■LIVE33 みんなとの「時間」
■すいせい視点
一年前に消えた親友が,目の前のベッドで眠っている。狐の耳がついた白髪の女の子...
「フブさん...」
フブさんの顔に西日が当たるのを見て、カーテンを閉じる。
ロボ子さんやCOVERの機械に診断してもらった結果,しばらく目を覚まさないらしい。
オニキスからフブさんを取り戻して3日立つが,まだそれなりに時間がかかるだろう。
怪人にされた人と違って,長い時間闇の力に当てられ続けていたかららしい。
私はポケットから黒いソウル...ノヴァソウルを取り出して見つめる。
これも闇の力のこもったソウルだけど...私も闇の力を使い続けたら——————
そんなことを考えていると,医務室の扉が開いた。
みこ「すいちゃーん」
「あれ,みこちどうした?」
みこ「ロボ子さんとえーちゃんが呼んでるよ〜」
そう言われ,私は寝たままのフブさんを残して医務室から出るのだった。
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■オニキス視点
「くそ...」
廃ビルの一室で机に向かって転けてしまう。依り代を失い,力が弱った今動くのも厳しい。
しかし,まだ策がないわけではない。
部屋の端においていた金庫を開けると,大量に精製していた黒いソウル...ブラックソウルが溢れ出てくる。今まで少しずつ溜め込んでいた闇のエネルギーがこれ一つ一つにこもっている。
何もすべてホロメンに消滅させられていたわけではない。
少しずつ溜め込むことで街一つ消し去るレベルの力が手に入っていた。
あの光の力や,星街すいせいの能力を考えると使わないほうがいいのだが...
「このまま行けば俺は少しずつ弱って消滅する。ならば—————————」
「すべての闇をここで使う...!」
俺は大量のソウルに手をかざし,それらすべてを取り込まんとするのだった。
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■ロボ子さん視点
「あ、二人とも来たねぇ」
すいせい「...なにこれ?」
「見てのとおりだよぉ」
屋上にみこち・すいちゃん・そらちゃん・あずちゃん・ボク・えーちゃんの六人が集まった。
そらちゃんとあずちゃんは流しそうめんセットを組んでくれている。
ボクとえーちゃんでバーベキュー用のセットを引っ張り出してきている。
のどかちゃんは色々買い出しに行ってくれているので今は不在。
すいせい「いや,だいぶ色々あるけど...」
「フブキさんを取り戻した祝勝会!まだ目を覚ましてはないけど...今はパーっとね!」
というのは半分後付け。本当はボクがみんなで楽しくやりたかっただけ。
今日は花火大会があるらしく,それを見ながらみんなでワイワイご飯を食べようと思った。
すいちゃんはフブキさんを心配して暗いし,そらちゃんも何か引っかかることがあるのか暗い。
そういう気分を忘れてほしかった。
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■そら視点
ロボ子さん「かんぱーい!!!」
紙コップで乾杯する。みんなそれぞれ好きなジュースをのどかちゃんにリクエストして買ってきてもらった。今日は花火がみえるらしく,ロボ子さんがわくわくしていた。
...私が最初に戦い出したのはもう3ヶ月ほど前。
あれからみんなに出会って...いろんな事があった。
ロボ子さんが暴走したり,みこちがやらかしたり,異世界に飛ばされたり,すいちゃんと戦ったり,あずきちとすぐ仲良くなったり...
みんなが流しそうめんをしているのをながめて座っていると,私の後ろから冷たい缶がほっぺに当てられた。
友人A「そら。ボーッとしてどうしたの?」
「あ、えーちゃん...」
誰かと思って振り向くとえーちゃんがビールの缶を持って立っていた。
えーちゃんは私の横に椅子を持ってきて座った。
友人A「何考えてたの?一人だけ端っこに座って...」
「あ,いや.........みんなとずっと一緒に居たいな...って...」
友人A「...だったらオニキスをきっちり倒さないとね。」
そう言ってえーちゃんはビールを開けて一気に飲み始める。さては何缶か開けたあと...?
