いやだ!!俺はマヨヒガに引きこもるんだ!!! 作:ガチャ運を寄越せ陸八魔ァ!
今回は東方二次創作に伝わるかのダンスがあります、気になった方は調べてみましょう
さてさてついに来てしまいました、地獄への片道配送トラックです
一体お前は何を言っているんだ?皆さんはそう思うだろう
ここで約2週間前にあった引きこもり土下座事件を思い出してほしい
俺は紫さんから引きこもりを却下された後、何を話した?
…………そう、各場所から外の世界にある欲しいものと要望されたものを紫さんに伝えたのだ
そして、その要望されていた品が今日、マヨヒガに届いたのだ
こういった要望された品がある日はいつもの配達業務がなく、これらを配達するだけでいいのでいつもの仕事に比べれば早めに終わることもある
しかし、俺が要望を受けた場所を思い出してほしい
紅魔館、太陽の畑、白玉楼…そして、地霊殿である
こんなん絶対夜中まで配達することになりますや〜ん…しかも地霊殿とか行きたくないで候…
多分、長くても2時間で解放してくれるの太陽の畑だけだぜ?後は最低3時間コースかな
荷物置き場となったマヨヒガの一室で絶望していると、連れてきた紫が俺の肩に手を置く
そして顔が近付き…あっやばいこの人顔がイイッ!
「やりたくないならやらなくてもいいわよ?ただし…
「ただ今から迅速に業務を遂行して参ります」
「ふふ、いい子ね」
耳元で悪魔の言葉を囁かれた俺は、素早く荷物を能力で収納していく
その光景を見ている紫さんは上品に笑いながら俺の頭を撫でる
撫でる手は優しいが、今の俺には死神の鎌にしか見えなかった
怖いよぉ!紫さんが脅してくるよぉ!幻想郷に労基作ってよ紫さぁん!
「それじゃあ、行ってらっしゃい」
「行ってきます!」
荷物を詰め終えた俺は、紫さんが用意していたスキマへとそそくさと入ってその場から逃げるのだった
挨拶は忘れない、挨拶大事
ちなみに靴はいつも能力で収納しているため部屋から配達に向かうとしても、スキマで靴を履けばいいので問題ない
オラッ、それよりも早く配達行かねぇと紫さんに追い出されちまうぞ!急げ急げ!
「第1配達先、到着ッ!」
スキマを通り、いつものように人里へと出てきた俺は走ってすぐに人里を飛び出す
道中、野良妖精が絡んでくるが飴やラムネを囮にしながら暫く走っていると、一面が向日葵だらけの土地へ辿り着く
ここが太陽の畑であり、最初の配達先だ
さて、ここで太陽の畑について気を付けなければならないことを三つ程紹介しよう
まず一つ目は花を手折ること
この太陽の畑には一面向日葵畑で、多少手折ってもええやろ…と思うかもしれないが、これらの向日葵は全て風見幽香が管理しているため一つでも手折れば消し炭に変えられる
無論、それは向日葵畑の間にある道中に咲いた花もである
そして二つ目は花に気を付けること
意味がわからないって顔しているな?実は俺もわからない
幽香さんが花の妖怪だからなのかは知らないが、花と会話ができるらしく誰かが来たことを幽香さんに伝えるそう
まぁ、花に気を付けろとは言ったけど、こんなの回避不可能なので諦めよう
そして三つ目、それは…
「モリヤステップッ!」
片足で地面を蹴り、奇妙な踊りを踊るようにして横へと移動する
俺のいた場所には誰かが首根っこを掴もうとしていたようで、伸ばされた手が空を切る
俺はその手を伸ばしていた人物へ視線を向ける
「チッ…相変わらず奇妙な動きね」
「俺の回避技なのであまり酷いこと言わないでくださいよ…」
「なら大人しく捕まるか、普通に横に避ければいいでしょうに」
開いていた日傘を閉じ、俺と目を合わせる緑髪のショートボブに赤い目を持つ少女
彼女こそがこの太陽の畑の管理人であり、今回配達する品を依頼した風見幽香である
そして、言いそびれた三つ目は彼女に気を付けること
先程のように後ろから奇襲を掛けてくることがあるので背後から嫌な予感がしたら『外来人攻撃回避奥義:モリヤステップ』を使用することをオススメする
やり方は『外来人口伝奥義秘伝書、其の三』に書いてあるのでちゃんと読むように
コツは回避するときもちゃんと真顔のまままっすぐ前だけ見ること
みんな、頭に残るあのステップを使って良き攻撃回避ライフを!
