ハーレムラブコメ系ゲームに転生したけど、BADENDだらけでクリアできる気がしねぇ!? 作:チョコーン
恋色ダイアリー豆知識⑤
UIやらキャラの絵のバグの報告は何故かでない
「――私は貴方と同じ世界から来た存在。貴方と同じ、この世界に囚われてしまった存在よ」
「……?」
えーっと……何? どゆこと? あ、これもしかしてあれ? そういう事言うキャラって事? まぁそうだよねもし本当に俺と同じ境遇に合ってる人がいたらもう知れ渡ってる可能性もあるもんね。それに現実の人間がゲームのヒロインになっていたら顔知ってる人はもうそれをSNSに広めてるでしょ。つまりこれは自分と同じ境遇を持っているという、主人公と秘密を共有できるヒロインなんだ。なーんだそういう事か、ライターよ突然のメタ発言はユーザーが離れるぞ? そうじゃなかったら――――。
「貴方からして見れば信じられないでしょうけど、本当よ。私もこの恋色ダイアリーをプレイして、この世界に連れてこられた。……本来は調査目的始めたのだけど」
「あーうん。そうかそうか、それは大変……」
「貴方、恋色ダイアリーの攻略が載ってる掲示板にこの間書き込んだでしょ」
「……へ」
な、何故それを……?
「だから言ったでしょ、私も貴方と同じ世界の住人なの。貴方が見れるこの掲示板は私も閲覧可能、これは恐らく、私達こっちに連れて来られた者のみにできる特権よ」
「……お前、本当に同じ世界から来たのかよ」
「そう言ってるじゃない」
凪は溜め息を吐きながら、会話を進める。
「ここ数日の貴方の行動、そして関わる人物がどれもこのゲームのヒロイン……どうも私が操作した時と同じ動きだった。だから調査を重ね、こうして貴方と対話できる時間を作ったの」
「……でも、お前もこのゲームのヒロインの一人なんだろ? 何で今まで表に出てこなかったんっだ?」
「……? 今まで出てこなかった? どういう事?」
俺の発言に凪は首を傾げる。この感じ、凪は掲示板等の事は知ってはいるが、俺のループは知らない感じか?
「……貴方、まだ何か隠してるわね」
怪訝な顔で俺を見つめる凪。
言うべきなのか? 幾ら俺と同じ世界から来たとはいえ、凪はこの世界のヒロインの一人だ。信頼してもいいのだろうか?
……一か八かに賭けるか、それとも隠蔽するか。
そう悩んでいる最中だった。
「もう……無理……」
突然、屋上のドアが激しく開かれ、俺と凪は途端に屋上のドアへと顔を向けた。
なんとそこには、ふらふらな状態で歩く『結城依』だった。
「我に学校は合わない……もう二度と登校なんてしない……!」
「……えっと」
互いに顔を合わせる俺と凪。何故今になって突然依がこの場に現れたのか理解できず、俺達は地面にへばり付く依を長い間眺めていた。
「人混み怖い……先生怖い……ガミガミ正義マン怖い……」
「ガミガミ正義マン?」
それ真白の事だろ、いやアイツしか当てはまんねぇわ。ええいこのままじゃままならん、話しかけるなりなんなりするっきゃねぇ。
「おい……キミ大丈夫か?」
「!!?? ヒィッ……!」
突然話し掛けたからか、依は驚いて転び、後ろへと後退しながら俺から離れた。
「貴女……他人が心配してるのに逃げるのはどうなの?」
「すっすすすすいませんでした……! もう平気なんで気にしないでください……! 失礼します!!」
追い打ちを掛けるな追い打ちを。てか帰っちゃったじゃねぇか! どうなんのコレ、出会った判定になるの?
「逃げたわね……まぁ気にしても仕方ないわ。続けましょう」
凪はまだ話は終わってないとばかりに、再び俺を問い詰める。
【打ち明ける】
【打ち明けない】
は? ここで選択肢でんの? 鬼かよ。まぁでも今後の事を考えるとなると、話さない方が良いのかもしれない。あくまで凪はこのゲームのヒロインだ。あまり信頼しない方が良い。
もし打ち明けた場合、凪が死に戻りを利用してハメ殺しを仕掛けてくる可能性もなくはない。
なのでこの話は打ち明けない事にする。
「……何でもないよ。ただ昨日そこら中探しても会えなかったからさ、何で今になって現れたのかなって気になっただけさ」
「―――そう」
お? この感じ正解っぽいな?
