愛と正義の名のもとにLCBが神浜にやってくる! 作:ゼロケン
心の中の良秀「…どう思う?」
作者「…い。…寂しい。」
追記:すみません、急遽お試しでアンケートを作ってみました。もし余裕があればご回答のほどお願いします。
あれからしばらくいろは達と一緒にキュゥべぇを探したが一向に見つからず、良秀の戦闘指南(と言うにはあまりにもスパルタだったけど。まぁ、蜘蛛の巣でのやり方を考えるとかなり優しい方なのだろう)をいろはに教えたのち解散した。私と良秀のその日の宿泊先は、神浜ミレナ座の廃墟部分での野営となった。幸い、きちんと住居登録されてるのか裏路地の夜は来なかった。(神浜が都市にあるって保証はないけど…)
〈まさかここで野営とはね…。〉
「まぁいいじゃねぇか。外で雑魚寝より、ここでのほうがまだマシさ。」
そんなことを話しつつ、良秀は眠りにつき、私は夜の番を続けていたらいつの間にか朝になっていた。今日は昼からいろはが神浜来るからそれまで私達は待機してそこからキュゥべぇの捜索を始めるという計画だ。
「おっ来たみたいだよ。お〜い、いろはちゃ〜ん。」
「すいません!待ちましたか?」
〈時間ピッタリだから問題ないよ。〉
駅の改札を通ってやってきたいろはに私は声をかけて再びキュゥべぇの捜索を始めた。
そして1時間しないうちに彼女と出会った。
「あなた…、私の言ったことを忘れたの?」
「お、絶・貧と会ったな。」
「絶、貧って何かしら?なんだかいい意味には聞こえないわね。」
「知りたいか?」
「わ〜!わ〜!ダメダメ!今やちよさん怒らせたらエライことになるって!」
「やちよさん、私どうしてもあのキュゥべぇに会わないといけないんです。だからお願いします、私が神浜にいるのを許してください!」
「…、なるほどあなたが調整を受けてるのはももこの入れ知恵ってことね。」
そう言うとやちよはすぐに魔法少女の姿に変化し、持っている槍をいろはに向けた。
「なら私が納得できるほどの実力を見せつけてみなさい!話はそれからよ!」
「えっ!そ、そんな…。」
いろはも魔法少女の姿に変化したが、その顔にはまだ不安が残っていた。
『やちよさん、古参なだけあってすごく強いから。調整を受けたばかりのいろはちゃんで太刀打ちできるかって聞かれると厳しいって答えるよ、私は。』
きっと昨日のももこの話が原因で不安が拭いきれないのだろう。
そこで声をかけたのは他でもない、良秀だった。
「心配すんな、いろは。昨日教えたこと通りやれば大丈夫さ。」
その声にはいつもの威圧感はなく、まるで母親が子を安心させるように背中をポンポンと叩いた。
「…!はい!良秀さん、ありがとうございます!」
「準備はできたようね、それじゃあ…行くわよ!」
そうしてやちよが槍を手に突っ込んで来たとき、
(まずは相手の攻撃を無力化する…。)
「なっ…!」
いろはも同時にやちよ向かい走り出し右手に持ったナイフでやちよの槍の向きを反らし、自身はやちよの懐にはいることに成功した。
『いいか、いろは。お前は相手と戦うとき、まず何・最・大だと考える?』
『えっと…、相手の攻撃よりも先にこっちの攻撃を命中させるために速く動く…とかですか?』
『ならそれを試しに俺にやってみろ。』
『えぇ!じゃ、じゃあ…えい!ってきゃ!』
『どうだ?相・速・動は確かに重要だがそれは相・同。つまりこれ以外に解法ががあるってことさ。』
それは昨日のこと、私は良秀によるいろはへの戦闘指南を見ていた。そこではいろはの根本的な戦闘への向き合い方戦闘を通してを直す、まさに良秀らしいやり方でいろはの戦闘技術を向上させていた。
『えっと…、じゃあどうしたらいいんですか?』
『簡単なことさ、お前の武器は何だ?言ってみろ。』
『えっと…、このクロスボウと…ナイフがあります。』
『そう、そのク・ボとナイフに答えがあんのさ。今度は俺が仕掛けるから俺の攻撃を弾くことに集中しろ、分かったな?』
『え…、あっ!はい!』
『じゃあ行くぞ、フッ!』
そうして先ほどと同じようにいろはに突っ込んで行った良秀だが、
『この攻撃を…ナイフで、弾く!』
今度はいろはによって攻撃が弾かれていた。
まさに今起きた、やちよの突撃をいなしたように。
『そいつがマッチだ。本当は時・ヅに聞くほうがいいんだが…コイツは囚人がいねぇと、無・カ・チ、だからな。』
『時計さんは無価値じゃないです!』
『ちげぇ、無限にカチコチしか言わねぇってことだ。』
そう、良秀は自分がいつもやっている戦闘方法でいろはを教育していたのだ。そしてその方法は昨日の戦闘を見た限り、やちよにとっては予想外だろう。
「この距離なら!」
いろはは、マッチ勝利によってやちよを一時的に無力化して至近距離から数発、クロスボウを撃ち込んだ。
「くっ、少しはやるみたいね…。だけどこれはどう?!はぁぁ!」
今度は突撃ではなく槍の召喚による連続投擲、さすがにこれは今のいろはではマッチを取るのは厳しいだろう…。でも良秀はこの言う時の対策もしていたはず…。
(相手の攻撃をいなせないときは…、避けることだけに集中する!)
