また戦ってくれなんて言わないで ――春麗は今日もめんどくさい―― 作:エーアイ
自分をめんどくさい女と自覚する前の春麗のエピソードになります。
自覚前春麗は、朝から警戒していた。
鏡の前に立ち、腕を組み、じっと自分を見る。
「……そろそろ、私がメイン回になりそうなのよね」
最近の流れを考えると、かなり危険だった。
本編春麗は、青い武道服で黒ドレスの経験を還元し、リュウに二連勝した。
勝者煽りも正式に実践した。
その直後にリュウから、
黒の経験と、青の動きが見事に合っていた。
黒と青が、別々ではなかった。
と褒められ、精神HPをノックアウトされた。
春麗会議では大いに審議された。
本編春麗は勝った。
煽った。
褒められて沈んだ。
つまり、次に来るのは。
「……私では?」
自覚前春麗は、鏡の中の自分を睨んだ。
危ない。
非常に危ない。
最近の春麗会議は、自分が「そろそろ大丈夫」と思ったあたりで、必ず自分を議題にしてくる。
自分がメイン回ではないと思った瞬間、メイン回になる。
主人公補正などという不名誉な言葉まで出てきた。
自覚前春麗は、深く息を吐いた。
「私は、そんな補正を持っていない」
そう言い聞かせる。
だが、別の問題があった。
煽り。
春麗会議での勝者煽り適性審議。
あれが、思ったより残っている。
青勝利煽り。
黒ドレス勝利煽り。
自覚前否認煽り。
黒執着危険煽り。
本編甘さ控えめ煽り。
その中で、自覚前春麗は見てしまった。
勝った春麗が、リュウを煽る姿を。
悔しいほど、悪くなかった。
いや、悪くなかったどころではない。
かなり、よかった。
特に自覚前否認煽り。
別にあなたに勝って嬉しいわけじゃないわ。
ただ、資料として、今日は私の方が上だっただけ。
春麗は、あの資料を見た時、内心で思ってしまった。
少し、言ってみたい。
すぐに否定した。
違う。
これはめんどくさいとは関係ない。
煽りは元から自分の一部だ。
格闘家としての勝者の余裕。
相手を次へ誘う挑発。
昔からあったもの。
めんどくさい女だから煽りたいわけではない。
「煽りは、春麗成分の一部」
黒ドレス特化救済春麗も言っていた。
なら問題ない。
自覚前春麗は、強く頷いた。
「私は、めんどくさいから煽りたいのではないわ」
一拍。
「勝ったら煽る。それだけ」
非常に論理的だった。
少なくとも、本人の中では。
そして今日は、黒ドレスで戦う。
青ではない。
本編春麗が青で二連勝したからではない。
本編春麗の黒青融合に影響されたわけでもない。
今回は黒ドレスの勝者煽りを検証するだけ。
資料として。
比較検証として。
「……資料として」
自覚前春麗は、少しだけ顔を赤くした。
言い訳が自分でも少し弱い。
だが、もう決めた。
今日は黒ドレスだ。
黒いドレスを前にして、春麗は一度足を止めた。
黒。
リュウにだけ向ける特別な自分。
見られることを利用する衣装。
距離も、視線も、呼吸も、全部が戦闘になる姿。
春麗は、そこで春麗会議の言葉を思い出した。
黒ドレス特化救済春麗が言っていた。
黒ドレスの戦いは、実際に戦う前から始まっているわ。
本編春麗も、それに頷いていた。
黒は、着てから始まるのではない。着ると決めた時点で、もう戦闘準備なのよ。
春麗は、その時は少し反発した。
大げさだと思った。
だが、今は少しわかる。
黒ドレスで戦うなら、ただ着るだけでは足りない。
髪。
目元。
口元。
立ち方。
最初にリュウの前へ現れる瞬間。
全部が戦術になる。
「……戦術よ」
春麗は鏡に向かって言った。
「これは、戦術」
メイクに少し時間をかける。
普段より目元をはっきりさせる。
リュウが目を合わせた時に、視線を外しにくいように。
髪も整える。
動いた時に黒ドレスの線と一緒に揺れるように。
口元は強くしすぎない。
勝者煽りを言う時に、少しだけ余裕が出るように。
「これは戦術」
もう一度言う。
少し念入りすぎる気もする。
だが、黒ドレスの戦いは準備段階から始まっている。
なら、これは正しい。
めんどくさい女だから気合いを入れているのではない。
女として見られたいからではない。
リュウに効かせたいからではない。
いや、効かせたいのは戦術だから当然だ。
「……リュウに効くかどうかを確認するのは、戦術検証よ」
そう言い訳した瞬間、自分でも少し危ないと思った。
しかし、止まらなかった。
黒ドレスを身にまとう。
鏡の中に、黒の春麗が現れる。
自覚前春麗。
まだ自分をめんどくさい女とは認めていない春麗。
だが、今日はかなり気合いが入っている。
春麗は、その姿を見て小さく頷いた。
「勝つわ」
一拍。
「そして、煽る」
もう一拍。
「資料として」
リュウは、修行場にいた。
春麗が黒ドレスで現れると、リュウは顔を上げた。
その瞬間。
リュウの呼吸が、ほんの少しだけ止まった。
ほんの少し。
だが、春麗にはわかった。
効いた。
今までより、明らかに効いた。
春麗は内心で大きく頷いた。
準備段階から戦闘は始まっている。
本当だった。
黒ドレス特化救済春麗と本編春麗の言葉は、正しかった。
「リュウ」
春麗は、少しだけ声を落とした。
「春麗」
リュウはいつものように答えた。
だが、視線が少し硬い。
春麗の目。
髪。
黒いドレス。
それを見ている。
見すぎないようにしているが、見ている。
春麗は、ゆっくり一歩近づいた。
「今日は黒よ」
「ああ」
「逃げないのね」
「逃げない」
「そう」
春麗は、少しだけ口元を緩めた。
