また戦ってくれなんて言わないで ――春麗は今日もめんどくさい――   作:エーアイ

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断章IF:本編春麗は、拳で語らせたのに試合後の言葉で沈む


断章IF:本編春麗は、拳で語らせたのに試合後の言葉で沈む

 

 本編春麗は、青い武道服の袖を整えていた。

 

 今日は、自分の番だった。

 

 春麗会議で宣言した。

 

 自覚前春麗が、黒ドレスで二連続ギリギリ勝利を収めた。

 

 強く見せる黒。

 抑えて追わせる黒。

 黒ドレス勝者煽り。

 否認型煽り。

 そして、リュウの無敵の鈍感力による精神HPノックアウト。

 

 あの子は、否認しながらも明らかに進んでいた。

 

 だからこそ、本編春麗は言った。

 

 次は私が勝つ。

 

 青い武道服で。

 

 黒ドレスの経験を還元した青で。

 

 ギリギリで勝つ。

 

 そして、今度こそ精神HPも守る。

 

「今日は、試合中にしゃべらせないわ」

 

 春麗は鏡の前で静かに言った。

 

 リュウの無敵の鈍感力は、厄介だ。

 

 試合中でも、何気なく言う。

 

 今日の春麗は少し違う。

 前より自然だ。

 黒と青が別々ではなかった。

 控えめなのに弱くなっていなかった。

 

 そういう言葉が、春麗の精神HPを削る。

 

 なら、対策は単純。

 

 試合中は、口を封じる。

 

 拳で語らせる。

 

「今日は、拳で語ってもらうわ」

 

 春麗は頷いた。

 

 勝つ。

 

 煽る。

 

 沈まない。

 

 完璧な作戦だった。

 

 少なくとも、試合前の春麗はそう思っていた。

 

 リュウは、修行場にいた。

 

 春麗が青い武道服で現れると、顔を上げた。

 

「春麗」

 

「リュウ」

 

 春麗は、いつもより先に言葉を出した。

 

「今日は試合よ」

 

「ああ」

 

「ただし、条件があるわ」

 

 リュウは静かに聞く。

 

「条件?」

 

 春麗は一歩近づいた。

 

「試合が終わるまで、口で余計なことを言わないで」

 

 リュウは少し首を傾げた。

 

「余計なこと」

 

「そう。戦闘評価も、気づいたことも、今日の私がどう見えるかも、黒がどうとか青がどうとかも言わない」

 

 リュウは黙って聞いている。

 

 春麗は続けた。

 

「今日は、拳で語って」

 

 リュウの目が、少しだけ変わった。

 

「拳で」

 

「ええ」

 

 春麗は構えた。

 

「言葉はいらない。あなたが何を見ているのか、どう届こうとしているのか、全部動きで示しなさい」

 

 リュウは、ゆっくり構える。

 

「ああ」

 

 春麗は少しだけ満足した。

 

 これでいい。

 

 これなら、試合中の無敵の鈍感力は封じられる。

 

 リュウは口を閉じたまま、構えた。

 

 春麗も構える。

 

 青い武道服。

 

 ただし、黒を知らない青ではない。

 

 黒ドレスで見せることを知った。

 視線制御を知った。

 間を作ることを知った。

 相手が見ていることを戦場にする方法も知った。

 

 それを、青の中へ還元する。

 

 本編春麗の青。

 

「行くわよ」

 

 リュウは言葉では返さなかった。

 

 ただ、踏み込んだ。

 

 試合が始まった。

 

 序盤。

 

 春麗は速かった。

 

 青い武道服の本来の速度。

 

 そこに、黒ドレスで得た間合いの読みが混ざっている。

 

 黒のように見せつけるのではない。

 

 黒のように止めるのでもない。

 

 ただ、リュウが見ようとする呼吸の先に、青の速度で動く。

 

 リュウの拳が来る。

 

 春麗はかわす。

 

 蹴りを返す。

 

 リュウが受ける。

 

 重い音。

 

 リュウは何も言わない。

 

 ただ、踏み込む。

 

 春麗は、それを見て少しだけ口元を緩めた。

 

 いい。

 

 本当に拳で語っている。

 

 リュウの拳は、前より深い。

 

 前回までの黒ドレス戦を経て、春麗の「見せる」「抑える」「誘う」に対する警戒がある。

 

 だが、それを青で外す。

 

 春麗は黒の静止を使うように見せた。

 

 リュウの拳が一瞬、様子を見る。

 

 その瞬間、春麗は止まらない。

 

 青で抜ける。

 

 リュウの腕を蹴り上げた。

 

 リュウの体勢が揺れる。

 

 言葉はない。

 

 だが、リュウの目が言っている。

 

 読んでいたはずなのに、外された。

 

 春麗は内心で頷く。

 

 今日は勝てる。

 

 しかも、リュウがしゃべらない。

 

 精神HPは守れている。

 

 非常に良い。

 

 中盤。

 

 リュウが合わせてきた。

 

 口では何も言わない。

 

 だからこそ、動きが濃い。

 

 踏み込み。

 

 拳の角度。

 

 受ける腕の置き方。

 

 距離の詰め方。

 

 全部が、春麗への回答になっている。

 

 春麗は蹴りを放つ。

 

 リュウが受ける。

 

 春麗は引く。

 

 リュウが追う。

 

 拳が肩をかすめる。

 

「っ」

 

 春麗の息が乱れる。

 

 近い。

 

 だが、まだ届いていない。

 

 リュウは本当に拳で語っている。

 

 言葉がない分、余計に集中が高い。

 

 春麗は少しだけ焦った。

 

 口を封じれば安全だと思った。

 

 だが、拳で語らせたリュウは、思ったより強い。

 

「……いいわ」

 

 春麗は小さく言った。

 

「そうでなくては、勝つ意味がないもの」

 

 リュウは答えない。

 

 ただ、来る。

 

 春麗は青い武道服の裾を揺らし、足を滑らせるように横へ抜ける。

 

 その瞬間、黒ドレスで覚えた視線制御を、青へ変換する。

 

