刃衛が振り下ろした刃で鮮血が舞った……しかしそれは美琴達の血ではなかった
「ぐっ……!」
美琴とカナを守るために千鶴が庇ったのだ
「千鶴さん…!」
「そ、そんな…!」
自分達が守るはずが逆に守られてしまい、2人の心は悔しさでいっぱいだった。一方の刃衛は傷を負った千鶴の様子を見て一瞬呆けるがニヤリと不気味に感心する様な表情を見せた
「ほう、なるほど……そういえば忘れていたぞ。お前がそういう
「え?」と美琴とカナは刃衛の言葉の意味が分からなかったが千鶴の傷口をよく見ると血は出ていたのに傷口そのものがすでに塞がっているのだ
「千鶴さん…傷が」
「どういうこと…?まさか、
カナと美琴が疑問を呟くが千鶴は答えず、代わりに刃衛が答えた
「何だ…雪村は話してないのか?自分が
「っ!!」
刃衛にそう言われると千鶴は唇を強く噛み締め、口の端から一筋の血が流れた
「千鶴さんが、鬼…?」
「で、でたらめよ!大体なんで傷の治りが早いだけで鬼になるのよ!」
美琴の叫びが気に入らなかったのか刃衛は溜息を吐きながら説明を始めた
「はぁ…何も分かってないな小娘…この世にはな、お前が知らないことが腐るほどあるんだよ。そもそも雪村家とは…」
「動くな!」
「「「!!!」」」
「ん~~?」
突然威厳のある男性の声が響き、千鶴たちはその声に反応し、刃衛は気だるそうに振り向いた。十数人の重装備した部隊が刃衛を包囲したのだ。そしてその隊長の男は刃衛に投降する様宣告する
「
「ほう?この街の治安部隊か…どれ、どの程度の実力があるのか試してみようか」
そう言うと刃衛は刀を構え、一気に
「だめ…だめだよ……みんな……みんな逃げてーーーー!!!」
千鶴の悲鳴が響くが次の瞬間に響いたのは…
「ぐぁあ!!」
「ぎゃああっ!!」
「うふふふはははははははは!!」
「くっ…!A班とB班は少女たちの保護を最優先に!C班!D班は彼らの護衛をしつつ、退路を確保!残りは俺と共にヤツを叩くぞ!!」
「「「「「はっ!!!」」」」」
隊長の指示で隊員たちが行動を取ろうとした次の瞬間…!
「
「「「「「っ!!!」」」」」
「な、何だこれは!?」
「からだが…」
「うごかない…!」
そして刃衛は不気味な笑みを浮かべたまま一歩ずつ彼らに向かって歩いてきた
「逃げたら駄目だな。一度
「あ、ああ…」
「うああ…」
「ひいい…っ」
「我々は
その言葉を聴いた瞬間、刃衛は珍しいものを見たような表情でわざとこう答えた
「ほう、奇遇だな。俺もかつて"新選組”という治安部隊に身を置いていた」
「………は?」
隊長は目の前の男が言った言葉の意味がわからなかった。もちろん新選組は知っている。しかしそれは100年以上前に存在した部隊名だ…それなのにこの男は『"新選組”に身を置いていた』と言った。つまりそれはこの男は幕末の…しかも新選組の人間だと?そんなまさか……
「な、何を言って…」
「まぁこんな事を言った所で、これから死ぬアンタには関係ないな。うふふ…」
刃衛は笑みを浮かべながら掌に差し込んだ刀身を振り上げ
「ま、まさか…」
「うふふ……死ーね」
隊長は自分の運命を察し、逃げようとするが体は全く動かず、刃衛の刀が振り下ろされそして…
「ぎゃあああああああああああっ!!!」
隊長の断末魔が千鶴たちの耳に響いた。美琴とカナは目の前の光景を理解できなかった…いや、したくなかった。十数人いた
そしてカナはある“事件"を思い出した。自分がまだ浮世絵町にいた頃、こんな“
---聞ケ、人間ドモ…---
---近ク、コノ
---●● ●●●ヲ、殺セ!---
---コノ
---助カリタクバ、奴ヲ殺セ!---
---●● ●●●ヲ、殺セ!---
---殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!殺セ!---
その当時、カナが想いを寄せる少年が率いる組と敵対する組織の抗争…その敵対組織の裏工作……
そしてカナの心にある変化が生じた。もう守られてばかりは嫌だ 彼のことを守りたい 彼の力になりたい 彼を支えたい 彼の隣に…立ちたい!
そんなカナの想いが神様に届いたのか誰にもわからないが、家長カナは超能力者として能力を覚醒した。こうしてカナは自身の能力を更に高めるために単身、学園都市に行く事を決意したのだ。その時はカナの両親、クラスメイト、部活の仲間たち、カナが世話になった多くの人々が見送りにきたのだ。勿論思い人の少年も…
だがらカナは涙を流しながら少年とある約束を交わした
『わたし、頑張るから…●●●君の隣を立てる様に強くなって帰って来るから!』
すると少年は面食らった顔をするがすぐに優しい笑顔になり、こう答えた
『わかった…それじゃあ僕もカナちゃんと一緒に強くなるよ。男として女の子に守られるわけにはいかないからね』
と少年は笑い、カナも笑った。そして二人は約束したのだ、絶対に共に戦えるくらい強くなってまた会おうと……
そしてカナの意識が現実に戻り、改めて現状を見た。
『これは極度に極めた殺気を相手に叩き込む事で相手を不動の金縛りにする。まぁなんだ…わかりやすく言えば今のお前たちは…』
『“蛇に睨まれた蛙”というヤツだ』
その言葉でカナはある仮説が浮かんだ。
彼の言葉を借りるなら、つまりこれは“畏れのぶつけ合い”!だったら…!!
