とある異世界の交差物語(クロスオーバー)   作:鉄龍王

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やっと出来ました。昨日(土曜)の朝から今(日曜の夜)にかけてようやく話をまとめました!

ちょっと無理があると思いますが、それでもよかったら見ていってください

それではどうぞ!



※2015年3月15日:修正しました


第17話 幕末の鬼、江戸の妖と語る

 

 

リクオ達が外へ出たちょうどその頃、氷麗(つらら)に氷漬けにされた上条はというと・・・

 

 

 

 

 

「急いで湯を沸かせ!とにかく熱湯をありったけコイツにぶっ掛けろ!!」

 

「「「は、はい!!!」」」

 

土方の指示で湯の用意をする白井、佐天、初春の3人。そして千鶴と美琴は上条を運ぶ青田坊と共に風呂場へ運んだ

 

 

「たっく!バカな真似しやがって!雪女相手に近づくなんざ、命知らずにも程があらぁ!!」

 

「当麻君!しっかり!!」

 

「当麻!当麻!!」

 

「さ…(さぶ)い゛……」

 

千鶴と美琴が必死に上条に呼び掛けるが、当の本人は最早考える力が残ってないのかさっきから『さむい』しか しゃべらない。その後 彼はすぐに青田坊に風呂場に放り込まれ、1時間かけて熱湯をかけ続けたことでようやく上条の氷がすべて溶けた

 

 

 

「ぶぇっくしょい!!」

 

「と、当麻君・・・だいじょうぶ?」

 

「今さっきまで氷漬けになっていた人間が大丈夫かと思うか?」

 

「アハハ……思えないね」

 

「たくっ…アンタはそそっかしいんだから。だいたい何であの時雪女の肩を触るときに右手じゃなかったのよ。そうすれば氷漬けにならずに済んだかもしれないのに…」

 

「ハハ…面目ありません……」

 

上条の無事が確認できたところで土方は奴良組(ぬらぐみ)の幹部…鴉天狗と青田坊に話しかけた

 

「それにしてもアンタ等は一体どうやってこの学園都市に入って来たんだ?あの三代目の坊主は『俺はぬらりひょんだから』としか答えなかったが、ありゃどういう意味だ?」

 

土方の質問に答えたのは鴉天狗だった

 

「ウム、それは総大将とその一族しか出来ない能力で、簡単に説明すれば“畏を発動することで相手を威圧すると、それを受けた相手は見ることは出来ない……つまり認識されなくなる”能力じゃ…その能力の名は“明鏡止水”という能力でな。この学園都市の警備員にも認識されることなくリクオ様はこの街に入ることが出来た…というワケだ。先日、“家長殿が賊に斬られた”とワシらの配下のカラス達からの報告を受けたリクオ様は供を連れずに一人で行ってしまったので我々も急いでワシと青田坊、雪女の3人でこの街にやって来たのだ」

 

鴉天狗の説明に納得する一同だが土方は第二の質問をした

 

「それじゃあ、お前等はどうやってこの街に?」

 

「それは…」

 

それに答えたのは別の人物だった

 

「それは僕が彼らに紹介状を送ったからだよ」

 

そう言って姿を見せたのは上条や土方が世話になっているカエル顔の医者…冥土帰し(ヘブンキャンセラー)だった

 

「先生!?」

 

「何であんたがここに!?」

 

「僕だけじゃないさ…風間君、君も入ってくれ」

 

そして冥土帰しのあとに続いた男は現在警備員(アンチスキル)に属している風間千景だった

 

「風間さんまで!?」

 

「何でテメェがここにいる!!」

 

千鶴は驚きを隠せない表情をみせるが土方は警戒し、いつでも刀を抜ける姿勢で構えた。しかしそこを冥土帰しが抑えた

 

「ああ、彼にも話を聞いてもらおうと思ってね。僕と奴良組(ぬらぐみ)の大将…ぬらりひょんと鯉伴(りはん)とはちょっとした縁があってね。1週間前にぬらりひょんから電話で『来週、孫と幹部が3人学園都市(そっち)に行くからすまんが手続きを頼む』と言われてね。3日で手続きの申請をしてこの街に来てもらった次第なんだよ」

 

冥土帰しの告白に土方や上条は同じことを考えた

 

 

 

この先生は一体どれほどの知り合いがいるんだ!?

