また戦ってくれなんて言わないで ――春麗は今日もめんどくさい―― 作:エーアイ
夜。
春麗は、青い小箱の前に座っていた。
蓋は閉じている。
今日も、紙が増えた。
正式回答後、普通に会う練習ログ。
リュウと会った。
試合はしなかった。
手合わせもしなかった。
それでも、少しだけ正式回答の周辺に触れた。
リュウは、返事を読んでいた。
返事を書かなかった理由も、分かった。
今、返事を返すと、春麗がまた持つものが増えると思った。
その言葉を聞いた。
危険だった。
かなり危険だった。
だが、落ちなかった。
削れた。
胸の奥は熱くなった。
何度も視線を逸らした。
それでも、落ちなかった。
帰ってこられた。
春麗は、青い小箱の蓋に指を置いた。
「……普通に会えた」
一拍。
「普通ではなかったけれど」
自分で訂正する。
正確に言えば、普通に会う練習ができた、だ。
普通ではない。
楽でもない。
でも、会えないほどではなかった。
それだけは、今日の事実だった。
春麗は、机の上に新しい紙を置いた。
ペンを持つ。
書く。
正式回答後、普通に会う練習ログ。
会った。
試合はしなかった。
正式回答の話は、少しだけ出た。
リュウは踏み込まなかった。
リュウは、返事を書かなかった理由を言った。
持つものを増やさないため。
春麗は、そこでペンを止めた。
持つもの。
その言葉が、少し引っかかった。
持てないもの。
今の自分が、まだ持てないもの。
春麗は、青い小箱を見た。
蓋は閉じている。
でも、中に何があるかは分かっている。
宿題への正式回答。
九十九点。
受領済み。
まだ持てない。
持てるようになるまで待つ。
リュウへの返事。
答えは受け取った。
まだ全部は持てない。
なかったことにはしない。
少し待ちなさい。
逃げてはいない。
そして。
誰にも見せていない紙。
春麗は、指先を止めた。
青い小箱の中にある。
でも、春麗会議室には出していない。
記録板AIにも読ませていない。
自覚前春麗にも、通常救済版春麗にも、行き遅れに恐怖する春麗にも見せていない。
誰にも見せていない。
自分で書いた。
自分で畳んだ。
自分でしまった。
青の蓄積。
好意は、次に向き合う理由にする。
保留保存。
春麗は、胸の奥が少し熱くなるのを感じた。
「……今、そこを見るの?」
誰も答えない。
春麗会議室ではない。
記録板AIもいない。
誰もログを展開しない。
誰も発言信頼度を表示しない。
誰も、保存しますか、と聞いてこない。
ここには、自分しかいない。
だから、逃げようと思えば逃げられる。
青い小箱を開けなければいい。
あの紙を見なければいい。
今日の練習ログだけ書いて、寝ればいい。
でも。
春麗は、蓋に置いた指を離せなかった。
「……違和感を残す方が、危険ね」
そう言って、青い小箱を開けた。
中には、紙が並んでいる。
正式回答の紙。
返事の控え。
普通に会う練習ログを書きかけた紙。
そして、少し奥。
他の紙とは少し離した場所。
そこに、畳んだ紙がある。
誰にも見せていない紙。
春麗は、それを取り出した。
開く前から、顔が熱くなる。
開いたら、もっと熱くなるのは分かっている。
それでも、開いた。
紙には、自分の字が並んでいた。
リュウへの感情。
宿題の確認。
正式回答待ち。
進捗確認。
採点。
青の更新。
本編ライン再接続。
構造上。
主人公として。
そこから下。
リュウに見られると困る。
リュウに見られないと、もっと困る。
リュウの言葉で変わる。
リュウの答えを待っている。
リュウが考えていると知って嬉しい。
リュウが自分の話を聞きたいと言うと、落ちる。
そして。
好意。
春麗は、その二文字を見て、目を閉じた。
「……書いたわね」
書いた。
確かに、自分で書いた。
誰かに言われたのではない。
会議室で分類されたのでもない。
黒執着春麗本人が来たわけでもない。
ただ、残響があった。
黒執着春麗が自分の黒を分析した残響。
それに刺されて、自分の青まで剥がされた。
その結果、自分で書いた。