「なら、最後まで見なさい」
リュウの目がわずかに鋭くなる。
「見る」
その返しだけで、春麗の胸が小さく鳴った。
だが、今日は沈まない。
今日は勝つ。
勝って煽る。
試合が始まった。
序盤から、春麗は黒を使った。
視線。
静止。
距離。
声。
黒ドレスの揺れ。
そして、準備段階から仕込んだ目元と髪の動き。
リュウは強い。
拳は鋭い。
踏み込みも深い。
だが、今日はいつもより半拍遅れる。
春麗が目を合わせる。
リュウが逸らさない。
その分だけ、拳の初速がほんのわずかに落ちる。
春麗はそこへ入る。
黒ドレスの裾を揺らし、回り込む。
蹴り。
リュウが受ける。
重い音がした。
「今日は、よく見るのね」
春麗が言う。
リュウは答える。
「見ないと届かない」
「届いていないわ」
春麗は即座に煽った。
まだ勝っていないのに。
だが、軽い牽制としてなら許される。
リュウは踏み込む。
春麗は静止する。
一瞬だけ。
その一瞬で、リュウの目が春麗の目元に引っかかる。
春麗はそこを外す。
拳が空を切る。
春麗の掌底が入る。
リュウが後退する。
春麗は追わない。
追わずに、見せる。
黒ドレスの春麗が、そこに立っていることを。
「……効いているわね」
リュウは息を整える。
「効いている」
春麗は少し固まった。
正直に言われると、それはそれで困る。
「言わなくていいわ」
「そうか」
「ええ」
「だが、効いている」
「だから言わなくていいと言っているでしょう!」
リュウは構え直した。
春麗も構える。
内心は少し乱れた。
だが、まだ優勢。
準備の成果は明確だった。
黒の視線制御が、いつもより深く刺さっている。
今日は勝てる。
中盤。
リュウが対応してきた。
春麗の目を見る。
黒ドレスを見る。
だが、飲まれないように呼吸を整えている。
春麗はそれを見る。
見ている。
自分を見ているリュウを、こちらも見ている。
黒ドレスの戦いは、見る側と見られる側が入れ替わり続ける。
春麗は距離を詰めた。
「どうしたの、リュウ」
リュウの拳が来る。
春麗は避ける。
「今日は少し遅いわ」
また煽る。
気持ちがいい。
勝者煽りの前段階。
これはめんどくさいからではない。
戦術だ。
リュウの呼吸が乱れる。
春麗は黒の静止を入れる。
しかし、リュウは今度は踏み込んできた。
黒に揺れながらも、来る。
春麗の肩に拳がかすった。
「っ」
痛み。
春麗は下がる。
リュウが追う。
春麗は、そこで髪を払うように軽く首を動かした。
意図的ではある。
完全に意図的ではある。
だが、戦術である。
リュウの視線が一瞬だけ揺れる。
春麗はその一瞬で回り込む。
蹴りが入る。
リュウの脇腹。
深い。
リュウが息を吐く。
「今のは」
「戦術よ」
春麗は即答した。
「何も聞いていない」
「聞いていた顔だったわ」
リュウは少しだけ困ったように見えた。
その顔も効く。
春麗は危うく笑いそうになった。
黒は効いている。
メイクも、髪も、黒ドレスも、全部効いている。
そして、自分もそれを使えている。
今日は勝てる。
ただし、リュウも止まらない。
拳が近い。
一度、春麗の腕を弾く。
もう一度、踏み込まれる。
春麗の足元が乱れる。
リュウの拳が胸元の前で止まりかける。
危ない。
春麗は身体を捻ってかわした。
黒ドレスの裾が大きく揺れる。
リュウの視線が追う。
春麗は、それを待っていた。
視線を利用して、軸を変える。
最後の流れが見えた。
終盤。
二人とも限界に近かった。
春麗の呼吸は乱れている。
リュウも同じだ。
勝負は紙一重。
だが、今日は春麗に勝ち筋があった。
黒の視線制御。
準備段階から作った黒。
そして、勝った後の煽り。
そこまで含めて、今日の戦闘だった。
リュウが踏み込む。
春麗は、黒ドレスの裾を揺らして半歩引く。
逃げではない。
誘い。
リュウの拳が伸びる。
春麗の目元を見たリュウが、一瞬だけ遅れる。
春麗は入る。
低く沈む。
蹴りではなく、まず肩をずらす。
リュウの拳を外す。
そして、最後に足を回す。
リュウは読んでいた。
春麗が最後に蹴りで来ることを。
腕を下げる。
受けるつもりだ。
春麗は、そこで笑った。
「見ていたでしょう?」
リュウの判断が、ほんのわずかに揺れた。
その一言。
黒ドレス勝利煽りの前借り。
リュウは受けを選んだ。
春麗は蹴りの角度を変える。
腕の外側。
肩口。
そこへ、黒ドレスの回転を乗せた蹴りが入った。
深くはない。
でも、十分だった。
リュウの体勢が崩れる。
春麗も倒れかけた。
だが、立っていた。
リュウは片膝をつく。
春麗は、荒い息のままリュウを見下ろした。
勝った。
黒ドレスで。
準備段階から戦い、視線を制御し、最後にギリギリで勝った。
胸の奥が熱くなる。
念願の煽り。
今だ。
春麗は、勝者の顔で言った。
「見ていたでしょう?」
リュウは片膝をついたまま春麗を見る。
春麗は続けた。
「それでも、届かなかったのね」
言えた。
黒ドレス勝利煽り。
少し強い。
少し危険。
だが、今日は自分が勝った。
自覚前春麗は、満足した。
かなり満足した。
言ってやった。
勝って、煽った。
黒ドレスで。
リュウに。
これは、完璧だった。
「……今日は、私の勝ちよ」
リュウは息を整えながら頷いた。
「ああ」
春麗は、さらに少しだけ煽ろうとした。
だが、その前にリュウが言った。
「今日は、最初からきつかった」
春麗は止まった。
「……何が?」
リュウは春麗を見る。
「来た時からだ」
「来た時?」
「ああ」
