それでも構わない方はどうぞ!
「おおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっっ!!!!」
目の前の
対する闘兵衛も臆する事無く迎え撃つ為に拳を構えた。
「うおおおりゃああああああぁぁぁっ!!」
「ぬうぅんっ!!」
海斗が大きく振り下ろす大剣に対し、闘兵衛は彼の剣が己の体に触れるギリギリのタイミングで海斗の剣の腹を横殴りし、僅かにずらすことで直撃を避けたのだ
「チィッ!相変わらずトンデモナイ奴だなおっさん!」
「そういうお主もな。海竜の若頭!」
まるで親しい友人に久しぶりに会ったような会話をする2人だが、彼らの間柄は敵対関係
故に
「クッ…!まさか
「させるかぁぁぁああああああああっっ!!!」
「「っっ!!?」」
―――ギィィンッッ!!―――
かん高い金属音のぶつかり合う音が響く中、それを奏でているのはリオンの双剣と新たに表れた乱入者の金色に輝く錫杖だった。
その錫杖の主はパイナップルのような髪型をした黒髪、勝ち気に満ちた琥珀色の瞳。晒しを巻いた胸が僅かに見える藍色の着物、背中に“三”と刺繍されている白い羽織を羽織った少女だった。
リオンはその少女を知っていた。そのため、リオンは驚愕に満ちた
「アンタは……
「久しぶりね……リオン・ネームレス!!」
「……っ!!………ええ、本当に久しぶりね…そうやって一々私が嫌いな
「そー言うアンタこそ、アタシにとっては不愉快極まりない二つ名を呼んでくれる所なんて
「ええ本当…だったら今アンタが何を考えているか当ててあげよっか?」
「気が合うわね。あたしも同じ事を考えてたわ。そうね…それじゃ、『せーの』で言おっか?」
「いいわよ。それじゃ…」
「「せーの……」」
「「くたばれクソアマぁぁぁぁぁぁっっ!!!」」
とても先ほどまで荒々しくもどこか花の如き優雅さなオーラが出ていた少女と、今現在猛獣の如き獰猛な
「え~~………」
「姫様………」
「はぁ………」
信頼の置ける仲間達……
「おいおい……」
丁度同じく闘兵衛と激闘を始めていた
そしてそんな状況の中、
一方、
(どうするシグナム?今なら不意を衝いて
(いやダメだ。今出てきた乱入者のお蔭で下手に動けば他の連中が我々に攻撃を仕掛けてくる)
(それにこの状況だ。今はあの娘2人が暴れている間は他の者の視線はアチラに向いているが、
(ザフィーラの言うとおりだ。時間は僅かだが、今は成り行きを見守り、チャンスを待つしかない)
(クソ……っ!)
戦場から離脱する事も出来ず八方塞となり、苛立ちを隠せずにいる守護騎士たち。しかしそんな時、思いも寄らない声が彼女たちの頭に響いた
(シグナム、シャマル、ヴィータ、ザフィーラ。聞こえるか?)
(((っ!!?)))
(…来たか………)
突然の
「し……っ!」
(声を出すな。他のヤツ等に気付かれる)
(お…おう………)
(そっちの状況はこっちでも確認した。即席だが、今から作戦を伝える)
(作戦?)
(ああ……)
ヴィータがほんの僅かに眉をひそめるが、念話の主は作戦を伝える
(今からカウントした瞬間に矢を放つ。その瞬間に
(……大丈夫なのか?)
(今の俺は
(……うむ。では任せるぞエミ……いや、アーチャー!)
(ああ!任された!!)
顔を見せない
(お願いね!アーチャー!)
(タイミングをしくじるんじゃねぇぞ!)
(頼むぞ、アーチャー!)
(今2人のお姫様が大きく構えた。恐らく大技を仕掛けてくるからこのタイミングを狙う。皆、いつでも飛べるよう、準備してくれ)
(はい!)
(おう!)
(解った!)
(心得た!)
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ………」
「ふぅ、ふぅ、ふぅ、ふぅ………」
リオンと茜雫の両名は全力の激戦で息を切らし、フラフラとなっているが後から参戦していた茜雫はまだ体力に余裕があった。
「ふぅ、ふぅ……ふふ、どうしたのよネームレス。もう息が上がってヘトヘトじゃない?」
「はぁ、はぁ……ハッ!そっちこそ、私が体力を使い果たすタイミングを狙ってたんじゃないの?」
「なっ!?」
「それとも、アンタは不意打ちしか出来ないほど臆病になったのかしら?」
「へぇ………?」
リオンの挑発が茜雫の琴線に触れたのか彼女の
「言ってくれるじゃない?」
そう小さく呟いた瞬間、茜雫は己の相棒である“弥勒丸”を振い、その先端に備えられている
「そこまで言うならコッチも全力で行くわよ。後悔するんじゃないわよ!!」
すると
そして茜雫は薙刀に変化した弥勒丸を構えなおし、リオンに狙いをつけた
「行くわよネームレス。このあたしを挑発してくれたんだから、今更逃げ出すなんて無しよ?」
「勿論、だからコッチも切り札を使わせてもらうわ!」
するとリオンは自身の
互いに構える2人の戦姫。片や不可視の薙刀、片や風雷の双剣。相手の実力は何度も戦った故にお互い熟知しているため、下手に動けずにいる。
しかし、戦況は
「「っ!!」」
リオンと茜雫は同時に駈け出し、相手の急所を狙い、己の得物をそれぞれ振り下ろし、振り上げた
その瞬間!
「I……t…e……ne of…… s…o……」
「「ッッ!!??」」
突然彼女たちの耳に風の中に紛れた掠れるような声が届き、そこから放たれた僅かな殺気を感じた
―――ドゴオオオオオオオオォォォォッッ!!!―――
「うわぁっ!!」
「なんだっ!?」
「敵襲か!?」
突然の爆発に敵味方問わず周りはパニックになっていた。だがそれも一瞬で、すぐに周りは冷静になり始めた。
ある例外を除いて……
(今だ!!)
(((おうっ!!)))
(はいっ!!)
謎の男の合図に
だがリオンだけは速く動き、比較的一番動きが鈍いシャマルに狙いを定めながら双剣の一振りを力強く投げるが、彼女の視界を超えた距離からの矢によって追撃は失敗した
「ち……っ!」
「姐さん!俺たちも今すぐ…」
「無駄じゃい狂四朗。今この先を一歩でも進めば即座にハチの巣にされるわい」
「闘兵衛の言う通りよ。
「ち…っ!」
「2人とも、後ろの守りは私に任せて、敵を蹂躙しなさい」
「はっ!!」
「アイサーッ!!」
リオンたちは仕切り直しとしてそれぞれの武器を構え、
「ラスト・トレイターの総指令…リオン・ネームレス殿とお見受けする」
「「「ッ!?」」」
この場の誰の者でもない声が響き、敵も味方も声がした方へ目を向けると其処に居たのは…
緋色の着物をまとい、腰に1本の刀を差した剣客だった
「あるお人の命により、助太刀させて頂く……」
しかしそれ以上に目立ったのは腰まで届く赤髪の長髪を下に束ね、左頬にはうっすらだが十字の刀傷を特徴に持つ男。そしてその男の眼は、覚悟を決めて戦場に立つ“
「何者じゃお主は…」
闘兵衛に尋ねられた剣客は静かに答えた
「…元 長州派 維新志士………」
「緋村 抜刀斎……」
以上!今回はここまでです。
次回は人斬り抜刀斎の無双ぶりを出したいと思ってます!!