愛と正義の名のもとにLCBが神浜にやってくる! 作:ゼロケン
番外編は本編より少し前から始まります(具体的には絶交階段終了後から口寄せ神社開始前の間)のでよろしくお願いします!
「良秀さん!しっかりしてください!今、私の魔法で…」
「無茶よ!環さん、あなた今まで魔女になる寸前だったのよ!なのにそれ以上無茶するなんて!」
「でも…でも魔法少女でもないのに、ただ私の知り合いってだけでここまで手伝ってくれた人を見殺しになんて…」
「いろはちゃん…」
私は何がしたかったんだろう。私の記憶なんていう幾らでも改ざんが効くような証拠をもとにういに会うためにこの神社に来て、結局そのウワサは嘘でしかも私が…私の心が折れかかっていたせいで私の記憶を誰よりも信じてくれた、私に戦い方を教えてくれた、魔法少女でもないまるでお母さんのような人…。そんな人を犠牲にするようなことをして何が魔法少女だ。こんなの私の目的のために周りを振り回して不幸を振りまく…魔女そのものじゃないか。
「いろはさん…コレは不慮の事故だったんですよ。」
イシュメールが私のことを気遣った言葉をかけるが認めることはできなかった。
どう考えても私のせいだ…。私が無茶をしなければ良かったんだ、そしたら少なくとも良秀さんは死なずに済んだ。私が油断しなければ良かったんだ、期待なんかに胸を膨らませず大人しくしていればこんなことにはならなかっただろう。
あぁ、私はなんて愚かなんだろう、誰かを救いたい、みんなを守りたい、…ういもこんなお姉ちゃんだからこの世界から居なくなっちゃったのかな?
「少し失礼するわね。」
「あら、あなた神浜の魔法少女じゃないわね。」
「えぇ、でも心配しないで。私が用のあるのはそこの魔女さんだけだから。」
「魔女…?まさか、いろはちゃんのこと言ってるのか?」
「…グレッグ、その予想アタリみたい。」
どうやら私に用がある人が来たようだ。
「私に…何の用ですか…?」
「簡単よ。私も魔法少女、人に化けている魔女を見過ごすことはできないの。」
人に化けた魔女…。その通りだ。私が今までしてきたことは私の夢物語を聞かせて正気に戻れという制止も聞かずついには信じてくれたものを殺す…。こんな存在の何処が魔法少女なんだろうか?いやもはや人間かも怪しい…。
「大人しく命を差し出してくれるなら苦痛なく倒してあげる。」
「何を言ってるの!環さんはどこからかどう見ても魔法少女じゃない!」
「そうだよ!確かに今魔女みたいに一瞬なってたけど、いろはちゃんのソウルジェムも濁ってないしまだ魔法少女だよ!」
「それが魔女の擬態ならどうするの!?あなた達も知らない間にそこの女に殺されるのかもしれないわよ!」
私が…やちよさんと鶴乃ちゃんを殺す?確かに私のような魔女ならそうするかもしれない…。
「…、分かりました。」
「あら、案外素直なのね。見直したわよ、魔女さん。」
「いろはさん…さっきので気を重くするのは分かりますが…」
「いいんです!もう決めたんです。私は…きっと魔女なんですよ。周りを惑わし、信じ込ませ、最終的に殺す。そんなことをするのは魔女しかいません!なら…もう決めたんです…。この心に素直になるって…。」
美しい声が聞こえる…。その声は私に語りかける。手放そう、夢も希望も。あなたは今まで必死に努力をした。その結果あなたのやったことは裏目に出てしまった。でも私は知ってる。あなたが目的に向かう姿は美しいことをそしてその姿を失ってはいけないことも。だから…自分の心に素直になるんだよ…。
遠くから時計の音が聞こえる。何かを巻き戻すような…。でももうそんなことはどうでもいい…。
「本当に…、そのとおりだと思います。カルメンさん…。」
「カルメン?誰かしら?まぁいいわ、今のうちにトドメを…」
「はぁ、いろは色・抱・過。まだお前にはやるべきことがあるだろ?ここで諦めんのか?」
「…え?」
この声、この喋り方、この特徴的な省略、こんなことをする人を私は一人しか知らない…。
「何・ベ・か?もしかして俺・死と思ったか?言ったろ?あんなへ・攻じゃ俺は死なん。」
「良秀さん〜!」
私は良秀さんの胸に飛び入り大きな声で泣いた。申し訳なかった、辛かった、だけど生きていてくれて嬉しかった。だから何度も何度も泣いた。
「…、よくねじれなかった。頑張ったないろは。」
直後、私は疲れて気を失ってしまった。
「…疲れて寝たの?」
「みたいだな。」
私はみんなが新たに現れ、いろはの命を狙う魔法少女、巴マミの気を引いているうちにいろはからウワサの攻撃を庇った良秀を蘇生した。
どうやら間一髪いろはのねじれは阻止できたようだ。蜘蛛の巣の探索の後、モーゼスと少し話す時間があって彼女はねじれの兆候がわかるらしい。今回私が勘づいたのはそういうものだったのだろう。
「なら…、今のうちに、勝負を決めさせてもらおうかしら!」
「チッ!おい正気か!?同じ魔法少女だろ!?」
「残念だけど、私はその娘を!魔法少女だと思ってはいないの!」
まずい、良秀は今両腕にいろはを抱えている。このままじゃジリ貧だ…。
その時、私のPDAに光が宿った。
「おい!時・ヅ!どうする気だ!」
「これで終わりよ!ごめんなさいね良秀さん、でもその娘をこのまま野放しにはできないの!」
「『ティロ・フィナー…」
〈ムルソー!『他人の鎖』で巴マミの拘束できる!?〉
「できる。」
「なっ!?なにこの…鎖…。私の力でも…ちぎれない!?」
私の命令と同時にどこからかともなく鎖が巴マミの方に向かい、マミを拘束することに成功した。
「どうやら長持ちはしそうにありません。管理人様。」
〈みんな、急いで撤退!〉
「逃げますよ!やちよさん、鶴乃さん動けますか!」
「うん!もちろん!」
「えぇ大丈夫よ、イシュメールさん!」
こうして私たちはムルソーの手助けもあり、巴マミの襲撃から逃げることに成功した。
番外編ういちゃん、ちょっとこっち来い
「良秀さん、あれ見てください。」
「ん?俺の剣にち・きが寄りかかってるな。」
「気に入ってるのかもですね。」
「アホか、そんなこと言う余裕あるならとっとと行くぞ。」
「あ〜!待ってください良秀さん〜!」
私は環うい。お姉ちゃんやリンバスカンパニーの皆が探している環いろはの妹だ。今はわけがあってキュゥべぇの姿になっているが、食事ももらえているので困っていることはない。強いていえばお姉ちゃんが私をいろんなところに連れて行ってくれないことだろうか?
