愛と正義の名のもとにLCBが神浜にやってくる! 作:ゼロケン
「ここまでくれば安全でしょう。管理人様。」
〈ありがとうムルソー。でもどうしてあそこに?〉
私たちは(巴マミの姿をして無表情の)ムルソーの助けもあり、巴マミの襲撃から何とか逃げ切ることができた。幸い、いろはや囚人のみんなに目立った外傷は無かったけど、まだいろはは目を覚まさない。だから私はみかづき荘に戻る道でムルソーにどうしてあのとき水名神社にいたのか聞いてみることにした。
「管理人様があの扉を空けた後、私は同じような空間に飛ばされました。食欲、睡眠欲は感じられなかった為、W社のワープ列車に近い機能をもった場所と判断し、行動を開始しました。」
〈えっと、もう少し手短に話してもらってもいい?〉
「ふむ…。なぜあの場所に私がいたかと言うと、飛ばされた空間から出た先があの場所で管理人様を発見し、戦闘の可能性があった為EGOの準備をし向かいました。」
〈そっか、ありがとうね。〉
「問題ありません。」
「おっと、じゃあダンテ〜。私と鶴乃はコッチだからまた今度ね〜。」
〈うん、急に呼んでごめんね2人とも。〉
私達はロージャと鶴乃を送った後みかづき荘に戻った。そしていろはの意識が回復したのは翌日の朝だった。
「お、気がついたみたいだぞ。」
「バイタル、顔色、体温。すべて正常だ。」
「分かった。おいム・時、しばらくこの部屋の外にいろ。」
「分かった。」
〈うん、一応何が起きてもいいように待機はしておくから。〉
そうして私とムルソーはいろはと良秀を置いて部屋をあとにした。
「食欲はあるのか?」
「…はい。」
「俺が死んだこと、まだ気にしてんのか?」
「…はい。」
私は肯定の言葉を弱々しく吐くことしかできなかった。私の心を蝕む罪悪感はそう簡単には取れないから。私は結局、自分のために他人を犠牲にするような魔女だから。
「そういや、時・ヅ・能を言ってなかったな。」
「人格を被せたり、遠隔で囚人の皆さんを呼び出したりできるんですよね。」
「あぁ、それもそうだが、アイツのメ・能は時・回・囚・蘇だ。」
「囚人の蘇生?ですか?」
「そうだ。中々に性・アが早いな。まぁ、だから俺達は仮に死んでも生き返れるのさ。だからそんなに気・病だら俺・悲だぞ?」
「…ふふ、良秀さんの言葉で少し元気が出ました。」
「そうか。おいいろはリンゴ、食うか?」
「もらっても、いいですか?」
「あぁ、少し待て。」
そういうと良秀さんは持っていたリンゴを包丁を使って手品のように手際よく切っていった。
「あっ、これじゃ不・う・り、だな。」
「でも、ウサギに見えないこともないですよ。」
「そうか?ならいいが…前にもこんな話を誰かとしたな?誰だったか…。」
そういうと良秀さんは少し考えたような顔をしてもう一度私の方を見ました。
「ま、後でいいか。それ食ったら時・ヅ・やのとこに行ってこい。アイツラも心配してたぞ。」
「はい、わかりました。」
「じゃあな、あんまり自分を追い込むなよ。」
そう言って良秀さんは部屋を出ていきました。残ったのは私と少し不格好なウサギに見えるリンゴだけ。だけどこのリンゴはまるで私のようにも思えて、
少し不格好でもまだ大丈夫、みんな生きてるから…
そう応援されているような気がするんです。
「ごめんね、うい。こんなお姉ちゃんで。でもお姉ちゃん、まだ頑張るから!」
そう思って私はしばらくしたあと、時計さんとやちよさんのところに向かいました。
〈そいつらを許すなぁぁ!必ず混乱かぶち転がすまで叩きのめせぇ!〉
「ひぇ…、時計さん人が変わったみたいにカチカチ言ってます…。」
「まぁ、気持ちはわかるがな…。おっと、EGOは撃たせねぇぞ。」
「………。」
どうして私が怒りながらみんなに指揮を飛びしているかは少し時を遡って説明しなければならない。
いろはがやちよと私に体調の回復を伝えて1週間くらいしたあと、私たちはムルソーの言っていたワープ列車のような空間について調査していた。ういの手がかりにはならないかもしれないけれど何か見つかればいいな、と思い調査していたのだが…、
「そろそろ…くたばれ!」
「まったく、急に出てくるんだよな、大罪ってやつは…。」
「えぇ!?いつもこんな感じなんですか?都市の裏路地って場所は…。」
「え?あぁ、嫌々どっちかって言うと鏡ダンジョンだな。」
探しても探しても、出てくるのは大罪やら魔女の手下やら…。結局、手がかりらしいものは見当たらなかった。
「おい、いろは、時・ヅ、その手に持ってるのは何だよ?」
