また戦ってくれなんて言わないで ――春麗は今日もめんどくさい――   作:エーアイ

149 / 282
※本編確定ではなく、断章IFです。


断章IF:本編春麗は、二連勝して煽った直後に褒められて沈む

 

 本編春麗は、鏡の前で青い武道服を整えていた。

 

 今日は再戦の日だった。

 

 前回、青い武道服でリュウと試合をした。

 

 勝者煽りを実践するはずだった。

 

 しかし、急な雨で試合は中断。

 

 東屋で雨宿りをし、リュウから布を借り、身体を冷やすなと心配され、勝った春麗が何を言うのか知りたかったと言われた。

 

 結果、勝者煽りは未遂。

 

 代わりに、

 

 なら、届いてみなさい。

 

 という次回予告煽りが仮採用された。

 

「今日は、正式実践よ」

 

 春麗は静かに言った。

 

 今日こそ勝つ。

 

 青い武道服で。

 

 黒ドレスの経験を還元した青で。

 

 そして、今度こそ煽る。

 

 甘さ控えめに。

 

 強すぎず、黒に沈めず、否認に逃げず、終われなさに寄らず。

 

 本編春麗として、勝者の余裕で煽る。

 

 ただし、最近ひとつ問題がある。

 

 春麗は鏡の中の自分を見つめた。

 

「……パッシブスキルが厄介なのよね」

 

 いつの間にか、自分には妙なパッシブが実装されていた。

 

《リュウ関連イベントへの感情反応倍率上昇》

 

 名前からして問題がある。

 

 リュウに関係するイベントで、感情の反応倍率が上がる。

 

 勝利。

 敗北。

 介抱。

 雨宿り。

 布を借りる。

 心配される。

 褒められる。

 次を作られる。

 何気ない一言。

 

 全部、普通より効く。

 

 非常に困る。

 

 本編春麗は、自分がめんどくさい女だと自覚している。

 

 だが、自覚していてもパッシブは消えない。

 

 むしろ自覚しているせいで、発動を認識できてしまう。

 

「今日は、発動させないわ」

 

 春麗は言った。

 

 勝つ。

 

 煽る。

 

 帰る。

 

 会議案件にする。

 

 それだけだ。

 

 リュウに何か言われても、勝者として受け流す。

 

 褒められても、平静を保つ。

 

「完璧ね」

 

 もちろん、完璧ではなかった。

 

 リュウは、いつもの修行場にいた。

 

 雨は降っていない。

 

 空は晴れている。

 

 地面も乾いている。

 

 言い訳の余地はない。

 

 春麗が青い武道服で現れると、リュウは静かに顔を上げた。

 

「春麗」

 

「リュウ」

 

 春麗は構えた。

 

「今日は中断なしよ」

 

 リュウも構える。

 

「ああ」

 

「前回の続き」

 

「ああ」

 

「あなたは、届くと言った」

 

「ああ」

 

 春麗は少しだけ口元を緩めた。

 

「なら、届いてみなさい」

 

 その言葉は、前回の雨宿りで仮採用された次回予告煽りだった。

 

 今日は、それを戦闘開始の合図にした。

 

 リュウの目が変わる。

 

「行く」

 

 春麗は頷く。

 

「来なさい」

 

 試合が始まった。

 

 序盤から、リュウは深く踏み込んできた。

 

 前回よりも、さらに半歩深い。

 

 本当に、届くつもりだった。

 

 春麗はそれを見ていた。

 

 青い武道服の足が地面を滑る。

 

 拳を避ける。

 

 蹴りを返す。

 

 リュウが受ける。

 

 衝撃が伝わる。

 

 春麗は下がらない。

 

 今日は、逃げるための青ではない。

 

 黒に頼らないための青でもない。

 

 黒を知ったうえで、自分の中心へ戻した青。

 

 本編春麗の青だ。

 

 リュウの拳が来る。

 

 春麗は一瞬だけ静止する。

 

 黒ドレスで覚えた間。

 

 しかし、黒の重さは出さない。

 

 視線を沈めるのではなく、呼吸だけをずらす。

 

 リュウの拳が半拍遅れる。

 

 春麗の蹴りが入る。

 

 リュウの腕を弾いた。

 

「今のは」

 

 リュウが息を吐く。

 

 春麗は答えた。

 

「黒を知った青よ」

 

「前より、自然だ」

 

 春麗の胸が少し鳴った。

 

 危ない。

 

 序盤から褒められた。

 

 しかし、まだ大丈夫。

 

 春麗は自分に言い聞かせる。

 

 これは戦闘評価。

 

 リュウ関連イベントではあるが、まだ軽い。

 

 感情反応倍率は上げない。

 

 上げていない。

 

「試合中に褒めないで」

 

「事実だ」

 

「事実でもよ」

 

 リュウは踏み込む。

 

 春麗は受ける。

 

 拳と蹴りが交差する。

 

 今日は、リュウも強い。

 

 前回の中断を経て、春麗の青をさらに見てきている。

 

 春麗が黒の間を使うことを前提に動いている。

 

 だが、春麗もそれを読んでいた。

 

 黒の静止を見せる。

 

 リュウが警戒する。

 

 その警戒を外して、青の速度で入る。

 

 黒を使うと見せて、青で抜く。

 

 青で来ると見せて、黒の間で止める。

 

 青と黒が、前回よりさらに混ざっている。

 