好意。
青の蓄積。
好意は、次に向き合う理由にする。
春麗は、紙を見つめる。
黒執着春麗の好意は、黒の意味変換だった。
憎しみ。
執着。
怒り。
拒絶。
見られたくない。
でも、見てほしい。
それが反転し、勝ちたい、見てほしい、届かせたい、次も戦いたい、になった。
では、本編春麗は。
青だ。
黒ではない。
憎しみからではない。
届かれた青。
見られた青。
覚えられた青。
聞かれた青。
ただ来た青。
宿題を出した青。
進捗確認をした青。
リュウの言葉で変わった自分を、なかったことにできなくなった青。
その積み重ね。
だから、青の蓄積。
春麗は、ゆっくり息を吐いた。
「……私は、知らないわけではない」
声に出す。
誰も聞いていない。
だからこそ、嘘はつけない。
「私は、自分の好意を、まだ何も知らないわけではない」
一拍。
「認めた、と言うのは嫌だけれど」
もう一拍。
「保留保存は、した」
紙の上の文字が、逃げ場を塞ぐ。
好意。
青の蓄積。
次に向き合う理由。
未承認。
保留保存。
春麗は、額に手を当てた。
「……本当に、誰にも見せられないわね」
見せられない。
だが、ある。
なかったことにはできない。
自分で書いたから。
自分でしまったから。
青い小箱の中に、自分で置いたから。
春麗は、紙を机に置いた。
その横に、今日の練習ログを書きかけた紙を置く。
ふたつの紙を並べる。
好意の紙。
今日の会えた紙。
そして、その少し向こうに、正式回答の紙。
春麗は、三枚を見つめた。
「……違う」
言葉が出た。
「これと、これと、これは違う」
指で順番に示す。
好意。
普通に会えたログ。
正式回答。
混ぜてはいけない。
好意は、自分の内側の紙。
普通に会えたログは、今日の行動の紙。
正式回答は、リュウから来た答えの紙。
同じ青い小箱の中にある。
でも、同じものではない。
春麗は、正式回答の紙を見た。
そこに書かれている言葉を、頭の中で再生する。
前の春麗と比べて、戻そうとは思わない。
変わった春麗を見る。
その春麗を受ける。
変わった後でも、次も俺に聞け。
春麗は、息を止めた。
これだ。
重いのは、これだ。
持てないのは、これだ。
自分の好意を好意と呼ぶことも、もちろん危険だった。
青の蓄積と整理した時も、精神は削れた。
好意は次に向き合う理由にすると書いた時は、かなり落ちかけた。
でも、それは自分の紙だった。
自分の内側のものだった。
自分で隠せる。
自分で保留できる。
自分で未承認にできる。
だが、正式回答は違う。
リュウの言葉だ。
リュウの意思だ。
リュウが、春麗の変化を見て、それを戻さず、その春麗を受けると答えたものだ。
これは、自分一人では処理できない。
自分一人では持てない。
春麗は、ペンを持った。
新しい紙を一枚出す。
書く。
確認。
持てないもの。
好意ではない。
そこで止まる。
止まったが、書いた。
続ける。
好意は、青の蓄積として保留保存済み。
未承認。
ただし、知らないふりは不可。
春麗は、顔を覆った。
「……不可って何」
自分で書いた。
記録板AIはいない。
誰も命令していない。
それでも、自分で書いた。
知らないふりは不可。
恥ずかしい。
かなり恥ずかしい。
でも、もう戻れない。
春麗は、顔を上げる。
続ける。
現在、持てないもの。
リュウからの正式回答。
内容。
変わった春麗を見る。
前の春麗へ戻そうとは思わない。
その春麗を受ける。
変わった後でも、次も俺に聞け。
春麗は、そこで一度ペンを置いた。
胸が熱い。
危険だ。
だが、まだ落ちていない。
書けている。
自分一人で、ここまで書けている。
「……会議室なしで、よくやっているわ」
自分で言う。
少しだけ笑いそうになる。
笑えたのなら、まだ大丈夫だ。
春麗は、もう一度三枚の紙を並べた。
一枚目。
青の蓄積。
二枚目。
正式回答。
三枚目。
普通に会う練習ログ。
その下に、新しい確認メモ。
持てないものは、好意ではない。
持てないものは、正式回答。