リュウは、真剣な顔で言った。
「いつもより、目が強かった。髪も、動いた時に目で追ってしまった」
春麗の思考が止まった。
「……え」
「黒いドレスだけではない」
リュウは続ける。
「春麗が、そう見えるように準備してきたのがわかった」
春麗の精神HPが大きく削れた。
「待って」
「何だ」
「今、それを言うの?」
「ああ」
「負けた直後に?」
「ああ」
「私が勝者煽りをした直後に?」
リュウは少し考えた。
「だから言った」
「だから!?」
リュウは真面目に続けた。
「勝った理由だと思ったからだ」
追加ダメージ。
春麗は顔が一気に熱くなるのを感じた。
「……勝った理由」
「ああ」
「メイクも?」
「ああ」
「髪も?」
「ああ」
「見ていたの?」
「見ていた」
「最初から?」
「最初から」
春麗は完全に精神的に崩れた。
これは褒め殺しだ。
無自覚な褒め殺し。
しかも最悪なのは、リュウが勝者煽りに対抗しているつもりではないことだった。
本当に、戦闘評価として言っている。
黒ドレスの戦いは準備段階から始まる。
その準備が効いていた。
だから勝った。
リュウは、それを真面目に認めている。
春麗は片手で顔を覆った。
「……やめなさい」
「何をだ」
「それ以上、見ていた内容を言わないで」
「そうか」
「ええ」
「だが、かなりきつかった」
春麗は精神HPを完全に持っていかれた。
「きつかった、って言い方!」
「違うのか」
「違わないから困るのよ!」
リュウは困ったように黙った。
春麗は、顔を赤くしたまま言った。
「試合は私の勝ち」
「ああ」
「黒ドレスでも勝った」
「ああ」
「煽りも成功した」
「ああ」
「でも、今のあなたの発言で、勝負には負けた気がするわ」
リュウは首を傾げる。
「勝負?」
「精神の勝負よ」
「そうか」
「そうよ」
春麗は深く息を吐いた。
勝った。
間違いなく勝った。
だが、勝者煽りの満足感を、リュウの無自覚褒め殺しが上から覆ってしまった。
大満足だった。
大満足だったはずなのに。
今は顔が熱くて、まともにリュウを見られない。
「……帰るわ」
「ああ」
「今日は私の勝ち」
「ああ」
「そこは忘れないで」
「忘れない」
春麗は歩き出した。
だが、数歩進んでから、リュウの声が背中に届いた。
「春麗」
「何」
「次は、最初からもっと見ないようにする」
春麗は足を止めた。
それは、それで腹が立つ。
「見なさい」
言ってしまった。
リュウが黙る。
春麗も固まる。
「……今のは」
「見る」
「違う。今のは」
「次も見る」
春麗は、顔を真っ赤にしたまま言った。
「……勝手にしなさい!」
そして今度こそ、逃げるように去った。
試合には勝った。
黒ドレスで勝った。
煽りもした。
だが、精神的には完全に負けていた。
その夜。
春麗会議は、開幕から待ち構えていた。
自覚前春麗が目を開いた瞬間、叫んだ。
「提出していない!」
本編春麗が資料を持っている。
「知っているわ」
黒ドレス特化救済春麗が腕を組んでいる。
「でも発生した」
通常救済版春麗が穏やかに言う。
「かなり見事に」
行き遅れに恐怖する春麗が少し顔を赤くしている。
「見られていたのね」
グランドフィナーレ済み春麗は静かに目を伏せている。
記録板に文字が浮かぶ。
春麗会議・自覚前春麗黒ドレス勝利煽り成功および準備段階褒め殺し被弾審議
自覚前春麗は真っ赤になった。
「長い! そして審議名が悪意に満ちている!」
本編春麗は冷静に言う。
「正確よ」
「正確じゃない!」
黒ドレス特化救済春麗が言う。
「黒ドレスの戦いは準備段階から始まる。あなたはそれを実践した」
通常救済版春麗が微笑む。
「そして勝った」
行き遅れに恐怖する春麗が言う。
「煽りもできた」
グランドフィナーレ済み春麗が言う。
「でも、褒められて沈んだ」
自覚前春麗は机に突っ伏した。
「言わないで……」
まず、準備段階の映像が流れた。
鏡の前。
黒ドレス。
目元を整える春麗。
髪を入念に整える春麗。
口元を確認する春麗。
自覚前春麗は叫んだ。
「そこから映すの!?」
本編春麗は頷く。
「黒ドレスの戦いは準備段階から始まっているから」
黒ドレス特化救済春麗が真剣に言う。
「非常に重要な資料よ」
「資料と言わないで!」
通常救済版春麗が穏やかに言う。
「でも、本当に気合いが入っていたわ」
自覚前春麗は顔を覆う。
「戦術よ」
本編春麗が即座に書く。
本人主張:戦術。
黒ドレス特化救済春麗が続ける。
「会議評価も戦術でいいわ」
自覚前春麗が顔を上げた。
「え」
黒ドレス特化救済春麗は頷く。
「黒ドレスの場合、見られることも戦闘の一部。目元、髪、立ち姿まで含めて準備したのなら、それは黒の戦術よ」
自覚前春麗は少しだけ安心しかけた。
しかし本編春麗が続けた。
「ただし、気合いが入りすぎ」
記録板に追加される。
会議評価:戦術。ただし気合い過多。
「やっぱり書くのね!」
次に試合映像が流れた。
リュウが春麗を見た瞬間、呼吸を止める。
黒ドレスの春麗が、一歩近づく。
最初から、効いている。
黒ドレス特化救済春麗が満足そうに頷く。
「これは見事ね」
通常救済版春麗も言う。
「準備が戦闘に繋がっている」
本編春麗が言う。
「リュウの視線制御も、今までより強く効いていた」
自覚前春麗は小さく言う。
「……そうでしょう」
全員が見る。
自覚前春麗は慌てる。
「資料として!」
本編春麗は微笑む。
「はいはい」
映像は終盤へ進む。
春麗が最後に、
見ていたでしょう?