 リュウは、何度も届きかけた。

 

 拳が肩をかすめる。

 

 春麗の髪が揺れる。

 

 足元が一瞬崩れる。

 

 だが、春麗は踏みとどまる。

 

「前より届いているわ」

 

 春麗が言う。

 

 リュウは答える。

 

「ああ」

 

「でも、まだ届いていない」

 

「ああ」

 

「次にどう届くか、考えたのでしょう?」

 

「ああ」

 

 春麗は笑う。

 

「なら、もう少しだけ足りないわ」

 

 これは煽りだった。

 

 試合中の、小さな煽り。

 

 甘さ控えめ。

 

 リュウの目がさらに深くなる。

 

「なら、足す」

 

 春麗は息を呑んだ。

 

 危ない。

 

 今の返しも高い。

 

 だが、まだ試合中だ。

 

 パッシブを発動させるわけにはいかない。

 

「来なさい」

 

「ああ」

 

 中盤、リュウが追い上げてきた。

 

 拳の軌道が変わる。

 

 春麗の静止に対して、遅れない。

 

 黒の間を警戒するのではなく、春麗が静止した瞬間に踏み込んでくる。

 

 リュウの拳が春麗の脇腹をかすめた。

 

 春麗の息が乱れる。

 

「っ……!」

 

「届いたか」

 

「かすっただけよ」

 

「そうか」

 

「ええ」

 

 春麗は距離を取る。

 

 痛い。

 

 だが、悪くない。

 

 リュウが本当に届きに来ている。

 

 それが、勝利の価値を高める。

 

 春麗は青い武道服の袖を整えた。

 

「リュウ」

 

「ああ」

 

「あなたが届くほど、私の勝ちの価値が上がるわ」

 

 言ってから、少しだけ自分で驚いた。

 

 これは、かなり煽りだった。

 

 しかも勝者煽りの前借りに近い。

 

 リュウは少し黙り、答えた。

 

「なら、もっと近づく」

 

 春麗の精神HPに軽くダメージが入った。

 

《リュウ関連イベントへの感情反応倍率上昇》

 

 頭の中で、勝手に表示された気がした。

 

 春麗は顔を赤くしかけた。

 

「今のは、まだ発動していないわ」

 

 リュウが聞く。

 

「何がだ」

 

「何でもない!」

 

 春麗は踏み込む。

 

 これ以上、会話していると危険だ。

 

 拳。

 

 蹴り。

 

 受け。

 

 外し。

 

 春麗はリュウの踏み込みに合わせて、青の速度で横へ抜ける。

 

 リュウが追う。

 

 春麗はそこに黒の静止を置く。

 

 リュウが一瞬だけ止まる。

 

 だが、止まりきらない。

 

 拳が来る。

 

 春麗はそれを受け流し、身体を回す。

 

 最後の蹴りではない。

 

 まだ中盤。

 

 だが、リュウの体勢を大きく崩した。

 

 リュウの膝が揺れる。

 

 春麗は追わない。

 

 あえて待つ。

 

「立ちなさい」

 

 リュウは立て直す。

 

「まだ終わっていない」

 

 春麗は目を細めた。

 

「そう。だからいいのよ」

 

 終盤。

 

 互いの呼吸は乱れていた。

 

 春麗のHPも残り少ない。

 

 リュウも同じだ。

 

 しかし、立っている。

 

 届こうとするリュウ。

 

 届かせまいとする春麗。

 

 だが、拒絶ではない。

 

 届いてみなさい、と言った春麗。

 

 その上で、まだ届かせない春麗。

 

 今日はその戦いだった。

 

 春麗は、最後の勝ち筋を見た。

 

 前回、青い武道服で勝った時と似ている。

 

 だが、今日はリュウもその勝ち筋を読んでいる。

 

 春麗が黒の誘導を使い、青の蹴りで決めることを知っている。

 

 だから、そのままでは勝てない。

 

 春麗は息を整えた。

 

 黒の間を作る。

 

 リュウが警戒する。

 

 春麗は踏み込まない。

 

 リュウが踏み込む。

 

 そこを青で外す。

 

 リュウは追う。

 

 春麗はもう一度、静止する。

 

 今度は黒ではない。

 

 青の静止。

 

 黒を知ったうえで、黒を出さない静止。

 

 リュウの判断が一瞬だけ遅れる。

 

 黒か。

 

 青か。

 

 その迷い。

 

 春麗はそこへ入った。

 

 最後の蹴り。

 

 リュウは受ける。

 

 前回と同じように、腕を下げる。

 

 しかし、春麗は前回と同じ軌道を選ばなかった。

 

 蹴りを止める。

 

 寸前で止める。

 

 そして、軸足を入れ替える。

 

 黒の誘導で受けを選ばせ、青の速度で軌道を変え、さらに本編春麗の判断で一度止める。

 

 蹴りは、リュウの受けの外側から肩へ入った。

 

 浅い。

 

 だが、十分。

 

 リュウの体勢が崩れる。

 

 春麗も、反動で大きく揺れる。

 

 だが、踏みとどまった。

 

 リュウは片膝をついた。

 

 春麗は立っていた。

 

 また、ギリギリ。

 

 二連勝。

 

 春麗は、荒い息のままリュウを見下ろした。

 

 今だ。

 

 念願の煽り。

 

 正式実践。

 

 春麗は、胸の奥の熱を抑えながら言った。

 