 

 

 

この学園都市では顔が利き、その学園都市の外でも別の勢力と面識交友を持つこの医者に土方はかつて幕末の時代に出会った千鶴の父であり、幕府と繋がってた新選組の協力者…雪村綱道(こうどう)より更にとんでもない人物なのではと思うようになった

 

「それよりカラス君。ぬらりひょんの奴の体調はいいのかい?」

 

「ああ、ご隠居はお主が心配するような病などにはかかっておらんよ…」

 

こんな冥土帰しと鴉天狗の会話に気になった土方は思い切って聞いてみた

 

「先生、アンタいったい奴良組とどんな関係が?」

 

「ああ、奴良組(かれら)とは僕がまだ医者の卵だった頃、たちの悪い妖怪たちに狙われた時期があってね。そんな僕を助けてくれたのが当時二代目総大将の奴良鯉伴なんだよ。以来、彼らとは時には治療を、時には酒を共に飲む仲になったんだ」

 

冥土帰しの意外な過去に土方や千鶴、上条たち学園都市のメンバーは驚きを隠せずにいた。10秒ほど冥土帰しの告白に唖然とした学園都市の一同だったが土方が先に我に返り、なぜ風間がこの場にいるのか問いかける

 

「それで風間、お前何でここにいる?一体何の用があって来たんだ?」

 

「別に貴様に用があったわけではない。そこの鴉天狗に用があって来ただけだ」

 

「何?」

 

土方と風間の会話が済んだ後、風間は不敵な笑みを浮かべながら鴉天狗と青田坊に声をかけた

 

「久しぶりだな。カラスに青田坊よ。まだ人間どもを守るなどという信念は変わってないようだな」

 

「やはりお主だったか。風間殿」

 

「へっ!久しぶりじゃねえか。西の鬼の大将!」

 

やはり奴良組の2人は知り合いだったようだ。鴉天狗はどこか納得したような顔で、青田坊はヘッと笑みを浮かべながら風間とあいさつを交わした

 

「風間テメッ!あの奴良組と知り合いだったのか!?」

 

「まあな。我ら西の鬼族と奴良組とは盃を交わしてないが鯉伴とは懇意にしていたからな。それで、鯉伴の奴が死んだと聞こえたがそれは本当なのか?」

 

 

風間の質問に鴉天狗と青田坊は苦い表情になりながらも風間の質問に答えた

 

「…………そうだ。鯉伴様は10年前、羽衣狐(はごろもぎつね)に暗殺されたのだ」

 

「なるほど……あの女狐ならまだ頷けるが、鯉伴は魑魅魍魎の主と呼ばれた男だぞ?それが何故……」

 

鴉天狗の答えに納得しかける風間だったがここで千鶴と上条たち学園都市のメンバーが疑問の声を上げる

 

「「「「「「羽衣狐?」」」」」」

 

羽衣狐とは何なのかわからない一同に青田坊と鴉天狗が答える

 

「羽衣狐っつうのは俺達奴良組と敵対した京の闇を支配した百鬼夜行…“京妖怪”の大将だった大妖怪だ。やつは奴良組(うち)の幹部、牛鬼様曰く『人を表舞台からも支配する唯一の(あやかし)……古来より京に巣食う大妖怪中の大妖怪』と人間どころか他の妖怪どもからも畏れられた大妖怪だ」

 

青田坊の説明に上条たちだけでなく、土方や千鶴も羽衣狐の恐ろしさにゴクリと唾を飲んだ。続いて鴉天狗が説明の続きを始めた

 

「京妖怪と戦う際、奴良組(われわれ)と共闘した陰陽師…花開院家の調べによるとある言い伝えが残っているらしい。

 

“乱世に現れ、自らの目にとまった幼年期の人間の娘を依代にして取り憑き、世に溢れる“悲しみ”、“怒り”、“憎しみ”、“殺意”といったあらゆる負の感情を吸収して成長し、それが頂点へ達した所で依代の体を完全に支配する妖狐。肉体は通常の人間である為に、肉体が滅びれば次の依代を求めて彷徨う。それ故に奴の呼び名も『人間という名の“衣”を羽織り、繰り返し世に君臨し、人間の世界をも支配する強力な妖怪』”……それが“羽衣狐”だ」

 

 

「「「「「「…………」」」」」」

 

 

 

鴉天狗の説明に上条たち学園都市の一同は羽衣狐に戦慄した。それはつまり取り憑かれたら最後。もう人間として生きていけないという事なのだから

 

 

そんな上条たちを察したのか鴉天狗は声をかけた

 

「まぁその狐の因縁も三代目(リクオ様)が断ち切り、一度衰退した奴良組をリクオ様が再興して下さった。未だ発展途上だが、奴良組は必ず全盛期の力を取り戻す!!ワシはそう確信している。」

