デュエル・マスターズ〜カジュアル勢の俺が引きだけでカードゲーム主義の世界を破壊しても良いんすか!?〜 作:社畜ヲタク
〜4ターン目〜先行(コウ)
轟豪鬼の高笑いが結界内に反響する中、静かに山札のトップへ指をかけた。
「俺のターン、ドロー」
引き込んだカードを確認し、コウは一切の躊躇なくそれをマナゾーンに叩き込む。
「手札から《謎の存在 メモッタ》をマナチャージ。これで5マナ。」
場は更地、シールドは0枚。ダイレクトアタックの一打を前にした絶体絶命の盤面。
しかし、コウは対面の豪鬼を見据え、憐れむような、しかし最高に楽しげな笑みを浮かべた。
「轟、勝負を焦って盾を全部殴りきってくれてありがとう。君のその傲慢さが、俺の勝利を確定させてくれた。」
「ああん!? 負け犬の遠吠えが見苦しいんだよゴミクズが! 盾もねえ、クリーチャーもいねえお前が何をするってんだ!」
豪鬼が唾を飛ばしながら嘲笑う。ギャラリーもハッタリだとクスクスと笑い声を漏らす。
だが、コウの右手はすでに、この世界のマナを爆発的に引き出していた。
「見せてあげよう、カジュアルデッキの本当の恐怖を!1マナを支払い、呪文 《フェアリー・ギフト》を発動!!」
緑の光が周囲を包み始める。
「効果により、このターン次に俺が召喚するクリーチャーのコストを3軽減する。3マナを支払い召喚宣言!行け!《ガチャンコガチロボ》発進だっ!!」
地響きと共に、青と銀の鋼鉄を纏った巨大なロボットがバトルゾーンに堂々と降り立つ。豪鬼はそ
の姿を見て一瞬怯むが、すぐに鼻を鳴らした。
「けっ、出たなガチロボ! だがそいつの能力は山札の上が3枚とも同じコストじゃなきゃ不発のクソ博打カードだ! そんな都合よく同じコストが3枚連続で捲れるわけねえだろ!」
「捲れるわけがない? ……残念ながら、轟..」
デッキの束をトントンと指で叩いた。
「このデッキには、もう〝ハズレ〟がないんだよ。俺のガチロボは、ギフト以外のカードが全てコスト6で構築された絶対当たるロマン砲だ」
「……は、はぁ?全部6コスト?な、何を言っ……!?」
「ガチロボの効果発動! 山札の上から3枚オープン!!」
コウの右手が閃き、3枚のカードが空中に投影される。
1枚目、《終剣連結アビスハリケーン》
2枚目、《天革の騎令嬢ミラクルステラ》
3枚目、《ガチャンコガチロボ》
「すべてコスト6!! よって3体同時にバトルゾーンへ展開!!」
「なぁっ!? !」
豪鬼が目を見開く。だが、コウのコンボはここからが本番だ。
「アビスハリケーンのディスペクター能力『EXライフ』により、山札のトップをシールド化! これで俺のシールドは1枚に回復! さらにミラクルステラの『ジャストダイバー』を解決、次の俺のターンまで彼女は選ばれず攻撃も受けない! そしてガチロボの着地時効果発動!」
再び引き抜かれる3枚のカード。捲れたのは
《頂災混成セーゼン・ザ・フメイト》
《大虹帝ミノガミ》
《アアルカイト〈ペガサ.star〉》
すべてが狂いなくコスト6!
「な、何なんだよそのデッキは! おかしいだろ!!」
豪鬼が絶叫する。コウは冷徹に処理を進める。
「セーゼン・ザ・フメイトのEXライフにより、さらにシールド追加(盾1→2)。そして《アアルカイト〈ペガサ.star〉》を《大虹帝ミノガミ》の上に進化! アアルカイトの進化時効果発動、山札のトップを確認し、クリーチャーなら場に出す! オープン……《謎の存在メモッタ》!」
光の粒子と共にメモッタがバトルゾーンへ。コウは豪鬼のレッドゾーンを指差した。
「メモッタの登場時効果! 相手のバトルゾーンにいるクリーチャー…《轟く侵略レッドゾーン》の能力を完全にコピー! コピーしたレッドゾーンの登場時効果により、相手のパワーが最も高いクリーチャーを全て破壊! 消し飛べ、レッドゾーン!!」
轟音と共にメモッタが姿を変え赤く燃え上がるバイクへと変貌する。そして、豪鬼が誇る環境最強のバイクが跡形もなく爆散した。場に並び立つのは、コウが呼び出したコスト6のクリーチャーたちの軍勢。ギャラリーは完全に唖然とし、誰一人として声を出せない。
「そのまま、アビスハリケーンの能力でスピードアタッカーになったガチロボで攻撃!効果発動!」
さらに3枚のカードが捲れる
《コレンココ・タンク》
《大虹帝ミノガミ》
《頂災混成セーゼン・ザ・フメイト》
またもや全て6コスト!
「コレンココ・タンクの能力により山札から3枚をマナゾーンへ、そしてフメイトの『EXライフ』によりシールドを増やす。俺のシールドを3枚まで復活!さぁ、ガチロボのW・ブレイクだ」
コウの宣言により、豪鬼のシールドが2枚破られる。
「トリガー……なし……」
豪鬼は震える声でカードを手札に加えた
(豪鬼盾5→3)。
「続いて、《アアルカイト〈ペガサ.star〉》で攻撃! 攻撃時、効果発動! バトルゾーンにあるクリーチャー1体の登場時効果をコピーする。俺が選ぶのは——もちろん《ガチャンコガチロボ》の能力だ!」
「またガチャだとぉ!?」
コウの右手がまた振られ、山札のトップを鮮やかに滑る。
《光鎧龍ホーリーグレイス》
《流星のガイアッシュ・カイザー》
《終剣連結アビスハリケーン》
当然、すべてコスト6!
「アビスハリケーンのEXライフ解決、俺のシールドは4枚に増加! ガイアッシュ・カイザーの効果
で2枚ドロー! アアルカイト、そのままT・ブレイク!」
圧倒的な光の奔流が豪鬼の残るシールド3枚をすべて粉砕する。
豪鬼はガクガクと膝を震わせながら、捲れたカードを確認した。
「し、シールドトリガー……呪文《進化設計図》を発動……!」
豪鬼は泣きそうな顔で山札を捲り、《オンソク童子〈ターボ.鬼〉》と《轟く侵略レッドゾーン》を震える手で回収した。
だが、手札が増えたところで、このターンを生き延びる術はどこにもない。
コウは最後に、戦場の中央で一際禍々しい剣を構えるディスペクターを指差した。
「これで終わりだ。轟、デュエマは勝率だけで決まる退屈なゲームじゃないって、少しは分かっ
てくれたかい? ——行け、《終剣連結アビスハリケーン》でダイレクトアタック!!」
紅蓮の刃が豪鬼の胸元へ一閃。デュエル台から敗北を告げる無情な電子音が響き渡り、勝率至上
主義の暴君は、その場に力なく崩れ落ちたのだった。
ちなみに本当にこの勝負のような展開が以前ありまして
(ガチデュエバトルだった気がします)
相手が萎えてダイレクト通る前に片付けて帰っていきました。