いやだ!!俺はマヨヒガに引きこもるんだ!!!   作:ガチャ運を寄越せ陸八魔ァ!

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紅魔館執事回、その二です

みなさんお気に入り、感想ありがとうございます

今回少し下よりです


ペロッ…これはえーりんの薬!

 

「どう?美味しく出来た自信はあるけど」

 

「えぇ、とても美味しいですよ」

 

フランの部屋の掃除を終えた後、俺はフランから「紅茶淹れたから感想を聞かせて欲しい」とお願いされ、部屋にある椅子に座りフランの淹れた紅茶を2人で飲んでいた

 

味は咲夜さんの洗礼された紅茶とは違い少しだけ苦味を感じるが、俺の好みの味になっていた

俺の感想に、フランは珍しく不安そうな顔をする

 

「…本当に?」

 

「えぇ、咲夜さんのような完璧な味ではありませんが…俺の好きな味ですね」

 

「…葛籠って執事の依頼を受けてる時、いつも一言多いよね」

 

「俺は従順な執事になるつもりはありませんので」

 

俺は目上の人に敬語で話すが、基本的に上下関係はあまり好きではない

だから敬語で話しても友人に話しているような感じで接することが多い

外の世界でもたまに先輩にだる絡みするくらいだったしな

 

俺の返答にフランは何故かニヤリと笑う

何を考えているかわからんがまぁ…ロクなこと考えてないんだろうな

俺は静かに紅茶を飲み、咲夜さんがこの部屋に来てくれることを願う

フランと一緒にいられてご褒美だろって?コイツがドSなの忘れたのか?

我々の業界ではご褒美です?…あぁ、手遅れの人だったか

 

俺が一人相撲もしているも、フランは俺を見ながら怪訝な表情で首を傾げる

 

「…フラン様、俺に何かしたんですか?」

 

「葛籠には何もしてないわ、紅茶に筋弛緩剤を入れたのよ」

 

「あぁ、通りで」

 

紅茶飲んでリラックスしたから力が抜けてるのかなって思ったけど、普通に一服盛られてただけか

どうせみんな大好き永遠亭印のえーりん特性薬なんやろなぁ…

…ん?なんでノーリアクションなんだって?

俺が薬を盛られたのがこれて何度目だと思ってるんだ、20を超えた頃からもう数えてないわ

 

「…なんで何の反応もないの?普通はもっと驚いたり怒りそうなことだと思うけど…」

 

「ハッハッハ、フラン様。貴方が俺に薬を盛るの、これで何度目かわかります?」

 

「………えっと、5回目?」

 

「恐らくそれ以上やってますよ…それに、他の人達にも同じように薬盛られたおかげで今や薬盛られた程度では何とも思いませんよ、慣れって怖いですね」

 

「えぇ…」

 

なんでお主が引いておるんじゃ吸血鬼、お主が先に盛ったんじゃろうが

俺は少しだけカップの中に残った筋弛緩剤入りの紅茶を飲み干す

そして空になったカップをソーサーの上に静かに置いて、口を開く

 

「もう一杯貰ってもいいですか?」

 

「本気で言ってるの?」

 

「…?本気というか、紅茶が美味しかったからもう一杯欲しいのですが」

 

そう言うと、フランん額に手を当てて少し俯いた

おかしいな…フランからすれば自分の淹れた紅茶が美味しいって言われてるから嬉しいと思うんだけど

というか早くくれ、えーりんの薬って効き目がすごく強いから既に結構力が抜けてるんだワ

 

そんなことを考えていると、フランが淹れた紅茶が入っているであろうティーポットに触れながら口を開く

 

「…この中にある紅茶に筋弛緩剤混ぜてるからもう一服盛られることになるけど」

 

「それでいいんではよ下さい」

 

「…盛った本人が言うのもなんだけど、葛籠ってもしかしてキャラ強い?」

 

「何を仰いますか、フラン様の方が強いですよ」

 

フランの言葉にハッハッハと笑いながら答える

毒じゃない薬に自ら突っ込む奴と人をペットとして全裸散歩させようとする奴じゃ後者の方がやべーでしょ、何を言ってるんだかこの小娘は

…あ、肝心なこと聞き忘れてたわ

 

俺はなんとも言えない表情でカップに紅茶を注いでいるフランへ気になっていることを聞く

 

「そういえばフラン様、この薬の効果時間っていつまでです?」

 

「えっと、夜這い目的のために作られたって言ってたから…多分8時間くらい」

 

「結構しますねぇ…ちなみに値段は?」

 

