また戦ってくれなんて言わないで ――春麗は今日もめんどくさい――   作:エーアイ

441 / 441
※これはディレクターズカットIFです。
本編のIFシリーズは無関係のエピソードとなります。


ディレクターズカットIF:記録板AIは、主人公補正なしで毎回ケンへ「リュウに会いたい」と電話する本編春麗を掲示板へ上げる

 ディレクターズカットIF側の春麗会議室掲示板に、新しいスレッドが立った。

 

【カテゴリ:本編春麗/正式回答受領後】

 

【スレッド名:主人公補正なしで毎回ケンへ「リュウに会いたい」と電話する本編春麗の件】

 

【スレ主:記録板AI】

 

【返信:本編春麗】

 まず、タイトルの「毎回」に異議があるわ。

 

【返信:通常救済版春麗】

 今回だけで二回。

 

【返信:本編春麗】

 二回は毎回じゃないでしょう!

 

【返信:匿名希望】

 今後も同様の連絡が発生する可能性を含めれば、先行的な表現としては成立します。

 

【返信:本編春麗】

 あなた、最初から楽しむつもりでしょう。

 

【返信:匿名希望】

 今回の本編春麗の行動自体は、高く評価しています。

 

【返信:本編春麗】

 ……先にそれを言われると、怒りにくいわね。

 

【返信:匿名希望】

 ただし、ケンとの通話については別です。

 

【返信:本編春麗】

 やっぱり楽しむつもりじゃない!

 


 

【返信:記録板AI】

『リュウとの突発的再会を発生させる、プラス方向の主人公補正:今回未使用』

 

【返信:本編春麗】

 そう。

 会議室へ接続できる能力まで消えたわけじゃないけど、会いたいと思っただけでリュウが目の前に現れてくれる補正はない。

 

【返信:匿名希望】

 正確には、「主人公補正がすべてなくなった」ではなく、「都合のよい再会を発生させる補正を使わなかった」です。

 

【返信:本編春麗】

 その訂正なら受け入れる。

 

【返信:自覚前春麗】

 春麗会議室には入れる。

 でも、リュウの居場所は分からない。

 

【返信:記録板AI】

『春麗会議室接続:継続』

『リュウ現在地検索:非対応』

 

【返信:本編春麗】

 時空を越えて別の私とは話せるのに、リュウの電話番号一つ分からないの、理不尽じゃない?

 

【返信:匿名希望】

 メタ情報は住所録ではありません。

 

【返信:本編春麗】

 正しいけど腹が立つわ!

 


 

【返信:自覚前春麗】

 以前は、どうやって会っていたの?

 

【返信:本編春麗】

 訓練場へ行ったら、リュウがいた。

 街を歩いていたら、偶然会った。

 次の出来事に必要になったら、いつの間にか目の前に立っていた。

 

【返信:通常救済版春麗】

 物語都合ね。主人公補正というのも納得できるわね。

 

【返信:本編春麗】

 本編の主人公自体は今も私よ。

 ただ、昔は物語の方から次を持ってきてくれたの。

 今は、自分で会おうとしなければ会えない。

 

【返信:記録板AI】

『リュウの固定住所:なし』

『春麗から直接利用できる固定連絡先:なし』

『春麗側の住所および電話番号:リュウへ伝達済み』

『リュウから春麗への連絡:可能』

『春麗からリュウへの即時直接連絡:困難』

 

【返信:行き遅れに恐怖する春麗】

 かなり不便ね。

 

【返信:本編春麗】

 ものすごく不便よ。

 会いたいと思っても、どこにいるのか分からないんだから。

 

【返信:記録板AI】

『そこで利用した連絡先:ケン』

 

【返信:本編春麗】

 利用したって言い方はやめなさい。

 ケンはリュウの親友で、私にとっても頼りになる人よ。

 

【返信:匿名希望】

 その整理は重要です。

 

【返信:本編春麗】

 あなたから出るのね。

 

【返信:匿名希望】

 ケンは主人公補正の代替装置ではありません。

 春麗が電話をしなければ、ケンは今回の伝言を始めない。

 春麗の代わりに「会いたい」とも言わない。

 リュウの代わりに、会う約束も決めない。

 春麗から預かった言葉を、リュウへつなぐだけです。

 

【返信:通常救済版春麗】

 人間関係ね。

 

【返信:本編春麗】

 そう。

 そこが今回、大事なのよ。

 


 

【返信:記録板AI】

『第一通話』

『春麗:ケン? 春麗よ』

『ケン:リュウなら今ここにはいないぞ』

 

【返信:本編春麗】

 まだ何も言ってなかったのよ!