「
カナの腹の底からの咆哮と念動力の嵐で刃衛の“心の一方”を強制的に解除したのだ。流石の刃衛もまさか自分の術が解かれるとは思わなかったようで意外そうな顔を出した
「まさか“心の一方”をこんな小娘に解かれるとわな。何故解けた?」
刃衛の質問にカナはこう答えた
「アンタの言葉を思い出しただけよ。アンタの術は簡単に言えば“気合勝負”……アンタの殺気に負けなければ解けるじゃないかと試しただけよ」
カナの意外な答えに刃衛は一瞬ポカンと呆けるが面白いものを見つけた様な顔で笑い出した
「うふふ、成程…で?その後はどうするつもりだ?」
「勿論……」
カナがそう呟くと両手に力を集中させ、何時でも攻撃できる態勢を取った。彼女は戦う覚悟を決めたのだ。
「アンタを倒す!!」
それを見た刃衛は何の気まぐれか彼女に対し、戦闘態勢をとった
「いいだろう……まだ副長はここに来ない。それまでの遊び相手になってやる」
そう言うと刃衛は両手に差し込んだ刀を構え…一言呟いた
「では殺るか…」
その瞬間刃衛は高く
「
カナが出した盾で防がれた刃衛は“ほう…”と感心したように呟いた。そしてカナも受け止めるだけでは終わらなかった
「
反撃としてカナの見えない弾丸が刃衛を襲うが彼は悉くかわし、迫る弾丸を切り裂いた。カナも刃衛の刃を何とか避けるがカナは既に気づいていた。
刃衛は明らかに手を抜いている…つまり舐められている。暇潰しの遊び相手としか見られていない。
だがそれでいい…自分の力で
そう考えたカナが再び戦闘態勢に入るがその時彼女の手首を掴む者がいた
「え?」
掴んだのは美琴だった。その後ろに千鶴もいた
「カナ…アンタだけ良いカッコはさせないわよ?」
「私だって、自分の身くらい守れます」
「美琴ちゃん、千鶴さん…どうして」
「この金縛りが解けたかって?カナの言葉でピンと来たのよ。非科学的だけど、私も気合で何とか解けたってわけ…」
「私は元々掛けられてなかったから」
「ははは、なるほど……」
美琴と千鶴の説明にカナは苦笑するが、気を取り直して刃衛を警戒する
「美琴ちゃん、千鶴さん、戦闘は?」
「私は
「私は小太刀の小通連はあるから何とかできるしそれに…私は化け物だから…傷はすぐに治るし…」
「「千鶴さん…」」
千鶴が“化け物”という単語を漏らした瞬間、表情が暗くなり、それを美琴とカナは見逃さなかった。だから2人は千鶴がこれ以上落ち込まないようにある言葉を投げた
「千鶴さん…あの黒笠が言った事なんて私は気にしてませんよ」
「え…?」
「相手が何を言った所で千鶴さんは千鶴さんです。それに私たちの知り合いに“化け物”って名前の人はいません…“雪村 千鶴”という可愛い先輩が私の友達がいる……唯それだけです」
「美琴ちゃん……」
千鶴は2人からの予想外の言葉を貰い目頭が熱くなるのを感じた。まだ詳しいことを話したわけでも無いのにそれでも自分の“友達”と言ってくれる……こんなにうれしいことは無い。だったら自分はその思いに答えなくてはいけない
「ありがとう美琴ちゃん、カナちゃん!!私、2人に会えて本当に良かった」
千鶴の言葉に2人はクスリと微笑み、カナは…
「そのお礼は此処を生き残った後も言ってください」
「そうだね…!」
そう言って千鶴は小太刀を、美琴は砂鉄剣を、カナは両手を構え、もう一度刃衛に挑む態勢を構えた。“今度は負けない”…そう3人の目が力強く語っていた事を感じ取った刃衛は感心した表情になり、再び術を…心の一方を放った
「ほう、これはいい……雪村も先程よりマシな表情になったな。これなら少しは遊び応えがありそうだ…」
「「「っ!!!」」」
刃衛の言葉に3人はブワッと冷や汗が浮かび、倒れそうになるがグッと歯を食い縛りながら気を引き締めた。そしてカナがある事を言った
「2人とも、勝つ気で行こう…そうでなきゃアイツにあっと言う間に呑まれる!!」
「うん!」
「ええ!」
カナの言葉に千鶴も美琴も強く答えた。そこへ刃衛は刀を構えながら
「それじゃあ始めるか…久々に手応えがあるんだ。簡単に
刃衛が再び3人に踊りかかった。3人の生き残りを賭けた戦いが再び始まった!
最後はなんかグダグダです。今の所、次の構想は出来てませんがあのキャラを出そうかなと考えてもいます。
感想を待ってます