と前借りの煽りを入れる。
リュウの判断が揺れる。
最後の蹴りが入り、春麗が立つ。
リュウが片膝をつく。
本編春麗が拍手しそうな顔で言う。
「ギリギリ勝利。黒ドレス勝利煽りの前借りも成功」
黒ドレス特化救済春麗が言う。
「高火力だけれど、今回は制御できていたわ」
通常救済版春麗が言う。
「勝者煽りもきちんと入った」
記録板が煽りを表示する。
見ていたでしょう?
それでも、届かなかったのね。
自覚前春麗は顔を赤くしながらも、少し得意げだった。
「……言えたわ」
本編春麗が頷く。
「ええ。言えていた」
黒ドレス特化救済春麗が評価する。
黒ドレス勝利煽り評価:九十六点。
理由:高火力。視線制御と勝利結果が連動。危険度はあるが今回は制御範囲内。
自覚前春麗は、少し満足した。
かなり満足した。
しかし、ここからだった。
記録板に、リュウの台詞が映る。
今日は、最初からきつかった。
自覚前春麗は即座に顔を覆った。
「やめて!」
本編春麗が言う。
「ここが本題よ」
「本題じゃない!」
黒ドレス特化救済春麗が真剣に言う。
「かなり重要よ。リュウは準備段階を見ていた」
通常救済版春麗が頷く。
「春麗がそう見えるように準備してきたことまで見抜いた」
行き遅れに恐怖する春麗が言う。
「それは……効くわね」
グランドフィナーレ済み春麗が言う。
「勝利の理由として、準備まで認められたのね」
記録板が続ける。
いつもより、目が強かった。
髪も、動いた時に目で追ってしまった。
黒いドレスだけではない。
春麗が、そう見えるように準備してきたのがわかった。
自覚前春麗は、机に沈んだ。
「もうやめて……」
本編春麗は少し真顔で言った。
「これは強いわね」
黒ドレス特化救済春麗が頷く。
「無自覚褒め殺し。しかも黒の本質に触れている」
通常救済版春麗が言う。
「見られたいように準備したことを、見られてしまった」
自覚前春麗が顔を上げる。
「見られたいように、ではないわ!」
全員が黙って見る。
自覚前春麗は言い直した。
「……戦術的に効果が出るように準備しただけ」
本編春麗が書く。
本人主張:戦術的に効果が出るように準備しただけ。
会議評価:見られたいように準備して、見られた。
「会議評価を消して!」
黒ドレス特化救済春麗が言う。
「消せないわ。黒ドレスの核心だもの」
自覚前春麗は撃沈した。
さらに記録板が表示する。
かなりきつかった。
自覚前春麗は、完全に耳まで赤くなった。
行き遅れに恐怖する春麗が小さく言う。
「言い方がすごいわね」
本編春麗が頷く。
「かなり直接的」
通常救済版春麗が言う。
「でも、リュウは褒めているつもりなのよね」
グランドフィナーレ済み春麗が言う。
「だから効くのね」
黒ドレス特化救済春麗が分析する。
「“綺麗だった”ではなく“きつかった”なのが戦闘評価になっている。女としての効果と格闘への影響を分けていない」
本編春麗が頷く。
「つまり、黒ドレス戦における最高級の褒め方ね」
自覚前春麗は小さく言った。
「……最悪よ」
本編春麗が見る。
自覚前春麗は、顔を赤くしたまま続けた。
「最悪なくらい、効いたわ」
会議室が静かになった。
自覚前春麗が、自分でそれを認めた。
本編春麗が、少しだけ優しい顔をする。
「今回は認めるのね」
自覚前春麗は顔を背けた。
「……試合には勝ったもの」
黒ドレス特化救済春麗が言う。
「でも精神では負けた」
「言わないで」
通常救済版春麗が微笑む。
「試合には勝ったけれど、勝負には負けた気がしたのね」
自覚前春麗は、机に額をつけた。
「その通りよ……」
記録板に結論が浮かぶ。
春麗会議・自覚前春麗黒ドレス勝利煽り成功および準備段階褒め殺し被弾審議 結論
一、自覚前春麗は、そろそろ自分がメイン回になりそうだと警戒していた。
二、煽り適性審議の影響で、内心リュウを煽りたいと思っていたが、煽りはめんどくさい女とは無関係な元からの春麗成分だと自己弁護した。
三、黒ドレス戦は準備段階から始まるという黒ドレス特化救済春麗および本編春麗の指摘を思い出し、メイク・髪・立ち姿をかなり入念に整えた。
四、本人は戦術と主張。会議評価も戦術。ただし気合い過多。
五、試合では準備の成果により、リュウへの視線制御・黒の間合い操作が強く効き、自覚前春麗はギリギリ勝利を達成。
六、黒ドレス勝利煽り“見ていたでしょう? それでも、届かなかったのね”も成功。
