インターハイが過ぎ、結局部活動を続けている。
泣きつかれて、世間の意見とか、そういうのに流された気もしたけど。
喜ぶバカたちや春香の反応もあって、
まあ、満更じゃなかったんだと思う。
マネージャになってくれた春香との日常もあって、
イジメ? と呼ばれた私の周りも大人しくなった。
そんな――ある日のことだった。
「僕と一緒に魔物退治しない?」
「私たちと一緒に世界を守りましょう!!」
部活終わりに春香と一緒に帰っている途中――。
不思議な害獣となんかとんでもない人が、目の前に君臨した。
全身、ピンクのフリフリ??
――魔法少女のコスプレイヤーさん??
「えっとですね。
あたし、緑は藍原さんしかいないと思ってるんですよ。
ええ、相沢さんは当然、青枠がいいと思うのですが!」
え、っと?
いやいや、意味が分からない。
後ろで春香が、あらあらと猫かぶりを始めていて、
なんというか、理解できなかった。
いきなり、緑って、私を緑と呼称する人は今までいなかったから、
少し新鮮に思えたけど、おかしくない?
というか、なんで春香は順応してるの??
頭おかしくない!?
「ええ、わたくしは青枠。ふむ、マリンとかその類ですか?」
「あーわかる感じですか?
そうです。相沢さんはーマリンの類かなー。黄色も捨てがたいけど、それは本性の話ですし」
「はぁ?!」
素っ頓狂な叫びをあげて、春香のガワが壊れたのを見て、なんとなく日朝のアレを察した。
だけど、全員女性なのは色々とヤバいし、グリーン枠だとしても私はそんな風に見えるものだろうか??
そりゃ、中身はグリーンかもしれないが。
というか、あんなフリフリ着て戦いたくなどない。
そんな思考に囚われているうちに、爆発音と共に、ビルより大きいロボットが現れた。
「ふははは! 街を蹂躙しろ、ココナッツクラッシュロボ、はるーーか!!」
声と同時に、ビルを掴み、膝にニーキックをかましてぶち折る……春香と同じ顔のロボットだった。
しかも、これ。
座間くんの声――
ああ、聞こえてきて、頭が痛くなってきた。
「あ、きました!
私たちの敵、クソガーキです!」
なんでさ!!!
「なんでさ!!」
飛び起きるように体を起こしていた。
あれ? 私の、部屋??
夢??
そう、そうだよね?
ありえない、うんありえない……。
「……ねえ、座間くんってクソガーキなの?」
「はぁ???」
ガチの困惑を返した座間くんの表情はレアでした。
あの不思議な風力の扇風機とか三人は出してたし、ワンチャン。
いや、うん何もなかったのは確認できてよかった。
……夢でよかった。