ユニゾンと横恋慕   作:不定音高ふたつ

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【登場人物】

♪ 小夜:星山小夜(ほしやま・さよ)。高校1年生。軽音楽部で、エレキギター担当。タクの幼馴染で、タクに片思い。

♪ タク:水野拓(みずの・たく)。高校1年生。小夜の幼馴染。軽音楽部でドラムス担当。メイに恋を始める。

♪ メイ:久米郁葉(くめ・いくは)。高校2年生。軽音楽部の先輩。エレキベース担当。恋人がいるらしい。

♪ ショージ:東海林ショージ(しょうじ・ショージ)。高校1年生。軽音楽部でキーボード担当。現実の恋に、ファンタジーを持ち込みたい。

♪ ヤッ子:牧靖子(まき・やすこ)。軽音楽部の顧問であり、タクが町内のイベントで合奏する大人。渦中でうろたえている者を、外側の落ち着いた場所から俯瞰する。


♪ 今話の音楽用語は、このページを下にスクロールした「後書き」に記しました。





[第五話] 道化の兆し

[第五話] 道化の兆し

 

 

 

 文化祭用の曲を決める時、サンプル曲の中には、ライブでのメンバー紹介をする曲があった。

 

 タクの案で、メンバー紹介をオリジナル曲で行うことになった。タクの役目は、曲を盛り上げる構成を考えること。バランス良く、曲の流れがドラマチックになるように。

 

 それぞれのソロがあるが、タクとメイはユニゾンとなる。これは、サンプル曲が効果的だったので、流用した。

 

 ユニゾンの練習は、最初は楽譜に書いていたが、「机上の空論の楽譜」を実際に演奏しているうち、楽譜に反映という手間も省き、二人のアドリブが多くなった。

 

 ユニゾンだけでなく、呼応(コール・アンド・レスポンス)や掛け合いもアドリブし、気分次第でいつまでも続く。

 

 ショージは、タクとメイのアドリブが始まると、わざとらしく休憩の椅子で漫画を読む。これは、客を喜ばせるパフォーマンスで、ショージの案にメイが賛同した。

 

 アドリブの終わりは、タクがバスドラで拍子を取り、単調な拍にショージが両腕を上げて、手拍子する。こうすると、客もショージに合わせて手拍子する。

 

 手持ち無沙汰の小夜に、メイが提案。

 

「小夜ちゃんは、低音のチョーキングや、グリッサンドはできる?」

 

 小夜は、不機嫌を隠さず、答える。

 

「あ、はい、できます」

 

「そしたらさ、拍も調律も無視した、こんな弾き方はできる?」

 

 メイが、ベースで手本を演奏する。

 

「はい、できます」

 

「タクが、バスドラの拍を刻んだら、その演奏で、入って来てよ」

 

 タクが賛同する。

 

「それ、いいな。小夜がそうやったら、お客さんは、「さあ面白くなるぞ」「何が始まるんだろう」「いよいよだな」なんて感じるから、盛り上がる。普通の演奏では使わない技術だから、「そんなこともできるんだ!」って喜ばれる」

 

「うん……、わかった」

 

「いつまでも続けていいから。ハーモニクスしながら、チョーキングしたりな。小夜ならできるはずだ」

 

「ハーモニクスと、チョーキング?」

 

「小夜は、クラシックギターでやっていただろう。右手で十二フレット目を触りながらハーモニクスを弾く。左手で一フレット目を押さえて、右手で十三フレット目でハーモニクス。それで、チョーキングもするんだ」

 

「うん……、わかった。でも、それってエレキギターなら、やりにくいよ。クラシックギターよりも、弦とボディの隙間が狭いから」

 

 タクが残念そうな表情をしたので、小夜が代案を出す。

 

「あ、だったら、これはどう? ヤッ子先生に教えてもらったワザ」

 

 ピックを持った右手で弦を弾く時、小指側の手の肉で弦の端を少し触る。ミュート奏法だが、手の肉はすぐに弦から離す。

 

 ハーモニクスではないので、左手は十二フレット目の付近の、どこでもいい。右手の弾き方を工夫して、ハーモニクスっぽい音色になる。

 

 メイが褒める。

 

「小夜ちゃん、さすがっ。ハーモニクスに聞こえるよ」

 

