白亜紀からこんにちわ   作:VISP

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ちょっと最後おかしいから後で書き直すかも?


その41 宇宙超魔獣 前編

 

 この怪獣惑星な地球において、最早ゴジラによる庇護によって平和過ぎ&どっかの人類史の特異点のおかげで半ば聖地扱いされている日本だが、決して自助努力による国防を忘れた訳ではなかった。

 

 在日米軍との連携を前提としつつ、最新兵器であるモゲラシリーズの導入及び月人との対怪獣戦争における防衛協定の締結を始め、先進国の一角として富国強兵に全力で取り組んだ。

 中東滅亡以前から各国の富裕層の資産逃避先として見られていた日本には各国から極めて多額の資本が流入(同時に国外富裕層の関係者の一部も)した事もあり、以前とは比較にならない程に順調に自衛隊の拡大は進んだ。

 とはいえ、良い事ばかりではない。

 国内の所得格差が更に広がった事に加え、へドラ事件以降は国外からの移民が合法非合法問わずに激増した。

 勿論、無分別に受け入れなんてしている訳もなく、以前からビザ交付の判定も極めて厳しくなり、不法入国の滞在者は発覚した時点で厳罰に処された上で罰金を課し、更に余罪を調べた上で刑期を終えた後に母国へと強制送還される。

 ここまでやってもさっぱり減らない(それ所か増える一方)。

 更に返すべき母国が消滅していた、又は戸籍データや故郷が物理的に吹っ飛んだ等の事例もあり、難民キャンプはどんどん膨れ上がり、国の予算を圧迫していった。

 更に人権弁護士や市民団体等の余計な横槍がここに加わる。

 最終的にはそうした団体は違法入国者らの間で「ここの連中はオレ達を受け入れてくれる場所だ!」と周知された上で構成員らの住所が何故か違法入国者らに知られた事で刑事事件が多数発生して団体は消滅し、弁護士事務所は旗色不利として主張撤回が相次いだ。

 それでも残った連中?人間、仕事もスポンサーも飼い主も無ければ生きてはいけないのだよ。

 そんな事情の中、米国と月人の協力を得た日本国は来るべき日に備え、大深度シェルターの国内各所への建設と自衛隊の拡充を進め、漸く満足のいく出来となった。

 大深度シェルターは国民全員+αが地震大国であっても長期間暮らせるだけの性能を持ち、軍備の拡張も済んだ。

 具体的に第三次ギドラ大戦時においては日本に配置された戦力はG4とG5、メカゴジラⅡ×20、スーパーモゲラ×10、量産型モゲラ×20、UWAVと既存兵器多数と一国としては米国に次ぐレベルを揃える事が出来た。

 国民は皆シェルターに避難済みだし、国内の外国人も全て帰国済みで一部の例外を除いて無人の地となった日本。

 そんな場所へと遂に宇宙からの侵略者がやってきた。

 多数の対空ミサイルや対空砲による火線を無理矢理突っ切ってきた宇宙怪獣軍団、即ちガイガン・レクス×1に率いられたガイガン・ミレース×30、そして皇帝のペットとして長きを生きてきたもう一体の戦略級怪獣が日本へと到達、破壊活動を開始した。

 この最後の一体、こいつが日本にとって、否、この星の多くの生物にとって害悪だった。

 

 その名をデスギドラ。

 宇宙超魔獣とも呼ばれる、カイザーギドラの奴隷である。

 

 全長200m、全高100mの大きさに加え、カイザーギドラそっくりの体を持つ。

 相違点として体表には細かな鱗ではなくマグマが固まった様な表皮を持ち、体色は黒で四つ足、翼の被膜は赤、鳴き声はゾウに似ているために区別は簡単だ

 大気圏内では重力・引力操作能力を持たないにも関わらずマッハ20もの飛行速度を発揮する。

 なお、宇宙空間では最大で亜光速での移動を可能としている。

 ギドラの名を持つが、実際は全く別種である。

 というか、実は生物であるかすら怪しい。

 正体はマグマ状の不定形の存在で、宇宙のエントロピー増大の傾向から生まれた「生命のない完全な」負の存在だと言われている。

 また、死という概念が存在しないため滅ぼすことが出来ず、永遠に活動を継続する。

 ここまでならばまぁ厄介だが対応できなくはない。

 

 問題なのは、こいつの持つマグマを介した大地への干渉能力と周辺の生命エネルギー吸収能力の二つである。

 