 黒なら、見せる。

 

 青なら、見せずに誘う。

 

 リュウの視線が、春麗の上半身ではなく、足の運びを追う。

 

 そこへ、肩のフェイントを入れる。

 

 リュウの拳がわずかに外れる。

 

 春麗の蹴りが入る。

 

 浅い。

 

 だが、効いた。

 

 リュウが半歩下がる。

 

 春麗も息を整える。

 

 まだ言葉はない。

 

 言葉がないのに、会話しているようだった。

 

 拳で語る。

 

 それは、春麗が望んだことだった。

 

 だからこそ、胸の奥が少し熱くなる。

 

「……余計なことを言わない方が、厄介じゃない」

 

 春麗は思わず呟いた。

 

 リュウは答えない。

 

 答えないまま、踏み込んだ。

 

 終盤。

 

 二人の呼吸は荒くなっていた。

 

 春麗のHPも、リュウのHPも、もう残り少ない。

 

 紙一重。

 

 本当に紙一重。

 

 春麗は、勝ち筋を探す。

 

 青の速度だけでは届かない。

 

 黒の間だけでも届かない。

 

 黒ドレスで得た経験を、青い武道服の中で使う。

 

 それが今の自分。

 

 本編春麗。

 

 青煽り代表。

 

 めんどくさい女と自覚している春麗。

 

 ここで勝つ。

 

 春麗は一度、黒の静止を見せた。

 

 リュウは反応しない。

 

 いや、反応したが、止まらなかった。

 

 拳が来る。

 

 春麗は、それを待っていた。

 

 黒を見せると見せて、青で引く。

 

 リュウが追う。

 

 春麗は引かない。

 

 その場で軸を落とす。

 

 リュウの拳が肩の上を抜ける。

 

 春麗は近い距離へ入った。

 

 蹴りの距離ではない。

 

 だが、青い武道服の春麗は、そこからでも脚を使える。

 

 低く沈み、身体を回す。

 

 リュウが受けに入る。

 

 間に合う。

 

 普通なら。

 

 春麗は、そこで黒ドレスの経験を使った。

 

 見せるのではない。

 

 見せない黒。

 

 リュウが受けるはずの場所を、ほんの少しだけ遅らせる。

 

 視線ではなく、呼吸。

 

 リュウの吸うタイミングに、春麗は止まった。

 

 一瞬。

 

 リュウの受けがわずかに早く出る。

 

 春麗の蹴りは、その外側を通った。

 

 肩口。

 

 浅い。

 

 だが、決まった。

 

 リュウの体勢が崩れる。

 

 春麗も反動で倒れかける。

 

 だが、踏みとどまった。

 

 リュウが片膝をつく。

 

 春麗は、立っていた。

 

 青い武道服で。

 

 黒の経験を還元した青で。

 

 また、ギリギリで勝った。

 

 三連勝。

 

 春麗は荒い息のまま、リュウを見下ろした。

 

 勝った。

 

 今度こそ。

 

 リュウは試合中、余計なことを言わなかった。

 

 春麗の精神HPはまだ保たれている。

 

 試合HPも勝利。

 

 精神HPも、まだ残っている。

 

 完璧だ。

 

 今だ。

 

 勝者煽り。

 

 春麗は、勝者の顔で言った。

 

「拳で語ると言ったわね、リュウ」

 

 リュウは片膝をついたまま、春麗を見る。

 

 春麗は続けた。

 

「悪くなかったわ」

 

 一拍。

 

「でも、今日は私の青に届かなかった」

 

 さらに一拍。

 

「これで三連勝ね」

 

 言ってしまった。

 

 三連勝。

 

 はっきり言った。

 

 胸の奥が熱くなる。

 

 春麗は、少しだけ口元を緩めた。

 

「次にどう届くか、考えてくるのでしょう?」

 

 リュウは黙っている。

 

 春麗は勝者の余裕で言う。

 

「なら、もう少しだけ待ってあげる」

 

 完璧だった。

 

 青い武道服。

 

 ギリギリ勝利。

 

 三連勝。

 

 勝者煽り。

 

 甘さ控えめ。

 

 本編春麗として、かなり大満足だった。

 

「……よし」

 

 春麗は小さく呟いた。

 

 ここまでは、本当に完璧。

 

 だが。

 

 試合は終わった。

 

 つまり、リュウの口止めは解除された。

 

 春麗は、すぐに警戒した。

 

 ここからが本番だ。

 

 試合後のリュウの言葉。

 

 無敵の鈍感力。

 

 しかも今は、戦闘中ではない。

 

《リュウ関連イベントへの感情反応倍率上昇》が、戦闘処理に吸収されない。

 

 試合中なら、言葉も戦闘評価として処理できる。

 

 だが試合後は違う。

 

 勝利の余韻。

 

 三連勝。

 

 煽り成功。

 

 精神HP防御の意識。

 

 そこへリュウの言葉が来たら、倍率がかかる。

 

 防御貫通。

 

 ダメージ増加状態。

 

 春麗は身構えた。

 

「リュウ」

 

「ああ」

 

「試合は終わったけれど」

 

「ああ」

 

「余計なことは言わなくていいわ」

 

 リュウは少し考えた。

 

「そうか」

 

「ええ」

 

「だが、一つだけ言う」

 

 春麗の精神HPに警告音が鳴った気がした。

 

「……一つだけ?」

 

「ああ」

 

「それは必要?」

 

「必要だと思う」

 

 危険。

 

 非常に危険。

 

 春麗は防御姿勢を取った。

 

「簡潔にしなさい」

 

「わかった」

 

 リュウは、真っ直ぐに春麗を見た。

 

 そして言った。

 

「今日の春麗は、試合中に俺の言葉を止めた」

 

 春麗は警戒する。

 

「ええ」

 

「だから、拳だけで見た」

 

 精神HPに小さな亀裂。

 

「……拳だけで?」

 

「ああ」

 

 リュウは続ける。

 

「言葉で考える前に、春麗の青を見た」

 