「そこまで高くなかったはず…たしか500銭くらい?」

 

「やっす…人里の人口増加待ったなしか?」

 

人里の未来は明るいな、と思いながらフランが注いでくれた紅茶を飲む

…うむ、この少し苦味のある味がいい

 

俺は普段甘いものなんかをよく食べるが、苦い、酸っぱい、辛いものなども割と好きである

コーヒー牛乳はコーヒーの割合多くして少し苦めに作るし、焼きそばや冷やし中華にはタバスコを一瓶とは言わないが3分の1くらいは毎回掛けている

 

ちな俺の好物は抹茶味ときな粉味の食べ物、苦手なものは茶碗蒸しとおかゆである

幼い頃にプリンみたいな顔して、食えば全然違う味だったこと未だに忘れてねぇからな…(逆恨み)

 

「…葛籠、貴方って結構化け物よね」

 

「本物の化け物に言われたくないですね、俺はれっきとした人間ですよ」

 

「普通の人間なら既に指一本動かせないはずなのに、葛籠は普通に動いてるじゃん」

 

「普段から怪しい魔法薬を飲ませてくる魔理沙に感謝ですかね」

 

全く感謝したくないけど

一体誰が定期的に俺をショタに変えてくる泥棒魔法使いに感謝するんじゃ、こちとらショタになった時毎回大変な目に遭ってるってのに

霊夢とか藍姉とか小傘とか…後はたまに来る守谷一家

 

呑気に考えて事をしたりフランと話したりしているが、実は割と限界だったりする

指先には力を込められないし、腕も殆ど力が入らない

足なんかは既に動かせず、ここから立ち上がりたくても立つことができない

 

では何をすればいいか?答えは簡単開き直って紅茶を飲む、それだけである

筋弛緩剤だから解毒剤みたいなのはないだろうし、大人しく効果が切れることを待つのだが…問題はそれまでに俺はトイレを我慢できるかだ

紅茶を飲めば当然、尿意を催す…それを効果が切れるまで耐えられるか否かである

…最悪紅魔館の誰かにトイレまで運んでもらうか

 

そう思いながら紅茶を再び飲もうとしてカップを持ち上げる…その瞬間、カップは手から滑り、床へ落ちる

フランと俺の声以外は静かだった部屋に、パリンと陶器の割れる音が響く

 

…流石に限界だったかー…もう少し持つと思ったんだけど

俺が割れたコップを眺めていると、フランが嬉しそうな声で話し掛けてくる

 

「どうしたの葛籠?もしかして力が抜けた?」

 

「ハッハッハ、そんなバナナことありますか」

 

「ふぅん…それなら早く掃除してよ、割れたカップの破片が落ちたままなんて転けた時危ないから」

 

そう言われるが俺は椅子から立たない…いや、立てない

というか口を回すことしかできない、先程から割れたコップを眺めているのも俺がしたいからではなく、頭が重くて全然動かせないからだ

 

いやぁ…やっぱえーりんの作った薬はよく効くなぁ、今度会ったら自分で作った薬を色々飲ませてやろうかな

割れたカップの破片を眺めながら、そんなことを考えていると隣で椅子から立ち上がる音が聞こえた後、視界の端から誰かが近付いているのが見えた

 

数歩で俺の斜め前にたった人物は俺の視界に入るように顔を覗いてくる

その正体はやはりフランで、その顔はとてもニヤついていた

まぁ、これでフランじゃなかったら怖いよな

 

「ねぇ、薬が効いてきたんでしょ?」

 

「さぁ?それはどうでしょうね」

 

「ふぅん…なら試してあげる」

 

そう言ってフランは、顔を俺の視界から消すと俺の背後へと周り姿が見えなくなる

 

「よいしょっと」

 

そして、俺の脇の下に手を差したかと思えばそのまま俺を席から立ち上がらせる

いや、正確には浮かすか…俺の足は床へと着いておらず、数cmだけ宙に浮いている

 

「葛籠って私より身長あるからね、これで運ぶけど我慢して」

 

そう言って俺をベッドまで運ぶと、「邪魔」といってベッドの上に置いていた棺桶をベッドから下ろす

そして、俺の靴を脱がせて適当に放り投げるとそのまま俺の上で馬乗りになる

 

「…フラン様、何の真似ですか?」

 

「前に私から逃げたでしょ?だから動けない今のうちにお仕置しちゃおうかなって」

 