 

まるで自分の事の様に語る鴉天狗は終始笑顔だった。それがどういう意味なのか出会って間もない上条たちには分からなかった。

 

そんな上条達をよそに風間は奴良組にある本題を出した

 

「ところで貴様らに聞きたいことがある」

 

「なんじゃ?」

 

「1週間前に“白夜”と名乗る狐の面を付けた赤髪の妖狐の女がこの学園都市(まち)に現れた。しかもその時ここの生徒達(れんちゅう)を襲った元新選組の人斬りと行動を共にしてな。何か心当たりはないか?」

 

 

風間の質問になんとか思い出そうと首をひねる鴉天狗と青田坊だが

 

 

「う~む…そのような目立つ妖狐は聞いたことが無いな……どこかの組で破門されたはぐれ妖怪ではないのか?」

 

「いや、奴は確かにこう言ったのだ」

 

『私はある御方に仕える側近頭…!』

 

「………あの自信に満ちた態度…ただのハッタリとは思えん。それに奴は去る直前にこう言い残した」

 

『いずれ面白い“宴”を開くつもりだ…それまで楽しみにしていろ』

 

 

白夜の残した言葉に更に頭をひねらせる鴉天狗と青田坊は頷いた

 

 

「わかった…ではこの事をリクオ様に伝えよう。その白夜とやらが残した“宴”とやらも引っかかるしな」

 

 

 

「伝える必要はないぜカラス」

 

「「「「「「「「「「!!!??」」」」」」」」」」」

 

 

突然窓の外から声が聞こえたので一同がそちらへ目を向けるとそこにいたのは奴良組の下部妖怪、蛇ニョロに乗るリクオと彼の腕の中で“借りてきた猫の状態”になっているカナと凄まじく不機嫌な表情(かお)になっている雪女の氷麗(つらら)だった。心なしか氷麗の周囲は非常に冷たい風が舞い、カナのために用意された見舞いの品に霜が凍り付いていた

 

これを見た一同……特に千鶴や美琴たち若い女子たちは黄色い声を上げながら興奮状態になり、上条はリクオに羨ましげな目線を送っていた

 

 

「カナちゃん!すごく羨ましい!!(私もいつか土方さんに…!)」

 

「ちょっ!カナ!!大丈夫!?(な、なんてうらやまけしからん!)」

 

「きゃー!佐天さん!“お姫様だっこ”ですよ!?女の子の憧れの一つの!!」

 

「ちょっと落ち着け初春!アンタ興奮しすぎだ!!」

 

「あらあら随分と絵になりますわね(私もいつかお姉さまとあ~んな事やこ~んな事をぐへへへへへ…!)」

 

 

女子たちが興奮状態になり、そのうち2名はカナに羨望の眼差しを送った(約1名はすでに逝ってるが…)

 

 

そんな状況で上条だけは悔しそうな視線をリクオに向けて

 

 

「まったく羨ましい奴め……爆発しろ!!」

 

男として様になるリクオに嫉妬する上条だが

 

 

「お前が言うな!!」

「アンタが言うな!!」

「上条さんは今までの自分と女子の出会いを見直すべきですよ?」

「上条先輩はもう少し考えてから言うべきですよ?」

「それは無駄ですわ初春。この類人猿がそんな知識を持ってるわけないですの」

「まったく…当麻君は奴良君にそんな事言う資格はないと思うよ?」

 

 

「……ちきせう」

 

上条の嫉妬も土方、美琴、佐天、初春、白井、千鶴の一斉口撃に一刀両断されるのだった

 

 

 

 

「と、とにかく!奴良組(こっち)もなんとか情報を集める!新しい情報が入り次第、学園都市(そっち)に連絡を入れる!」

 

「わかった。こっちも何とかして情報を集めてみせる!」

 

その後リクオと土方は共に戦うことを誓いに立て、互いに情報が入ったら伝えることを約束した。そして…

 

「それじゃあ、俺達もそろそろ浮世絵町へ帰るぜ」

 

「もう帰るの?」

 

リクオの『帰る』という言葉に寂しさを感じたのかカナの目に涙が浮かんだ

 

「ああ、いつまでも本家を留守のままにするわけにはいかねえからな」

 

「そう、だよね……」

 

リクオと別れの時間が来たことを理解したカナは表情が少しくらくなったがリクオが彼女の頭をなでながら

 

