いやだ!!俺はマヨヒガに引きこもるんだ!!! 作:ガチャ運を寄越せ陸八魔ァ!
記念話、2つ目です
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今回、ほんのり下寄りかも?
「…あの、マジでやるんですか?」
「何弱気になってるんだ?男なら腹を括れよ〜」
「 それじゃ、行ってくるぞ」と言って萃香さんの姿が消える…恐らく霧になったのだろう
何をしているのかと疑問に思っているそこの君に向けて説明しよう…俺達は今、自らの命を賭けたイタズラを実行している
そのイタズラとは、霊夢のサラシを取ってくるというもの
提案者は萃香さんであり、昼から酒を飲んでいた萃香さんが
「そうだ、霊夢のサラシ取らないか?」
という一言から始まった
流石に拳骨じゃ済まないんじゃないですかと俺は言ったが、内心はそのイタズラにノリノリだった
んで、そんな気持ちを持っていたからなのか…萃香さんの口八丁に乗せられてしまい、共犯となってここにいるのだ
「大丈夫かな…俺だけ今からでも逃げていいかな」
何だろう、凄く嫌な予感がするんだ…こう、本能が逃げろと囁いているような…そんな胸のざわめきが
ちな現在俺のいる場所は博麗神社の裏手、ここなら万が一サラシを取ったことに霊夢が気付いても、探すまで時間が掛かるだろうと言うことでここに隠れることとなった
仮に見つかってもすぐ目の前に森があるからな、最悪そこに飛び込んで逃げる
…完全に泥棒の思考じゃないか、これでは白黒魔法使いと同じになってしまうな
それは流石に嫌だから後日菓子折り持ってくるとしよう…
「取ってきたぞー」
「おかえりなさい」
そんなことを考えていると、萃香さんが包帯のような白い布を手に持って姿を現す
突然現れるから最初はビックリしてたけど、今では慣れたものだ
萃香さんが俺にサラシを差し出しながら、爆弾発言をかます
「ほら、霊夢が着けていたサラシだよ」
「…はい?」
レイムガツケテイタサラシ…何かの生き物、んな訳ないよなぁ…
えっとぉ、萃香さんが持っているこのサラシは霊夢が先程まで着けていたサラシってことになるのカナ?
…一応、聞いておこう
「あの、萃香さん…それって棚に収納してあったやつですよね?」
「何言ってるんだ?それじゃあ面白くないだろ?だから今日着けていたやつを私の能力を使って取ってきたぞ!」
何やってんだスイカァ!
この鬼命知らずにも程があるだろ!?それとも何?この鬼は成仏RTAでもしてるの?萃香割りでもされたいの?そろそろ季節だもんね!(錯乱)
萃香さんがここまですると思っておらず、今の霊夢の様子を想像して内心冷や汗ダッラダラに流す俺に対して、萃香さんは差し出した腕もサラシを上下に揺らす
「ほら、葛籠が持っときなよ。そっちの方が面白そうだし」
俺に死ねと言ってるよこの鬼
ニカッと眩しい笑顔で俺にサラシを渡そうとしてくる鬼…なんでそんな笑顔を浮かべられるん?俺はブルーベリー色の怪物ですら引くレベルの真っ青な顔しか浮かべられんぞ
ずっとサラシを受け取らないので痺れを切らしたのか、突然俺の手を掴むと、無理矢理手を広げてサラシを掴まされる
…コイツに人の心とかないんか?鬼だからねぇだろ(自問自答)
「あの、逃げてもいいですか?俺まだ死にたくないんですけど」
「何言ってるんだ?まだ駄目に決まってるだろ」
もしかしてこの鬼、イタズラを装って俺のこと殺しに掛かってきてる?
逃げたくても萃香さんは何故か俺の手首を持っており、逃げることができない
もしかして俺が逃げると思ったから?だとしたらこの鬼勘鋭くね?
左手には霊夢が先程まで着けていたサラシ、右手首は萃香さんの手…なんだこの状況、地獄か?
しかもこのサラシ、マジで直前まで着けていたからなのかほんのり暖かいっていうね…
この場面を霊夢に見つかったら、絶対に俺が真っ先に殺されるだろうな…サラシ萃香さんに私で帰ってもいい?
「萃香さん、やっぱにこのサラシ萃香さんが持ちません?」
「嫌だね、死ぬ時は一緒に逝こうじゃないか」
「イタズラに覚悟決まりすぎでは?」
というかやっぱ俺を殺す気だったよこの鬼…殺すとは言っても無理心中だけど
とりあえず胸騒ぎも段々酷くなってきて、そろそろ森の中へと逃げたいところなんです…がこの掴んでる鬼の手、どうにかなりません?えっ無理?そうですか…(諦め)
俺はどうか見つかりませんようにと、サラシを持っている左手を胸の前に持ってきて神に祈る
諏訪子さん加奈子さん、願いを叶えてクレメンス
そう祈った瞬間、後ろからもの凄い殺気を感じる
どうやらそれは萃香さんも同じようで、俺達は同時に後ろを振り向く
「ようやく見つけたわ…さぁ、最期に何か言い残すことはある?」
そこには、それはそれは大変美しく見たものを虜にするような満面の笑みを浮かべた霊夢が立っていた
どうやらあの2人は俺の願いを叶えてくれないそうだ
ッスゥー…終わったァ、萃香さんに全て押し付け…いねぇ!?