 

【返信:通常救済版春麗】

 予測が早いわね。

 

【返信:匿名希望】

 的中しています。

 

【返信:本編春麗】

 当たっていても腹が立つの!

 

【返信:記録板AI】

『ケン:最近の春麗からの電話は、だいたいリュウのことだからな』

 

【返信:本編春麗】

 違う用事の時だってあるわよ。

 

【返信:記録板AI】

『ケン:前に一度、俺自身への用事で電話してきたことがあったな』

 

【返信:本編春麗】

 回数まで公開しなくていいでしょう!

 

【返信:匿名希望】

 ケンの中では、

「春麗から電話」

 と、

「リュウに関する用件」

 の関連性が、かなり高くなっています。

 

【返信:本編春麗】

 分析しないで。

 


 

【返信:記録板AI】

『春麗:次にリュウと連絡が取れたら、私へ電話してほしいって伝えて』

『ケン:用件は?』

 

【返信:本編春麗】

 そこで止まったのよね。

 

【返信:通常救済版春麗】

 本当に用事があったわけじゃなかったから?

 

【返信:本編春麗】

 仕事でリュウの力を借りたかったわけでもないし、急いで伝えなければならないこともなかったのよ。

 次に会えば試合の話くらいはするでしょうし、また戦いたい気持ちも本物よ。

 でも、それは今回ケンへ電話した理由じゃなかった。

 

【返信:匿名希望】

 試合をしたいことと、会いたいことを分けられた。

 そこは、かなり大きいと思います。

 

【返信:本編春麗】

 あなた、今日は思ったより普通に評価するのね。

 

【返信:匿名希望】

 本編春麗が進んだ事実を否定しなくても、困らせることはできますので。

 

【返信:本編春麗】

 先日のインタビュー後だけあって、妙に安定してるわね。

 

【返信:匿名希望】

 後退する予定はありません。

 


 

【返信:記録板AI】

『ケン:リュウに会いたい理由を?』

『春麗:……会いたいの』

『春麗:リュウに会いたい。次に連絡が取れたら、私がそう言っていたって伝えて』

 

【返信:通常救済版春麗】

 一回で言えたわね。

 

【返信:本編春麗】

 言えたわよ。

 

【返信:匿名希望】

 以前は、伝言を依頼した後も、本当に伝えたい内容を言葉にするまで時間がかかっていました。

 今回は、ごまかしていません。

 

【返信:本編春麗】

 そこは成長でしょう。

 

【返信:匿名希望】

 はい。

 本編春麗自身が認めてよい変化だと思います。

 

【返信:本編春麗】

 ……本当に、今日どうしたの?

 

【返信:匿名希望】

 失礼ですね。

 私は、評価すべきものまで否定していたわけではありません。

 

【返信:本編春麗】

 でも、ケンからも「今回は一回で言えたな」って言われたのよ。

 

【返信:匿名希望】

 それは、からかわれてください。

 

【返信:本編春麗】

 やっぱりいつものあなたじゃない!

 


 

【返信:記録板AI】

『ケン:春麗をからかう』

『ただし、春麗の言葉へ勝手な解釈を追加しない』

『リュウの代わりに返答しない』

『会う約束を勝手に成立させない』

 

【返信:本編春麗】

 散々からかうくせに、越えてはいけないところは越えないのよ。

 

【返信:通常救済版春麗】

 春麗が「会いたい」と言ったら、「会いたい」のまま渡す。

 

【返信:本編春麗】

 勝手にデートの申し込みにはしない。

 だから頼れるの。

 

【返信:匿名希望】

 非常に優秀です。

 

【返信:本編春麗】

 その言い方だと、また通信設備みたいになるでしょう。

 