 春麗は息を止めた。

 

「黒を使った青ではなく、黒を言葉にしなくても残っている青だった」

 

 精神HPに防御貫通ダメージ。

 

 春麗は動けない。

 

 リュウは、片膝をついたまま、静かに言う。

 

「前は、黒と青が合っていると思った」

 

 春麗の中で、以前の言葉が蘇る。

 

 黒と青が、別々ではなかった。

 

 あれで精神HPを持っていかれた。

 

 リュウは続ける。

 

「今日は、青の中に黒を探さなくてもよかった」

 

 春麗は完全に固まった。

 

「……待って」

 

「何だ」

 

「今のは、かなり危険」

 

「危険か」

 

「危険よ」

 

 リュウは少し考えたが、やはり続けた。

 

「今日の春麗は、青だった」

 

 精神HPが大きく削れる。

 

 春麗は片手で顔を覆った。

 

「やめなさい」

 

「だが、黒を忘れているわけではなかった」

 

 追加ダメージ。

 

「リュウ」

 

「黒を使ったから強かったのではなく」

 

「待ちなさい」

 

「黒を知っていても、青で勝ったから強かった」

 

 精神HPが一気にゼロへ近づいた。

 

 春麗は、勝者の姿勢を保とうとした。

 

 三連勝。

 

 勝った。

 

 煽った。

 

 精神HPを守ると決めた。

 

 だが、リュウの言葉は止まらない。

 

 いや、止まらないというより、一つ一つが深く刺さる。

 

 リュウは最後に言った。

 

「だから、今日は負けて悔しい」

 

 春麗は顔を上げた。

 

「……え?」

 

 リュウは真っ直ぐに言った。

 

「拳で語った。だが、届かなかった」

 

 一拍。

 

「次は、今日の青に届きたい」

 

 春麗の精神HPは、そこで完全にノックアウトされた。

 

「……反則」

 

「反則か」

 

「反則よ」

 

「拳で語った後に、それを言うのは反則」

 

 リュウは困ったように黙る。

 

 春麗は顔を赤くしたまま、必死に言った。

 

「試合には勝ったわ」

 

「ああ」

 

「三連勝よ」

 

「ああ」

 

「煽りも成功した」

 

「ああ」

 

「でも今のあなたの言葉で、また精神HPが持っていかれたわ」

 

「精神HP」

 

「何でもない!」

 

 春麗は深く息を吐いた。

 

 勝った。

 

 確かに勝った。

 

 でも、精神勝負ではまた負けた気がする。

 

 しかも今回は、警戒していた。

 

 試合中は封じた。

 

 拳で語らせた。

 

 勝利後も警戒した。

 

 それでも貫通された。

 

 春麗は、少しだけリュウを睨んだ。

 

「あなた、本当に無敵ね」

 

 リュウは首を傾げる。

 

「俺は負けたが」

 

「そういう意味ではないわ」

 

「そうか」

 

「そうよ」

 

 春麗は背を向けた。

 

 これ以上聞くと危ない。

 

 すでに十分危ない。

 

「今日は帰るわ」

 

「ああ」

 

「次のことは、勝手に考えなさい」

 

「ああ」

 

「でも」

 

 春麗は少しだけ振り向いた。

 

「次も、簡単には届かせないわ」

 

 リュウは頷いた。

 

「それでいい」

 

 春麗は、また精神HPに小さな追撃を受けた。

 

「……最後まで油断ならないわね」

 

 そして、逃げるように修行場を後にした。

 

 その夜。

 

 春麗会議室は、開幕から非常に静かだった。

 

 本編春麗が、議長席で顔を赤くしたまま座っている。

 

 自覚前春麗は、少しだけ同情するような顔をしていた。

 

 黒ドレス特化救済春麗は、どこか楽しそうだ。

 

 通常救済版春麗は、穏やかに資料を見ている。

 

 行き遅れに恐怖する春麗は、胸に手を当てている。

 

 グランドフィナーレ済み春麗は、静かに目を伏せていた。

 

 記録板に文字が浮かぶ。

 

 春麗会議・本編春麗 青武道服三連勝および試合後無敵の鈍感力防御貫通審議

 

 本編春麗は、机に額をつけた。

 

「長いわ」

 

 自覚前春麗が言う。

 

「正確よ」

 

 本編春麗は顔を上げる。

 

「あなたに言われると悔しいわね」

 

「経験者だから」

 

 黒ドレス特化救済春麗が笑う。

 

「今回は、あなたも完全に食らったわね」

 

 本編春麗は反論しようとして、できなかった。

 

「……試合には勝ったわ」

 

 通常救済版春麗が微笑む。

 

「ええ。勝ったわ」

 

 行き遅れに恐怖する春麗が言う。

 

「三連勝ね」

 

 グランドフィナーレ済み春麗が言う。

 

「しかも、青で」

 

 本編春麗は少しだけ胸を張った。

 

「そこは重要よ」

 

 まず、試合映像が流れる。

 

 青い武道服の本編春麗。

 

 リュウに釘を刺す。

 

 試合が終わるまで、口で余計なことを言わないで。

 今日は、拳で語って。

 

 自覚前春麗が言う。

 

「この対策は悪くなかったわ」

 

 本編春麗は頷く。

 

「でしょう?」

 

 黒ドレス特化救済春麗が言う。

 

「試合中の鈍感力を封じたのは正解ね」

 

 通常救済版春麗も頷く。

 

「拳だけで語らせたことで、試合そのものの純度は上がっていたわ」

 

 記録板に評価が出る。

 

 戦術評価:試合中言語封印は有効。

 効果:リュウの無自覚発言による戦闘中精神HP削りを抑制。

 副作用:リュウの拳による対話密度が上昇。

 

 自覚前春麗が言う。

 

「副作用が厄介ね」

 

 本編春麗は頷いた。

 

「拳で語らせたら、本当に拳で語ってきたわ」

 

 黒ドレス特化救済春麗が言う。

 

「リュウらしいわね」

 

 試合映像は中盤へ進む。

 