「次にどう届くか、考えてきたのでしょう?」

 

 リュウは片膝をついたまま、春麗を見る。

 

 春麗は続けた。

 

「でも、今日はまだ少し足りなかったわね」

 

 一拍。

 

「だから、もう少しだけ待ってあげる」

 

 言えた。

 

 言えた。

 

 甘さ控えめ勝者煽り。

 

 本編春麗として、正式実践完了。

 

 春麗は内心で勝利を確信した。

 

 勝った。

 

 二連勝。

 

 煽った。

 

 今回は完璧だ。

 

 リュウは静かに息を吐いた。

 

「強かった」

 

 春麗は、余裕を保った。

 

「ええ。私の勝ちよ」

 

「ああ」

 

「次に届くなら、もっと──」

 

 リュウは春麗を見て、言った。

 

「黒の経験と、青の動きが見事に合っていた」

 

 春麗の精神HPが、一撃で削れた。

 

「……え」

 

 リュウは続ける。

 

「黒の間で俺に受けを選ばせた。だが最後は、青の速さだけではなく、春麗の判断で止めた」

 

 春麗は動けない。

 

 リュウは、まだ片膝をついたままだ。

 

 なのに、春麗の方が押されている。

 

「前の勝ち方をなぞらなかった」

 

 リュウは真っ直ぐに春麗を見る。

 

「黒と青が、別々ではなかった」

 

 春麗の脳内に、はっきり表示された。

 

 パッシブスキル発動:

《リュウ関連イベントへの感情反応倍率上昇》

 

 対象イベント:リュウからの真剣な戦闘評価

 倍率:高

 追加効果:勝者状態の余裕を貫通

 

 春麗は、顔が一気に熱くなるのを感じた。

 

「……待って」

 

 リュウは首を傾げる。

 

「何がだ」

 

「今のは」

 

 春麗は言葉を探す。

 

「今のは、勝者への褒め方として、強すぎるわ」

 

「そうか」

 

「そうよ」

 

「だが、本当にそう見えた」

 

 追加ダメージ。

 

 春麗の精神HPが危険域に入る。

 

「……あなたね」

 

「ああ」

 

「私は今、勝者なのよ」

 

「ああ」

 

「煽ったのよ」

 

「ああ」

 

「なのに、なぜ褒め返すの」

 

 リュウは少し考えた。

 

「見事だったからだ」

 

 精神HP、残りわずか。

 

 春麗は、片手で顔を覆った。

 

「……ノックアウト」

 

 リュウが少し驚く。

 

「倒れたのか」

 

「精神的にね」

 

「大丈夫か」

 

「大丈夫ではないわ」

 

「そうか」

 

「勝っているのに、負けた気分よ」

 

 リュウは黙った。

 

 春麗は、顔を赤くしたまま言う。

 

「でも、試合は私の勝ち」

 

「ああ」

 

「二連勝」

 

「ああ」

 

「煽りも実行した」

 

「ああ」

 

「だから、これは私の勝ち」

 

 リュウは静かに頷いた。

 

「春麗の勝ちだ」

 

 春麗は少しだけ落ち着いた。

 

 だが、リュウは続けた。

 

「だから、次は俺がもっと届く」

 

 春麗はまた少し沈んだ。

 

「……追撃しないで」

 

「追撃?」

 

「そういうところよ」

 

 リュウは困ったように黙る。

 

 春麗は、深く息を吐いた。

 

 そして、勝者として、どうにか言い切った。

 

「考えてきなさい」

 

「ああ」

 

「ただし、次も私が待ってあげるとは限らないわ」

 

 リュウは答えた。

 

「それでも届く」

 

 春麗は、また精神HPに小さなダメージを受けた。

 

「……今日はもう帰るわ」

 

「ああ」

 

「このまま続けると、精神HPが持たない」

 

「精神HP」

 

「何でもない!」

 

 春麗は背を向けた。

 

 勝った。

 

 二連勝した。

 

 煽った。

 

 褒められて沈んだ。

 

 これが、本編春麗だった。

 

 その夜。

 

 春麗会議は、開幕から妙な熱気に包まれていた。

 

 本編春麗は、すでに顔を赤くしている。

 

 自覚前春麗は、資料を読みたそうにしている。

 

 黒ドレス特化救済春麗は、どこか満足そうだ。

 

 通常救済版春麗は、穏やかに微笑んでいる。

 

 行き遅れに恐怖する春麗は、少し安心したような顔。

 

 グランドフィナーレ済み春麗は、静かに目を伏せている。

 

 記録板に文字が浮かぶ。

 

 春麗会議・本編春麗青武道服二連勝および煽り実践後精神HPノックアウト審議

 

 本編春麗は机に額をつけた。

 

「題名が長いわ」

 

 自覚前春麗が言う。

 

「でも正確ね」

 

「楽しんでいるでしょう」

 

「資料として」

 

 本編春麗は顔を上げた。

 

「今日は提出してもいいわ」

 

 自覚前春麗が驚く。

 

「自分から?」

 

 本編春麗は胸を張った。

 

「二連勝だから」

 

 黒ドレス特化救済春麗が頷く。

 

「そこは誇っていいわ」

 

 通常救済版春麗も微笑む。

 

「煽りも実践できたものね」

 

 本編春麗は、少しだけ得意げに頷いた。

 

「ええ」

 

 記録板が試合映像を映す。

 

 青い武道服の春麗。

 

