こういうのばかり書いていると、ラブが欲しい!!もっとラブコメを!!などと思ってしまう今日この頃。
放課後のアイネブリーゼにて、原作通りに三巨頭に呼び出された司波達也と共に歓談をするに、確かに原作イベントは発生していたようだ。
「ソッチも大捕物だったノネ」
「剣術の名手を全員のしてしまうとは、スゴいじゃん」
「こっちが素手だったからか、あちらは魔法剣術を使用していない。まぁ魔法は使ってきたがな」
タツヤデモートの語るところ、やはり原作通りのことが起こったようだ。
特に問題はない。問題があるとすれば……。
「届け出なく学内に侵入した卒業生を、ラブラブツインオーバードライブで捕まえた2人には劣るさ」
「波紋の技名みたいに言わんでくれ、ブチャラティ」
「だれがブローノ・ブチャラティだ」
そんなやり取りと規格外の魔法無効化法を聞いていく。ちなみに……柴田美月は、やはりアキラの隣にいたりする。少しだけむくれていると感じつつも、話は移る。
「深雪やリーナがいる前でなんだけど、やっぱり一科との溝は深いわよね。これで達也君が一科の風紀委員だったら何事もなく剣術部員の人たちはワッパを掛けられていただろうけど」
千葉エリカの言葉、確かに剣術部でのことは、司波達也が二科生であることから出たある種の優越意識からの抵抗であった。
「まぁ俺とアンジェリーナが捕まえたOGもショックを受けている様子だったか、決まり手は一科生のアンジェリーナだったのに」
「……そうか」
達也のなんか言い淀んだ風な態度に怪訝さを覚えつつもーーー。
「アキラ、お前はこの学校及び日本の魔法師全体のことを見てどう思った。初心者で、あまりにも経験とかが無いお前だからこその見方を聞きたいな」
「ジューシー族とか宣っていた俺でいいのかい?」
その言葉に他のテーブルの生徒なども吹き出していたが、ともあれ……、何だかしらんが思い詰めた表情をしている友人…とまぁ、言える相手に思うことを言っていいのか分からない。
「ああ、どうにも俺も深雪もーーー他の人間も価値観が固まっているようだからな。アキラとリーナの見え方を知りたいんだ」
「ふむ。まぁ俺も知識が足りないから何か違う点があれば訂正してくれよーーーはっきり言うと……良く分からないな。何を目的にしていけばいいのかが示されていないとでも言えばいいのか」
「むず痒い表現だが、具体的にはどういうことだ?」
「現代魔法の発端は今日の昼の食堂で言っていた通り政府が予算を付けた研究所でのことが原因。その中には……まぁそういう遺伝子を弄って誕生した人もいたんだろうね」
少しだけ言い淀むのは、あまりにもタブーに踏み込んでいるからだ。分かっているとはいえ、自分たちの祖が
「ああ」
「で、研究所で誕生した数字持ちの家を作ることを許された現代魔法師の方々の中でもその『研究のテーマ』から力足らずと判定されて『数字落ち』ーーーエクストラと称される人々がいる」
「そうだな」
「けど、魔法科高校ではそのエクストラの間にも力の差があり、そして1科と2科にもいるーーーーー矛盾しているような気がする」
少しだけ間を置いてから言葉を続ける。
「国の起こした研究所では
その言葉にーーーアイネブリーゼ全体が息を呑んだのを感じる。
「俺みたいな第一世代もいるから一概に言えないけど、研究所由来の人たちも、ある程度、魔法能力も一芸特化にしないで強化されているのかもしれない……けれど、本当に必要だったのは、そんな国際基準な評価に頼った、沿った魔法教育じゃなくて、それぞれにあった得意分野を伸ばしつつ広範なものを会得していく教育だったんじゃないかとね」
二科にはその教育の機会すら与えられていないのだから詮無い話だ。
皮肉げに内心で言ったが全員が少し考え込んでいるのに、疑問符を覚える。
「司波君、俺の言ったことは変か?」
「いや、少し……目からウロコだった」
「自分の言ったことを否定するようであれだが、魔法師の国際評価基準はある種の社会的ステータスな訳だろ? それを無視してガラパゴス化するのを良しとするか、否かはその時の先人の判断だね。もっとも日本の場合は発端たる研究所のテーマから察するに、それにそぐわない魔法師が出てしまうのは、避けられないなんてヒドイ話だと思うよーーーゼネラリストを教育すると同時にスペシャリストを育てるという方向性があっても良かったんじゃないかな?」
端末を開いて1−9までの研究所の魔法能力のテーマを3Dで表示しておく。
必要だからと作られた存在だというのに、後から作られた基準で「お前は用無し」だと判定されるなど、極めて悪臭がする話だ。
なんでも出来る人間が欲しければ、最初からそういう風な
その後でそいつの方向性を定めれば、いいだけなのだが……。
(もっとも、それは合成人間を呼び出す危険な考えだ)
オーフェン的な理論が、どこまでこの世界に浸透しているかは分からないが、魔法の究極が、魔術の究極たるものと同列になるかは分からない。
ただオーフェンにおける合成人間マルカジットは、タツヤデモートを筆頭にしたなろう系主人公へのアンチテーゼだったのでは?などと、この世界に来て思ったりもした。
「結構、深いこと考えてるんだなアキラは」
「そうでもないだろ。人間、得手不得手はあるんだ。魔法だって出来ることと出来ないこととが本人の中で混在していると考えるのが普通じゃないか?」
西城の言葉に苦笑しながら答える。
「理由をつけるならば、それは俺がフットボーラーだからだな」