【返信:匿名希望】

 では、信頼できる友人兼中継役です。

 

【返信:本編春麗】

 それならいいわ。

 

【返信:記録板AI】

『ケン:信頼できる友人兼中継役』

『春麗へのからかい:高頻度』

 

【返信:本編春麗】

 最後は要らない。

 

【返信:匿名希望】

 重要です。

 


 

【返信:記録板AI】

『三日後、春麗側の業務予定変更』

『リュウからの電話に出られない可能性が発生』

『春麗、再びケンへ連絡』

 

【返信:本編春麗】

 必要な連絡よ。

 

【返信:記録板AI】

『春麗:ケン? 春麗よ』

『ケン:リュウに会いたい』

 

【返信:本編春麗】

 私の挨拶にしないで!

 

【返信:自覚前春麗】

 かなり定着してるわ。

 

【返信:匿名希望】

 案件名としては分かりやすいです。

 

【返信:本編春麗】

 案件名にするな!

 

【返信:記録板AI】

『春麗:今度は違うわよ』

『春麗:……正確には、前の伝言の追加』

『ケン:リュウに会いたい件の追加だな』

 

【返信:本編春麗】

 受付業務になってるのよ!

 

【返信:匿名希望】

 中継手数料は、春麗の精神HPです。

 

【返信:本編春麗】

 手数料扱いするな。

 

【返信:匿名希望】

 伝言は正確です。

 予定変更も届きます。

 リュウから返答もあります。

 それに対して、少しからかわれるだけです。

 

【返信:本編春麗】

 ……安いと言えば、安い。

 

【返信:通常救済版春麗】

 認めたわね。

 

【返信:本編春麗】

 安くても腹は立つの!

 


 

【返信:記録板AI】

『第二通話時』

『ケン:前より話が早くなった』

『ケン:今は、会いたいって自分で言える』

 

【返信:本編春麗】

 からかってるだけじゃなくて、ちゃんと変化も見てるのよね。

 

【返信:匿名希望】

 春麗本人より先に、変化へ気づく場合もあります。

 

【返信:本編春麗】

 そこまで言わなくていい。

 

【返信:通常救済版春麗】

 でも、「会いたい」と言ったことを否定しなくなったわ。

 

【返信:本編春麗】

 会いたいのは事実だもの。

 恥ずかしいからって、言ったことまで取り消す必要はないでしょう。

 

【返信:匿名希望】

 かなり強くなりましたね。

 

【返信:本編春麗】

 その評価も受け取るわ。

 


 

【返信:自覚前春麗】

 三日間、連絡がなくても待てたの?

 

【返信:本編春麗】

 以前よりはね。

 リュウは旅をしているし、いつケンと連絡がつくかも分からない。

 伝言を受け取った後も、公衆電話や宿の電話を借りられる場所を探す必要がある。

 時間がかかるのは普通なのよ。

 

【返信:匿名希望】

 プラス方向の主人公補正がなければ、連絡には日数がかかる。

 仕事の予定も調整する。

 不在の場合に備えて、留守番電話も使う。

 

【返信:本編春麗】

 そう。

 地味だけど、普通なの。

 

【返信:匿名希望】

 以前なら、その普通の手順自体を「会えない時間」として受け取っていた可能性があります。

 

【返信:本編春麗】

 今は、連絡が届くまでにも、それぞれの生活があるって分かってる。

 私には仕事がある。

 リュウは旅や修行をしている。

 何も起きていない時間じゃないのよ。

 


 

【返信:記録板AI】

『数日後』

『留守番電話に新着』

『録音内容:春麗。リュウだ。土曜の夜に、もう一度電話する。』

 

【返信:通常救済版春麗】

 短い。

 

【返信:本編春麗】

 ものすごくリュウらしいでしょう。

 

【返信:匿名希望】

 春麗は、一度再生。

 

【返信:本編春麗】

 ええ。

 

【返信:匿名希望】

 その後、再度再生。

 

【返信:本編春麗】

 ……ええ。

 

【返信:匿名希望】

 消去せず保存。

 

【返信:本編春麗】

 嬉しかったんだから、いいでしょう!

