孤高の彼女 作:あいうえ
なぜ石がないのか……それはエリカが原因……
いやアロナのせいだ。許されないぞ……
リオが回収を命じた人物を今、私は逃げ去りながら抱えている。重くは無いが邪魔くさいと感じる。せめて、他のメンバーがいれば楽だったんだがな……
途中、持ち主……なんて言えばいいのかわからないが、監禁者に見つかってしまう。応戦したかったが、こいつがいるから出来ない。一旦ここに捨ておいて、ぶっ倒した後に回収することに決めた。逃げも隠れもせずにここで迎え撃つという意志が伝わったのか、相手もそれに応じてくる。
砂で足がとられながらも、眉間に五発、喉に三発、腹に何十発かをぶち込んだ。普通のやつなら、ここで斃れる。だが、報告にあった通り、こいつは強い。今からでも他のメンツを召集した方が任務成功は確実だ。が、それは負けを意味する。私が負けるわけが無い。ミレニアム最強の肩書きを背負うものとして、そう簡単には負ける訳にはいかない。
鬼気迫る様子で銃口を向けられ、発砲された。いつの間にか私の目の前にいたピンク髪からの猛攻に意識が一瞬吹き飛んでしまう。四の五の言ってる場合ではない。あいつの目的は勝利ではなく、奪還だ。私のわがままで遊んでいると任務不達成になってしまう。
「ぁあ!痛てぇな、くそ」
油断をした。意識を切り替えれば、なんとかなると。
「抵抗しないで……なんのつもり?」
舐めていた。私が負けるわけないと驕っていた。
「……は!誰が言うかよ、バカが」
このままでは、依頼達成ができない。そう思った私は、投降するフリをした。相手ももちろん警戒する。しかし、そこで必ず不安という感情が襲う。本当に投降するのか?本当にこれ以上戦わなくていいのか?だが、ここで気絶させてしまった方がいいのでは?
一瞬の気の迷いが起きる。その隙をついて私は逃げ果せた。いつかリベンジをすると心に誓って。
リオに受け渡す前に、こいつの正体が気になった。どっか適当なとこに隠れて素性を聞こう。背中がモゾモゾと動く。急いで路地裏に移動する。何度か瞬きをした後、スマホの灯りをつけて質問をする。目の前にいる人物が知らない人だったためか、軽いパニックに陥っていたが、そんなことは知ったことじゃない。少し落ち着くまで待ったあと、話しかける
「おい、お前のことを助けに来た……んだが、お前について依頼主から何も言われてねぇんだ……お前のことを教えてくれよ」
「……だれ?」
お互いに自己紹介を済ませたあと、リオの話になった。まさか、恋人だったなんて。あのリオにそんな奴がいたのか……いや、ちょっとまて。だったら、なんで姿を消していた。だったら、なんで他の女に監禁されていた……?
ある考えが頭に過ぎった
こいつ、キヴォトスで噂の誑しじゃね?
あの噂の数々を聞いてみるか……
「お前ってさ……聖園ミカと面識ある?」
「え、なんで知ってるの……もう2年前になるのかな?」
「……ちなみになんだけども、他のティーパーティーのやつらと面識ある?」
何を当然のことを言っているのだといった目でこちらを見てきた。あ、こいつだ、絶対にこいつだ。いやまだ違う可能性が……
「へ、へぇーそうなんだ。ちなみになんだけどもよぉ、ゲヘナの風紀委員とは……?」
またもや同じ反応を繰り返す。だめだ、リオは絶対に騙されている。素直に受け渡してもいいものか……
「……そうか。じゃあ、行くぞ……なんだよ、自分で歩けるだろ!」
そいつは私の背中に覆いかぶさった。そしてそのまま寝息をたてる。意識を失っていた時は、緊縛されていて、紐の部分を持てば良かったのだが、それも全て取っ払ってしまった。面倒というより體格差があって運べない。
「じゃ、邪魔だぁぁぁぁ!」
仕方ない。他のメンバーを呼ぼう。3コール目の途中で出る。出るのを躊躇っていたのだろうと邪推する。何せ、今は深夜だからな。誰だって躊躇う。
「どうしたの、リーダー?」
「あぁ、アスナか。いま大丈夫か? ほんとか、ありがとう。実はな……」
リオ関係の話は伏せておいたが、危険人物の輸送を手伝って欲しいと頼んだ結果、了承を貰えた。そして、あちらでカリンとアカネも呼んでくれるらしいので、来るまでの間はリオと通話する。
一通りの不満を言い終えたあと、アスナ達がここにやってくる。任務対象を渡して、ミレニアムへと帰る。
「ぁぁあああ、たく……酷い目にあった。」
「リーダー、何があったのさ……」
「いや、実はさぁ「ネル、帰ってきてたの……それであの子は?」うわぁっ!びっくりした。」
こいつ、絶対に話されたくないから、慌てて出てきたな。その証拠に少しだけ息があがっていた。
「医務室だよ、医務室……」
「そう、ご苦労だったわ。それじゃ」
それを聞くとすぐに、医務室に向かった。カリンが運んでいるため鉢合わせることになるだろうか、私は知らない。リオに向かって何か言っておいたほうがいいことのだろう。わかっているが、私まで毒牙にかかりたくない。が、言わなくてはいけないだろう。あいつは一応、ミレニアムのトップだからな。私も急いで医務室に向かう。アスナ達には帰ってもいいと伝えて
リオも走ってはいたのだろうが、とろかった。すぐにでも追いついた私は、任務内容の報告をする。それに付け加えて誑されているのではないかと聞いた。リオはそれに反論をする。
一通り聞き終わったあと、なんともいえない甘ったるさが襲いかかってくる。それからも延々と惚気話を聞かされる。苦痛だった。だが、聞いたのは私なのだ。全て聞かなくてはいけなかった。
あれから、1週間程が経過した。シャーレの先生が今、アビドスにいるらしい。ユウカがそんなことをぼやいていたと耳にする。アビドスは嫌な記憶が蘇ってくる。負けたままではいられない。今すぐにでも行ってしまいたいが、リオが来週かそこらに任務を入れてきやがった。行けることには行けるが、任務を疎かにする訳には、ダメージを持っていく訳にはいかない。
この滾りを抑えることに集中する。そんな時、ふと思い出す。
リオも最近忙しいらしく、せっかくの彼女ともあまり関われていないらしい。可哀想だ。が、別に何がする訳でもない。それを傍観していたことを知られたくないから。あれから、1度も顔を見せていない。彼女にたまには会いに行くべきなのかと思ったので、彼女の元に向かうことにした。
アビドスの3年とは違い結構自由にさせていた。そこら辺に歩いていた生徒に場所を聞けば直ぐに教えてくれた。売店にいるらしい。少し遠くて億劫だが……せっかくだ。踵を返して向かうことにした。
今あいつは何を買っているのだろう。ミレニアムは携帯食が主流なため、あまり飯といった飯はあそこになかった気がする。そんな彼女が何を買うのか。それが気になった。売店に入ると、少し騒がしかった。なんだなんだと音の鳴るほうへ歩を進めた。うちの生徒が群がっていた。認めたくはないが、身長が小さいので誰を中心に騒いでいるのかがわからない。人を掻き分けて中心部へとたどり着く。
ジュース片手に飯を誰かと一緒に食べているそいつは……そう。
そいつは、オタサーの姫をしていた。
銃とかいう本来1発かそこらで決着がついてしまうものを、描写するのは難しかったです。なので、すぐ終わらせました。
なぜ書いたのかというと、一応書いとくべきかなって。
ゲーム開発部と絡ませれる終わり方にしました。