オシャメとサメ   作:なかりょた

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評価がものすごくてものすごかったです。本当に、ありがとうございます!!エタるつもりはありませんが、不定期投稿になると思います。
ごめんないワードからのコピペでなんか事故ってたみたいです、修整しました。本当すみません!


初依頼ェ!!

薄暗いモニタールーム。

無数のモニターには白い部屋がそれぞれ映し出されていた。

 

その中の一つには、白い部屋の隅で丸くなって眠る少年。

 

顔の上半分は、サメのように変異していた。

 

『被験体BM-01、バイタル安定』

 

『エーテル侵食率、依然上昇傾向』

『……信じられんな。他の個体との違いはなんだ?』

 

白衣の男が、モニターを見つめながら呟く。

 

別の研究員が端末を操作しながら答えた。

 

『おそらく、ほとんどの個体はもとになった動物の本能に浸食されて自分を見失う』

 

『だがこいつは違う。精神力だけで侵食を押さえ込んでいる』

 

『……再現性がないな。だが、本当にシリオンを人工的に作ることができたのか・・』

 

少年は眠っている。

 

しかしモニター越しでもわかるほど、その嗅覚は異常だった。

 

血液パックを運ぶ職員が通るたび、ぴくりと反応する。

 

『シリオン因子との適合率は過去最高だ』

 

『特に嗅覚、筋出力、ホロウ内部感知能力が突出している』

 

『やはりサメは正解だったか』

 

研究員の一人が、小さく笑う。

 

『これで計画は次の段階へ進める』

 

『……問題は情緒面だ』

 

空気が変わった。

 

端末を見ていた女研究員が眉をひそめる。

 

『また清掃員に懐いたらしい』

 

『昨日は実験体を庇って研究員を攻撃した』

 

『命令違反か』

 

『ああ。兵器としては欠陥品だ』

 

少しの沈黙。

 

モニターの中で、少年が小さく寝返りを打つ。

 

その姿を見ながら、年老いた研究員がぽつりと呟いた。

 

『……本当にそうか?』

 

『何?』

 

『感情を持ったから失敗作だと?』

 

『我々は“人類をホロウへ適応させる”ための研究をしているはずだ』

 

『なら、人間性を捨てた時点で、それはもう人類ではない』

 

部屋が静まり返る。

 

直後。

 

警告音。

 

『BM-01、拘束室を離脱!!』

 

『は?』

 

『床下エーテル層へ潜行しました!』

 

『追跡しろ!!あいつを失ったら俺たちの研究の進捗は大きく後退・・・・・・』

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今日も今日とてエレンと一緒にホロウに潜ります。ヴィクトリア家政に俺が加入してからエレンと協力して依頼を消化しています。なんでもエレンがぶっ倒れたときに楽々運べるのが俺ぐらいなんだとか。・・・まあほらエレンはいろいろ重いから・・・

 

「いや、俺はアッシー君じゃねえっつゥの!」

 

「事実でしょ。あたしが寝たら運べるの、ボスとあんたぐらいだし」

 

「ライカンさんと同列!?光栄だぜェ!」

 

「……馬鹿」

 

ホロウの瓦礫地帯を歩きながら、エレンが小さくため息を吐く。今日の依頼は依頼主の息子の捜索。エーテル適正が高いのであまり急がなくていいらしい。とはいえホロウはホロウだ。できるだけ急いでいこう。

 

崩れた高速道路。宙に浮く信号機。上下感覚の狂う景色。普通の人間なら長時間ここにいるだけで疲れると思う。でも俺は、なぜかここが落ち着く。

 

「……?」

 

ふと、鼻先を妙な匂いが掠めた。

 

鉄?いやこれは――血。かなり近い。

 

「どうしたの?」

 

「あァ、いや……なんか変な匂いがしてよォ」

 

「変な匂い?」

 

エレンが警戒したように武器へ手を添える。俺は鼻をひくつかせながら辺りを見渡した。どうやら俺の鼻は血に関しては特別敏感らしい。においの元が手に取るようにわかる。

 

「……下だなァ」

 

「下?」

 

俺は地面にしゃがみ込む。すると、エレンが呆れた顔をした。

 

「まさかまた潜る気?」

 

「おォ。すぐ戻るぜェ!」

 

「待っ――」

 

止める声より早く、俺は地面へ潜った。地面の層を泳ぐ感覚は、水に近い。冷たくて暗いけど、落ち着く。しばらく進むと、崩落した地下通路へ辿り着いた。

 

そして、そこにいた。

 

「……う、ぁ……」

 

ホロウレイダーらしき男だった。金持ちの坊ちゃんがなんでホロウレイダーなんてやるかね?

 

足を瓦礫に挟まれ、血を流している。周囲にはティルヴィングが数体。男は俺を見るなり、怯えたように目を見開いた。そりゃそうか。地面からサメの顔した男が生えてきたら怖いよな。

 

「た、助け――」

 

その瞬間。血の匂いが強くなる。

 

ドクン。

 

腹の奥が熱くなった。喉が渇く。視線が、男の足へ吸い寄せられる。赤い。温かい。――血。

 

「っ……」

 

男の足に気をとらわれてティルヴィングの気配に気づかなかった。ティルヴィングの刃が俺に伸びる。その時、

 

「ビーム!!」

 

上からエレンの声。直後、天井を蹴破ってエレンが降ってくる。着地と同時にティルヴィングを切断。そのまま、何かを探るような顔で俺を見る。

 

「……何ぼーっとしてんの」

 

「…………あァ」

 

気づけば、俺は男の傷口をじっと見つめたまま動けなくなっていた。エレンは俺と男を交互に見て、少しだけ眉をひそめる。が、すぐに切り替えて依頼を続行した。

 

「……その人運ぶよ」

 

エレンは何も聞かなかった。ただ、それだけ言った。俺は少しだけ安心して、男を背負う。背中越しに、血の匂いがする。でもさっきより不思議と落ち着いていた。

 

「……ありがとなァ、エレン」

 

「別に」

 

エレンは少しだけ黙ってから、小さく言った。

 

「……あんたさ、もうちょっとあたし達を頼ってもいいんだよ?」

 

「?」

 

「・・・はあ、なんでもない。ほら、帰るよ」

 

「あ、私も疲れたから運んで」

 

いやちょっ、重いっ!!




結構難産でクオリティが低いかもしれません。これから成長していくので許してください。
俺らの嫁はエレンだけやぁ!!
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