「おおっ、遂にアキラくんがサッカー選手たるゆえんが発揮されるわけね」
千葉エリカの茶化す言葉に、そう言えばあまり自分の経験に照らし合わせた言動は、魔法科高校ではしていなかったと気づく。
別にひけらかしたいわけではなかったのもあるが、ともあれ少しだけ言っておく。
「そりゃバスケみたいに、
外野手の投げる球がマウンドを任せられる投手のものと同じかと言えばそうではない。
スタミナに溢れていれば、長時間のプレスでもバテない。
走力……走れる選手ならば、サイドからゴールを狙っていくことも出来る。
並べて……スタートラインこそほぼ同じでも、徐々に自分のやれることに沿ってレギュラーを目指していく。
ことにスポーツ特待の私立などはあちこちからエースで4番ばかりを拾ってくるのだから。
「深いな。お前の考えは……」
「アンジェリーナは、この事に関してご家族から聞いていないのか?」
特にアメリカに放逐されたという原作ではどんな人物であるか少々不明だった九島健が、これに関してどう思っているのかを聞きたかった。
「フッフッフ、ヨクぞ聞いてくれましたマイダーリン」
「ダーリンじゃないし、そしてもったいぶらずに教えなさい。皆さん方に」
腕組みして目をつむりながらそんなことを言うアンジェリーナにツッコミを入れつつ答えを求めると……。
「アキラと同じヨ。ワタシも実践的な魔法師が多くいるのがイイとは思うけど、ニホンの場合はチョット違うジャナイ。アキラはこの事をどう感じるの?言い淀まないで、ダイレクトに言っちゃッテ!ワタシが保証しちゃうワよ!」
なんで君の太鼓判で俺が語れると思っているのさ。とツッコミたいが、女子にそこまで言われてはここで語らぬのは男が廃るというものでーーー。
「これもまた国際社会からの日本潰し、ジャパンバッシングの一つだろ?」
「YES、イエース!やっぱりアキラはワタシが見込んだ通りのマイボーイ!でマイダーリンだワ!!」
興奮しながら、アキラの腕に絡みつきながら言うアンジェリーナにもうどうしようもないと諦めるのだが……。
「ど、どういうことですか?リーナさん!?アキラくん!!」
何でか知らないが、美月もまたアキラの腕に絡みつきながら怒るようにアキラを境にリーナに食って掛かるとまでは言わんが、問いただす。
「つまり、外国の色んな思惑の人々からすれば、日本だけが魔法の技術とか産業とか、安全保障ーーー軍事面で抜きん出られるのは非常に困る。もちろん西側陣営では融通しあえる部分もあるかもしれないが、それでも日本だけが魔法というもので、頭2つも3つも抜きん出るのは面白くないーーーいつもの常套手段だな」
「そしてダカラとニホンの
かつて「地球環境の未来を考えろ!!」というお題目が欧州を席巻した頃、真っ先に標的にされたのは日本の自動車メーカーであった。
色々とあるが日本の自動車産業が
同時に自分たちが優越できるEV自動車というものをブルーオーシャン的に開発していき、いずれは黄色人種など相手にしないで有利に世界経済をリード出来るーーーという青写真が白色人種の間にはあったのだが、ものごとは予定通りには進まないものだ。
北の荒熊の時代を間違えたとしか思えない隣国への開戦。
北米で当選を果たしたアナーキーなプレジデントの世界規模の迷惑行為。
全てが自分たちの青写真をひっくり返す恐るべきちゃぶ台返しであった。
「ではリーナ。アナタの祖父である九島健さんは……これをあまり良く思っていないの?」
「ソウみたい。イマならば分かるけど、この価値観だけに囚われてしまえば、きっとニホンの魔法師社会は良くならない、分断が進むって考えてたみたいネ。ココロノコリだったのヨ、色々と」
司波深雪の問いに答えたアンジェリーナの結論。
だが、彼女の祖父の考えは一部では当たりではあったが、存外に数多くの国際評価基準でAランクの魔法師を日本は輩出することが出来た。
これを日本の魔法師教育が優れているとするのか、はたまた遺伝子操作と魔法能力研究が優秀であったとするのかは分からない。
結局の所……人口総数当たりの魔法師の数ではどうしても大国には勝てないものの、数多くのA級の魔法師が誕生したことで日本はーーーやはり多くの国の耳目を集めることになってしまったのだ。
(それが良いのか悪いのかは分からんな)
しかし、これだけ国際評価基準で優秀とする魔法師が誕生する一方でーーー。
「ケド、コレだけ色んなスキルを持っているのに、ニホンのメイジストは外国に気軽に行けないだなんて、
ーーー国際的な活躍の場は与えられなかったのだ。
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「ふふふ〜〜いい感じですね〜〜♪ この調子ならば色々と出来ちゃいそうですよ〜」
少し前に送り込んだ「リボーン」がいる『世界』の様子を見ながら、カミサマと俗に言われる存在は誰にも聞かれていないままでも口を開く。
「闘いを劇的なものとするためには、もっともっと物語の力が必要。涙あり、笑いあり、恋と友情、冒険に復讐!!」
全ては動きがない世界を動かすための歯車を、ファクターをもたらすことで因果律を変動させるため。
「勝っては「いけない」ゲームの「負け」を認めるのも、世界の枝葉を伸ばす術なのですよ」
そうして『神』として設定されたものは、人差し指を振るう。ただそれだけでーーー1つの変化を『世界』に及ぼした。
それが……大きなうねりとなって現れるのは当然なのであったーーー。