 春麗が黒の経験を青へ還元している。

 

 黒の静止を見せるが、止まらない。

 

 青で抜ける。

 

 視線ではなく呼吸で遅らせる。

 

 青い武道服の中に、黒ドレスで得た経験が沈んでいる。

 

 自覚前春麗が、小さく言った。

 

「……これは、私の黒とは違うわね」

 

 本編春麗が見る。

 

 自覚前春麗は続ける。

 

「黒を見せているのではなく、青の中で使っている」

 

 本編春麗は、少しだけ嬉しそうに頷いた。

 

「ええ」

 

 通常救済版春麗が言う。

 

「黒を選んで使うのではなく、青へ戻しているのね」

 

 黒ドレス特化救済春麗が頷く。

 

「本編春麗の青ね」

 

 グランドフィナーレ済み春麗が言う。

 

「黒が消えたのではなく、青の深さになっている」

 

 本編春麗は、ここまではかなり満足だった。

 

 終盤。

 

 春麗の蹴りが入る。

 

 リュウが片膝をつく。

 

 春麗は立っている。

 

 本編春麗は、映像の自分を見て小さく息を吐いた。

 

「ここは、良かったわ」

 

 記録板に表示される。

 

 試合結果:本編春麗 勝利。

 勝利形式:青武道服によるギリギリ勝利。

 連勝数:三連勝。

 

 行き遅れに恐怖する春麗が拍手しそうな顔で言う。

 

「三連勝は大きいわ」

 

 通常救済版春麗が頷く。

 

「しかも、青での勝利として綺麗だった」

 

 自覚前春麗が少し悔しそうに言う。

 

「……青煽り代表らしい勝ち方ね」

 

 本編春麗はすかさず見る。

 

「資料として?」

 

 自覚前春麗は顔を赤くする。

 

「資料としてよ」

 

 会議室に少し笑いが広がった。

 

 次に、勝者煽りの場面が映る。

 

 拳で語ると言ったわね、リュウ。

 悪くなかったわ。

 でも、今日は私の青に届かなかった。

 これで三連勝ね。

 次にどう届くか、考えてくるのでしょう? 

 なら、もう少しだけ待ってあげる。

 

 記録板に評価が浮かぶ。

 

 勝者煽り評価:九十九点

 分類:青煽り代表・三連勝記念版

 特徴:勝者の余裕、青の自負、次回生成、甘さ控えめ

 

 本編春麗は、思わず少し胸を張った。

 

「九十九点」

 

 黒ドレス特化救済春麗が言う。

 

「かなり良かったわ」

 

 通常救済版春麗が頷く。

 

「三連勝ね、が効いているわね」

 

 自覚前春麗が言う。

 

「少し悔しいけれど、これは本編春麗の煽りね」

 

 本編春麗は微笑んだ。

 

「ありがとう」

 

 自覚前春麗は顔を赤くした。

 

「褒めていないわ。資料として評価しただけ」

 

 本編春麗は満足そうに頷いた。

 

 だが、会議はここで終わらない。

 

 記録板が切り替わる。

 

 問題箇所:試合後

 

 本編春麗は、身構えた。

 

 自覚前春麗も、なぜか身構えた。

 

 映像の春麗がリュウに言う。

 

 余計なことは言わなくていいわ。

 

 リュウが答える。

 

 だが、一つだけ言う。

 

 会議室全員が、同時にため息をついた。

 

 黒ドレス特化救済春麗が言う。

 

「危険ね」

 

 通常救済版春麗が言う。

 

「一つだけ、はだいたい一つで済まないのよね」

 

 行き遅れに恐怖する春麗が言う。

 

「でも、一つだけでも十分効くのよ」

 

 グランドフィナーレ済み春麗が言う。

 

「無敵の鈍感力の開始合図ね」

 

 本編春麗は、机に沈みかけた。

 

 映像のリュウが言う。

 

 今日の春麗は、試合中に俺の言葉を止めた。

 だから、拳だけで見た。

 

 本編春麗は顔を覆う。

 

「ここからもう危なかったわ」

 

 自覚前春麗が頷く。

 

「わかるわ」

 

 黒ドレス特化救済春麗が言う。

 

「拳だけで見た、はかなり高火力ね」

 

 映像は続く。

 

 言葉で考える前に、春麗の青を見た。

 黒を使った青ではなく、黒を言葉にしなくても残っている青だった。

 

 通常救済版春麗が息を呑む。

 

「これは強いわ」

 

 グランドフィナーレ済み春麗が言う。

 

「黒を説明しなくても、青の中に残っている。かなり深い評価ね」

 

 自覚前春麗が小さく言う。

 

「私の“抑えて追わせる黒”とは別方向ね」

 

 本編春麗は、顔を赤くしたまま黙っている。

 

 記録板がさらに進む。

 

 今日は、青の中に黒を探さなくてもよかった。

 今日の春麗は、青だった。

 だが、黒を忘れているわけではなかった。

 黒を使ったから強かったのではなく、黒を知っていても、青で勝ったから強かった。

 

 会議室は完全に静かになった。

 

 本編春麗は、机に額をつけた。

 

「……防御貫通」

 

 黒ドレス特化救済春麗が頷く。

 

「完全に防御貫通ね」

 

 通常救済版春麗が言う。

 

「しかもダメージ増加状態だったわね」

 

 行き遅れに恐怖する春麗が心配そうに言う。

 

「勝利後だったもの」

 

 グランドフィナーレ済み春麗が整理する。

 

「戦闘中なら戦闘評価として流せた。でも試合後だから、感情イベントとして直撃した」

 

 記録板に表示される。

 

 発動状態:試合後イベント

《リュウ関連イベントへの感情反応倍率上昇》発動

 補正:戦闘処理外のため、感情ダメージ増加

 防御:無効化不可。部分軽減失敗。

 

 本編春麗は呻いた。

 

「警戒していたのに」

 

 自覚前春麗が言う。

 

「警戒しても来るのよ」

 

 本編春麗は顔を上げる。

 