七、しかしリュウが、メイク・髪・黒ドレスを含む準備段階から効いていたことを無自覚に褒め殺しし、自覚前春麗は精神ノックアウト。
八、試合結果:自覚前春麗の勝ち。精神勝負:リュウの無自覚勝ち。
自覚前春麗は、八番を見てうめいた。
「……正確すぎるわ」
本編春麗は頷く。
「今回はかなり正確」
黒ドレス特化救済春麗が言う。
「あなたの黒ドレス戦としては、大きな一歩よ」
自覚前春麗が顔を上げる。
「どこが?」
黒ドレス特化救済春麗は答えた。
「準備段階も黒の戦術として使えた。しかも勝った。煽りもできた」
通常救済版春麗が続ける。
「そして、見られたことを少しだけ受け止めた」
自覚前春麗は反論しようとして、できなかった。
グランドフィナーレ済み春麗が静かに言う。
「黒は、着た後だけではない。見られる前から始まっている。それを知った回ね」
行き遅れに恐怖する春麗が言う。
「でも、褒められて沈んだのは、少し可愛かったわ」
「可愛くない!」
本編春麗が次回候補を書く。
次回候補:自覚前春麗、黒ドレスの準備も戦術だと言い張りながら、次回は少し控えめにするか悩む件。
自覚前春麗は叫んだ。
「悩まない!」
黒ドレス特化救済春麗が言う。
「でも控えめにしたら効きが弱くなるわよ」
自覚前春麗は固まった。
通常救済版春麗が微笑む。
「悩んでいるわね」
「悩んでいない!」
本編春麗が満足そうに言う。
「ほら、次が生まれた」
「生まれていない!」
夢がほどけていく。
最後に、リュウの声が残った。
春麗が、そう見えるように準備してきたのがわかった。
自覚前春麗は、夢の中で顔を覆った。
「……わからなくてよかったのよ、そこは」
朝。
自覚前春麗は目を覚ました。
しばらく、布団の中から出られなかった。
勝った。
黒ドレスでリュウに勝った。
煽りも成功した。
見ていたでしょう?
それでも、届かなかったのね。
言えた。
言えたのだ。
それは、かなり満足だった。
しかし、直後のリュウの言葉が残っている。
今日は、最初からきつかった。
いつもより、目が強かった。
髪も、動いた時に目で追ってしまった。
春麗が、そう見えるように準備してきたのがわかった。
春麗は、布団をかぶった。
「……そこまで見なくていいのよ」
だが、すぐに思い出す。
帰り際。
リュウが、
次は、最初からもっと見ないようにする。
と言った。
その時、自分は言ってしまった。
見なさい。
春麗は、布団の中で叫びかけた。
「違う!」
あれは違う。
見られたくて言ったわけではない。
黒ドレスの戦闘において、相手が見ないなら戦術評価が成立しない。
だから見ろと言っただけ。
戦術的に。
資料として。
検証として。
春麗は、ゆっくり起き上がった。
鏡の前に立つ。
そこには、自分をめんどくさい女と認めたくない春麗がいる。
昨日、黒ドレスで勝った春麗。
煽った春麗。
褒め殺しで精神ノックアウトされた春麗。
「……試合には勝ったわ」
一拍。
「勝負には、少し負けた気がするけれど」
認めてしまった。
春麗は顔を赤くする。
「少しよ。少しだけ」
黒ドレスを見る。
昨日の黒は、まだ強く残っている。
準備も効いた。
見られた。
勝った。
褒められた。
沈んだ。
春麗は、黒ドレスに触れた。
「次は……」
言いかけて、止まる。
次。
危険な言葉。
だが、もう遅い。
考えている。
次はメイクを少し控えるのか。
髪のセットを変えるのか。
それとも、昨日と同じくらい気合いを入れるのか。
控えめにしたら効きが弱くなる。
気合いを入れたら、また見られる。
どちらも問題だ。
非常に問題だ。
春麗は、鏡の中の自分を睨んだ。
「これは、めんどくさいからではないわ」
一拍。
「黒ドレス戦術の調整よ」
さらに一拍。
「資料として、再検証が必要なだけ」
そう言いながら、春麗は少しだけ口元を緩めてしまった。
勝ったことは嬉しい。
煽れたことも嬉しい。
褒められたことは。
「……嬉しくないわ」
言った瞬間、嘘だとわかった。
春麗は顔を覆う。
「違う。今のは、嬉しいかどうかではなく、戦術評価として有効だったという意味よ」
誰もいない部屋に、言い訳だけが残った。
朝が始まる。
自覚前春麗は、今日もまだ認めていない。
だが、黒ドレスの準備が戦術であることだけは、少しだけ認め始めていた。
Q:今回の妄想章IFとバトル内容について解説して?