「大丈夫だカナちゃん。またすぐに会えるさ……」

 

「ホント?約束だからね?」

 

「ああ、約束だ!」

 

そう言ってリクオ達奴良組は移動に使われる乗り物妖怪…“おぼろ車”に乗って夜空を駆けて浮世絵町へと帰って行った

 

 

それを見送ったカナはこう呟いた

 

「また……会えるよね?リクオ君…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃、東京都のとある住宅街…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

暗い住宅街の中を歩く2人の少年少女。少女は体調がすぐれないのか顔色がひどく、青白かった。彼女は先ほどあるクラスの女子に恐喝されたのだ……一番触れてほしくない心的外傷(トラウマ)を抉って……そこを偶然目撃した少年がある友人と共にそれをかばい、彼女を守ったのだ。そんな彼女に心配した少年が現在、彼女を守るために家まで送っていたのだ。その少女は眼鏡をかけた黒髪の少女“朝田 詩乃”……もう1人は茶髪のショ-トヘア、どこか子犬を連想させる人懐っこい笑みを浮かべる少年の名は平助

 

 

「なぁ“詩乃”、体は平気か?あんまり無理すんなよ?」

 

「大丈夫よ“平助”…さっきアンタが新川君と来てくれたから発作はもう無いわ。おかげで助かった……本当にありがと…」

 

そんな彼女の笑顔に平助という少年は顔を赤くしながらソッポを向いた

 

「ま、まあお前は俺の幼馴染だし、お前に何かあったらお前の爺さんに殺されるからな!」

 

「ふふっその時は私がアンタを守ってあげるね。騎士(ナイト)様?」

 

「お~い詩乃?そのナイトってのはやめてくれ…背中がむず痒くなる。俺だって男なんだから女に守られちゃ、“あの人たち”に会わせる顔がねえよ」

 

「まぁそうかもしれないけど…私は守られてばかりはイヤだからね。アンタは私の“幼馴染み”で“クラスメイト”で“あの世界”で一緒に戦う“戦友”でもあるんだから……ね?」

 

「ああ、そうだな!お前は俺の“相棒”だ!」

 

「「……ぷっ!ハハハハハハ!」」

 

 

平助と呼ばれた少年は詩乃という少女と一緒に笑った。そして平助は街灯が無い代わりに見える星空を見上げながら心の中で呟いた

 

 

(千鶴…土方さん……俺は今この時代(せかい)で生きてるぜ?アンタが函館戦争で死んだって歴史の教科書に載ってたけど俺は実は生きてるんじゃないかって時々思うよ。生きて千鶴とどっかで幸せに暮らしてるんじゃないかってな……)

 

 

そう思い耽っていると詩乃に平助は頬を抓られた

 

「イデデデデデデ!?」

 

「ちょっと平助?何考え事してるの?らしくないわね。これから私と“GGO”で付き合ってもらうって約束…忘れないでよ!?」

 

「わ、分かってるって“シノン”!!」

 

そんなやり取りをしているうちに詩乃が現在 住んでいるアパートに到着した。そして詩乃は平助とある約束をした

 

 

「ふふっ!よろしい!それじゃあ、またGGO(あっち)でね?“タカトラ”!!」

 

「ああ!またGGO(あっち)でな!“シノン”!!」

 

 

そう約束した平助は急いで現在自分の家である一人暮らし用のアパートへと急ぎ、GGO…ガンゲイル・オンラインの世界に接続し、そして…

 

 

「うし!リンク・スタート!」

 

 

……この少年はかつて幕末の時代、近藤や土方と共に幕末という戦乱の時代に抗い、戦い続けた元・新選組八番組組長…“藤堂 平助”その人だった。

 

幕末の剣士である彼がこの世界いる事を土方と千鶴はまだ知らない。平助も同じく土方達がこの世界にいることをまだ知らない……

 

 

 

彼らが再会するのは…

 

 

 

まだ先の話である

 

 

 

 

 




というわけでリクオ君一度離脱します!いつ出るかは全く未定!

そして来週は仕事の都合で休日出勤になってしまいました!なので来週はお話作れません!
この続きを楽しみにしている読者の皆さん!申し訳ありません!とりあえずちょっとだけネタバレとして、次回は新選組の幹部、藤堂 平助君の視線で話を出す予定です!

そして感ずいた人はけっこういると思いますが、SAOのシノン出します!そして時期はGGO編辺りから出すつもりです。

次回はほんとにいつになるのか分りませんがそれでも完結を目指してます!もしよかったらこの物語を見ていってください!
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