「あなた、経験者の顔をしているわね」

 

「経験者だもの」

 

 二人は少しだけ、同じ顔をした。

 

 最後のリュウの台詞が映る。

 

 だから、今日は負けて悔しい。

 拳で語った。だが、届かなかった。

 次は、今日の青に届きたい。

 

 本編春麗は完全に沈んだ。

 

 黒ドレス特化救済春麗が静かに言う。

 

「これは、九十九点級ね」

 

 通常救済版春麗が頷く。

 

「負けて悔しい、が良いわ」

 

 行き遅れに恐怖する春麗が言う。

 

「次があるのも安心するわ」

 

 グランドフィナーレ済み春麗が言う。

 

「今日の青に届きたい。これは本編春麗の青を、現在形として認めている言葉ね」

 

 自覚前春麗が本編春麗を見る。

 

「これは……沈むわね」

 

 本編春麗は、顔を伏せたまま言った。

 

「沈んだわ」

 

 自覚前春麗は少し驚いた。

 

 本編春麗は続ける。

 

「試合には勝った。三連勝した。煽りも決まった。でも、精神HPでは負けた」

 

 黒ドレス特化救済春麗が言う。

 

「素直ね」

 

 本編春麗は小さく笑った。

 

「本編だから」

 

 会議室に、少しだけ柔らかい空気が流れた。

 

 本編春麗は、どうにか顔を上げ、結論を書き込んだ。

 

 春麗会議・本編春麗 青武道服三連勝および試合後無敵の鈍感力防御貫通審議 結論

 

 一、本編春麗は、試合開始前にリュウへ“試合中は拳で語る”よう釘を刺し、戦闘中の無自覚高火力発言を封じた。

 

 二、その結果、試合中の精神HP削りは抑制されたが、リュウの拳による対話密度は上昇した。

 

 三、本編春麗は、黒ドレスの経験を青い武道服へ還元し、青の中に黒を沈めた戦い方で優位に進めた。

 

 四、最終局面で蹴りを決め、青い武道服でギリギリ勝利。三連勝を達成。

 

 五、勝利後、青煽り代表として“三連勝記念版”の勝者煽りを成功させた。評価は九十九点。

 

 六、しかし試合後は《リュウ関連イベントへの感情反応倍率上昇》が戦闘処理に変換されず、感情ダメージ増加状態に移行。

 

 七、リュウの“黒を言葉にしなくても残っている青”“今日の春麗は青だった”“黒を知っていても青で勝ったから強かった”“次は今日の青に届きたい”が防御貫通。

 

 八、本編春麗、試合HPでは勝利。精神HPではノックアウト。

 

 九、結果:三連勝達成。ただし、無敵の鈍感力には今回も敗北。

 

 本編春麗は、九番を見てため息をついた。

 

「今回は、守れると思ったのに」

 

 自覚前春麗が言う。

 

「気持ちはわかるわ」

 

 黒ドレス特化救済春麗が言う。

 

「でも、試合中に封じたこと自体は成功していたわ」

 

 通常救済版春麗も頷く。

 

「問題は試合後ね」

 

 行き遅れに恐怖する春麗が言う。

 

「試合後のリュウが一番危ないのかしら」

 

 グランドフィナーレ済み春麗が静かに言う。

 

「勝敗が終わった後だから、言葉が感情に戻るのね」

 

 本編春麗は、小さく頷いた。

 

「次の対策が必要ね」

 

 自覚前春麗が即座に反応する。

 

「また対策するの?」

 

「するわ」

 

「無敵の鈍感力は対策しても貫通するわよ」

 

 本編春麗は、少しだけ勝者の顔で言った。

 

「それでも、対策するのが本編春麗よ」

 

 自覚前春麗は少し黙った。

 

「……資料として、見ておくわ」

 

 本編春麗は微笑む。

 

「ええ。資料としてね」

 

 記録板に次回候補が浮かんだ。

 

 次回候補:本編春麗、試合後の無敵の鈍感力対策として“勝利後即撤退”を検討する件。

 

 会議室がざわついた。

 

 通常救済版春麗が言う。

 

「それ、逃げでは?」

 

 本編春麗は言った。

 

「戦術的撤退よ」

 

 自覚前春麗が目を細める。

 

「あなたも“戦術”を便利に使うのね」

 

 本編春麗は堂々と答えた。

 

「本編だから」

 

 黒ドレス特化救済春麗が笑った。

 

「便利ね、本編」

 

 夢がほどけていく。

 

 最後に、リュウの声が残った。

 

 次は、今日の青に届きたい。

 

 本編春麗は、夢の中で顔を赤くしながら呟いた。

 

「……届かせないわよ」

 

 一拍。

 

「でも、考えてきなさい」

 

 朝。

 

 本編春麗は目を覚ました。

 

 胸の奥に、まだ試合の熱が残っていた。

 

 青い武道服で勝った。

 

 三連勝。

 

 ギリギリの勝利。

 

 勝者煽り成功。

 

 そこまでは間違いなく、自分の勝ちだった。

 

 しかし、試合後。

 

 リュウの言葉。

 

 今日の春麗は、青だった。

 黒を知っていても、青で勝ったから強かった。

 次は、今日の青に届きたい。

 

 春麗は布団の中で顔を覆った。

 

「……あれは無理よ」

 

 防御貫通だった。

 

 ダメージ増加状態だった。

 

 試合後だった。

 

 感情反応倍率が戦闘処理に変換されなかった。

 

 つまり、全部そのまま来た。

 

「拳で語ってもらう作戦は、試合中は成功したわ」

 

 春麗は起き上がる。

 

「でも、試合後が危険すぎる」

 

 鏡の前に立つ。

 

 そこには、本編春麗がいる。

 

 青煽り代表。

 

 三連勝した春麗。

 

 試合HPでは勝ったが、精神HPではまた沈んだ春麗。

 

 春麗は、鏡の中の自分を見て、小さく笑った。

 

「でも、勝ったのは私よ」

 

 それは揺るがない。

 