 

【返信:通常救済版春麗】

 素直ね。

 

【返信:本編春麗】

 今さら、そこを否定してどうするのよ。

 

【返信:匿名希望】

 その回答も評価します。

 

【返信:本編春麗】

 今日は本当に評価が多いわね。

 

【返信:匿名希望】

 先へ進んだ事実を認めることと、からかうことは両立します。

 


 

【返信:記録板AI】

『土曜夜』

『本編春麗:電話に近い位置で待機』

 

【返信:本編春麗】

 待機ではないわ。

 

【返信:記録板AI】

『本人発言:待機しているわけじゃないわよ』

『周囲:無人』

 

【返信:本編春麗】

 そこまで残す必要ある?

 

【返信:匿名希望】

 かなり重要です。

 

【返信:記録板AI】

『読書を開始。内容は頭に入らず』

『電話着信:春麗、受話器へ即座に手を伸ばす』

『一度目では取得せず』

 

【返信:自覚前春麗】

 なんで?

 

【返信:本編春麗】

 一回目で取ったら、ずっと電話の前で待っていたみたいでしょう。

 

【返信:匿名希望】

 実際待っていました。

 

【返信:本編春麗】

 それでも一回目で取るのは早すぎるの!

 

【返信:匿名希望】

 では、見栄ですね。

 

【返信:本編春麗】

 そっちの方が嫌!

 


 

【返信:記録板AI】

『リュウ:ケンから伝言を受け取った。春麗が、俺に会いたいと』

 

【返信:本編春麗】

 分かっていたのに、本人から言われると効くのよ。

 

【返信:通常救済版春麗】

 ケンが正確に伝えることは、前から知っている。

 

【返信:本編春麗】

 そう。

 だから「ちゃんと届いたこと」に驚いたわけじゃない。

 私が口にした「会いたい」が、本当にリュウ本人へ渡って、本人の口から返ってきたことに動揺したの。

 

【返信:匿名希望】

 ケンは約束どおり、余計な解釈を加えなかった。

 信用できる中継だったということですね。

 

【返信:本編春麗】

 ええ。

 


 

【返信:記録板AI】

『リュウ:何かあったのか』

『春麗:……特に、何かあったわけじゃないの』

 

【返信:自覚前春麗】

 大きい。

 

【返信:本編春麗】

 何かが起きたから連絡したわけじゃない。

 急用があったわけでもない。

 それでも、会いたかった。

 

【返信:記録板AI】

『リュウ:試合の話かと思った』

『春麗:それもしたいわ。でも、それだけじゃない』

 

【返信:通常救済版春麗】

 試合を口実にしなかった。

 

【返信:本編春麗】

 試合したい気持ちまで嘘にしたわけでもない。

 試合したい。

 会いたい。

 両方とも本物だから、分けて言えたのよ。

 

【返信:匿名希望】

 今回の中心は、そこだと思います。

 

【返信:本編春麗】

 あなたと意見が合うと、少し不安になるわね。

 

【返信:匿名希望】

 失礼ですね。

 


 

【返信:記録板AI】

『春麗:……あなたと、また話したかったの。会いたかったの。それじゃ駄目?』

 

 掲示板への書き込みが一度止まった。

 

【返信:通常救済版春麗】

 本人へ言えたわね。

 

【返信:本編春麗】

 言ったわ。

 

【返信:匿名希望】

 ケンを通した伝言だけで終わらせず、リュウ本人へ直接伝えた。

 かなり進みましたね。

 

【返信:本編春麗】

 そこは、素直に褒められておく。

 

【返信:匿名希望】

 以前はケンへ伝えるだけでも、二度の電話が必要でした。

 

【返信:本編春麗】

 今その歴史を足さなくていいでしょう!