そうしてやちよがいろはに向けて放ったたくさんの槍をいろはは落ち着いて1つずつ避けていった。
『基本的にはさっき教えたマッチで問題ないが…、相手の攻撃の強さによっては、マ・負、からの致命傷ってこともある…。な、時・ヅ。』
〈ごめんって!あのときは非常に有利だからいけると思ったんだよ…。〉
『そういうときはどうしたらいいんですか?良秀さん?』
『そういうときは、守りに徹しろ。仮に当たっても少しは負傷を抑えられるはずさ。お前の場合は装・薄、かわりに身軽だから回避がいいだろう。』
『回避…、相手の攻撃をできる限り避けるってことですね。』
『そうだ。今から俺が攻撃をする、しっかりと見て避けろよ!』
再び良秀が走り出していろはに向かって剣を振った。
『相手の攻撃を見て…避ける!できた!あいた!』
『一回避けても油・禁だ。だが初・上だ。とりあえずコイツがあれば絶・貧にも食らいつくくらいできるだろうさ。』
「私は…ここで負けていられないんです…。意地でもやちよさんに認めてもらって…、神浜であの子に会わないといけないんです!はぁぁぁぁ!」
いろはは再びやちよのもとに接近していった。だけどやちよは全く動いていない…、これはまさか!
〈だめだいろはさん!戻って!〉
「やぁぁあ!」
私が制止する前(出来てたかは分からないけど)にいろははやちよに向かってクロスボウを発射していた。しかも今回はさっきと違い一発だけだがしっかりと力が入っている。だけど、
「ぐっ…!中々の威力ね。でもまだまだよ!」
「なっ!?」
次の瞬間、いろははやちよの槍による反撃によって逆に大打撃を負っていた。
「ぐぅ…!」
「チッ、混乱状態…だな。」
後もう少しだったのに…。そう思っていた時だった。
「はぁ、分かったわ。あのキュゥべぇの何があなたをそうさせるのかは分からないけど、ここまで私を追い詰められたのだもの…。あなたがこの神浜にいるのは認めてあげる。」
スッ、と今までいろはに向けていた槍が降ろされやちよは倒れているいろはに手を伸ばした。
「私の名前は…、もう知ってるみたいね。あなたは?」
「私は、環いろはっていいます…。」
まだ戦闘の余波が残っているのか少しいろははヘトヘトだったが、
「そう、環さんね。よろしく。」
何とかやちよからの信頼?を勝ち得ることができたのだった。
「すごいすごい!すごいよいろはちゃん!まさか昨日調整を受けたばっかりのいろはちゃんがあそこまでやちよさんに立ち向かえてたなんて!」
「ももこ…。少し静かにしてもらえる?それにまだ私は環さんを完全には認めていないから。」
「え?それってどういう?」
「私が認める程度の実力を持っているのが一次試験、次に二次試験があるってこと。」
「そんなのってないと思うよ。やちよさん。」
「あら、そんなに魔法少女にあまくしてたらいつの間にか魔女にやられることだってあるんじゃない?」
「ぐっ!」
「それに二次試験と言っても簡単よ。昨日あなたと会った魔女の結界、覚えてるかしら?」
「えっ?あっはい!」
「なら大丈夫ね。それで二次試験の内容は、あなたの力で、あの結界の魔女を倒すことよ。期限は私があのキュゥべぇを仕留めるまで。分かった?」
「キュゥべぇを倒すんですか?!」
「えぇ、まぁあなたがそれより先に魔女を倒すことができたら倒さないけど。」
〈あの…、話に割り込んで悪いけど、それって私たちも参加してもいいかな?〉
「時・ヅが自分も入ってもいいかだってよ。」
「あら?あなたも腕に自信があるの?なら1次試験を受けてみる?」
「ほう、そいつは面白そうだな。」
〈えっと…、私は頭が時計なだけの普通の人間だから良秀が代わりに受けてもいいかな?それと二次試験はいろはさんと一緒に受けたいんだ。〉
そう良秀を通して説明すると、
「…、はぁ、分かったわ。認めてあげる。だけどその代わりにももこにはここであなた達とは離れてもらうわよ?」
「えぇ!?なんでさ!?」
「あなたねぇ、新人が見てて不安なのは分かるけどあなたのチームの魔法少女ほっぽり出してここにずっといる気?」