春麗は、それを見つめる。
この整理は、必要だった。
もしここを曖昧にすると、自分が好意を知らない春麗に戻ったようになる。
それは違う。
あの夜の紙を、なかったことにしてしまう。
それは違う。
黒執着春麗の残響で刺されながら、それでも自分の青として書いた紙。
あれは、自分のものだ。
誰にも見せない。
誰にも触らせない。
でも、消さない。
春麗は、青の蓄積の紙に手を置いた。
「あなたは、ここ」
次に、正式回答の紙を見る。
「あなたは、まだ持てない」
そして、普通に会う練習ログを見る。
「あなたは、今日増えた」
少しだけ、整理できた。
同じ青い小箱の中で、場所が分かれた。
春麗は、新しい紙に書き足す。
自分の好意は、自分の青い小箱にしまえる。
一拍。
リュウの正式回答は、自分一人ではまだ持てない。
書いた瞬間、胸の奥が大きく揺れた。
危険。
でも、正しい。
かなり正しい。
「……これは、会議室で言われたら落ちていたわね」
自分で言って、苦笑する。
今、一人でよかった。
誰かに言われたら、反発していたかもしれない。
記録板AIに表示されたら、保存しないでと怒ったかもしれない。
自覚前春麗に資料化されたら、机に突っ伏したかもしれない。
通常救済版春麗に優しく整理されたら、それはそれで危険だったかもしれない。
行き遅れ春麗に位置取りを言われたら、たぶん逃げた。
だから、一人でよかった。
一人で、青い小箱の前で、自分で書くしかなかった。
春麗は、正式回答の紙に触れようとして、やめた。
まだ触れない。
今は、確認だけ。
持てないものの正体が分かった。
それだけで十分だ。
では、今日の「普通に会えた」はどこに置くのか。
春麗は、今日の練習ログに戻る。
書きかけの続きを書く。
楽ではない。
でも、会えないほどではない。
リュウは、そうか、とだけ返した。
余計な言葉は言わなかった。
帰ってこられた。
精神HPは削れた。
ただし、残った。
春麗は、そこまで書いて止まった。
分類。
ここに、何を書くか。
正式回答後、普通に会う練習ログ。
それだけでもいい。
十分に正確だ。
でも、少し足りない。
なぜなら、今日の自分は、正式回答を持てないまま会ったからだ。
持てないまま。
でも、会えた。
春麗は、ペンを持ったまま固まる。
この分類名は危険だ。
かなり危険だ。
書いた瞬間、また何かが増える。
でも、書かなければ、頭の中で増え続ける。
春麗は、歯を食いしばった。
そして、書いた。
持てないまま会えた青。
書いた。
書いてしまった。
春麗は、ペンを置いて顔を覆った。
「……誰がこんな名前を」
誰もいない。
自分だ。
自分で書いた。
記録板AIはいない。
自覚前春麗もいない。
誰も保存していない。
だから、これはまだただの紙だ。
春麗は、顔を上げる。
「未承認」
一拍。
「仮分類」
もう一拍。
「保留保存」
そう言って、紙の端に小さく書いた。
未承認仮分類。
持てないまま会えた青。
ただし、持てない対象は好意ではない。
リュウからの正式回答。
そこまで書いて、春麗は深く息を吐いた。
これでいい。
これなら、青の蓄積を消さない。
正式回答の重さもごまかさない。
今日、普通に会えたことも残せる。
持てないものが好意ではなく正式回答だと、ちゃんと分けられる。
春麗は、三枚の紙の位置を変えた。
青の蓄積の紙は、奥。
誰にも見せない場所。
正式回答の紙は、特別区画。
まだ持てない場所。
普通に会う練習ログは、その横。
日常へ戻り始める場所。
そして、新しい確認メモ。
持てないものは、好意ではなく正式回答。
これは、三つの紙をつなぐ位置に置く。
春麗は、配置を見つめた。
「……青い小箱の中も、だいぶ面倒になってきたわね」
自分で言って、少しだけ笑った。
でも、その面倒さが自分だ。
今さらだ。
春麗は、青い小箱の蓋を閉じる前に、もう一度だけ紙を見る。
好意。
青の蓄積。
次に向き合う理由。
正式回答。
まだ持てない。
持てるようになるまで待つ。
普通に会えた。