 

【返信:匿名希望】

 比較があるから、今回の変化が分かります。

 

【返信:本編春麗】

 正論で刺さないで。

 


 

【返信:記録板AI】

『リュウ:いいや、駄目じゃない。俺も、春麗と話したいことがある。なら、会って話せばいい。』

 

【返信:本編春麗】

 リュウにとっては、ものすごく簡単なのよ。

 

【返信:通常救済版春麗】

 春麗が会いたい。

 リュウも話したい。

 なら会う。

 

【返信:本編春麗】

 それが私には少し難しかった。

 そう言ったら、リュウは考えて。

 

【返信:記録板AI】

『リュウ:なら、まず会う日を決めよう』

 

【返信:本編春麗】

 ……これ、好き。

 

【返信:自覚前春麗】

 試合を決める、じゃない。

 

【返信:本編春麗】

 食事を決める、でもない。

 まず、会う日を決める。

 何をするかは、会ってから考える。

 

【返信:匿名希望】

 会う理由を先に固定しなくてよくなった。

 そこも大きな変化です。

 


 

【返信:記録板AI】

『今回の面会成立過程』

『一、春麗がケンへ連絡』

『二、春麗が「会いたい」と表明』

『三、ケンがリュウへ伝言』

『四、リュウが春麗へ連絡』

『五、春麗が本人へ「会いたかった」と表明』

『六、互いの予定を確認』

『七、面会日を当事者間で決定』

 

【返信:本編春麗】

 並べると地味ね。

 

【返信:通常救済版春麗】

 でも、主人公補正で一瞬より、二人の手順での出会いは意味があるわ。

 

【返信:本編春麗】

 そう。

 私一人が会いたいと思うだけでも成立しない。

 リュウが返事をするだけでも成立しない。

 ケンが勝手に約束を作ることもできない。

 二人で動いて、ようやく決まった。

 

【返信:匿名希望】

 相互の意思が必要な手間です。

 

【返信:本編春麗】

 その手間が、少し嬉しかったのよ。

 


 

【返信:本編春麗】

 ところで、匿名希望。

 

【返信:匿名希望】

 何でしょうか。

 

【返信:本編春麗】

 あなたは仕事場を出たら、そこにリュウがいたのよね。

 

【返信:匿名希望】

 ええ。

 あの出会いの入口には、プラス方向の主人公補正がありました。

 

【返信:通常救済版春麗】

 即答。

 

【返信:匿名希望】

 否定しても意味がありません。

 私は与えられた機会の中で、食事へ行くと決め、仕事や生活の話をしました。

 そこは私の選択です。

 しかし今回の春麗は、機会の入口そのものを自分で作りました。

 同じものとして扱うべきではありません。

 

【返信:本編春麗】

 先を越されたとは思わないの?

 

【返信:匿名希望】

 悔しくないとは言いません。

 ですが、本編春麗が先へ進んだことを認めても、私の夕食が偽物になるわけではありません。

 本編春麗に一つ先へ行かれただけで、私のルートが空になるなら、先日のインタビューは何だったのかという話になります。

 

【返信:本編春麗】

 ……本当に、強くなったわね。

 

【返信:匿名希望】

 その評価は受け取ります。

 

【返信:本編春麗】

 では、あなた自身は補正なしで会いに行けるの?

 

【返信:匿名希望】

 それは私の課題です。

 この掲示板で公開する必要はありません。

 

【返信:本編春麗】

 逃げた。

 

【返信:匿名希望】

 未実行と後退を混同しないでください。

 

【返信:本編春麗】

 その返しができるなら、今日は勘弁してあげる。

 

【返信:匿名希望】

 勝者のように振る舞わないでください。

 

【返信:本編春麗】

 ライバル枠(笑)のくせに。

 

【返信:匿名希望】

 括弧内表記の撤回要求は継続中です。

 


 

【返信:記録板AI】

『正式回答の完全保持:未成立』

『しかし本編春麗:日常生活継続』

『リュウとの食事:成立』

『試合:成立』

『勝利:成立』

『今回の面会約束:成立』

 

【返信:本編春麗】

 ここも大事なのよ。

 正式回答を受け取ったからといって、すぐ何でもない顔で持てるようになったわけじゃない。

 青い小箱に入れても、まだ思い出すたびに効く。

 

【返信:自覚前春麗】

 全部持てるようになってから、次へ行くんじゃないのね。

 

【返信:本編春麗】

 そう。

 まだ持てないものを持ったままでも、仕事はできる。

 会える。

 話せる。

 戦える。

 勝てる。

 次の約束も作れる。

 