 黒の間を青に還元する動き。

 

 リュウの踏み込み。

 

 春麗の静止。

 

 最後の蹴り。

 

 リュウが片膝をつく。

 

 本編春麗が立っている。

 

 黒ドレス特化救済春麗が言う。

 

「黒と青の融合が、前回よりさらに自然ね」

 

 通常救済版春麗が頷く。

 

「黒を使おうとしているのではなく、青の中に戻している」

 

 自覚前春麗が小さく言う。

 

「……黒を知った青」

 

 本編春麗が見る。

 

「資料として?」

 

 自覚前春麗は顔を赤くした。

 

「資料としてよ!」

 

 グランドフィナーレ済み春麗が静かに言う。

 

「本線の青が、かなり深くなったわね」

 

 行き遅れに恐怖する春麗も頷く。

 

「二連勝は大きいわ」

 

 本編春麗は、嬉しそうに少し胸を張った。

 

 次に、勝者煽りの場面が映る。

 

 次にどう届くか、考えてきたのでしょう? 

 でも、今日はまだ少し足りなかったわね。

 だから、もう少しだけ待ってあげる。

 

 会議室が、わずかに沸いた。

 

 黒ドレス特化救済春麗が言う。

 

「実践成功ね」

 

 通常救済版春麗が頷く。

 

「強すぎず、甘すぎず、次を残している」

 

 行き遅れに恐怖する春麗が言う。

 

「待ってあげる、はやっぱり安心するわ」

 

 グランドフィナーレ済み春麗が言う。

 

「勝者煽りとしても、次回生成としても成立している」

 

 自覚前春麗が少し悔しそうに言う。

 

「……悪くないわね」

 

 本編春麗がすかさず見る。

 

「資料として?」

 

 自覚前春麗は目を逸らす。

 

「資料としてよ」

 

 本編春麗は満足した。

 

「よろしい」

 

 記録板に評価が出る。

 

 勝者煽り実践評価:九十八点

 分類:甘さ控えめ勝者煽り

 効果:勝利余韻+次回生成

 

 本編春麗は頷いた。

 

「妥当ね」

 

 しかし、記録板は続いた。

 

 リュウの台詞が表示される。

 

 黒の経験と、青の動きが見事に合っていた。

 

 本編春麗は顔を覆った。

 

「そこからが問題なのよ」

 

 自覚前春麗が目を輝かせる。

 

「ここが本題ね」

 

 黒ドレス特化救済春麗が静かに言う。

 

「これは高いわ」

 

 通常救済版春麗が頷く。

 

「かなり高い」

 

 行き遅れに恐怖する春麗が言う。

 

「褒め方が真っ直ぐね」

 

 グランドフィナーレ済み春麗が言う。

 

「勝者の技術を正面から見ている」

 

 記録板に、さらに文字が浮かぶ。

 

 黒と青が、別々ではなかった。

 

 本編春麗は机に沈んだ。

 

「やめて」

 

 黒ドレス特化救済春麗が言う。

 

「これは、本編春麗への最大級評価ね」

 

 通常救済版春麗が続ける。

 

「黒を否定せず、青に戻したことを見抜いている」

 

 自覚前春麗が小さく言う。

 

「……それは、効くわね」

 

 本編春麗は顔を上げる。

 

「効いたわ」

 

 自覚前春麗が少し驚く。

 

「認めるの?」

 

 本編春麗は真顔で言う。

 

「パッシブスキルが発動したから」

 

 記録板に新しい項目が出る。

 

 発動スキル:

《リュウ関連イベントへの感情反応倍率上昇》

 

 発動条件:

 リュウからの真剣な戦闘評価。

 勝者状態での称賛。

 黒と青の融合への的確な理解。

 

 効果:

 精神HP大幅減少。

 勝者の余裕を貫通。

 本人採点不能状態へ移行。

 

 自覚前春麗が言う。

 

「とんでもないスキルね」

 

 黒ドレス特化救済春麗が言う。

 

「でも、今の本編春麗には標準装備では?」

 

 通常救済版春麗が笑う。

 

「リュウ関連イベントは、だいたい倍率がかかっているものね」

 

 本編春麗は反論できなかった。

 

 行き遅れに恐怖する春麗が言う。

 

「精神HPノックアウトなのね」

 

 本編春麗は小さく頷く。

 

「試合には勝ったわ」

 

 グランドフィナーレ済み春麗が静かに言う。

 

「でも、褒められて精神的に沈んだ」

 

「そう」

 

 本編春麗は顔を赤くしながら言った。

 

「勝ったのに、負けた気分だったわ」

 

 記録板に春麗会議の結論が表示された。

 

 春麗会議・本編春麗青武道服二連勝および煽り実践後精神HPノックアウト審議 結論

 

 一、本編春麗は、黒ドレスの経験を還元した青い武道服でリュウにギリギリ二連勝を達成。

 

 二、前回未遂だった甘さ控えめ勝者煽りを正式に実践。

 

 三、煽り内容は、勝者の余裕・次回生成・甘さ控えめの三要素を満たし、実践成功。

 

 四、しかしリュウが“黒の経験と青の動きが見事に合っていた”“黒と青が別々ではなかった”と的確に褒めたことで、《リュウ関連イベントへの感情反応倍率上昇》が発動。

 

 五、本編春麗、試合HPでは勝利したが、精神HPではノックアウト。

 

 六、結果:本編春麗、勝者でありながら被弾者。

 