「聞きたいことはもう聞いたわ。私はもう戻るから」
「え、もう? 早すぎないか?」
「こっちもこっちの事情があるの、私も暇じゃないから会えるのは数日に一回程度だと思って」
「お、おう……」
凪はゆっくりと屋上のドアノブに手を掛ける。
「―――あ、でも」
「何だ?」
「もし他の娘達が貴方の事をどう思ってるか知りたくなったら、積極的に私に聞いて」
「どう思ってるかって……何それ、好感度確認できる友人枠みたいな感じ?」
「それもそうだけど……どうやら私、この世界に来てから、他人の感情を読める様になったみたいなの」
「え?」
「分かるでしょ? このゲームのヒロイン達は皆良い子。でも咄嗟の事でこちらを殺しに来るかもしれない。だからこれを使えばそれを回避できるかもと思ったの」
お、おお……。ぶっちゃけ病み度はこっちから認識できるからあんま役立つとは思えないが……病み度だけじゃ分からない時もあるし、備えあれば憂いなしってヤツだな。
「私は探偵。何か調べて欲しかったら直ぐに調べ尽くしてあげる。……ただ、それなりの対価は頂くわよ」
「……分かった。何かあったら頼ることにするよ」
俺がそう言うと、凪の口角が少し上がった。
[氷室凪の好感度が2上昇しました]
あれ、好感度上がった? なんだ、頼られてうれしいのか?
「じゃあ私は行くから……またね」
「お、おう……」
凪は屋上のドアを開け、そのまま去っていった。
一人屋上に取り残された俺は、脱力感からか屋上の床に寝転んだ。
まさか自分と同じ立場にある人物がいるとは、自分だけだと思っていたから少し意外だった。
「でもこれで全員と知り合えた……のか?」
依はあれ知り合った判定でいいのか、もしかして自己紹介してないならカウントされない? なら狼花だってカウントされないし……うーん、カウントの基準が分からねぇ。
「また色々と試してみるか」
俺は起き上がると、屋上を後にしようと扉へ向かう。
……凪の行動は善意から来ている。それが好感度に繋がるなら、彼女に頼るのは積極的に行なっていくのが良いだろう。
……ただ、あまり信用はしない。同じ世界から来たと言っても、彼女もこのゲームのヒロインだ。
「何が地雷になるか分からねぇが……やってみるか」
残りは一人(二人かも?)。後少しでこの一週間から抜け出せるんだ。色々試して、必ずクリアしてやる。
その思いを胸に、俺は屋上を後にした。
「依ちゃーん、おーい!」
「どこに行ったんだアイツは!!」
屋上へ続く階段を降りると、廊下から声が聞こえた。聞き覚えのある声だったのでこっそりと壁際から除くと、案の定真白がいた(ついでに詩音も一緒にいた)。
「……何してんだお前」
呆れながら真白の傍に駆け寄り、声を掛けると、真白はビクッ!っと身体を少し震わせこちらを向いた。
「なっ……天馬透!?」
「なっ……ってなんだよ」
「いや……まさかこんな早くに再開するとは思って無くてだな……」
そういやあんま時間経ってねぇな。10分も掛からなかったんじゃないか?
「それはそうと何してんだ? お前が慌てるなんて」
「それはだな……」
と、俺と真白が話していると。
「あー! 天馬くんだー!」
と、俺の名前を呼ぶ声が廊下に響いた。
声の方を向くと、そこには星乃詩音がいた。
「こんなに早く会えるなんて思わなかったよー! 詩音も丁度会いたいなって思ってたんだ~!」
「詩音……? お前ら、いつの間に仲良くなったの?」
「仲良くなった覚えは無い。私はただ、詩音が結城依のプリントを取りに行くのを手伝っていただけだ」
「じゃあ今は何してんだ?」
「……その依がどこかに逃げた」
「逃げたって……あ」
だからさっき屋上に来たのか……ガミガミ正義マンとか言ってたし絶対余計な事言っただろ。
「真白ちゃんが依ちゃんに強い言葉たくさん使うからだよ。あんなの詩音だって逃げたくなるもん」
「ただ彼女の態度が気になっただけだ、あれではこの学校を卒業できるとは到底思わない」
マジで自分が悪いと一度も思って無いのすげえよお前。逆に憧れるわその姿勢に。
「真白ちゃんってホント頑固ー」
「誰が頑固だって?」
「ふん……って、え!?」
詩音がそっぽを向き、さりげなく窓の外を眺めると、突然大きな声を発した。
「ふっ二人共! 外見て!」
詩音にそう言われ窓に近づく。おい大丈夫か死んで無いよなまさか。
「これは……!?」
「いっ……!?」
俺と真白が下に顔を向ける。
すると、そこにはうずくまる依と、その隣で立ち尽くす黒鉄狼花がいた。
「あわ……あわわわわ……」
「……オイ、大丈夫か? 顔からすっ転んだけど怪我はねぇよな?」
「あわわわわわ……」
「いやあわわだけじゃ伝わらなねぇって……」
「……」
ど、どうしよう……天馬がどこに行ったのか不安で外をうろついてたら、この間ゲーセンにいた子があわてて走り回ってた子を怖がらせてる……。
まぁ転んだのはあの子自身だし、あの不良っぽい子が原因て訳じゃないんだけどさ……。
「チッ……これじゃオレがこいつ恐喝してると思われるじゃねえかよ……」
このままじゃ埒が明かないし、僕が声を掛けるべきなのかな……でも、一昨日怒らせちゃったし、寧ろ逆効果になるんじゃ……っと、考えていると。
「んあ? とわりんじゃん。何してんのこんなとこで」
「!?」
みっミコちゃん!? どうしてここに!?