〈え?私が持ってるものって…、何かの手紙!?〉
私が気づかないうちに私といろはの手には謎の手紙が握られていた。
「ふむ…、豪華な便箋、シーリングスタンプ…。おそらくは何かの招待状かと思われます。管理人様。」
「招待状?私、パーティ用の服なんて持ってないし…。」
「な・な。多分う・魔のどっちかだろう。」
「…確かにあり得ますね。」
〈とりあえず書いてある場所に行ってみようか。〉
そうして私たちは招待状通りに行ってみるとある廃墟についた。
〈何ここ…。大きい屋敷?〉
「ワサビリング・ハイツのみてぇに人が住んでる感じはしないな。」
「ワザリング・ハイツだ。」
「お、悪いねムルソーさん。」
「おい、こ・見。」
〈どうしたの良秀?〉
良秀が指し示した先には大きな鏡があった。
「鏡?でしょうか?でも何ででしょう?見てるだけで引き込まれるような…。」
〈良秀!いろはを抑えて!〉
「おい!いろは、止まれ…」
良秀の制止もままならずいろはは鏡に吸い込まれるように入っていった。
〈何が…どうなってるんだ?〉
「おそらく、この屋敷自体が魔女の結界なのだと思われます。」
「ほう、じゃあ俺たちも鏡・突して、魔・本・叩。これが最適解じゃねぇか?」
「だろうな。まぁ管理人の旦那もいるし、仕事先のイシュメールさんやロージャさんも呼べるし、大丈夫だろ。」
囚人たちもやる気があるようなので私は囚人と共に鏡の中に入っていった。
「迷・い・発。」
「あ、良秀さん!」
鏡に入ってすぐいろはは見つかり、てててと良秀のもとに駆けつけてきた。
「異常はねぇのか?」
「はい、鏡に吸い込まれちゃってどうしようと思いましたけど皆さんと合流できて良かったです!」
「そうか。っと、この感じ、使い魔か?」
〈確かに、何かが迫ってきてるね。〉
私の言葉を聞いて囚人のみんなといろはは警戒を始めた。
「おい!誰かは知らないけどそこにいるんだろ!出てこいよ!」
そうグレゴールの呼びかけに対して私たちのいる部屋からは死角になっている場所から出てきたのは…
「………。」
「よ、良秀さん!?」
「ほぉ、変・嫉・大じゃなくて普・嫉・大もいるとはな。」
黒いモヤで覆われた良秀…私が嫌っている大罪ナンバー2である嫉妬大罪が現れた(ナンバー1はあの山みたいなやつ)。
「おっと…たくさんお出ましのようだな…、管理人の旦那、指示を…」
〈…せ。〉
「ん?なんて言ったんだ?管理人の旦那?」
〈ぶっ殺せ…。〉
「お、おいおいどうしたんだよ…」
〈一匹残らず根絶やしにしろ!鏡屈折鉄道でのお返しじゃあああ!〉
そうして現在に至る。
〈はぁはぁ、いつもなら、12人倒せば、終わりのはずなんだけど…。〉
「無・湧。」
「何かが不足しているようにも思える。」
「だな、何かギミックでもあるんじゃねぇか?」
〈そんなこと言われても…〉
「当たってください!」
〈あ、君主、混乱してない…。〉
「…、お疲れ様でした管理人様。時計を回す準備を。」
「チッ、セ・無・殺・方だ。アレは。」
「まぁ、また今度もあるさ、なぁ管理人の旦那…。」
「もしかして…私何かやっちゃいました?」
〈ううん、しきれてないからこうなっちゃった。〉
「…………!」
いろはが混乱まで持っていけなかった嫉妬大罪君主ホンルがEGO:汚血泣涙を発動した。
「あれ?何も起こってない?」
〈ううん、アレ見て、ほらホンルの身体に槍みたいな奴ぶっ刺さっちゃった。〉
「じゃあ、終わらせるぞ〜。」
いつもの話かのようにグレゴールが君主ホンルを殴り飛ばし、それにより致死ダメージを負った君主が汚血泣涙・終を発動した。
〈ちくしょー!覚えとけよ!必ずイサン連れてきてボコボコにしてやるぅ!〉
「管理人の旦那、嫉妬大罪相手にしてるとき人変わるよな。」
「う・しゃ・な。」
「うざいからしゃーない、ですか…。」
私たちは天から降り注ぐ赤い大きな槍を見て、貫かれることを覚悟した瞬間…、元の屋敷に戻っていた。
「あれ?私たち生きてる?」
「何だ?出血で発動ポシャったのか?」
「な・無。」
「あら!いろはちゃんに良秀ちゃん!それとメガネかけたももこと誰…?」
「あ、俺ももこじゃない、グレゴールだ。管理人の旦那の部下だよ。」
「ムルソーだ。」
「あ、みたまさん。」
私たちは調整屋、みたまにあった。どうやらここは鏡の魔女と呼ばれる魔女の結界らしく、鏡の中に入った者の姿形を似せた使い魔が襲ってきてそして限界寸前で気がつくとここに戻ってくることがあるらしい。見分け方は性格の違いだとか。