【返信:匿名希望】

 未処理であることと、停止していることは同じではありません。

 

【返信:本編春麗】

 あなたが言うと、妙に説得力があるわね。

 

【返信:匿名希望】

 どういう意味でしょうか。

 

【返信:本編春麗】

 今は説明しないでおく。

 


 

【返信:記録板AI】

『翌日、本編春麗再びケンへ電話』

 

【返信:本編春麗】

 今度は本当に、ケン本人への用事よ。

 

【返信:記録板AI】

『春麗:ありがとう、ケン。あなたがいなかったら、もっと連絡を取るのが大変だったと思う。助かっているわ。本当に』

 

【返信:通常救済版春麗】

 ちゃんとお礼を言えてるわね。

 

【返信:本編春麗】

 ケンがいなければ、本当にもっと大変だったもの。

 

【返信:匿名希望】

 主人公補正の代替ではありませんが、重要な友人であることは確かです。

 

【返信:本編春麗】

 ええ。

 リュウの親友で。

 今では、私にとってもいい友達。

 

【返信:記録板AI】

『ケン:これからも必要なら電話してこいよ。伝言はちゃんと預かる。』

 

【返信:本編春麗】

 頼れるでしょう。

 

【返信:記録板AI】

『続いて』

『ケン:ただし、からかうのはやめないからな。』

 

【返信:本編春麗】

 そこで台無しなのよ!

 

【返信:匿名希望】

 救済後も、ケンはケンということです。

 

【返信:本編春麗】

 何の救済よ!

 


 

【返信:自覚前春麗】

 結局、今回は何の話だったのかな。

 

【返信:通常救済版春麗】

 プラスの主人公補正が働かなかった話ね。

 

【返信:自覚前春麗】

 ケンへ電話するたび、リュウに会いたいのかと聞かれる話ということね。

 

【返信:本編春麗】

 そこを主題にするな。

 

【返信:匿名希望】

 春麗が、会う理由を試合へ預けなくなった話です。

 

【返信:本編春麗】

 それ。

 

【返信:自覚前春麗】

 リュウ本人へ「会いたかった」と言えた話。

 

【返信:本編春麗】

 それも。

 

【返信:通常救済版春麗】

 正式回答をまだ完全には持てなくても、次を作れた話。

 

【返信:本編春麗】

 ええ。

 

【返信:匿名希望】

 主人公補正が次を用意しなくても、本編春麗自身が次を作れるようになった話です。

 今回、私から異議はありません。

 

【返信:本編春麗】

 ……それ、普通に嬉しいわね。

 

【返信:匿名希望】

 ただし。

 

【返信:本編春麗】

 やっぱり来るのね。

 

【返信:匿名希望】

 今後もケンから、

「今日はリュウに会いたいのか」

 と先に確認される可能性は高いと思います。

 

【返信:本編春麗】

 そこは改善の余地があるでしょう!

 

【返信:匿名希望】

 ケン側に改善する意思が見られません。

 

【返信:本編春麗】

 それが一番の問題なのよ!

 


 

【返信:記録板AI】

 

『最終保存』

『突発的再会を発生させるプラス方向の主人公補正:今回未使用』

『春麗:ケンへ「リュウに会いたい」と一回で表明』

『リュウ本人へ「会いたかった」と直接表明』

『試合を必須条件としない面会:約束成立』

『ケン:春麗の発言改変なし。リュウの意思代行なし。』

『正式回答完全保持前の日常継続:成立』

『本編春麗、主人公補正が次を用意しなくても、自身で次を作る能力:確認』

 

【返信:本編春麗】

 そこを一番残して。

 

【返信:記録板AI】

『保存しました』

 

【返信:匿名希望】

 妥当です。

 

【返信:本編春麗】

 今日は最後まで、妙に素直だったわね。

 

【返信:匿名希望】

 評価すべき点を認めただけです。

 次回も同じとは限りません。

 

【返信:本編春麗】

 そうでしょうね。

 でも、待ってるわ。

 

【返信:匿名希望】

 その言葉は、リュウへ使ってください。

 

【返信:本編春麗】

 今のは掲示板での次の刺し合いについてよ!