「あ〜、あはは〜。そうだね〜。ごめんいろはちゃん、ダンテさん、あとよろしくぅ!」
そう言ってももこは急いでどこかに行ってしまった。
「嵐・去。不思議なやつだな。」
〈まぁでもいい人なんだろうね。〉
「…、そうだな。」
そうして私と良秀、いろはは、やちよからの二次試験を受けるために昨日の魔女の結界を探し始めた。
【オマケ】良秀の1次試験
時系列的には魔女の結界を出てすぐで、ダンテやいろはとは会わず、良秀とやちよの二人で脱出したifルートとなっています。
えっ?ダンテといろは?まだ道に迷ってて、小さいキュゥべぇに呆れられてるんじゃないっすかね?(すっとぼけ)
「さて、じゃあ始めてもいいわね、良秀?」
「あぁ、問題ねぇ。」
俺はコイツとの一騎打ちという試験を受けることになった。
どうやらコイツは俺が神浜にいるのを嫌がってるみてぇだ。
それとは別にあの芸術を鑑賞するなら私に勝ってからにしろと言われてこうなっちまった。
「なら行くわよ!はぁ!」
(まぁ、中・上ってとこか。)
俺はふと蜘蛛の巣にいた頃を思い出していた。滅多切りにされた記憶の中には目の前のやちよのように槍の使い方を教えた外部講師もいた気がする。だがそいつとは違いやちよは我流に応用を利かせたあまり見ない槍筋で俺に向かって槍を振ってきた。
俺は相手が向けてきた槍に向かって剣を振った。鈍い金属同士のぶつかった音とともにやちよを半歩後ろによろめいていた。
「どうした?そっちがこないならこっちからいくぞ!」
「くっ!」
俺は剣を振って相手に当てた。感触的にうまく受け身を取ってみてぇだな。
「チッ、上手くはいらなかったか。」
「長年魔法少女やってるもの。あなたみたいな人とやり合うのも初めてじゃないのよ!」
次は槍を多数召喚してるみたいだな。一気に放つわけではなさそうだ。だが一度回避に失敗して当たればその後も連続で当たるだろうな…、なら、
「さっきと同じで大丈夫かしら!」
「当然だ。」
俺は相手が放とうとした槍を1つ、また1つと打ち落とし、最後の1本のも打ち落とした。
「くっ…、」
「今度はこ・番だ!受け止めきれるかな!」
そして俺はアレを解放した。
『いつも…見守っていたのさ。』
「なっ蜘蛛の糸?!一体どこから…!」
相手が困惑している間に俺はすぐさまこの剣を相手の鎧に当てるように斬りつけた。
「ぐっ!」
ドサッ!と言う音が後ろから聞こえた。どうやら蜘蛛の糸から解放されたやちよが落ちたようだ。
「これで合格か?絶・貧?」
「はぁ、えぇ合格よ…。まさか魔法少女でもない人間にここまでやられるとはね…。」
そうして俺は試験に合格し、やちよからこの街にいるのを認められた。
「あぁ、そうだ、この辺に泊まれる場所はあるか?マジ切な奴らと離れ離れで泊・場がねぇんだ。」
「ならうちに、みかづき荘に来る?まだ部屋は余ってるししばらくは泊まっていても大丈夫よ。家事なんかは交代でしてもらうけど。」
「あぁ、そりゃいいな。」
「なら私についてきて。案内してあげる。」
そうして俺はやちよに案内されてみかづき荘に行くことにした。
「そういえば、さっき私のこと絶、貧とか言ってたわね。あれどういう意味かしら。」
「絶望的に貧乳、または絶壁貧乳だ。」
そういうと、やちよの顔はみるみる真っ赤になってついには魔法少女の姿で槍を振り回しながら俺を追いかけてきた。
「私の気にしてることをあだ名にして省略するとは言い度胸ねぇ!」
なんだ、胸がないこと気にしてたのか。
そうして俺はやちよに追いかけ回されながらもみかづき荘へ行くことになった。
やちよさんは、周りと比べてペチャっとしてるところ少し気にしてたら個人的にすごく嬉しい。
なんだか今日は筆が乗っていつも以上に長くなりました。
感想、お気に入り、評価がすごく励みになるのでぜひよろしくお願いします。
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