 小夜は、タクから演奏を期待されたことは嬉しいが、ユニゾンを見せられているので、喜びは萎んでいる。メイから褒められることも、素直に喜べない。

 

 ショージも、案を出す。

 

「星山さんが、そのアドリブを好きなだけしているうちは、僕がみんなと手拍子をするよ。星山さんがコードをエイト・ビートで刻んだら、僕がグリッサンドで加入する」

 

 タクとメイも賛同する。

 

「おおっ、それ、いい! ショージも、いい構成をするなあ」

 

「そこで、Cメロにつなげれば、いいね」

 

 

 

● ●

 

 

 

 これで、何度目なのか、ショージの歌詞の議論。

 

 小夜は、歌詞の「恋は罪」に、納得できない。

 

「これは、夏目漱石の『こころ』からの引用なんだ。登場人物の先生が、若い学生、あ、若い書生だ、書生に「恋は罪悪ですよ」と言ったんだ」

 

「だから、何なの?」

 

 夏目漱石だから、許されるとでも思っているのか。小夜の機嫌は直らない。

 

「恋が罪だというのは、恋を最優先し、それ以外を差し置くから」

 

「それは、あんたが、いつもいつも、エロいことばかり、考えて、いるから、でしょ!」

 

 小夜は、句点の度に、ショージを強く指さす。

 

 小夜にとって、タクとの恋が成就することは、何よりも大切。下手ではあっても、愚鈍であっても、何とかしたい。

 

 夏目漱石の話を出すことで、ショージは、成長段階で見栄っ張りなのが明らかになった。

 

 

 

● ●

 

 

 

 小夜とタクが登校する電車は、いつもの時刻、いつもの車両、いつもの乗降口。特に、相手を待つことも無く、相手が来なくても心配しない。

 

 小夜とタクが下校する電車は、いつものように、別々。

 

 幼馴染であることは、諸刃の剣。一緒にいるだけで生き続ける糧になるのが小夜。タクにとっては、一緒にいることに価値があるのだろうか。

 

 昨夜のテレビの話もしない。相手を喜ばせる新しい情報も無い。

 

 登校の時に一緒に電車に乗るのは、痴漢対策だと、タクが申し出てくれた。

 

 帰宅時は混雑していないので、待ち合わせることはない。

 

 

 

 タクが近付いて来た。帰宅の電車、小夜がギターを脚で支えて座っているのを、隣の車両から見付けて、わざわざ移動して来た。

 

「なんだ、こんな所にいたんだ」

 

 イヤホンで耳を塞いでいた小夜は、タクのズボンと靴に気付き、顔を上げた。急いでイヤホンを外した。

 

「あ、タクちゃんも、この電車だったんだ」

 

 タクはそっと隣に座った。

 

 しばらく無言。

 

「爪、伸ばしていないんだな」

 

「当たり前でしょ。エレキギターだよ。クラシックギターじゃないんだから、自前の爪は切ったよ」

 

「しばらくの間、両方を弾いていただろう」

 

「うん。いきなり、弾きなれたクラシックギターをやめるのは、気持ちの区切りができなくて」

 

 また、しばらく無言。

 

 そういえば、小学生の頃、小夜の爪が割れたせいで、事故が起きた。その時、タクが助けてくれたんだ。

 

 下車して、並んで歩いていると、タクが突然、コンビニに誘った。

 

「買い食いしようぜ」

 

「いいけど、どうしたの? 急に」

 

「ポテチとコーラを、小夜と一緒に食いたくなってな」

 

 意味不明ながら、コンビニに寄り、近くの公園のベンチで食べた。プチデートのような気分。

 

「今日が卒業式だな」

 

「ん? 卒業式? 何の?」

 

「小夜が爪を切った日」

 

 クラシックギターをやめて、爪を切った日。小夜は、日付なんて覚えていなかった。

 

「まっ、卒業っていっても、永遠に終わるんじゃなく、また爪を伸ばしたら、いつでも弾けるけど」

 

「そうだね」

 

 嬉しくなった。やっぱり、ただの幼馴染ではなく、気にしてくれてるんだ。

 

「あたしも、クラシックギターをやめたつもりじゃないよ。できることの全部はできないってこと」

 

 タクは微笑んでいる。

 

「どっちも好きだし、だから、迷うんだよね。エレキギターに誘ってくれて、ありがと」

 

 大きな口でポテチを食べて、タクに笑顔を見せた。

 