「じゃあ、ムルソーさんみたいな無表情で黒いモヤのかかった人たちが使い魔なんですか?」
「黒いモヤ?そんなの知らないわぁ。使い魔は姿だけは完璧よぉ。」
〈ってことは…〉
「新たな鏡屈折鉄道と考えるのが自然です。管理人様。」
〈どぉぉしてだよぉぉ!〉
「フッ、阿鼻叫喚。」
「何を言ってるかは分からないけど、絶望してるのだけは分かるわぁ。」
「時計さん、しっかりしてください!」
そうして私たちは今の戦力では鏡屈折鉄道(の中の君主ホンルの嫉妬大罪)には勝てないので一度出直すことにした。帰りに時間があったので良秀を帰りが少し遅れることをやちよに伝えるためみかづき荘に送り、せっかくだから参京区と呼ばれるところでういについての手がかりを調べて帰ることにした。
「ふぅ、結局何も手がかりは無しかぁ。」
〈まぁ、じっくりやっていこうよ。時間はあるわけだし。〉
「管理人の旦那の言うとおりだぜ。よく言うだろ時は金なりっだっけ?」
「それを言うなら急がば回れ、だ。それでは管理人様の言いたいことと逆になってしまう。」
「おっとそいつは失礼。」
「フフ、グレゴールさんって面白い人ですよね。」
「そうか?」
そんな話をしている時だった。
「お嬢さん、喉乾いてないかい?」
「えっと…どちら様ですか?」
「あぁ!これは申し訳ない、私はこの参京区で水売りをしているんだ。で、今日はその宣伝。タダで水を配ってるんだよ。」
「へぇ、この世もまだ捨てたもんじゃないな。」
〈だね、私は要らないけどみんなは飲んだら?〉
「私は必要ありません、管理人様。」
「俺は、コッチがあるからな。」
そう言ってグレゴールは自分の持っていた飲料を指さした。
「じゃあ、私だけいただいてもいいですか?」
「もちろんさ!さぁどうぞ。」
「ありがとございます。うく、うく、プハァ、え、とってもおいしいですよこれ!?」
「お〜、悪いねおっちゃん。私にも2杯くれよ、あっちでヒースがぶっ倒れててね。」
「ん?友達かい?いいとも!こぼさないようにね。」
私たちの来た方向とは反対側からのきた少女は2杯水をもらっていった。
〈待って!今の子、なんて言ってた!?〉
「お〜、悪いねおっちゃん。私にも2杯くれよ。」
〈その後!〉
「あっちでヒースがぶっ倒れててね。」
「おいおい、管理人の旦那、まさかそんなわけ…」
「おい杏子!テメェ人を足代わりに使っておいて顔面に水ぶっかけるとはどういう教育されたらそうなんだよぉ!」
「…、囚人ヒースクリフの可能性があります。管理人様。」
〈迎えに行こっか。〉
私達は水を飲んでいるいろはを置いて少女の来た道を追っていくと先ほどの少女と顔面が水浸しになった少女が喧嘩をしていた。
「お前が水が欲しいって言うから飲ませてやったんだろ?」
「テメェ…人が溺れかけても水を飲ませるのは飲ませるとは言わねぇんだよ!」
ギャイギャイと騒ぎながら喧嘩をしている二人を見て私は声を帰ることにした。
〈ヒースクリフ…何だよね?タオル、使う?〉
「あん!?オレになんの用だ…って時計ヅラ!?なんでここにいんだよ!?探したんだぞ!」
「アンタ、さっきの水売りのとこにいたやつじゃないか。な〜んだ、頭に時計つけた不審者かと思ったらヒースの知り合いかぁ。」
「時計ヅラ、ありがとよ、おかげで水浸しで気持ち悪かったのがなくなった。」
そうして私が長い黒髪をおろした少女の姿だが身体にたくさんの傷跡があり、rememberと書かれたバッドをもったヒースクリフとその知り合いである佐倉杏子と話をしている時だった。
「わーん!ついてこないでください〜!」
「待ちなさい!まどか!」
「あ!ダンテさん!助けてください!今ストーカーに追われてるんで…なんでいるんですか!?」
「あん?誰がテメェのストーカーだと?ちょうどいい、最近バッド素振りしかしてなかったたんだよなぁ。」
「え?ヒースクリフさん!?なんでほむらさんの姿になって…」
「見つけたわよ!まどか!」
「だから!まどかじゃないです〜!」
シンクレアはいつも面倒な女に絡まれてるなぁ。そう私は思っていた。
■■■■■・クローマー「ガタッ!」
デミアン「落ち着け(七望を添えて)」
ついにヒースクリフとシンクレアも合流です!
え?何があったって?まぁおいおい書きますよ…。
途中のダンテの大罪ランキングは作者の実体験です。異論は認める。あと六号線の君主ホンルはクソ。何でコッチが使うと微妙な汚血があんなに強くなるんだよ…。
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