「? 何鳩が豆鉄砲を食ったような顔してんのさ、あっちに何かあ……」
ミコちゃんは僕が眺めていた光景を目の当たりにすると、固まった。
「うえ……!? マジ!? これ恐喝!?」
「ミコちゃん声がデカいよ!」
その声が届いたのか、不良っぽい子がこちらを向いてしまった。
「……? おい、誰かいんのか!」
「ヤバッ……!」
ほらバレちゃったじゃん……! うう、何とか言い訳を思いつかないと……!
「あれ? 狼花ちゃん? こんなとこにいたんだ」
「ッ……! 染谷……」
と、私達がバレようとしたその時、別の人物が不良っぽい子に話しかけた。
顔をちらりと見ると、そこにいたのはこの間天馬が助けた女の子だった。
「先生……心配してたよ? 突然抜け出しちゃうんだからさ。何かあったの?」
「……別に、外の空気吸いたくなっただけだっての」
「そ、そう……、それでその子は?」
「顔からすっ転んで、オレを見て怯えてる。オレには手が付けられそうにないから、任せた」
「任せたって……」
……あ、あれ? 意外と丸く収まりそう? なら今の内に逃げた方が……。
「……オイ、そこのお前ら」
「「!!」」
……バレてた。もう隠れても意味が無いと思い、僕たちは姿を現した。
「チッ……この間のヤツか。んで、もう一人は……」
「あ! ミココロちゃんねるのミコちゃんだよね!? ウチいつも見てるよ!」
「え、マジ! リスナーなん!? いやーやっぱ有名配信者だし――」
「その話はどうでもいいっての……んで、どっから見てた?」
「僕はその子が怯えてるとこから……」
「ウチはそのちょっと後……」
僕たちの返答を聞いた後、不良っぽい子は溜め息を少しし、数秒だけ考えると、
「……一応言っとくが、こいつ怯えさせたのはオレじゃないからな、その前からずっとこの調子だ。勘違いすんなよ」
「う、うん……」
「まぁそういう事に……」
と、話が円満(?)に終わりそうになったその時、足音が聞こえてきた。
「依ちゃ……ってえ!?」
「あれ、人数増えてね……?」
「なっ……!?」
足音の正体は、天馬と真白ちゃん(知らない子もいる)だった。
「朝比奈透羽……!」
「真白ちゃん……天馬……何でここに……」
「あ! この間助けれてくれた天馬君だよね!?」
「るっルナ……それに……」
「またテメェか…」
じょっ状況がぐちゃぐちゃになってる……! ミコちゃんに至っては理解が追い付かなくてハテナが浮き出てるし……!
「ヒィッ! ガミガミ正義マン!!」
「なっ!? なんだと!?」
「あー……やっぱ真白の事だったんだなアレ……」
「何……?」
「……なるほどな、コイツが怯えてたのはお前が原因か」
「詩音は自業自得でもあると思うけどなー……」
それぞれがそれぞれの話を進めている。このままじゃ埒が明かない……!
「あれ? さっきより人数増えてません?」
「ホントですね……ひぃふぅみぃ……8人もいましたか?」
「君達! 先程から揉め事の様な声が聞こえたが大丈夫か!?」
「あらあら♡ 大人数で揉め事? 喧嘩はダメよ♡」
「これは……!? 何があったの?」
「み、皆さん! 喧嘩は止めてください!!」
もっと増えた!?
「なんなんだよ次から次へと……!?」
それはこっちの台詞でもあるんだけど……と、ふと天馬の顔を横目にしながら思っていると。
「よ、良かった……」
「え?」
「やっと終わった……」
「?」
て、天馬錯乱しちゃった……。
はい、すんごい無理矢理な形ですがプロローグ完です。
長々と話すのもアレだし、全員出ちゃったのでキリのいいとこで切った方が良いかなって。
さて、夏休みシーズンに入ったら1話か最高3話位までは行こうかと思ってますが……まぁ就活やら試験やらで忙しいので、1話までしか行けなさそうですね……。
まぁそんなこんなでこれからこの物語が本格的に始まります。天馬君は死にます。ヒロイン数人は病みます。
スローペースにはなりますが、何とぞ評価、感想をしてくれると励みになりますので……これからも応援してくれると助かります。
今回もおまけはありません、それではまた次回。
まだ始まったばかりですがどのヒロインが気になってます?
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朝比奈透羽
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天道真白
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染谷ルナ
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結城依
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星乃詩音
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彩芽ミコ
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黒鉄狼花
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白雪柚葉
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宝城麗華
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水瀬心
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皇玲央
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久遠澪
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氷室凪