「好きなことが多いって、幸せだな。俺は、幸せそうに何かを食べる小夜を見るのが好きなんだ」

 

「えっ」

 

「メシもお菓子も、笑って食べるもんだ。ショージのこともそうだけど、泣きながら何かを食べるなら……」

 

 指をなめていた小夜は、驚いてタクに振り返る。

 

「あたしもっ、タクちゃんのために」

 

「俺のために?」

 

「何かを食べる時、笑えるように」

 

 タクは唇を閉じてにっこりし、親指を立てて「Good」を見せた。

 

 

 

● ●

 

 

 

 高校の軽音楽部が、学校外で集まることになった。文化祭の衣装用小物を買うため。舞台装置での演出ができないので、せめて衣装で目立とうということ。

 

 家を出る前の小夜は、気合を入れている。できるだけタクに余計に接触しよう。そうすることで、ショージから言い寄られることを断る気持ちを示すため。

 

 問題は、メイがタクに、どのように接するか。メイに負けないためには、どうするか、それを考えながら身支度した。

 

 この日のために、新しい服を買った。まだ暑い季節。華美にならないようなワンピースを選んだ。薄く化粧をするだけで、新しい服だから、タクは喜ぶだろう。

 

「(変な隙間から、ショージにブラジャーを覗き見されないように、しないとね)」

 

 昨日から、鏡の前で笑顔の練習。今日も笑顔の練習。

 

 姿見(大きな鏡)の前で、姿勢の確認。

 

「(歩く時は後ろで手を組んで、少し顎を上げると、胸が強調されるんだよね)」

 

「(ワンピースでも、夏用で丈が短いから、綺麗に広げるには、上半身、下半身の順に、さっと回るのがいいんだよね)」

 

「(靴下は、やっぱり紺にしようかな。いや、白のままでいいか。薄いピンクの刺繍があるヤツにしようか)」

 

「ああーん、時間が無い」

 

「(変に走って、汗をかいたらまずい)」

 

 まずは、駅で小夜とタクが待ち合わせる。この後、電車で移動して、四人で現地集合。

 

 タクは、小夜を見ても、特に驚かない。

 

 小夜「今日は、ちょっとオシャレしちゃった」

 

 タク「ショージのためか?」

 

 小夜「違う! タクちゃんのため!」

 

 小夜が、タクに手を繋ごうと提案するが、タクは鼻で笑う。

 

「デートでもなく、遊びに行くんじゃないし。部活なんだぞ。見られたら困る」

 

「いいじゃないのぉ。仲良しの幼馴染なんだからさっ」

 

 小夜には、タクの「見られたら困る」の意味が、「恥ずかしい」なのか「メイが誤解する」なのか、判断できない。

 

 四人の待ち合わせ場所には、もうメイとショージが着いていた。ショージは、メイに阿るような(おもねるような)仕草。メイは、ショージを無視はしていないが、事務的な応対。

 

 小夜は、服選びに「華美ではない」「さり気ない模様がある」「女の子として、魅力的」を心掛けた。

 

 しかし、メイはもっとシンプルだった。いつもの制服のワイシャツに似た、少し大きめの無地のカジュアルシャツの裾を、スリムな白パンツ(デニム)に入れている。真っ黒のスニーカーは、紐も黒。

 

 いつもと違うのは、髪型だけ。ボブヘアー(襟に掛からない程度の短髪)の、左側だけ上げてピン留めし、透明なピアスは小さいが揺れている。

 

 小夜にとって、メイは美人ではないと思うが、決してライバルに対する意地悪ではない評価。しかし、メイの、片脚に重心を偏らせ、両足の爪先を広げた立ち方は、女の小夜から見ても格好いい。

 

 メイのその姿は「あらゆる困難を、自力で乗り越えた女」ではない。「不遇なこともあり、自分にとって不可能なこともあるが、それを認識しながら、身の丈にあった努力と結果に、満足ではないが納得」に感じられた。

 

 メイのファッションに、少なからず憧れを持った小夜が、メイに、まず「素敵な着こなしですね」と言った。

 

 メイは、左耳のピアスを、指先で揺らしながら「彼氏にはなれない、大学生が、色々と教えてくれたの」と答えた。

 