A:
はい。今回の妄想章IFは、かなり良い 自覚前春麗の黒ドレス煽り成功回 でありながら、同時に 黒ドレス準備段階までリュウに見抜かれて精神ノックアウトされる回 です。
一言で言うなら、
自覚前春麗が「煽りはめんどくさいとは関係ない」と自己弁護しながら、黒ドレスの準備段階から本気で仕込み、リュウにギリギリ勝利して念願の勝者煽りを成功させる。しかし、リュウに“準備してきたこと”まで見抜かれて褒め殺され、試合には勝ったのに精神的には負けた気分になる回
です。
今回の核は「準備段階から黒ドレス戦」
今回の一番大きなポイントは、戦闘が試合開始時点ではなく、メイク・髪・立ち姿を整える段階から始まっていることです。
黒ドレス特化救済春麗と本編春麗が以前言っていた、
黒ドレスの戦いは、実際に戦う前の準備段階から始まっている。
この言葉を、自覚前春麗がかなり真面目に実践しています。
しかも本人は、
これは戦術よ。
めんどくさいからではない。
リュウに効かせたいからではない。
戦術検証よ。
と自己弁護する。
ここが非常に自覚前春麗らしいです。
本当はかなり気合いが入っている。
でも「気合いを入れている」と素直には言えない。
だから全部「黒ドレス戦術」として処理する。
ただ、今回はそれが実際に戦術として機能しています。
リュウは最初から呼吸を止める。
目元に引っかかる。
髪の動きを追ってしまう。
黒ドレスだけではなく、春麗が「そう見えるように準備してきたこと」まで効いている。
つまり、自覚前春麗の自己弁護は半分逃げですが、半分は正しい。
そこが良いです。
「煽りはめんどくさいとは関係ない」が良い否認
今回の自覚前春麗は、春麗会議の勝者煽り適性審議をかなり意識しています。
内心では、自分もリュウを煽りたい。
でも、それを認めると「めんどくさい女」方向に寄ってしまう。
だから、
煽りは元から春麗成分。
めんどくさいとは関係ない。
と自己弁護する。
この理屈は、少し正しいです。
春麗は元々、勝者として相手を煽る要素が似合うキャラです。
格闘家としての余裕、挑発、次を生む言葉としての煽りは、確かに春麗成分です。
ただし今回の場合、相手がリュウで、衣装が黒ドレスで、しかもかなり気合いを入れて準備している。
なので、めんどくささと無関係とは言い切れない。
この「正しいけれど逃げでもある」感じが、非常に自覚前春麗らしいです。
黒ドレス勝利煽りがついに成功した
今回、自覚前春麗はギリギリ勝利後に念願の黒ドレス勝利煽りを成功させています。
見ていたでしょう?
それでも、届かなかったのね。
これはかなり強いです。
春麗会議の煽り適性審議で、黒ドレス勝利煽りは高火力・高危険度と整理されていました。
今回、それを自覚前春麗が使った。
しかも、試合中の最後に前借りのように、
見ていたでしょう?
を差し込み、それでリュウの判断を揺らして勝つ。
つまりこの煽りは、ただの勝利後の台詞ではなく、戦術としても機能しています。
黒ドレスで見せる。
見ていたことを自覚させる。
その一瞬の揺れを使って蹴りを通す。
勝った後にもう一度、同じ言葉で煽る。
かなり完成度が高いです。
ただし黒執着には行っていない
ここも重要です。
黒ドレス勝利煽りは危険です。
使い方を間違えると、黒執着春麗の方向へ行きます。
でも今回の自覚前春麗は、そこまでは行っていません。
理由は、勝った後の煽りが、
見ていたでしょう?
それでも、届かなかったのね。
で止まっているからです。
黒執着春麗なら、ここからさらに、
もっと悔しそうにしてくれないと、次が欲しくなるじゃない。
の方向へ行く。
つまり、リュウの反応を使って自分の執着を維持しようとする。
しかし今回の自覚前春麗は、そこまでは行かない。
勝った。
煽った。
満足した。
この段階で一度止まれている。
だから黒ドレス特化救済春麗が言うように、今回は高火力だけれど制御範囲内です。
リュウの褒め殺しが最大打点
今回の最大の被弾ポイントは、リュウが勝利後に春麗の準備段階へ触れるところです。
今日は、最初からきつかった。
いつもより、目が強かった。
髪も、動いた時に目で追ってしまった。
黒いドレスだけではない。
春麗が、そう見えるように準備してきたのがわかった。
これは、自覚前春麗にとって致命的です。
なぜなら、本人は「戦術」と言い張っていた準備を、リュウが全部見ていたからです。
黒ドレスだけではない。
メイク。
髪。
目元。
動いた時の見え方。
そう見えるように準備してきた意図。
そこまで見抜かれている。
これは、黒ドレス戦における最大級の褒めです。
単に「綺麗だった」と言われるより強いです。
なぜなら、女としての見え方と、戦術としての効き方の両方を認められているからです。
しかもリュウは、無自覚に言っています。
煽り返しではない。
口説いているつもりでもない。
本当に「勝った理由」として言っている。
だから逃げられない。
「きつかった」がとても良い
リュウの、
かなりきつかった。
という言い方が、かなり良いです。
「綺麗だった」ではない。
「似合っていた」でもない。
「強かった」だけでもない。
きつかった。
これは、黒ドレス春麗に対する戦闘評価として非常に良い言葉です。
見てしまう。
効いてしまう。
でも戦わなければならない。
その中でかなり苦しかった。
リュウらしい、不器用で戦闘寄りの褒め方です。
そして自覚前春麗には最悪に効く。
彼女は自分が準備したことを「戦術」として処理したかった。