チラリと萃香さんのいた所を見ると、そこには姿がなく俺だけが霊夢の前でしゃがんでいる光景になっている
萃香さんがいなくなると笑みを浮かべていた霊夢は真顔になり
「逃がさないわよ」
「うぎゃ!?」
軽く腕を振るうと、ごちんと頭をぶつけた音と共に萃香さんが姿を現した
これ、結界張りましたね…間違いない
結界を張る…つまり俺の死は確定ということです
「さて、それじゃあ私のサラシを持ってる葛籠…アンタから行くわね」
「ちょ、はっ、鼻☆塩☆塩!俺は萃香さんから持たされカハッ!?…ヴ、ぁ…な、ナイスパン、チ…」
霊夢は俺の言葉を無視して1歩踏み出し、殴る
その拳は見事に俺の鳩尾へ吸い込まれ、腹に溜まっていた空気を吐き出しながら膝をつく
そして、震える右手で霊夢にグッドサインを立てる
多分だけどこの威力なら、あのドM天人にも深いダメージ与えられるだろう…
それと一瞬だが脇の隙間から見えたぞ…男の桃源郷が
俺はそんなことを思いながら上半身も地面に伏して気絶した
「…知ってる天井だ」
「そりゃ何度もここに来てるものね、知らない訳がないでしょ」
パチリと目を開けると、木でできた天井が目に入る
そして言葉を零せば、右から呆れたような声が返ってきて、そちらを向けば少し離れた場所でこちらを向いてお茶を飲んでる霊夢がいた
俺は身体を起こし、何が起きたのか思い出す
確か萃香さんのせいで霊夢から鳩尾パンチ食らって、その威力で気絶したんだっけか
あれ、そういや萃香さんは?
俺は萃香さんがいないこと気付き、霊夢に質問する
「萃香さんはどこに?」
「萃香?アイツならさっきの場所で伸びたまま放置してるわよ」
「えぇ…(困惑)」
なんてことないようにサラッと鬼を気絶させる貴方は人間?
というか何で俺だけ布団で寝かせてるんだ…一応見た目は幼いんだから萃香さんの方を寝かせた方がいいだろうに
「あんなの別に放っておいていいのよ、それよりも…どうして私のサラシを盗ったのか話してもらおうかしらね?」
放っておいていいのか…お兄さんはあれでも見た目ロリだから変な人に襲われないか心配です
そんなことを考えながら俺は何故サラシを取ることになったのか、その経緯を全て話した
それを聞いた霊夢は額に手を当て、呆れたようなため息を吐いた
「…やっぱりアンタって萃香と一緒にいると馬鹿になるわよね」
「酷い…と言いたいけど自覚あるから反論できんなぁ」
「はぁ…まぁいいわ、今回は許してあげる」
「おぉ…流石霊夢、やっさしー」
「ただ、次同じことがあったら今度は“コレ”だから」
そういうと霊夢は壁に立て掛けていたお祓い棒を持って脅してくる
…1度あれでフルスイングされたことあるけど、一瞬だけ小町の船に乗ってたからね…多分今度同じことされたら映姫さんの前に座ってることだろうね
流石に仕事以外で地獄に行って映姫さんと合うなんてまだしたくないので素直に反省するとしよう
「肝に銘じておきます」
「よろしい…それで、何か用があってここに来たんじゃないの?イタズラだけでここにこないでしょ、アンタは」
「あ、そうそう…萃香さんのイタズラとかで忘れてたけど霊夢にお願いしたいことがあってさ」
「何?霊力の操作はもう教えるつもりないわよ、アンタは教えるよりも守った方が早いし」
「悲しいなぁ」
俺がユカリ札を発動させるために流している霊力…あれを扱えるように練習に付き合ってくれたのは実は霊夢である
土下座やらなんやらして頼み込んで、渋々承諾してくれて手とり足とり教えてもらい、なんとか物に霊力を込められるようになったのである
まぁ、今回のお願いは霊力関連じゃないんだけど
俺は能力で皿に乗ったブツを取り出し、コトリと霊夢の前に置く
それはクッキーのようなザクザクしている見た目なのに、大福のように丸く膨らんでいる
上を蓋のように切られ、その間からカスタードクリームが顔を覗かせている
…そう、俺が出したブツとはシュークリームのことである…ちなクッキーシューの方
なんでって?俺の好み
「…何これ?お菓子かしら?」
「そう、クッキーシューって言うお菓子ね。一応俺も味見したんだけど、やっぱり他の人にも食べて感想を聞きたくてね…それで霊夢にこれを食べて感想を聞きたいんだ」
「なるほどね、それなら良いわよ。そのまま齧り付けば良いのよね?」
「そそ、ただ中にクリーム入ってるから食べる時少し気を付けてね」
「わかったわ、それじゃあいただきます」
そう言って1口齧り付く霊夢…1口ちっさ、クッキーシューの5分の1くらいしか口に入ってないぞ
あんな強力なパンチ繰り出せるのに食事は小動物ってか、ギャップ萌えかよ
モグモグと静かに食べ進め、全て食べ終えるとお茶を飲んで一息吐く
そして、静かに感想を口にする
「…美味しいわね、お茶にも合うし丁度いい甘さで。それにクリームを包んでいたやつもザクザクしてて食感も楽しかったわ」
「おぉ、それなら良かったわ」
「他には何かないの?」
「新しく作ったのはシュークリームだけだからなぁ…一応、新作のお菓子じゃないならいくつか持ってるけど」
「あら、それならおやつにしましょ。アンタのお茶も用意するから待ってなさい」
「アッハイ」
唐突に始まったおやつタイムに俺は困惑するも、お茶を持ってきてくれた霊夢と雑談をしながら色々なお菓子を食べるのだった
ちなみに、途中から気絶から戻ってきた萃香さんと、暇で遊びに来た魔理沙も加わってそれなりに騒がしくなったがそれば別のお話
女3人寄れば姦しいって本当だったんだね
シュークリームって幕末から明治にかけて日本に伝わったお菓子らしいですね、以外と歴史が古くてビックリしてます