...ロボ子さん曰く,オニキスを倒せば0にはならないけど,ほとんどゾーリ魔もシャドウも現れなくなるとのことだった。
だったら私は、みんなとの時間を守るために戦いたい。
これからも笑って過ごすために,オニキスを倒す...!
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■みこち視点
のどか「いきますよ〜」
AZKi「取った!」
のどかちゃんがそういうと,切られた竹のセットをそうめんが流れてきた...のをあずちゃんが速攻で取った。
「やっぱり上流が有利じゃねぇかよ!」
すいせい「みこちがジャンケンで負けたのが悪いんじゃない?」
「ぐぬぬ...!」
竹のセットに沿ってみんなで横に並んでいるのだが、あずちゃんが一番上流で、みこは一番下流側。すいちゃんとロボちもそうめんを食べているが,みこだけは全然流れてこない。
ロボ子さん「じゃあ一回食べたら一番下流側に回ろっかぁ。」
そうしてみんなで順番に上流に行くことでみこもそうめんを食べることができた。
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■すいせい視点
そら「すいちゃんピーマンは?」
「たべない!」
みこ「玉ねぎは?」
「たべにゃい!」
流しそうめんをしたあと,みんなでバーベキューをしているのだが,みんなが私に野菜を食べさせようとしてくる。全力で拒否しつつ肉だけを食べ続ける。
友人A「タン焼けましたよ〜」
「食べる〜」
タンと一緒にえーちゃんがさりげな〜く野菜を入れようとしてくるのを避けて,タンだけを食べる。
そろそろ花火も始まるはずだけど...
ドォン...!
「...綺麗...」
早速一発目の花火が上がった。金色の大きな花火だ。
そんなことを思っていると,私の横にみこちが座りに来た。
しかも私の紙皿にピーマンを乗せてきた。許せない。
みこ「すいちゃん野菜食べなよ〜」
「食べないって言ってんじゃん...!」
みこ「むぐ!」
ピーマンをみこちの口にねじこんで,肉を食べ続ける。
花火が海のほうであがり続けているのが見える。夏も始まったばかりなのに,豪華な花火だ。
みこ「...フブさん...起きるかなぁ...」
「まだ起きるまで時間がかかるらしいし...気長に待つよ。」
そんな話をしていると、紙皿の上の肉がなくなってしまった。
みこ「すいちゃん食べる?」
コンロの方に行こうとすると,みこちが私の口の前に肉を出してきた。
俗に言う「あーん」ってやつだけど、とりあえず肉をもらってから,コンロの方に向かった。
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■AZKi視点
流しそうめんとバーベキューのセットを片付け,みんなでジュースを飲みながら花火を見る。
ラストスパートだからか,すごい量の花火が上がっては咲いていく。
「綺麗だなぁ...」
ロボ子さん「来年もみんなで見たいね♪」
みこ「夏は始まったばかりだし,多分まだまだ見れるにぇ」
確かにそれもそうだ。
今年の夏もたくさんの花火があがるのだろう。ふと,山奥に住んでいた友達のことを思い出した。
彼女とも一緒に花火を見た。最近会えていないから,落ち着いたら会いに行こうかな?
すいせい「じゃあオニキスをしっかり倒さなきゃね。」
そら「そうだね。」
みんなでそう言い合って花火の最後を見届ける。
次でオニキスとしっかり決着をつけなきゃ...!!!
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■友人A視点
COVERのオフィスの一角で,一人でお酒を飲む。
今日は全員桜神社に泊まるらしく,みんな神社に戻った。
フブキさんから分離してなお、オニキスは逃げおおせたという。しかし弱っているのは確かだ。
ロボ子さんや司令が裏でオニキスを探知する装置を完成目前まで作っているらしい。
明後日には起動できるとかで,オニキスが回復する前に全員で叩く...という作戦だ。
「なんか上手く行きすぎてるような...」
少し不安な気持ちを振り払おうように,私はまたビールの缶を口に運ぶのだった。
8/7まで連続更新を行い,最終回を迎えます。
勢いだけの作品を読んでくださってる皆さん,本当にありがとうございます。