今日は文化祭。
正直、陸上部は出店しかしないし、私が店番すると大変なことになると、店番を免除してもらえたわけだが。
さて、暇ですね。
春香と一緒に巡るにも、春香は最初の店番になってるし、この最初はとても暇になるのは目に見えていた。
文化祭を回ると、余計に思う。
「あー藍原さん! サインください」
「ええっと、はい。どうぞ?」
――未だ慣れない。
インターハイを記録を残して優勝し、わざわざ中学生女子、学生新記録達成とインターハイ優勝で垂れ幕が出て、私は非常に有名になってしまった。
同級生も先輩も、変な目で見てくるし、同時に、彼ら三人組を探してしまう。
彼らなら、今の私でも茶化してくれるし、
一緒にいて、楽しいし、三人居るから色々噂を分断できて便利だ。
「さーーーお立合い。
ここで体験できるわ、パラシュート体験だ!」
座間くんの声?
とても強力な風の音。
この中で通る不思議と響く声――。
体育館とかで使われる業務用より大きい、不思議な扇風機。
いや、サーキュレーターというのだったか??
「女子はしっかりこれを着用してね。
スパッツだからOKとか、ないからね。
しっかり、着てね?
じゃないと僕ら殺されちゃうからさ」
新田くんの声の先は、なんだろう?
ロングパンツ?
あーそういうこと?
しっかり安全確保してるんだ。
「安全のため、クッションなどはかなり多めにおいている。
100kgまでは試して、卵すら割れないのは確認しているし、おちても大丈夫だ。
後がつっかえている、行け!」
「いやいや、それでも、怖いわ!! 押すな、おす、わぁあああああああ」
屋上から、金川くんが誰かを突き飛ばしていた。
悲鳴の中、開いたパラシュートのような布で滑空して、結構楽しそう。
そうだ! あとで、春香と一緒に行こう。
そう思った矢先だった。
「あ、居た居たーーゆーかー」
「あーっと、予備の電源を入れてしまった!!!」
「え、きゃ!!」
捲りあがるスカート。さっと手で押さえたが、多分近くの人たちに見られたことだろう。
そのことに、顔に熱が集まっていく。
声と反応に、しっかり男子どもの視線が刺さる。
「げっ!? 違う、誤解で、ごびゃ!!」
ゴンゴンゴンと、固い金属のような音。
「おーまーえーらーーーー!!?」
行け! 春香さん、あいつらやっちゃってください。
なにより、屋上にいたはずの金川くん?
なんで、私の正面にいるのかな??
「さい、ってーー!!」
叫び声と共に、春香の鉄拳がバカ三人に突き刺さった。
ほんとに、もう!