持てないまま会えた青。
全部が、同じ青の中にある。
黒ではない。
黒の残響から始まったものもある。
でも、今ここに置かれているのは、本編春麗の青だ。
春麗は、小さく言った。
「黒執着春麗」
返事はない。
当然だ。
本人はここにいない。
会議室にもいない。
ただ、残響だけがあった。
「あなたの分析は、余計なところまで刺さったわ」
一拍。
「でも、私の分は、私の青に戻した」
言った瞬間、少しだけ胸が落ち着いた。
そうだ。
黒の分析を、そのまま自分に混ぜたわけではない。
刺さった。
揺れた。
逃げられなかった。
でも、最後に書いたのは自分の言葉だ。
青の蓄積。
好意は、次に向き合う理由にする。
持てないものは、好意ではなく正式回答。
持てないまま会えた青。
全部、自分の青で書いた。
春麗は、青い小箱の蓋を閉じた。
指先を置く。
「私は、リュウへの好意を知らないふりはしない」
言ってから、顔が熱くなった。
「……未承認だけど」
一拍。
「でも、知らないふりはしない」
もう一拍。
「ただし」
春麗は、蓋に置いた指先に少し力を込める。
「リュウの正式回答は、まだ持てない」
それは、矛盾ではない。
自分の好意を知っていても。
青の蓄積として保留保存していても。
リュウの正式回答は、まだ持てない。
それは、自分の内側だけの紙ではないから。
リュウの言葉があるから。
二人の間に置かれた答えだから。
春麗は、静かに息を吐いた。
「だから、持てるようになるまで待つ」
一拍。
「でも、待つだけではない」
今日、会えた。
普通ではなかった。
楽でもなかった。
でも、会えた。
日常へ、少しだけ戻り始めた。
「会える日には、会う」
言ってから、また少し顔が熱くなる。
危険。
だが、消さない。
これも、青の蓄積になる。
そう思えてしまった。
朝。
春麗は、青い小箱の前で目を覚ました。
机に突っ伏してはいない。
布団にも、ちゃんと入っていた。
ただ、目が覚めると最初に青い小箱を見ていた。
春麗は、しばらくそれを見る。
開けない。
今日は、まだ開けない。
でも、中にあることは分かっている。
好意。
青の蓄積。
正式回答。
まだ持てない。
普通に会えた。
持てないまま会えた青。
そして、確認メモ。
持てないものは、好意ではなく正式回答。
春麗は、ゆっくり起き上がった。
鏡の前に立つ。
映っているのは、昨日より少しだけ違う春麗。
好意を知らないふりはできなくなった春麗。
それでも、正式回答をまだ持てない春麗。
持てないまま、リュウと会えた春麗。
春麗は、自分を見て、少しだけ眉を寄せた。
「……長いわね」
自分で言って、少し笑う。
長い。
でも、それが今の自分だ。
短くまとめようとすると、また何かを落とす。
好意を落とすのも違う。
正式回答の重さを落とすのも違う。
普通に会えたことを小さくしすぎるのも違う。
全部、少しずつ持つ。
ただし、全部を一度に持とうとはしない。
「急がない」
一拍。
「でも、逃げない」
もう一拍。
「好意を知らないふりはしない」
顔が熱くなる。
それでも続ける。
「正式回答は、まだ持てない」
一拍。
「でも、持てないままでも、会えた」
言えた。
落ちなかった。
春麗は、少しだけ息を吐く。
今日は、青い小箱を開けない。
でも、なかったことにはしない。
会える日には、会う。
試合はまだ先。
正式回答後の青で、改めて向き合う試合も、まだ先。
今は、日常へ戻り始める。
持てないままでも。
好意を知らないふりをしないままでも。
春麗は、部屋を出る前に、もう一度だけ青い小箱を見た。
「保留保存」
一拍。
「でも、前進」
誰も保存してくれない。
だから、自分で保存した。
春麗は、そのまま部屋を出た。
正式回答後の青は、まだ完全には日常へ戻っていない。
けれど。
持てないものの正体は、少しだけ分かった。
好意ではない。
リュウからの正式回答。
その答えをまだ持てないまま。
本編春麗の青は、今日も少しだけ前に進んでいた。
Q:今回の断章IFについて解説して?