 リュウにギリギリ勝った。

 

 三連勝した。

 

 青で勝った。

 

 黒を知っても、青で勝った。

 

 そこは誇っていい。

 

「次は、精神HPも守る」

 

 一拍。

 

「……今度こそ」

 

 少しだけ自信がない。

 

 だが、それでも言う。

 

「また戦ってくれなんて言わないで」

 

 いつもの言葉。

 

 そして、少しだけ勝者の顔で続けた。

 

「でも、今日の青に届きたいと言うなら」

 

 一拍。

 

「届いてみなさい、リュウ」

 

 言ってから、春麗は顔を赤くした。

 

「……また会議案件になりそうね」

 

 それでも、悪くなかった。

 

 勝った。

 

 沈んだ。

 

 それでも、次がある。

 

 春麗は今日も、めんどくさい。

 

 ただし今日は、青い武道服で三連勝し、勝者煽りを決めたのに、試合後のリュウの言葉で精神HPを持っていかれた春麗だった。




Q:今回の断章IFとバトル内容について解説して?

A:
はい。今回の断章IFは、かなり良い 本編春麗の再登板・三連勝回 でありながら、同時に 「試合中のリュウは封じられても、試合後のリュウは防げない」 ことを実証した回です。

一言で言うなら、

本編春麗が青い武道服でリュウにギリギリ勝利し、三連勝と勝者煽りを達成する。しかし、試合後にリュウが“今日の春麗は青だった”と本質を突いたことで、《リュウ関連イベントへの感情反応倍率上昇》が戦闘処理外で発動し、精神HPをノックアウトされる回

です。

今回の核は「拳で語らせる作戦は成功した」

今回、本編春麗はかなり賢い対策をしています。

これまでの問題は、リュウが試合中でも普通に高火力発言をしてくることでした。

黒と青が別々ではなかった。
今日は少し違う。
前より自然だ。
黒を抑えようとしていた。
追いたくなる黒だった。

こういう言葉が、春麗の精神HPを削ってきた。

だから本編春麗は、試合前に釘を刺します。

試合が終わるまでは、拳で語って。
口ではしゃべらないで。

これはかなり良い対策です。

実際、試合中は成功しています。

リュウは余計なことを言わない。
その代わり、拳・踏み込み・受け・距離の詰め方で春麗に返してくる。

その結果、試合の純度は上がりました。

ここは本編春麗の作戦勝ちです。

ただし、副作用として、拳で語るリュウが普通に強い という問題が出ています。

本編春麗の青はかなり完成度が上がっている

今回の戦闘面で一番重要なのは、本編春麗の青がさらに進んでいることです。

以前の本編春麗は、

黒を知った青

でした。

黒ドレスの経験を青い武道服に還元している。
黒と青が別々ではなくなっている。

しかし今回のリュウの評価では、さらに一段進みました。

黒を使った青ではなく、黒を言葉にしなくても残っている青だった。
青の中に黒を探さなくてもよかった。
今日の春麗は、青だった。
黒を知っていても、青で勝ったから強かった。

これは非常に大きいです。

「黒を使っている青」ではなく、もう「青そのものの深さ」に黒の経験が沈んでいる。

つまり、黒が表に出ているのではなく、青の中に内在化されています。

これは本編春麗の青としてかなり完成形に近い。

だからリュウの言葉が効きすぎたわけです。

三連勝の重みがある

今回、本編春麗はリュウに三連勝しています。

これはかなり大きいです。

しかも、楽勝ではありません。

ギリギリ勝利。

リュウは届きかける。
拳で語ってくる。
春麗を追い詰める。
でも最後に春麗の蹴りが決まる。

この「紙一重で勝つ」構図が、今の本編春麗に非常に合っています。

春麗は圧倒的に勝ちたいわけではない。

リュウが届きかけるからこそ、勝利の価値がある。
その上で自分が立っているから、勝者煽りが成立する。

三連勝は、単なる数字ではなく、

リュウが届きかけても、まだ春麗の青には届いていない

という証明になっています。

勝者煽りはかなり完成度が高い

今回の煽りは非常に良いです。

拳で語ると言ったわね、リュウ。
悪くなかったわ。
でも、今日は私の青に届かなかった。
これで三連勝ね。
次にどう届くか、考えてくるのでしょう?
なら、もう少しだけ待ってあげる。