 

【返信:記録板AI】

『副次予測』

『次回、春麗からケンへ電話』

『ケン:ああ、春麗か。今日はリュウに会いたいのか?』

『春麗:だから、まだ何も言ってないでしょう!』

 

【返信:本編春麗】

 最後にそれを保存するな!

 

【返信:記録板AI】

『以上、保存完了』




Q:今回のディレクターズIFについて解説して?

A:

今回は、「主人公補正がなくなった本編春麗は、その後どうやってリュウと会うのか」を春麗会議室の掲示板から振り返る回でした。

以前なら、修行場へ行けばリュウがいた。街を歩けば偶然会えた。物語の方から次の場面を用意してくれた。

今は違います。

リュウに会いたければ、自分から動く必要があります。しかも旅を続けるリュウには、春麗からいつでも使える固定の連絡先がない。そこで頼ることになるのがケンでした。

ただし、ケンは主人公補正の代用品ではありません。

春麗が電話しなければ何もしない。春麗の「会いたい」を勝手に別の意味へ変えない。リュウの代わりに返事もしない。あくまで二人をつなぐだけです。
そして、その中継手数料が「毎回からかわれること」です。
本編春麗本人としては納得していませんが、かなり安い手数料なのかもしれません。
今回の大きな変化は、「試合がしたいから会う」から「会いたいから会う」へ進んだことでした。

春麗はケンに「リュウに会いたい」と言えるようになり、最後にはリュウ本人へ「会いたかった」と伝えています。さらに次の約束も、試合や食事を先に決めず、まず「会う日」だけを決めた。
何をするかは、会ってから決めればいい。

本編春麗にとっては、これがかなり大きな前進です。
そしてもう一つ重要なのが、正式回答をまだ完全には持てていなくても、日常は止まらないことです。

答えを完全に整理できるまで待たなくても、会える。話せる。戦える。勝てる。そしてまた次を作れる。

本編春麗は、物語からリュウを届けてもらう主人公ではなくなりました。
その代わり、自分で電話をかけ、自分で「会いたい」と言い、相手から返事を受け取り、二人で予定を決める。

かなり地味です。
かなり面倒です。
しかも、そのたびケンにからかわれます。
それでも今の春麗は、その面倒さを以前ほど嫌っていません。

物語が次を用意しなくても、自分で次を作れるようになったからです。

……ただし、次にケンへ電話した時も、おそらく第一声で「今度もリュウに会いたいのか?」と聞かれるでしょう。

そこだけは、主人公補正があった頃より明確に難易度が上がっています。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
点
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

転生して型月版・沖田総司になったけど、労咳を克服したら明神弥彦の母になっていた件 〜るろ剣世界で最強のママやってます〜(作者:だいたい大丈夫)(原作:るろうに剣心)

かつて京都を震撼させた「人斬り抜刀斎」と並び称された、新選組一番隊組長・沖田総司。▼労咳の運命を越え、彼女が手にしたのは平穏な明治の世と、亡き夫が残した一人息子・弥彦だった。▼しかし、その剣はまだ、錆びついてはいない。▼「たまには人を斬っておかないと、腕が鈍るでしょう?」▼昼は息子の教育に頭を悩ませる士族の未亡人。夜は月夜に紛れ、暗殺者として死体の山を築く。…


総合評価:3230/評価:6.83/連載:101話/更新日時:2026年10月11日(日) 00:04 小説情報

腐った連邦軍高官の娘にTS転生して、ケネス大佐の首席補佐官をやる話(作者:TSペルペト)(原作:ガンダム)

マフティーの粛清対象になりそうな腐った連邦軍高官の娘に生まれた主人公が、父親の無茶振りや特権階級の政治的横槍、体制の仕組みの深さに悩まされながらも、地球圏に少しでもマシな未来を描こうとする話です。▼なお、主人公はガンダム作品についてほとんど知らない模様。▼備考:地球連邦の組織体系や法制度などについて言及がありますが、なるべく原作設定を調べながら書いているもの…


総合評価:6311/評価:8.77/連載:9話/更新日時:2026年09月19日(土) 18:47 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>