 後者はまぁギドラ族も持っているものだが、こいつの場合は直接接触ではなく黒雲状の力場を形成し、それに触れた生命のエネルギーを奪取、最終的に死滅させる。

 その性質上ギドラよりも広範囲・全周囲型となっており、主に植物に対して使用され、その地域の酸素濃度の低下を招く場合もある(動物は植物と違って逃げるために効率が悪いから余り狙わない)。

 前者は嘗て地球の空を我が物とした怪獣ラドンの持っていた能力と酷似しており、マグマを自在に操る事が出来る。

 更にマグマを介して地割れに地震、火山の噴火を発生させる事が出来る。

 流石に文明を滅亡させる程、それも地震大国日本を滅ぼす程の地震や火山の噴火はおいそれと起こせはしない(出来ない訳ではない)。

 しかし、震度5弱~強、M5~8程度の地震が10連続も起きれば、幾ら地震対策万全の日本製大深度シェルター(開発協力:酒寄ロボ研)と言えども限界を迎える事となるだろう。

 なので、デスギドラに地震を起こさせず、速やかに制圧して無力化する必要があった。

 さて、改めてもう一度日本に配置された互いの戦力を見てみよう。

 

 地球側

 G4とG5、メカゴジラⅡ×20、スーパーモゲラ×10、量産型モゲラ×20、UWAVと既存兵器多数

 

 宇宙側

 デスギドラ×1、ガイガン・レクス×1、ガイガン・ミレース×30

 

 大型怪獣の数は同数となっている。

 つまり、他の援護とか無理なのである。

 なのに、宇宙側は全員飛行可能である事に対し、地球側の殆どは飛ぶ事が出来ない。

 結果、デスギドラが地震を起こしてモゲラ達の動きを大きく限定し、その隙に空中からガイガン達が攻撃を加える。

 それをG5が撃ち落とそうとし、G4がデスギドラにこれ以上地震を発生させないために突撃し、デスギドラもまたそれを真っ向から迎撃する。

 ガイガン・レクスは部下の数を減らされてはたまらないとミレース8体を率いてG5の対空攻撃を阻止すべく、北米の事例と同様に複数体での中近接域での一撃離脱戦法を徹底、自分達に釘付けにした。

 そして、モゲラ達は地震がやや収まった事から何とか混乱から復帰、空中で激しい制空戦闘を行っているメカゴジラⅡとUWAV、戦闘機隊を支援すべくガイガンへと対空攻撃を行い、一部を自分達へとヘイトを向けさせた。

 こうして出来上がった戦況は、北米よりもやや宇宙側有利の戦況だった。

 この状況が動くのはもう少し後、欧州の趨勢が決定し、次に優先された北米の戦いのためにG2とG7へとエネルギー供給が追加されてからになる。

 

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 デスギドラは本来、複雑な思考や情動を持たない。

 ただその身体を維持するための本能によって捕食行動を行い、それを邪魔する者を排除してきただけだった。

 そして一つの餌場を食べ終えたら、次の餌場を探して星々を渡り歩く。

 永遠に、永遠に、ずっとずっとそれを繰り返してきた。

 そんな悠久の時の中、ある惑星で捕食行動をしていた際、ある存在と標的とした星が被ってしまった。

 ほぼ同時に降り立ち、直ぐさま食事を始めたデスギドラとなる前のマグマ状の存在に対し、それに激怒したある存在がマグマ状の存在の元へと急行した。

 そう、今よりも少しだけ若いカイザーギドラである。

 獲物を横取りしようとする不逞の輩に対し、カイザーギドラは怒りのままに攻撃を加えた。

 しかし、幾ら散らしても踏みつけても叩き付けても、それは死ぬ事は無かった。

 何故なら、そのマグマ状の存在は宇宙のエントロピー増大の傾向から生まれた「生命のない完全な」負の存在だから。

 死という概念が存在しないため滅ぼすことが出来ず、永遠に活動を継続し、そのためのエネルギー源として他者の生体エネルギーを必要とする。

 万が一飢えた所で餌が発生するまで何千何万年だろうと休眠状態になって待てば良いので問題にならない。

 だが、流石にそれなりに飢えていた所に食事を邪魔され続けたとなれば、本能的に排除行動に移る。

 しかし、カイザーギドラは強い。

 否、寧ろ強過ぎたと言っても良い。

 いつも通りのマグマの操作とそれを介した地殻変動では飛行可能なカイザーギドラには当たらないし、単純に内部のエネルギーの放射や体組織の射出では例え当たった所でカイザーの重力障壁を抜く事は出来ない。