これはまさに本編春麗の青煽りです。

黒ドレスのように沈めない。
自覚前春麗のように否認で逃げない。
黒執着春麗のように終われなくしない。

勝者として余裕がある。
三連勝の事実がある。
それでも次を残す。
「待ってあげる」で甘さ控えめになる。

春麗会議で九十九点なのは納得です。

本編春麗の青煽り代表として、かなり完成度が高い回でした。

問題は「試合後」

今回、本編春麗は試合中の無敵の鈍感力は封じました。

しかし、試合後に解除されます。

ここが非常にうまいです。

試合中なら、リュウの言葉も戦闘評価として処理できる。

でも試合後は違います。

勝利の余韻。
三連勝の達成感。
勝者煽り成功。
青で勝った満足。

その状態でリュウが言葉を発すると、戦闘処理ではなく感情イベントとして入ってくる。

つまり、

《リュウ関連イベントへの感情反応倍率上昇》が、戦闘補正ではなく感情ダメージ増加として発動する

ということです。

これは非常に良いシステム化です。

試合中は防げた。
試合後は防げなかった。

この構造がかなり綺麗です。

リュウの言葉が本編春麗に刺さりすぎる

今回のリュウの最大打点はここです。

今日の春麗は、青だった。
黒を知っていても、青で勝ったから強かった。
次は、今日の青に届きたい。

これは本編春麗にとって非常に強いです。

なぜなら、今の本編春麗の課題は、

黒を知ったうえで、自分の中心を青に戻すこと

だったからです。

リュウはそこを見抜いています。

黒を使ったから強かったのではない。
黒を知っていても、青で勝ったから強かった。

これは、青い武道服の本編春麗への最大級評価です。

さらに、

次は、今日の青に届きたい。

これは次回生成としても強い。

リュウが届きたい対象は、黒でも、黒を混ぜた青でもなく、今日の青。

つまり、本編春麗の現在形そのものです。

これは精神HPが持たないのも当然です。

自覚前春麗が経験者として同情しているのが良い

今回の春麗会議で面白いのは、自覚前春麗が少し経験者の顔をしていることです。

これまで自覚前春麗は、よく分析される側でした。

しかし今回は、本編春麗がリュウの無敵の鈍感力に沈んだため、自覚前春麗が言います。

警戒しても来るのよ。

これはかなり良いです。

前回まで黒ドレスで二連続精神HPを持っていかれた自覚前春麗だからこそ言える。

本編春麗と自覚前春麗が、リュウの無敵の鈍感力に対して一瞬だけ同じ被害者側になる。

ここで二人の距離が少し縮まっています。

春麗会議の結論も今後に使える

今回の会議結論で、かなり重要な分類ができました。

試合中言語封印は有効。
ただし、リュウの拳による対話密度は上昇する。

試合後は危険。
《リュウ関連イベントへの感情反応倍率上昇》が戦闘処理外で発動し、ダメージ増加。

これは今後のエピソードにも使えます。

次回から本編春麗は、

試合中にしゃべらせるか
試合後すぐ撤退するか
褒められる前に煽り逃げするか
あえて受け止めるか

という選択肢が生まれます。

特に次回候補の、

勝利後即撤退

はかなり面白いです。

春麗らしく「戦術的撤退」と言い張れるのも良いです。

RPG形式バトル解説
本編春麗《青武道服・拳で語らせるモード》 vs リュウ《沈黙の拳・試合後無敵鈍感力モード》
戦闘前ステータス
本編春麗《青武道服・黒還元完成形》
HP:100 / 100
精神HP:100 / 100
青武道服適性:99
黒ドレス経験値:高
黒還元練度:極高
勝者煽り準備:完了
三連勝欲求:高
精神HP防御意識:高

特殊条件:
・試合中、リュウの発言を禁止
・リュウには拳で語らせる
・試合後の無敵の鈍感力を警戒中

リュウ《拳で語るモード》
HP:100 / 100
精神HP:100 / 100
集中力:極高
春麗観察力:極高
発言制限:試合終了まで有効
無敵の鈍感力:試合後に発動可能

状態:
・春麗の条件を受け入れ、試合中は無言
・拳、踏み込み、受けで春麗に応答する
・試合後、見えたことを言う可能性大

今回の特殊ルールです。

特殊ルール:《拳で語って》
効果:
・試合中、リュウの無自覚高火力発言を封印
・春麗の精神HP削りを軽減
・ただし、リュウの戦闘集中力が上昇
・拳による対話密度が上がる

春麗側のパッシブ。

パッシブ:《リュウ関連イベントへの感情反応倍率上昇》
通常時:
・リュウの称賛、心配、次回生成発言で精神HPダメージ増加

今回の特殊状態:
・試合中は戦闘処理に吸収されるため軽減可能
・試合後は感情イベント扱いとなり、防御貫通+ダメージ増加
フェーズ1:開幕・発言封印成功
春麗 HP:100 / 100
春麗 精神HP:100 / 100
リュウ HP:100 / 100
戦況:互角