そこへリュウが「戦術としてきつかった」と認めてしまう。
つまり、本人の言い訳を肯定しながら、同時に照れも直撃させている。
これは褒め殺しです。
「見ないようにする」への反応が決定的
帰り際のリュウの言葉、
次は、最初からもっと見ないようにする。
これに対して、自覚前春麗が反射的に、
見なさい。
と言ってしまう。
ここが非常に重要です。
自覚前春麗は、見られて精神ノックアウトされました。
だから本来なら「見ないで」と言えばいい。
実際、途中では「それ以上言わないで」とも言っています。
でも、次は見ないようにすると言われると、
見なさい。
と言ってしまう。
これは黒ドレス春麗としての本音です。
見られることは困る。
でも見られないのはもっと困る。
黒ドレス戦術として成立しないから。
もちろん本人は、
戦術評価が成立しないから。
と自己弁護します。
でも、春麗会議的にはかなり高得点の被弾です。
春麗会議で「戦術。ただし気合い過多」と整理したのが良い
春麗会議の結論で、
本人主張:戦術。
会議評価:戦術。ただし気合い過多。
となっているのがとても良いです。
ここで全部を「めんどくさい」「見られたいだけ」と片付けないのが重要です。
実際、準備は戦術として機能していました。
リュウに効いた。
視線制御が成功した。
最後の勝利につながった。
だから戦術であることは認める。
ただし、気合いが入りすぎ。
この評価が自覚前春麗を一番追い詰めます。
完全否定されれば反論できる。
でも半分認められると逃げにくい。
黒ドレス特化救済春麗がこの評価をするのも自然です。
自覚前春麗の黒ドレス成長回でもある
今回の話は、ただの煽り回ではありません。
自覚前春麗の黒ドレス運用が一段進んだ回です。
これまでの自覚前春麗は、黒を使えるが、どこか場当たり的でした。
勝つ。
引き分ける。
負ける。
満たされる。
否認する。
その繰り返し。
しかし今回は、黒ドレスの戦いを準備段階から設計しました。
これはかなり大きいです。
メイクも髪も、立ち姿も、最初の視線も、全部含めて黒ドレス戦術。
つまり、黒を「着る」だけではなく、黒の戦場を「作る」側に一歩進んでいます。
だから勝てた。
そして、その準備ごとリュウに見られて沈んだ。
これは自覚前春麗にとって、かなり濃い成長回です。
RPG形式バトル解説
自覚前春麗《黒ドレス・準備段階戦術モード》 vs リュウ《黒視線耐性限界モード》
戦闘前ステータス
自覚前春麗《黒ドレス・勝者煽り志向》
HP:100 / 100
精神HP:100 / 100
黒ドレス適性:88
準備段階戦術:高
視線制御:高
勝者煽り欲求:高
否認値:最大
自己弁護:
「煽りはめんどくさいとは関係ない」
「メイクも髪も戦術」
「資料としての検証」
状態:
・そろそろ自分がメイン回になりそうだと警戒
・内心ではリュウを煽りたい
・黒ドレス戦は準備段階から始まると理解し始めている
・かなり気合いを入れて準備済み
リュウ《黒ドレス観測・耐性低下》
HP:100 / 100
精神HP:100 / 100
黒視線耐性:中
集中力:高
春麗観察力:極高
黒ドレス警戒:高
状態:
・春麗の黒ドレスに警戒
・しかし今回は準備段階からの仕込みが強く、視線制御を受けやすい
・勝つつもりで挑む
今回の春麗には、戦闘開始前からバフが入っています。
事前準備バフ:《黒ドレス準備段階戦術》
効果:
・リュウの初動反応速度 -10%
・視線誘導成功率 +20%
・黒の静止成功率 +15%
・勝者煽り成功率 +10%
副作用:
・準備を見抜かれた場合、精神HPに大ダメージ
ここが今回の重要な仕様です。
強いバフです。
ただし見抜かれると精神的に痛い。
フェーズ1:開幕・黒の視線制御成功
春麗 HP:100 / 100
春麗 精神HP:100 / 100
リュウ HP:100 / 100
戦況:春麗優勢
春麗が現れた瞬間、リュウの呼吸が一瞬止まります。
リュウ状態異常:《初見硬直》
原因:
・強めの目元
・整えられた髪
・黒ドレスの立ち姿
・春麗の準備段階戦術
効果:
・初動反応 -0.5ターン
春麗の先制。
春麗スキル:《黒の一歩》
効果:
・距離を詰めながら視線を固定
・リュウの拳初速低下
攻撃結果。
春麗攻撃:《黒ドレス回り込み蹴り》
リュウ HP:100 → 86
リュウは受けますが、かなり効いています。
リュウ精神HP:100 → 88
状態:《見すぎないように見ている》
春麗の煽り。
春麗:
「今日は、よく見るのね」
効果。
リュウ精神HP:88 → 80
春麗精神HP:100 → 105相当
状態:優勢感上昇
序盤は明確に春麗優勢です。
フェーズ2:黒の間と準備効果
春麗 HP:94 / 100
リュウ HP:86 / 100
戦況:春麗優勢継続
春麗が黒の静止を使います。
春麗スキル:《目元固定・黒の静止》
効果:
・目を合わせたリュウの判断を遅らせる
・準備段階バフにより成功率上昇
判定。
成功
リュウ反応:-0.4ターン
春麗の攻撃。
春麗攻撃:《黒掌底》
リュウ HP:86 → 74
リュウが正直に言います。
リュウ:
「効いている」
これは春麗にも少し効きます。
春麗 精神HP:105相当 → 96
状態:《正直に言われて困る》
春麗は怒ります。
春麗:
「言わなくていいわ」
しかし優勢は維持。
フェーズ3:リュウの対応開始
春麗 HP:88 / 100
春麗 精神HP:96 / 100