 自覚前春麗が六番を見て言った。

 

「勝者でありながら被弾者」

 

 黒ドレス特化救済春麗が頷く。

 

「かなり本編春麗らしいわ」

 

 通常救済版春麗も微笑む。

 

「勝って、煽って、褒められて沈む」

 

 行き遅れに恐怖する春麗が言う。

 

「でも、幸せな被弾ね」

 

 グランドフィナーレ済み春麗が言う。

 

「勝利のあとに、理解されることで沈む。良い余韻ね」

 

 本編春麗は顔を赤くしたまま言う。

 

「沈んでいないわ」

 

 全員が見る。

 

 本編春麗は言い直した。

 

「……少しだけ沈んだわ」

 

 自覚前春麗が目を丸くする。

 

「素直」

 

 本編春麗は胸を張る。

 

「本編だから」

 

 黒ドレス特化救済春麗が言う。

 

「便利ね、本編」

 

 通常救済版春麗が言う。

 

「でも、今日は本当に良かったと思うわ」

 

 本編春麗は少しだけ微笑んだ。

 

「ええ」

 

 一拍。

 

「勝ったもの」

 

 記録板に次回候補が浮かぶ。

 

 次回候補:リュウ、二連敗後に“黒と青が別々ではなかった春麗”へどう届くかを考える件。

 

 本編春麗は、それを見て目を細めた。

 

「宿題はまたリュウ側ね」

 

 黒ドレス特化救済春麗が言う。

 

「今度は難しいわよ」

 

 通常救済版春麗が頷く。

 

「春麗はさらに混ざったものね」

 

 自覚前春麗が、少し小さな声で言う。

 

「……資料として、見たいわね」

 

 本編春麗は微笑んだ。

 

「ええ。資料としてね」

 

 夢がほどけていく。

 

 最後に、リュウの声が残った。

 

 黒と青が、別々ではなかった。

 

 本編春麗は、夢の中で顔を赤くしながら呟いた。

 

「……それは、九十九点に近いわ」

 

 朝。

 

 本編春麗は目を覚ました。

 

 胸の奥に、まだ勝利の余韻があった。

 

 二連勝。

 

 青い武道服。

 

 黒の経験を還元した青。

 

 正式な勝者煽り。

 

 そして、リュウの称賛。

 

 春麗は布団の中で顔を覆った。

 

「……勝ったのよね」

 

 勝った。

 

 間違いなく勝った。

 

 試合では勝った。

 

 煽りも実行した。

 

 なのに、リュウの言葉で精神HPを持っていかれた。

 

 春麗は起き上がり、鏡の前に立った。

 

 そこには、本編春麗がいた。

 

 めんどくさい女と自覚している春麗。

 

 青で勝てる春麗。

 

 黒を青に還元できる春麗。

 

 煽れる春麗。

 

 そして、リュウに褒められると感情反応倍率が上がってしまう春麗。

 

「……厄介なパッシブね」

 

 そう言いながら、春麗は少しだけ笑った。

 

 嫌ではない。

 

 困る。

 

 とても困る。

 

 だが、嫌ではなかった。

 

 リュウが見ていた。

 

 黒の経験と青の動きが合っていたことを。

 

 黒と青が別々ではなかったことを。

 

 ちゃんと、見ていた。

 

 春麗は青い武道服に手を伸ばす。

 

「次も、勝つわ」

 

 一拍。

 

「そして、次は褒められても沈まない」

 

 少し考える。

 

「……たぶん」

 

 その弱さが、いかにも本編春麗だった。

 

 春麗は窓を開ける。

 

 朝の空気が入ってくる。

 

「また戦ってくれなんて言わないで」

 

 いつもの言葉。

 

 そして、続ける。

 

「でも、届くつもりなら」

 

 春麗は少しだけ勝者の顔で笑った。

 

「考えてきなさい、リュウ」

 

 言った後、少しだけ顔を赤くする。

 

「……今のは、勝者の余裕よ」

 

 春麗は今日も、めんどくさい。

 

 ただし今日は、青で二連勝し、煽りを実践し、褒められて精神HPを持っていかれた春麗だった。




Q:今回の断章IFとバトル内容を解説して?

A:
はい。今回の断章IFは、かなり重要な 「本編春麗の二連勝達成回」 でありながら、同時に 勝者なのに精神HPを持っていかれる回 でもあります。

一言で言うなら、

本編春麗が、黒ドレスの経験を完全に青い武道服へ還元してリュウにギリギリ二連勝し、念願の甘さ控えめ勝者煽りを実行したものの、リュウの的確すぎる称賛で《リュウ関連イベントへの感情反応倍率上昇》が発動し、精神HPだけノックアウトされた回