今日も今日とてお留守番なので何か面白いものはないか?とみかづき荘を散策していたとき気づいたのだ。良秀さんの刀…阿頼耶識に私のような何かがいる…。もしかしたら話ができるかも…!と期待して阿頼耶識に触れたときだった。
(な〜んて、そんな便利なこと起こるわけってきゃぁぁぁあ!?)
私の意識は良秀さんが阿頼耶識を持って探索に行った数分後阿頼耶識に吸い込まれていった。
「う〜ん…ここは…?」
「おや、主様かと思いましたが違うようですね。どちら様でしょうか?」
「えっと…私は環ういです。ここは一体…?」
「ここは断ち切られたもとがつく場所…ゴミ箱の中身、阿頼耶識の中にございます。」
驚いた。話には聞いていたがまさか良秀さんの剣は本当に概念ごと斬れるのか。
「どうやら主様と歳が近い様子…。それにこの場所は人が少ない…。主様にお会いしませんか?きっとお喜びになられます。」
「えっと…じゃあお願いします!」
こうして私は目の前の人…レンに連れられてレンの主様のもとに行くことになった。
「ここが主様のいる部屋であります。主様、お茶菓子とお茶をご用意しました。それとお客人がございます。」
「う〜、なんでソラはこのボードゲームのことよくわかるの〜?ここにあるってことは概念ごとズバポイなのに〜。」
「概念が焼却されたってことはこの場所にルールや攻略の手順の解説が落ちてるってことですよアラヤさん。」
「むぅ、あんなの理解できないよ〜!あ、レン!お菓子と飲み物ありがとう!それとあなたも斬り捨てられたの?おかしいな最近はお母さんの知識整理もしてないのに…。」
「私は斬り捨てられてはいません。たまたま迷い込んだんです。名前は環ういです、よろしくお願いしますね、アラヤさん。」
レンが言うには彼女こそレンの主様であり、この刀の持ち主である良秀のマジ切、アラヤであるそうだ。
「え?君がうい?ふ〜ん、なら…少し、話をしよっか?大丈夫、怖い話はしないからお姉さんを信じて?」
「え!姿が変わった!?」
「…そりゃそうなるよね、私みたいにもつれてる人なんているわけないし。」
「また!?」
「主様はもつれを起こしており、いつ姿が変わるのかどう変化するのかが未定なのでございます。」
「へぇ、ところで話って?」
「…それはな…」
アラヤは一瞬老婆のような姿になった後、最初の私と同じくらいの姿になって話す内容を言った。
「あなたのお姉さん、お母さんに近すぎ!パーソナルスペース守って!」
「へ?」
「この作者の都合もあるだけどさ、今のいろはさんお母さんマジ好きじゃん!?このままじゃお母さんがヤンデレに狙われちゃう!」
「とてもメタう存じます主様。」
「レンはちょっと黙って!」
「すいません…。では私は親指の子方のようにしておきましょう。」
「え!?ウソウソ、そこまでしなくていいから!」
「冗談です、主様。」
「レン〜!」
ドタドタとレンとアラヤは追いかけっこを始めた。まるで親戚のお兄さんにイジワルをされている少女のようだ。
「はわわ…。ま、また始まっちゃいました。」
「で、私をここに呼んだのはそんな理由なの?」
ここで私がアラヤに話を振るとアラヤは追いかけっこをやめ、真面目に話を始めた。
「私がうい、君をここに呼んだのは…良秀といろはの旅を共に見るものが必要だったからだ。」
「どういうこと?」
「…お母さんといろはさんの冒険はあれじゃあまだダメなの。」
「…この物語は管理人、ダンテの目線で進んでいく。」
「そしてそれだけではこの物語を完成しきるのは不可能なのでございます。」
「…仮に表面から見れば三角形であろうが、横から見れば四角形、したから見れば六角形かもしれぬ。」
「…つまりね、何が言いたいかと言うと…」
「2人で一緒にお母さんの冒険をもう一度見よう!」
「…え!?この番外編シリーズ化するの!?」
「とてもメタうございます。うい様。」
「「レンは黙って!!」」
「あう…。」
こうして私と阿頼耶識に斬られた者たち(通称阿頼耶識組と呼ばせてもらう)との奇妙な実況習慣が始まった。
前半の本編でついにムルソー登場です!やっぱできる男だよな。ムルソーさんは…
後半はこれから物語を復習する総集編の導入になります。チョコチョコ挟む予定なのでお楽しみに!
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