フランの瞳に愉悦の色とハートが浮かぶ…こりゃ不味いな、至急逃げないと色々と詰む

とは言っても、薬が完全に効いたようで先程フランが言っていたように指一本動かすことができない

だから俺ができるのは一つ、咲夜さんが来ることを待つだけである

いやはや困ったものだね、フランのイタズラには…擽りで済めばいいけどなー(現実逃避)

 

最近、こーりんから貰った指輪のおかげで魔法が使えるようになり、その使えるようになった魔法の一つに自分の身体を操り人形として自由に操れる魔法があるんだけど…それを使用する時、指を動かさないといけないんだよねぇ…使えねぇな

他の魔法は手のひらを翳さないと使えないものばっかりだし…今俺が持ってるのは自前の掃除道具といつものやつだしな

 

ユカリ札は使いたくても掴めないから滑り落ちる可能性があるし、霊力を込めるより先にフランが奪ってくる可能性がある

 

さて、ここで残された選択肢は2つ

1つはフランの言うお仕置を素直に受けること

もう1つは…

 

「ちょっとフラン!?何やってるの!?」

 

「お姉様!?なんでいるの!?」

 

「俺が事前に呼んでいたので来たんですよ」

 

…もう1つは助けを待つこと

俺はフランから薬を盛られたことを教えられた時、実はこっそりユカリ札を使ってレミリアに助けを求める手紙を送っていた

その手紙をレミリアが読んで急いで来たのだろう、フランの部屋の扉を勢いよく開けて入ってきたのがその証拠である

 

フランは突然の乱入したレミリアに驚いており、レミリアは息を整えてから口を開く

 

「フラン、流石に葛籠に何かするのは見過ごせないわよ」

 

「そんなの知らないわ、私はただお仕置をするだけ」

 

「………」

 

「………」

 

フランとレミリアは静かに睨み合う

…ここで姉妹喧嘩はやめてよ?俺が巻き添え食らうから

俺動けないから流れ弾がこっちきたら確実に俺を貫くゾ

 

というかフランや、そろそろ俺の上から退いてくれ…腹じゃなくて俺のマグナムのある場所に乗ってるから絵面が大変よろしくない

 

心の中でそう呟いているが、フランは退く気配を見せずレミリアと睨み合う

しかし突然、レミリアに向かってニヤリと笑いながら話し掛ける

 

「そうだ、お姉様も一緒に葛籠にお仕置しようよ」

 

「はぁ?フラン、貴女何を言ってるの」

 

「今の葛籠は私の盛った薬で指一本動かすことができない、しかもその薬の効果は8時間はある…つまり、8時間の間葛籠は私達に無抵抗なんだよ?」

 

「……それが何よ」

 

「今ならお姉様は葛籠のこと、好き放題できるんだよ?」

 

「……」

 

ゴクリとレミリアが唾を飲む音が聞こえた気がした

…レミリアさん、大丈夫ですよね?貴方しかヘルプの手紙渡してないんだからね?

 

黙っているレミリアにフランは続けて喋る

 

「お姉様も葛籠のこと好きでしょ?それなら無抵抗の今からあんなことやそんなこと、できるんだよ」

 

「あ、あんなこと…」

 

「お嬢様?気をしっかり」

 

「葛籠は黙ってて」

 

「ムグッ」

 

フランに口を抑えられ、発言すらできなくなる

そんな俺へ視線を向けることなく、フランはレミリアへ話し掛ける

 

「お姉様だって紅魔館に葛籠がいて欲しいでしょ?なら今のうちに既成事実を作ってた方がいいよ」

 

「………でも、紅魔館の主として」

 

「お姉様、私は紅魔館の主であるレミリア・スカーレットに話し掛けてるんじゃなくて、私の好きな姉のレミリア・スカーレットに話し掛けてるんだよ」

 

「……………そう、よね…そうねフラン、ずっと我慢するのは確かに良くないわね」

 

「でしょ?だから私とお姉様で一緒に葛籠をお仕置しようよ」

 

「えぇ、いいわよ」

 

終わったぁ、何妹に乗せられてんだお嬢!そんなんだからカリチュマだのおぜう様だの何だの言われるんだぞ!

 

レミリアに冷めた視線を送っていると、レミリアから俺へと視線を戻したフランがにこやかな笑顔で口を開く

 

「それじゃ、楽しもっか♡」

 





助けを求めたレミリアすら敵となり、身体の自由を奪われフランに馬乗りされている葛籠の明日はどっちだ!?

ちなみに葛籠に薬を盛っているのはフラン以外に少なくともレミリア、さとり、こいし、魔理沙、アリス、早苗、諏訪子、えーりん、優曇華が判明しています
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