リュウ HP:74 / 100
戦況:春麗優勢だがリュウ追い上げ
リュウが黒の視線制御に耐え始めます。
リュウスキル:《見ながら踏み込む》
効果:
・黒の視線誘導を受けつつも拳を止めない
・春麗の静止への耐性 +10%
リュウの攻撃。
リュウ攻撃:《踏み込み拳》
春麗 HP:88 → 72
春麗は肩に被弾。
しかし、ここで準備段階戦術が再び効きます。
春麗が髪を払うように首を動かす。
春麗スキル:《髪の軌跡誘導》
分類:準備段階戦術派生
効果:
・リュウの視線を一瞬ずらす
・回り込み成功率上昇
判定成功。
リュウ反応:-0.3ターン
春麗攻撃命中率:+15%
春麗の蹴り。
春麗攻撃:《黒回転蹴り》
リュウ HP:74 → 52
リュウは深く被弾。
春麗は優勢を取り戻します。
フェーズ4:紙一重領域
春麗 HP:54 / 100
春麗 精神HP:91 / 100
リュウ HP:38 / 100
戦況:春麗有利だが、リュウも届きかけている
リュウがかなり近づいてきます。
リュウ攻撃:《胸元寸前の拳》
春麗 HP:54 → 36
効果:
・春麗の体勢を崩す
春麗は黒ドレスの裾を大きく揺らして回避。
春麗回避:《黒裾回避》
成功
この動きでリュウの視線が追います。
リュウ状態:《視線追跡》
効果:
・次ターン判断力 -10%
春麗は勝ち筋を見ます。
フェーズ5:最終ターン・勝利煽り前借り
春麗 HP:28 / 100
春麗 精神HP:91 / 100
リュウ HP:22 / 100
戦況:完全な紙一重
リュウが踏み込みます。
春麗は半歩引く。
誘い。
リュウの拳が伸びる。
ここで春麗が前借りの煽りを使用。
春麗発言:
「見ていたでしょう?」
効果。
スキル:《黒ドレス勝利煽り・前借り》
効果:
・リュウに「見ていた」事実を自覚させる
・防御判断を一瞬遅らせる
・黒ドレス攻撃成功率 +20%
リュウの受けが遅れます。
リュウ判断遅延:成功
春麗の最終攻撃。
春麗攻撃:《黒ドレス軌道変更蹴り》
リュウ HP:22 → 0
春麗反動:
春麗 HP:28 → 9
戦闘終了。
勝者:自覚前春麗
勝利形式:ギリギリ勝利
決まり手:
黒ドレス視線制御+勝利煽り前借り+軌道変更蹴り
戦闘後:勝者煽り成功
春麗 HP:9 / 100
春麗 精神HP:91 / 100
リュウ HP:0 / 100
春麗は念願の黒ドレス勝者煽りを実行。
春麗:
「見ていたでしょう?」
「それでも、届かなかったのね」
効果。
スキル:《黒ドレス勝者煽り》
効果:
・春麗勝者満足度 +30
・リュウ再挑戦意志 +15
・黒ドレス煽り達成感 +25
・黒執着化リスク:中
この段階では春麗は大満足です。
春麗 精神HP:91 → 120相当
状態:《勝者満足》
しかし、ここからリュウの無自覚褒め殺しが入ります。
精神HP戦:リュウの準備段階褒め殺し
リュウの発言。
リュウ:
「今日は、最初からきつかった」
春麗への精神ダメージ。
春麗 精神HP:120相当 → 82
状態:《予想外被弾》
さらにリュウが続ける。
リュウ:
「いつもより、目が強かった」
「髪も、動いた時に目で追ってしまった」
効果。
春麗 精神HP:82 → 41
状態:《準備見抜かれ被弾》
最大打点。
リュウ:
「黒いドレスだけではない」
「春麗が、そう見えるように準備してきたのがわかった」
精神ダメージ。
春麗 精神HP:41 → 0
状態:《精神HPノックアウト》
追加追撃。
リュウ:
「かなりきつかった」
精神HPはすでに0ですが、オーバーキルです。
春麗 精神HP:0 → -35相当
状態:《褒め殺しオーバーキル》
最終判定。
試合結果:自覚前春麗の勝利
精神勝負:リュウの無自覚勝利
総合イベント判定:
勝ったが、勝負に負けた気がする
春麗会議式リザルト
戦闘評価:96点
理由:
・黒ドレスの準備段階戦術が試合に反映
・視線制御が強く効いた
・ギリギリ勝利達成
勝者煽り評価:96点
理由:
・黒ドレス煽りとして高火力
・勝利結果と連動
・危険度はあるが今回は制御範囲内
準備段階戦術評価:98点
理由:
・メイク、髪、立ち姿がリュウの視線制御に直結
・黒ドレス戦が試合前から始まることを実証
精神HP耐久評価:8点
理由:
・準備段階までリュウに見抜かれて即崩壊
・“かなりきつかった”で完全ノックアウト
・帰り際の“見なさい”で追加会議案件化
イベント名
イベント名:
《黒ドレス準備段階戦術・勝利煽り成功戦》
勝利条件:
・黒ドレスでリュウに勝つ
・勝者煽りを成功させる
・準備段階戦術を試合に反映させる
隠し条件:
・リュウにメイク・髪・準備まで見抜かれる
・“かなりきつかった”を引き出す
・精神HPノックアウト状態で春麗会議へ接続する
結論
今回の妄想章IFは、自覚前春麗が黒ドレス戦を準備段階から組み立て、視線制御と勝者煽りを成功させてリュウにギリギリ勝つ回です。
ただし、最大のオチは勝利後です。
リュウが、黒ドレスだけでなく、メイク、髪、立ち姿、そう見えるように準備してきた意図まで見抜く。
そのうえで、
かなりきつかった。
と戦闘評価として認める。
これにより、自覚前春麗は試合には勝ったのに、精神的には完全に負けた気分になります。
一言でまとめるなら、
自覚前春麗は、黒ドレスで勝つために本気で準備し、勝って、煽った。
しかしリュウは、その準備ごと見ていた。
だから春麗は、勝者のはずなのに精神HPを全部持っていかれた。