です。

今回の核は「勝ったのに沈む」

今回の春麗は、試合としては完全に勝っています。

しかも単発勝利ではなく、二連勝です。

前回、青い武道服で黒ドレスの経験を還元して勝利した。
今回はその続きとして、リュウが「次は届く」と言った再戦に応じ、再びギリギリで勝った。

つまり、格闘家としてはかなり強い回です。

さらに、前回未遂だった勝者煽りも実践できました。

次にどう届くか、考えてきたのでしょう?
でも、今日はまだ少し足りなかったわね。
だから、もう少しだけ待ってあげる。

これは、前回の煽り審議で定義された 甘さ控えめ勝者煽り の正式実践です。

勝っている。
煽っている。
次も生んでいる。
かなり理想的です。

しかし、その直後にリュウが春麗の戦いを的確に褒める。

黒の経験と、青の動きが見事に合っていた。
黒と青が、別々ではなかった。

ここで春麗のパッシブ、

《リュウ関連イベントへの感情反応倍率上昇》

が発動する。

試合HPでは勝利。
精神HPではノックアウト。

この構造が、今回の本編春麗らしさです。

《リュウ関連イベントへの感情反応倍率上昇》が強すぎる

今回導入されたパッシブが非常に良いです。

このスキルは、今の本編春麗にかなり合っています。

本編春麗は、自分をめんどくさい女と自覚しています。

つまり、リュウの言葉に反応してしまう自分を、ある程度理解している。

でも、理解しているからといって耐えられるわけではない。

むしろ、

あ、今パッシブが発動した。

と自覚できてしまう分、余計に恥ずかしい。

これがとても本編春麗です。

自覚前春麗なら、
「そんなスキルはない」
「私は被弾していない」
「資料として反応しただけ」
と否認します。

しかし本編春麗は違う。

パッシブスキルが発動したから。

と認める。

この差が、今の本編春麗の強みです。

「黒を知った青」から「黒と青が別々ではない」へ進んだ

今回、春麗の戦闘面で一番重要なのはここです。

以前の本編春麗は、リュウに、

黒を知った青だ。

と言われました。

これはかなり高得点でした。

黒ドレスの経験を青に還元した春麗。
黒に沈まず、青に戻した春麗。
その現在地をリュウが見抜いた言葉です。

今回、その段階がさらに進んでいます。

リュウは、

黒の経験と、青の動きが見事に合っていた。
黒と青が、別々ではなかった。

と言います。

これは、「黒を知った青」よりさらに融合度が高い。

前は、黒の経験を青に持ち込んだ。

今回は、黒と青が春麗の中で別々ではなくなっている。

つまり、黒の技術を青に貼り付けているのではなく、青の動きそのものに黒の経験が溶けている。

これは本編春麗にとってかなり大きい進化です。

だからこそ、リュウの称賛が効きすぎます。

勝者煽りが正式に成功したのも大きい

今回、春麗は念願の煽りを実行できました。

前回は雨で試合が中断され、勝者煽りは未遂。
かわりに「なら、届いてみなさい」という次回予告煽りが仮採用されました。

今回は違います。

試合に勝った。

二連勝した。

そのうえで煽った。

しかも煽りの質も良いです。

強すぎない。
相手を沈めない。
黒執着方向へ行かない。
でも勝者として余裕がある。
そして次を生む。

つまり、今の本編春麗に最適化された煽りです。

この点では完全成功です。

でもリュウの褒めが上回った

面白いのは、春麗が勝者煽りを成功させた直後、リュウがそれを上回るように褒めてくることです。

リュウは煽り返しているわけではありません。

勝ち負けで返しているわけでもない。

ただ見たことを言っている。

黒の経験と、青の動きが見事に合っていた。
前の勝ち方をなぞらなかった。
黒と青が、別々ではなかった。

これが春麗にとって致命的です。

リュウは、春麗が勝ったことだけを見ていない。

どう勝ったかを見ている。

黒と青をどう統合したかを見ている。

前回からどう変化したかを見ている。

つまり、春麗の戦闘の中身を深く見ている。

これは、春麗にとって最大級の被弾です。

勝者でありながら被弾者

春麗会議の結論、

本編春麗、勝者でありながら被弾者。

これは非常に正確です。

今回の春麗は、負けていません。

リュウを倒しています。

二連勝しています。

煽りも成功しています。

でも、リュウに褒められて精神的に沈んでいます。

この「勝っているのに負けた気分」という矛盾が、本編春麗の美味しさです。

しかもこれは、自覚前春麗のような否認ではなく、本編春麗自身がかなり認めています。

試合には勝ったわ。
でも、褒められて精神的に沈んだ。

この素直さが、本編春麗の現在地です。

春麗会議での各春麗の役割も良い

今回の春麗会議も、各メンバーの役割が安定しています。

本編春麗は、二連勝した勝者であり、同時に精神HPノックアウトされた当事者。

自覚前春麗は、「資料として」と言いながら明らかに興味津々。
特に「黒を知った青」への羨望が続いている。

黒ドレス特化救済春麗は、黒と青の融合度を評価する役割。
「黒と青が別々ではなかった」という言葉の重さを一番理解できる。

通常救済版春麗は、黒を青へ戻したこと、選べる形で融合できていることを見る。

行き遅れに恐怖する春麗は、「幸せな被弾」として受け止める。

グランドフィナーレ済み春麗は、勝利のあとに理解される余韻として整理する。

この整理によって、単なる甘い回ではなく、春麗の成長回として見えるようになっています。

次回への宿題がリュウ側に残る

最後に出た次回候補、

リュウ、二連敗後に“黒と青が別々ではなかった春麗”へどう届くかを考える件。

これも良いです。

春麗は二連勝した。

しかも進化している。

リュウは届かなかった。

なら次は、リュウが考える番です。

本編春麗は勝者として待つ側になる。

これは、かなり良い関係の進行です。

今までは春麗がリュウに宿題を出すことが多かった。
今回は、リュウ自身が「どう届くか」を考える流れになっている。

勝者煽りも成立しているし、次回生成も自然です。

RPG形式バトル解説
本編春麗《黒青融合・勝者煽り実践モード》 vs リュウ《再到達モード》
戦闘前ステータス
本編春麗《青武道服・黒青融合モード》
HP:100 / 100
精神HP:100 / 100
青武道服適性:98
黒ドレス経験値:高
黒還元練度:高
勝者煽り準備:完了
二連勝欲求:高
パッシブ:
《リュウ関連イベントへの感情反応倍率上昇》