「それで、ここに来たってことは何か用があるのでしょう?」
「そうですね、前に頼まれた外の世界の花の種です…それぞれラナンキュラス、アマリリス、アガパンサスという花です」
モリヤステップについて説明していると、幽香さんからここにいる理由を尋ねられる
そこで俺は収納していた植物の種が入った袋を三つ取り出し、それぞれが何の花なのか教える
一応、わかりやすいように袋の口を結んでいる紐の色が別々なので、花の区別はついている
紫さんから教えてもらった通りであれば、アマリリスの入った袋は赤色の紐、ラナンキュラスは水色、アガパンサスは紫になっている
とは言っても、紫さんに教えてもらった通りに伝えているだけなので、実際の名前や本当にその名前の花が咲くのかは知らない
「へぇ、一つだけでも嬉しかったけどまさか三つももらえるとはね…ありがとう、助かったわ」
「いえいえ、俺は幽香さんの要望を紫さんに話しただけですので」
「貴方が要望を伝えてくれたおかげで新しい子を迎えられるんだからそんなに謙遜しなくていいわよ、それよりお礼にお茶でも飲んで行きなさい」
「…わかりました、お言葉に甘えて」
正直もうここから離れたいのだが、ここで次の配達先へ向かおうものなら幽香さんが「私の茶は飲めないのかしら?」と言って
「…はい、ラベンダーっていうここでは少し珍しい花のハーブティーよ」
「ありがとうございます」
ラベンダーか…現代だと割と普通に生えてたイメージだけど、幻想郷じゃ珍しいんだな
そんなことを考えながら幽香さんに差し出されたハーブティーを受け取り、一口飲んで味わう
味は苦味とほのかな甘さが丁度いい具合に混ざり、まろやかな味となっている
飲み込んだ後も口の中にしつこく残らないため後味も非常に良い
ラベンダーの匂いもきちんと感じられ、不思議と心が落ち着く
ただ、一つ気になるとすればこの甘さ
「このハーブティー、もしかして蜂蜜入れてます?」
「あら、蜂蜜は苦手だったかしら」
「あぁ、そういうことじゃなくて…甘さを感じたので」
実は前に八雲家全員でお茶会をした時、ハーブティーの飲み比べをしたことがあったのだが…その中にラベンダーのハーブティーもあった
その時飲んだものには幽香さんの淹れたこれとは違い、すっきりした味ではあるももの、甘さというものはなかった
一瞬時期の関係もあるかと考えたが、そうならもう少し甘いくてもおかしくない気がしたので、蜂蜜と答えたが…どうやら当たっていたらしい
それにしても、あの時の橙可愛いかったなぁ…苦いハーブティー飲んだ時は渋い顔して不快感を隠そうともしなかったし
その後出したコーヒー牛乳を美味しそうに飲んでたのも可愛いかったな
「そうね、ここによくいる蝶の妖精がいるでしょ?あの子から蜂蜜をもらったから使ってみたの」
「蝶の妖精…あぁ、あの子ですか」
幽香さんの言葉に一瞬ボーイッシュな少女を思い出したが、蝶の妖精であることで別の妖精を思い出した
そもそもあの子は妖精じゃなくて妖怪だったわ…すまんな少女
「そういえば今日はまだあの子見てないな…いつもならすぐ現れて挨拶してくるのに」
「あの子なら今、他の妖精と一緒に蜂蜜採取に行ってるわよ」
俺の疑問に幽香さんは答えてくれた
他の妖精と蜂蜜採取か…どっかのふんたーにでも蜂蜜おねだりされたんかな、それかくまの〇ーさん
そんなアホらしいことを考えていると、玄関の扉がノックされる
幽香さんは「少し待ってて」と言って誰が来たのか見に行った
耳の澄ませて聞いてみると、どうやら誰かと会話しているようで詳しくは聞こえないが来客は明るい人っぽい
少しして話が終わったらしく、2つの足音が聞こえる
「ただいま、貴方に来客が来たわよ」
「俺にですか?一体誰…あぁ、ラルバか」
「やっほー葛籠、調子はどう?」
幽香が先にリビングへと戻ってきて、その次に先程まで話していた蝶の妖精、エタニティラルバがひょっこりと顔を出して挨拶してきた
俺はそこそこだと返して、椅子から立ち上がり2人の元へ歩く
「さっき幽香さんから聞いたけど、蜂蜜集めてたらしいね」
「そうそう、他の妖精達にもお願いして沢山集めたんだよ」
こっちにきて、といって腕を引っ張ってくるラルバに連れられ、外へ出る
するとそこには、黄金色の液体が並々に入ったでかい桶が5つ程置いてあった
…これ全部蜂蜜ですか?〇ーさんだったら今頃大喜びしてダイブしてるぞ
驚いている俺の横で腰に手を当てて胸を張っているラルバが説明する
「いつも私達にお菓子くれるからね、お礼として蜂蜜渡そうと言ったらみんな協力してくれたよ。一応、また蜂蜜が採れるようにこの桶の分だけって条件つけたからこれで収まってるけど、条件つけなかったらこの6倍は集まってたと思うよ」
サラッと恐ろしいこと言ってんなこの妖精…この6倍って1、2年分くらいの量じゃね?