 季節の割には、生地の厚いシャツだ。服飾に注目した小夜だけが気付いた。ブラジャーは、肌と似た色だ。透けていることが、気付かれにくい。メイが白と黒以外を用いている、唯一のアイテム。

 

 四人で、広い生活雑貨店を散策しながら、いつの間にか小夜とメイが並んで歩く状態になった。

 

 小夜は、メイに尋ねる。

 

「いつから、タクちゃんを好きになったんですか?」

 

「夏の練習の時。あたしが意地悪で、ユニゾンを長引かせたら、水野君がバテたでしょ」

 

「はい。テンポが乱れて、次にどれを叩くのか迷った後、止まりましたね」

 

「そう、その時。上を向いて、両腕は垂れ下がって、「ああーっ、もう、ダメだぁ」って言った」

 

「タクちゃんが、あんなに頑張るなんて、初めて見ました」

 

「その時だよ。がむしゃらで、自分の限界を知らないふりをして、結局は倒れちゃう。あたしの前で、見栄っ張りで、手加減しないのに、正直に弱音も吐ける」

 

 小夜は、メイの「あたしの前で」に、反応する。

 

「いたいけで健気(けなげ)よねー。たった一学年の先輩として、水野君がかわいくて」

 

「弟のように、ですか?」

 

「その時までは、弟のようにって、思っていたけど、上から「護りたい」じゃなくなった。一緒にユニゾンして、一緒に何かをする。自分でシニカルな逃げもしない。楽しむことに手抜きをしない」

 

「一緒に、ユニゾン、……ですか……」

 

 ここまでの小夜とメイの会話は、タクとショージには、聞こえていない。

 

 タクが面白いアイテムを見付けた。また四人で会話。

 

 買い物が終わり、帰路の前に、トイレ。トイレには小夜とメイだけで、他の人はいない。

 

 二人で並んで手を洗い、化粧を整える。

 

「メイ先輩。あたし、やっぱり、タクちゃんが好きです」

 

「それって、クラシックギターからエレキギターに誘ってくれた、お礼?」

 

「いいえ、タクちゃんが、いなくなることが、考えられないからです」

 

「ふーん。でも、あたしと水野君は、きっと相思相愛だよ」

 

「そんなこと、わかってます!」

 

 そう、小夜は知っている。メイからはタクを好きであることを、タクからはメイを好きであることを。

 

「でも……あたしの生活に、タクちゃんがいるのが、当たり前なんです」

 

「水野君とあたしは、今は部活仲間でしかないけど、そんな「閉じた世界」からは、いつでも簡単に出られるよ」

 

「そう、ですね。簡単でしょうね」

 

「あたしと水野君のユニゾンに、小夜ちゃんが割り込むと……」

 

 メイは小夜の耳に口を近付けるが、目は鏡越しに小夜を見て、小声で言う。

 

「……横恋慕になっちゃうよ」

 

 この「横恋慕になっちゃうよ」は、映像化(実写でも、アニメでも)の際は、環境音が消えて、メイの声のパン(ステレオ効果)は、広がりを持ちながら、小夜の耳の方に少しだけ寄る(寄り過ぎない)。

 

 小夜の右耳に言うなら、少しだけ右側から聞こえるようにする。

 

 メイは、トイレから出る。

 

 小夜はその場で、どうしようもなく口角が下がり、洗面台につかまって、しゃがむ。

 

 声を出さずに泣いた。目を強く閉じて、口を大きく開けて、声を出さずに泣いた。

 

 床に尻を付き、泣いた。

 

 

 

● ●

 





次回は …… [第六話] 少し早い告白

♪ 今話の音楽用語


グリッサンド:メイが説明
ピアノは鍵盤を上から押すよね。でも、たくさんの鍵盤を縦断するように、「ダララララ……」と上がったり、逆に下がったりするのを、見たことはないかい? ハープでは、美しく聞こえるよね。
これが、グリッサンドだよ。
ギターでもできるっ、ベースでもできるっ。弦を左手で押さえるけど、押さえる場所を高い音の方に滑らせたり、逆に低い方に滑らせたりする。これもグリッサンドだよ。
滑らせるスピードは、ゆっくりだったり、速かったりで、雰囲気が違う。
ギターでは、乾電池に似た形の「スライドバー」を使って、グリッサンドをすることもあるんだ。スライドバーを使わないと「ダラララ……」で、使うと「ドヤィーン」って感じになる。
チョーキングとグリッサンドを、同時にしたら、わざと調律を外した感じにもできるよ。