 故に、マグマ状の存在は不定形という自身の特性を活かし、この難敵と戦うのに最適な形状を模索した。

 そうして模倣したのが目の前の難敵、カイザーギドラだった。

 色合いこそ異なれど、ほぼ同じ形状と身体能力の両者の戦いは極めて激しかった。

 カイザーギドラも興が乗ったのか、敢えて重力光線の使用を控え、近接戦闘による戦いに偏重し、ほぼ互角の戦いとなった。

 その戦いの余波は舞台となった惑星全土へと波及、両者が荒し回る前から荒廃し、文明は滅んでしまう程だった。

 最終的に重力光線の制限を止めた事と内包するエネルギー量の差によってカイザーギドラが勝利したものの、その不定形存在の実力を皇帝は認めた。

 同時に、死の存在しないという特性から殺す事もせず、王の号令と精神干渉の合わせ技によって、自身の支配下に置く事にした。

 抵抗こそ消耗していた故か余りされなかったが、今後も恒常的に支配下に置くとなればリソースの関係で他へと精神干渉を行う事は出来なくなるが・・・それでも良いと思う程度に皇帝はこの不定形存在を気に入っていた。

 だが、それに足る程の実力が不定形存在、現在のデスギドラにはあった。

 何せ何をどうした所で死なないのだ。

 流石に圧倒的エネルギーの奔流による消滅や封印まではどうにもならないが、肉弾戦に限れば皇帝に比肩する実力ともなれば、その価値は計り知れない。

 並大抵のギドラ族ではその身体能力の前に完封可能且つ皇帝直々の選択ともなれば、文句を言える者は同族間にも存在しなかった。

 そうして、二体は出会ってからずっと共に旅を続けた。

 広大な銀河系を光より少し遅い程度の速さで旅し、目に付いた星々の命を攻め滅ぼし食らい尽くす。

 時に眠り、時に戯れ、時に殺し合う。

 永い永い時を共に生きる二体は成程、同族よりも余程同族らしかった。

 永劫に近い時を生きて最強種の中の最強種として君臨する皇帝、カイザーギドラ。

 そんな皇帝と出会うまでは自意識すら曖昧だった不死なるマグマ状不定形存在、デスギドラ。

 広大な銀河系の中で出会うには余りにも低い、それこそ正しく天文学的な確率だった両者は、如何なる偶然か出会い、主従にして同胞としての関係を築く事となった。

 これに対し、デスギドラもまた実は否は無かった。

 自身が負け、死なずとも封印されるだろうと思っていた所に実力を認められ、隷従を命じられた。

 別に良い、したい事なんてなかったし尊厳なんて今まで持っていなかったのだから。

 カイザーギドラという格上の存在との邂逅により、今まではっきりとしなかった自意識を確固たるものとする事が出来た。

 こちらの方が遙かに意義のある事だった。

 以来、デスギドラはカイザーの癇癪による過剰な苦痛こそ警戒するものの、基本的に皇帝の命令に絶対服従を貫いた。

 今の意義ある生は全てカイザーギドラのお陰であり、その恩を返す事こそが存在意義なのだと判断したのだ。

 勿論、カイザーの精神干渉の影響はあるが、それ以上に今まで複雑な思考や情動を持たなかったデスギドラにとって、そうしたものを齎してくれたカイザーの存在は皇帝を通り越して信仰を捧げる神に近い。

 故に、今回の辺境の惑星への侵略にも当然反対なんてしない。

 ただ命じられるがままに襲い、戦い、食らい尽くす。

 後輩のギドラにガイガン達が加わってからは随分と楽になったが、これからも彼はカイザーに仕える事は止めない。

 少なくとも皇帝が健在な内に引退する事は無いだろう(そもそも老化も寿命も無い)。

 目標惑星からの対宙砲撃によって多数の味方が敵を知覚する前に蒸発してもそれは変わらず、幾度も被弾しながら小揺るぎもせずに降下を続け、遂には皇帝とギドラとは別の落下地点へと落着した。

 落下した地域でも最大かつ最多人口の大都市圏、即ち日本の首都東京へとデスギドラとその一行は襲来したのだ。

 

 こうして、日本の首都東京は太平洋戦争の東京大空襲以来二度目となる首都壊滅の憂き目に会うのだった。

 

 

 




カイザーギドラとデスギドラの関係性
大体ギルガメッシュとエルキドゥ

それはそうと、今月末~来月頭にニジゲンノモリのゴジラコーナーのモスラ特設展示見に行ってきます
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