状態:
・前回の雨天中断試合からの正式再戦
・青い武道服で黒ドレスの経験をさらに自然に還元
・勝利後に甘さ控えめ勝者煽りを実践する予定
・リュウの称賛に弱いが、本人は耐えるつもり

リュウ《再到達モード》
HP:100 / 100
精神HP:100 / 100
集中力:高
春麗観察力:極高
青対応力:高
黒経験検知:高
敗北後再挑戦意志:高

状態:
・前回「届く」と宣言済み
・春麗の黒を知った青へ届くために再戦
・勝つつもりで挑む

今回の春麗には、通常パッシブと戦闘パッシブが両方あります。

戦闘パッシブ:《黒青融合》
効果:
・青い武道服の速度と蹴り性能が上昇
・黒ドレス由来の静止、間合い操作、視線誘導を自然に使用可能
・黒と青が分離せず、同一コンボ内で連動する

感情パッシブ:《リュウ関連イベントへの感情反応倍率上昇》
効果:
・リュウからの称賛、心配、次回生成発言に精神ダメージ倍率がかかる
・勝者状態でも貫通
・本人が自覚しているため、恥ずかしさ追加補正あり

今回の戦闘の面白いところは、春麗が戦闘HPでは非常に強いのに、精神HPでは脆いことです。

フェーズ1:開幕・次回予告煽りから開始
春麗 HP:100 / 100
春麗 精神HP:100 / 100
リュウ HP:100 / 100
戦況:互角

春麗は開幕から前回の仮採用煽りを使います。

春麗発言:
「なら、届いてみなさい」

効果。

春麗スキル:《次回予告煽り・正式開幕》
効果:
・勝者煽り前段階
・リュウの再到達意志を上昇
・春麗の集中力 +5

リュウが踏み込みます。

リュウ攻撃:《再到達の踏み込み》
春麗 HP:100 → 93

春麗は青で受けます。

春麗攻撃:《青の返し蹴り》
リュウ HP:100 → 90

序盤はほぼ互角。

ただし、春麗の動きが前より自然です。

フェーズ2:黒の経験を青へ自然還元
春麗 HP:93 / 100
リュウ HP:90 / 100
戦況:春麗やや優勢

春麗が黒ドレス由来の静止を使用します。

春麗スキル:《黒の間・青還元》
効果:
・黒ドレスの静止を青い武道服の呼吸に変換
・相手の拳を半拍遅らせる
・春麗自身の硬直なし

以前の自覚前春麗はここで硬直しました。

しかし本編春麗は違います。

黒を青へ戻せているため、動きが止まりません。

春麗攻撃:《静止からの青蹴り》
リュウ HP:90 → 76

リュウの発言。

リュウ:
「前より、自然だ」

ここでパッシブが軽く反応します。

春麗 精神HP:100 → 92
状態:《軽度被弾》
理由:試合中のリュウ評価

春麗は耐えます。

春麗:
「試合中に褒めないで」

この時点ではまだ大丈夫です。

フェーズ3:リュウの追い上げ
春麗 HP:82 / 100
春麗 精神HP:92 / 100
リュウ HP:76 / 100
戦況:春麗優勢だが、リュウ接近

リュウが前回より深く踏み込みます。

リュウスキル:《もっと近づく》
効果:
・春麗の静止に対する耐性上昇
・拳の到達率上昇
・精神的圧力 +5

リュウの攻撃。

リュウ攻撃:《深い拳》
春麗 HP:82 → 68

春麗は煽ります。

春麗発言:
「あなたが届くほど、私の勝ちの価値が上がるわ」

効果。

春麗スキル:《勝者煽り前借り》
効果:
・リュウの闘志上昇
・春麗の勝者意識上昇
・次回生成力 +10

リュウの返し。

リュウ:
「なら、もっと近づく」

ここでパッシブが再反応。

春麗 精神HP:92 → 78
状態:《リュウ返答被弾》

春麗はまだ踏みとどまります。

春麗:
「今のは、まだ発動していないわ」

発動しています。

フェーズ4:黒青融合コンボ
春麗 HP:68 / 100
春麗 精神HP:78 / 100
リュウ HP:64 / 100
戦況:拮抗

春麗が本格的に黒青融合を使います。

春麗スキル:《黒を見せて青で抜く》
効果:
・黒の静止を見せて警戒させる
・実際には青の速度で横へ抜ける
・命中時、相手の体勢を崩す

成功。

春麗攻撃:《青の横抜け蹴り》
リュウ HP:64 → 49
リュウ状態:体勢崩れ

春麗は追撃せず、待ちます。

春麗行動:《勝者の待ち》
効果:
・リュウに立て直す余地を与える
・次回生成力上昇
・本編春麗らしさ上昇

リュウは立て直します。

リュウ:
「まだ終わっていない」

春麗。

春麗:
「そう。だからいいのよ」

このやりとりで、試合の密度が上がります。

フェーズ5:最終局面
春麗 HP:34 / 100
春麗 精神HP:78 / 100
リュウ HP:31 / 100
戦況:紙一重

ここでリュウは前回の負け筋を読んでいます。

春麗が黒の誘導で受けを選ばせ、青の蹴りで決めることを知っている。