春麗が条件を提示。

春麗スキル:《試合中発言封印》
効果:
・リュウの戦闘評価発言を封印
・精神HPへの序盤ダメージを防止

リュウは無言で踏み込みます。

リュウ攻撃:《無言の踏み込み》
春麗 HP:100 → 92

春麗は青で返します。

春麗攻撃:《青の返し蹴り》
リュウ HP:100 → 89

ここでは春麗優勢。

精神HPは無傷です。

春麗 精神HP:100 / 100
状態:《言葉被弾なし》

作戦は成功しています。

フェーズ2:黒の経験を青へ還元
春麗 HP:86 / 100
春麗 精神HP:100 / 100
リュウ HP:82 / 100
戦況:春麗やや優勢

春麗が黒ドレスの経験を青へ還元します。

春麗スキル:《黒を見せずに青で抜く》
効果:
・黒の静止を見せる気配だけ出す
・実際には止まらず、青の速度で外す
・相手の受けを空振りさせる

リュウは口では言わない。

しかし、拳で対応してきます。

リュウ行動:《拳による回答》
効果:
・春麗の黒還元に対して踏み込み角度を修正
・次ターン命中率上昇

春麗の攻撃。

春麗攻撃:《青黒還元蹴り》
リュウ HP:82 → 67

リュウの反撃。

リュウ攻撃:《深い拳》
春麗 HP:86 → 70

春麗の精神HPはまだ守られています。

春麗 精神HP:100 / 100

ただし、拳で語るリュウが強い。

フェーズ3:中盤・拳だけの対話密度上昇
春麗 HP:70 / 100
リュウ HP:67 / 100
戦況:拮抗

リュウは一切しゃべりません。

その代わり、攻撃の密度が上がっています。

リュウスキル:《沈黙の連携圧》
効果:
・言葉による隙が消える
・春麗の黒還元に対する反応速度上昇
・拳での対話密度上昇

リュウの攻撃。

リュウ攻撃:《拳で語る連撃》
春麗 HP:70 → 51

春麗は危険域に入りかけます。

しかし、青の中へ黒を沈めます。

春麗スキル:《青の中に沈む黒》
効果:
・黒を表に出さず、呼吸と間合いに変換
・リュウの受けタイミングをずらす

春麗の反撃。

春麗攻撃:《呼吸ずらしの蹴り》
リュウ HP:67 → 48

ここで春麗は気づきます。

状態変化:
春麗《拳で語らせたら本当に拳で来た》を認識

精神ダメージはないが、戦闘負荷は高いです。

フェーズ4:最終局面・青の決着
春麗 HP:31 / 100
春麗 精神HP:100 / 100
リュウ HP:29 / 100
戦況:紙一重

春麗は最後の勝ち筋を作ります。

春麗スキル:《黒の静止を見せる青》
効果:
・黒を見せるように構える
・リュウに受けを早く出させる
・実際には青の軸落としへ移行

リュウが拳を出す。

リュウ攻撃:《届きかける拳》
春麗 HP:31 → 18

春麗はギリギリで内側へ入ります。

春麗スキル:《見せない黒・呼吸停止》
効果:
・リュウの吸うタイミングに合わせて一瞬止まる
・受けを早く出させる

判定成功。

リュウ状態:《受け先出し》
防御タイミング:失敗

春麗の最後の蹴り。

春麗攻撃:《青武道服・肩口決着蹴り》
リュウ HP:29 → 0

反動:
春麗 HP:18 → 6

戦闘終了。

勝者:本編春麗
勝利形式:青武道服によるギリギリ勝利
連勝数:三連勝
勝利後:三連勝煽り
春麗 HP:6 / 100
春麗 精神HP:100 / 100
リュウ HP:0 / 100

春麗は念願の煽りを実行します。

春麗:
「拳で語ると言ったわね、リュウ」
「悪くなかったわ」
「でも、今日は私の青に届かなかった」
「これで三連勝ね」
「次にどう届くか、考えてくるのでしょう?」
「なら、もう少しだけ待ってあげる」

効果。

スキル:《青煽り代表・三連勝記念版》
分類:勝者煽り
評価:99点

効果:
・春麗勝者感 +35
・三連勝自負 +30
・次回生成力 +25
・甘さ控えめ +15

春麗 精神HP:100 → 125相当
状態:《大満足》

ここまでは完全勝利です。

精神HP戦:試合後の無敵の鈍感力

しかし、試合後になったことで特殊状態が切り替わります。

状態変化:
試合終了
《リュウ関連イベントへの感情反応倍率上昇》が戦闘処理外へ移行

効果:
・リュウ発言による精神ダメージ増加
・防御貫通付与
・勝者状態への特効付与

春麗は防御します。

春麗防御:《余計なことは言わないで》
効果:
・一部発言を抑制しようとする

リュウの発言。

リュウ:
「今日の春麗は、試合中に俺の言葉を止めた」
「だから、拳だけで見た」

精神ダメージ。

春麗 精神HP:125 → 92
状態:《拳だけで見た 被弾》

追撃。

リュウ:
「言葉で考える前に、春麗の青を見た」
「黒を使った青ではなく、黒を言葉にしなくても残っている青だった」
春麗 精神HP:92 → 55
状態:《青の本質被弾》

さらにリュウ。

リュウ:
「今日は、青の中に黒を探さなくてもよかった」
「今日の春麗は、青だった」
春麗 精神HP:55 → 24
状態:《今日の春麗は青だった 被弾》

最大打点。

リュウ:
「黒を使ったから強かったのではなく」
「黒を知っていても、青で勝ったから強かった」
春麗 精神HP:24 → 3
状態:《黒を知っていても青で勝った 被弾》

とどめ。

リュウ:
「だから、今日は負けて悔しい」
「次は、今日の青に届きたい」
春麗 精神HP:3 → 0
状態:《精神HPノックアウト》

追加余韻ダメージ。

春麗 精神HP:0 → -25相当
状態:《今日の青に届きたい オーバーキル》
最終リザルト
本編春麗《青武道服・三連勝》
HP:6 / 100
精神HP:0 / 100
試合結果:勝利
連勝数:三連勝
勝者煽り:成功
精神戦結果:敗北感あり

リュウ《拳で語る敗者》
HP:0 / 100
精神HP:82 / 100
試合結果:敗北
精神戦結果:無自覚勝利
春麗会議式評価
戦闘評価:99点
理由:
・試合中の発言封印に成功
・黒ドレス経験を青へ完全に還元
・青い武道服でギリギリ三連勝

勝者煽り評価:99点
理由:
・三連勝を明言
・青煽り代表として完成度が高い
・勝者の余裕と次回生成を両立

精神HP防御評価:35点
理由:
・試合中の発言封印は成功
・ただし試合後のリュウ発言を防げず
・感情反応倍率上昇が戦闘処理外で発動
・防御貫通+ダメージ増加によりノックアウト

リュウ無敵の鈍感力評価:100点
理由:
・言葉を封じられても試合後に発動
・今日の青という本質を突いた
・春麗の三連勝余韻を貫通
・次回生成まで完了
イベント名
イベント名:
《青武道服三連勝・試合後無敵鈍感力貫通戦》

勝利条件:
・試合中リュウにしゃべらせない
・青い武道服でギリギリ勝利する
・三連勝を達成する
・勝者煽りを成功させる

隠し条件:
・試合後にリュウの無敵の鈍感力を発動させる
・《リュウ関連イベントへの感情反応倍率上昇》を戦闘処理外で発動
・精神HPをノックアウトされる
・春麗会議へ接続する
結論

今回の断章IFは、本編春麗が青い武道服でリュウにギリギリ勝利し、三連勝と勝者煽りを達成する回です。

戦闘面では、かなりの完全勝利です。

試合中のリュウの発言も封じた。
拳で語らせた。
黒ドレスの経験を青へ還元した。
最後に蹴りを決めた。
三連勝した。
勝者煽りも九十九点級だった。

しかし、試合後に問題が起きる。

リュウが、

今日の春麗は青だった。
黒を知っていても、青で勝ったから強かった。
次は今日の青に届きたい。

と言ってしまう。

これは本編春麗にとって最大級の評価です。

だから春麗は、試合HPでは勝ったのに、精神HPではまた負ける。

一言でまとめるなら、

本編春麗は、リュウに拳で語らせることで試合中の無敵の鈍感力を封じた。
しかし試合後、リュウは“今日の青”を見抜き、春麗の精神HPを防御貫通で持っていった。
試合は三連勝。煽りも成功。けれど精神戦ではまた敗北。

これはかなり良い、本編春麗の勝利回であり、同時にリュウの無敵の鈍感力の恐ろしさを再確認する回だったと思います。
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