
待 た せ た な(某蛇感)
シリアスだと思ったァ!?ざぁんねん!!俺だよ(ギャグ)!!!
「着いて来れるか?…だと?お前の方こそ、着いてきやがれ!!!」と返答した方々は頑張って闇堕ちヒロインを救いましょうね。
他の深海棲艦出したいですぅッ…!!
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しょうがないにゃあ…良いよ。
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ダメ♡甘えんな♡