なのでリュウは受けを準備。

リュウスキル:《前回敗北学習》
効果:
・春麗の黒誘導→青蹴りへの防御率上昇
・肩口への軌道変更に警戒

春麗はそれを読んでいます。

春麗スキル:《黒を出さない静止》
効果:
・黒の静止を警戒させたうえで、実際には青の静止を使う
・リュウに「黒か青か」の判断迷いを発生させる

判定。

リュウ判断遅延:成功
リュウ反応:-0.5ターン

春麗の最終攻撃。

春麗スキル:《黒青融合・二段軌道蹴り》
構成:
1. 黒の誘導でリュウに受けを選ばせる
2. 青の速度で軌道変更
3. さらに本編春麗の判断で一度止める
4. 受けの外側から肩へ入れる

ダメージ。

春麗攻撃:《黒青融合・最後の蹴り》
リュウ HP:31 → 0

反動:
春麗 HP:34 → 7

戦闘終了。

勝者:本編春麗
勝利形式:ギリギリ二連勝
決まり手:黒青融合・最後の蹴り
戦闘後:勝者煽り正式実践
春麗 HP:7 / 100
春麗 精神HP:78 / 100
リュウ HP:0 / 100

春麗は念願の勝者煽りを実行します。

春麗:
「次にどう届くか、考えてきたのでしょう?」
「でも、今日はまだ少し足りなかったわね」
「だから、もう少しだけ待ってあげる」

効果。

スキル:《甘さ控えめ勝者煽り》
分類:正式実践成功
効果:
・春麗勝者感 +20
・リュウ再挑戦意志 +15
・次回生成力 +25
・黒執着化リスク:低

ここまでは完全成功です。

春麗の精神HPも安定。

春麗 精神HP:78 → 90
状態:《勝者の余裕》

しかし、ここからリュウの反撃ではなく、称賛が入ります。

精神HP戦:リュウの称賛コンボ

リュウの発言。

リュウ:
「黒の経験と、青の動きが見事に合っていた」

パッシブ発動。

パッシブ発動:
《リュウ関連イベントへの感情反応倍率上昇》

対象:
リュウからの真剣な戦闘評価

倍率:
×2.5

精神ダメージ。

春麗 精神HP:90 → 48
状態:《勝者の余裕貫通》

リュウ追撃。

リュウ:
「黒の間で俺に受けを選ばせた」
「だが最後は、青の速さだけではなく、春麗の判断で止めた」

効果。

春麗 精神HP:48 → 22
状態:《詳細評価被弾》

さらに最大打点。

リュウ:
「黒と青が、別々ではなかった」

精神ダメージ。

春麗 精神HP:22 → 0
状態:《精神HPノックアウト》

戦闘HPでは春麗の勝ち。

精神HPではリュウの称賛によるKO。

最終状態:
春麗 HP:7 / 100
春麗 精神HP:0 / 100
リュウ HP:0 / 100
リュウ 精神HP:68 / 100

判定。

試合結果:春麗勝利
精神戦結果:春麗ノックアウト
総合イベント判定:本編春麗らしい完全勝利兼被弾
春麗会議式リザルト
戦闘評価:99点
理由:
・ギリギリ二連勝
・黒と青の融合が前回より深化
・前回の勝ち方をなぞらず、さらに一段変化させた

勝者煽り評価:98点
理由:
・甘さ控えめ
・勝者の余裕あり
・次回生成力が高い
・黒執着化リスクが低い

リュウ称賛評価:99点
理由:
・黒と青の融合を正確に見抜いた
・春麗の判断まで評価した
・“黒と青が別々ではなかった”が最大打点

春麗精神HP耐久評価:12点
理由:
・パッシブ発動により即座に崩壊
・勝者状態でも耐えきれず
・ただし本人が発動を自覚できている点は成長
イベント名
イベント名:
《黒青融合二連勝・勝者煽り正式実践戦》

勝利条件:
・リュウにギリギリ勝利する
・前回より進化した黒青融合を見せる
・甘さ控えめ勝者煽りを実行する

隠し条件:
・リュウに“黒と青が別々ではなかった”と言わせる
・《リュウ関連イベントへの感情反応倍率上昇》を発動させる
・精神HPノックアウト状態で春麗会議へ接続する
結論

今回の断章IFは、本編春麗が黒ドレス経験を還元した青い武道服でリュウにギリギリ二連勝し、念願の甘さ控えめ勝者煽りを正式実践する回です。

戦闘としては、かなり強い。

黒と青の融合が進み、前回の勝ち方をなぞらず、さらに進化した勝利になっています。

しかし、リュウがその進化を正確に見抜いて褒めたことで、春麗のパッシブが発動する。

結果、

試合では勝った。
煽りも成功した。
でも、リュウの称賛で精神HPが0になった。

ここが最高に本編春麗です。

一言でまとめるなら、

本編春麗は、勝者としてリュウを煽ることには成功した。
けれど、リュウに“黒と青が別々ではなかった”と見抜かれた瞬間、勝者の余裕ごと精神HPを持っていかれた。

これはかなり良い、勝利と被弾が同時成立した本編春麗回だったと思います。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。