チョーキング:小夜が説明
エレキギターの面白い演奏方法です。「キュィーン」や、細かく「ウィンウィン……」と聞こえるようにします。
方法は簡単。弦を押さえた左手で、弦を押さえたまま、真っ直ぐな「一」の字の弦が「へ」の字になるように曲げます。弦をくねくねさせるんですね。こうすると、弦の張りが強くなり、少し高い音が出ます。
エレキギター以外でもできますが、使う頻度はエレキギターよりも少ないようです。
ヤッ子先生のアドバイスの「泣き」の表現もできますし、他には「突き進めー!」といった表現にも使えるんですよ。

ユニゾン:ショージが説明
簡単に言えば、「同じことを、一緒に」ってことさ。口で歌いながら、歌と一緒に机を「コッココ……」と叩くのもユニゾンしていることになる。
タクがドラムスを、メイ先輩がベースを、同じに「ダダダ、ダダッダ」と鳴らすのも、ユニゾンさ。タイミングがぴったり合うと気持ちいい。
同時ではなく、直後に真似するのは「コール・アンド・レスポンス」で、これも気持ちいい。

コール・アンド・レスポンス:ショージが説明
童謡の『森のくまさん』『こぶたぬきつねこ』のように、同じことを直後に真似することさ。
コール・アンド・レスポンスと掛け合いは、似ているから、同じ意味で使うこともあるよ。
ステージから「元気かーい!」と呼び掛け、客席から「はーい!」と答えると、掛け合いになるんだ。でも、この掛け合いもコール・アンド・レスポンスと言うことはある。
掛け合いは、演奏なら、ドラムスが「ダダッダ」として、続けてベースが「ボゥンボ」とかのセット。よく似た掛け合いが二セット以上になると、「ああ、掛け合いだ」って、印象的になるな。

ハーモニクス:メイが説明
弦楽器の演奏方法のひとつだよ。
ギターでは、左手で弦を「押さえる」のが普通の弾き方だよね。弦を軽く触るのは、普通は「鳴っている音を止める」ことになるよね。でも、「軽く触って弾く」っていう、特別な弾き方もあるよ。
弦の長さの二分の一の箇所を、そっと触って弾いたら、弦が「8」の字で振動する。面白いよね。
弦の長さの三分の一の箇所や、四分の一の箇所を、そっと触って弾いたら、「8」の字が細かなネジネジのように振動する。
いつもと違う音色だから、効果的に使いたいね。

アポヤンド:タクが説明
クラシックギターの演奏方法のひとつだ。
クラシックギターでは、自分の爪を伸ばして、爪で弦を弾くよね。実は、弾き方は三種類もあるんだ。
爪の背で弦を弾くのが一種類、指の肉と爪の間に弦を入れた状態から弾く方法が二種類、合わせて三種類の弾き方がある。小夜は、これをを使い分けることができるんだ。
爪を引っかけて、引っ張るように弾くのが「アルアイレ」で、普通にギターを弾くのを想像すると、これになる。
爪を引っかけて、弦を押しながら、爪をずらして弾くのが「アポヤンド」だ。弦を押すから、鳴らした瞬間に、隣の弦に指が着地するんだ。
「え? 隣の弦を邪魔するの?」と、不思議に思うよね。だから、使える場面は限定的だけど、それ以上の効果があるということだね。

バスドラ:メイが説明
ドラムスは、大きさの違う太鼓、各種シンバルがセットになっているよね。その中で、最も低い音が鳴る、大きな太鼓がバスドラだ。
正面から見て目立つから、ここに何かを書いたり飾るのも、かっこいいよね。
足でバスドラを蹴ることはない。ペダルを踏んで演奏するけど、「キックドラム」と呼ぶこともあるんだ。

スネア(スネアドラム):メイが説明
ドラムスは、大きさの違う太鼓、各種シンバルがセットになっているよね。その中で、鋭い音が鳴る太鼓が、スネアドラムだ。
「ドラムロール」といって、「発表します! ……………………」と待っている間に「ドロロロロロ……」と鳴るのは、これを使う。わくわくするね。
スネアドラムと似ていて、少し低い音の「タム」と鳴るのは「タムタム」で、これらを合わせて、ドラムスでは多彩な演奏ができるんだね。


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