A:
今回は、本編春麗が一人で青い小箱を開き、「自分がまだ持てないものは何なのか」を確認する回でした。
前回までで、本編春麗はリュウから正式回答を受け取っています。
答えは受け取った。
九十九点。
でも、まだ全部は持てない。
なかったことにはしない。
逃げてはいない。
そこまでは進んでいました。
さらに、リュウと普通に会う練習もしました。
試合ではなく、手合わせでもなく、正式回答の続きを無理に聞くわけでもなく、ただ会う。
その中で春麗は、
楽ではない。
でも、会えないほどではない。
というところまで来ました。
今回のポイントは、そこで出てきた「まだ持てない」という言葉の中身です。
本編春麗は、もう自分のリュウへの感情を完全に知らないわけではありません。
以前、黒執着春麗の残響をきっかけに、自分の内側を一人で整理しました。
そこで出てきたのが、
好意。
青の蓄積。
好意は、次に向き合う理由にする。
という整理です。
ただし、それは誰かに見せたものではありません。
春麗会議室で共有されたものでもありません。
記録板AIに分類されたものでもありません。
本編春麗が、自分一人で書いて、自分一人で畳んで、青い小箱にしまった紙です。
だから今回も、春麗会議室ではなく、本編春麗一人の整理にしました。
この回で春麗が確認したのは、
自分の好意は、青の蓄積として保留保存できている。
でも、リュウの正式回答は、まだ持てない。
ということです。
ここはかなり重要です。
春麗が持てないのは、自分の好意そのものではありません。
好意は危険です。
恥ずかしいです。
未承認です。
でも、自分の中のものです。
自分で書ける。
自分で隠せる。
自分で保留できる。
けれど、リュウの正式回答は違います。
リュウが、変わった春麗を見る。
前の春麗へ戻そうとは思わない。
その春麗を受ける。
変わった後でも、次も俺に聞け。
そう返してきた。
これは、春麗一人の感情ではありません。
リュウの言葉であり、リュウの意思であり、二人の間に置かれた答えです。
だから重い。
だから、まだ持てない。
今回の春麗は、そこを一人で切り分けました。
「好意を知らないふりはしない」
「でも、正式回答はまだ持てない」
この二つは、矛盾しません。
むしろ、ここを分けられたことで、春麗は一段進んだと思います。
また、今回新しく出てきた分類が、
持てないまま会えた青。
です。
これも、今の本編春麗にはかなり大事なログです。
正式回答はまだ持てない。
でも、リュウと会えた。
楽ではない。
でも、会えないほどではない。
落ちなかった。
帰ってこられた。
これは、派手な勝利ではありません。
告白でもありません。
正式回答を完全に受け入れたわけでもありません。
でも、正式回答後の青が、少しだけ日常へ戻り始めた証拠です。
本編春麗にとって、「普通に会う」はもう普通ではありません。
リュウの言葉を受け取ってしまった。
自分の好意も保留保存してしまった。
その状態で、リュウと会う。
それだけで、十分に危険です。
だからこそ、会えたこと自体が進展になります。
今回の最後で春麗は、
急がない。
でも、逃げない。
好意を知らないふりはしない。
正式回答は、まだ持てない。
でも、持てないままでも、会えた。
というところに立ちました。
まずは、日常へ戻ること。
会える日には会うこと。
用事がなくても、会っていい日を少しずつ増やすこと。
本編春麗の青は、まだ完全には日常へ戻っていません。
でも、今回で少しだけ戻り始めました。
持てないものの正体が分かった。
それだけで、今日の春麗は少しだけ前に進めたのだと思います。