この量でも三ヶ月は持ちそうだし…暫くは蜂蜜使ったお菓子でと作ろうかな
「ありがとうね、わざわざ俺のために集めてくれて」
「いいんだよ、いつものお礼だから」
ラルバの頭を優しく撫でながらお礼を伝える
俺のために蜂蜜採取してくれてたんか…あれ?ならふんたーは俺ってことじゃん
…俺はふんたーじゃない!PSが下手なだけだ!
「それじゃこのお礼にこれを進呈しよう」
「やったー、それじゃあいただきまーす!」
頭を撫でながら、取り出したどら焼きを渡す
ラルバはそれを喜んで受け取ると、嬉しいそうに食べる
一口食べると、目を開けて驚くがすぐに目を細めて嬉しそうにする
…なんだろう、近所のおじちゃんや祖父母がが子供にお菓子あげるの気持ちがわかった気がする
なんかもっとお菓子あげて甘やかしたくなってきた…ドロドロに溶けるまで甘やかしてやろうかこの妖精(キレ気味)
最後まで美味しそうに頬張り、食べ終えたラルバがどら焼きについて聞いてきた
「どら焼きの中身、餡子じゃなかったけどあれは?すごく美味しかったけど」
「カスタードクリームってやつだ、餡子とカスタード…ラルバはどっちが好きだった?」
「うーん…カスタードかな?餡子より甘くて美味しかった」
「そっか、なら次もカスタードを使ったお菓子でも持ってくるよ」
「本当に!?ありがとう葛籠!」
嬉しそうにはしゃぐラルバを見てやはり近所のおじさんやまごを可愛がる祖父母のような気分になる
…なんか最近娘や孫みたいに感じる子多くない?気のせい?
「あら、あの妖精にはお菓子をあげるのに私にはくれないのね…随分と酷い人ね」
「ちゃんと幽香さんとお茶会用のお菓子をありますよ…それじゃ、ラルバも含めて3人でお茶会にしましょう」
「そうね、お茶会は多い方が楽しいものね…それじゃ、先に戻って準備しておくわ」
後ろから不満の声をかけてくる幽香さんに振り向き、肩を竦めながら言葉を返す
俺の言葉に賛成し、先に家の中へ戻った幽香さんを見て俺もすぐにラルバを呼んで家に入る
あ、お茶会する前にラルバにお願いしとかないと
「ラルバ、お願いがあるんだけど」
「ん?何かな?」
俺は蜂蜜を集めてくれたラルバ以外の妖精達にもどら焼きや団子をお礼として渡すこと、しかしそれだと配達なんてとてもじゃないが出来ないだろうと思い、ラルバに妖精達の人数分のどら焼きと団子を渡して、それを届けて欲しいと伝える
「それくらいならいいよ、お安い御用さ」
「ありがとう、団子とどら焼きはお茶会が終わった後に渡すよ」
その後、ラルバから妖精達との話を聞いたり、幽香さんから花についての知識を教えてもらったりしながらお茶会を楽しんだ
その後、団子やどら焼きを食べてその味にハマった妖精が出会い頭に俺の口に蜂蜜や果物を突っ込んで団子やどら焼きを強請るようになったのは別の話
モリヤステップは幻想郷重要文化財に指定される古くから伝わる伝統的で、神聖な踊りであり、守矢神社に祀られている神々への感謝と祈りを捧げるために一年に一度、守矢神社の境内で10〜20人の信者が集まり、音楽に合わせて踊ります(大嘘)
モリヤステップを踊りながら妖怪の山を降り、人里まで帰ることで人里の安寧を願う意味もあるそうです(超嘘)
外来人口伝奥義秘伝書
人里の書物屋に売られている、外来人向けの奥義が記されている秘伝書、幻想郷の住民は殆ど真似できないらしい
全部で4巻あり、1巻から順に『処世術』、『攻撃術』、『回避術』、『隠密術』が記されているらしい
日本円で税抜650円