ミノタウロスの♀でダンジョンの中ボスを務めているメイちゃんはそろそろ番が欲しい   作:ムラムリ

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メイは裸よりも僅かにだけ隠されている方が目に悪いらしい

 ベアボーパルバニー。

 その名の通り、熊のように大きいボーパルバニー。最早ただのボーパルバニーとは完全な別種であるそれは、そのただのボーパルバニーと異なり、他の様々な人と生きられる知性と協調性まで持ち合わせている。

 熊のように大きくとも、熊のような頑強さまでは流石にないものの、元々のボーパルバニーからの特徴はそのまま引き継いでいる。

 草食であるとは思えないような、手の内に隠れた長く伸びる爪と鋭い牙は、ミノタウロスどころか、グリフォンなどの魔獣の首すらも胴から切り離す事が容易い。

 その上で、元々のボーパルバニーから受け継いでいるその敏捷性や隠密性はそのまま。

 高い知性があるとしても、凶暴性は元々のボーパルバニーより低いとしても、野生で生きるそれらに接するには、まず対等になれるような実力や兵器の準備が前提となる。

 

 20階。

 メイが転移すると、ダンジョンの中とは思えない鬱蒼とした森林が広がっている。

 そして、すぐ目の前ではウトが既にベアボーパルバニーと戦っていた。

 目に見えるのはウトの背中と、闇雲に長い爪を伸ばして腕を振り回すベアボーパルバニー。

 メイが加勢する間もなく、ウトはベアボーパルバニーの攻撃を避けて、その首筋に爪を深く食い込ませた。

 

「ガッ……」

 

 最期に抱え潰そうとした動きからも抜け出して、血が吹き出して動かなくなり、光の粒になっていくのまでを見つめてから。

 ウトは振り返って言った。

 

「メイさんより全く恐ろしくなかった」

「そう」

 

 ……あの30日で強くなったのは、やはりメイだけではなくウトもなのだな。もう、ワタシよりも強いのだろう。

 

 遅れてやってきたエロクーはそう思う。

 言ってしまえば当然だ。あの鍛錬の後半、毎日幾度と骨を折りながらメイと組み手をしていたのだから。

 最後の方はそれぞれ覚醒した状態で組み手をしていたとかも聞くし。

 度胸は嫌でも付くし、それに伴って攻撃の鋭さも段違い。

 

「でも、もう何体か居るようだぞ」

「複数一気に来なければ、俺1人でどうにかなりそうだ。保険が掛かってなくても、相手が恐ろしくなければ別にいつもと変わらず振る舞えそうだ」

「魔法も使ってくるかもしれないから気を付けろな。ワタシの手下にも多少は使えた奴が居た」

「ああ、そう……」

 

 手下って、要するに西のダンジョンに挑みにきたパーティを鏖殺した奴だよなあ。

 

*

 

 言ってしまえば、連携は3日程度の鍛錬では身に付かなかった。そもそも、3人全員がこれまで1人でしか基本戦ってきていないのだから、当然と言えば当然である。

 だから、やった事と言えばそれぞれが敵になって色々と試したくらいで。

 メイがそんな頑丈でない棒を使って相対したり、逆に柔らかいグローブを使って殴りかかったり。ウトが爪を出さずに攻め立てたり。エロクーが様々な魔法を放ったりと、死なない程度にそれぞれがそれぞれに慣れる事をした。

 そして、それぞれが戦うだけで突破出来てしまっている。

 

「やはりと言うべきか、随分と順調ですね」

 

 宝箱を苦心しながらも開けていくマイマが、中に入っていた大した事のない物を、エロクーの背嚢に入れて喋る。

 

「29階となったら、いつもならもっと良い物が入ってても良いはずなのですが、10階程度のものしか入ってないです」

「いつもなら、どういうものがあったりするんだ?」

「20階以後からは欠損も治せるような治癒スクロールだったり、後はメイさんの武具には及ばないものの、そこそこ良い質の武具だったりあったりするんですけどね」

「西のダンジョンでもそういう事はしているのか?」

「いや、そんな面倒臭い事してないけど……。そもそも、私も誰が来るか知らされてないし。

 多分、途中から挑めたりする都市のダンジョンならではだと思う」

「街のダンジョンでも多少なりともやっていたぞ? ダンジョンは稼ぐ場所ではないからな。一度踏破したのに挑もうとする輩には極端に渋くしていた」

「へー……」

 

 消耗もないまま30階に足を踏み入れると。

 

「……何これ?」

 

 目の前には立て札。『全ての武器、防具、手荷物を置いていってください』と書かれている。

 そして、それに従わないと開かないような扉が目の前に。

 蹴破ろうと思えば蹴破れそうでもあるが……。

 

「ええと、僕からは何も言わない方がいいですかね?」

「うん。それより私、書かれた通りにするとほぼ裸になるんだけど。もう裸で良い?」

 

 ひとまず従うようにするようだった。

 

「えっ、布とかどうにかあり合わせでも何か纏ってくれないか? その位は許されるだろ……」

「やっぱり? ……良く分かんないけど、面倒くさい事するなあ」

 

 ウトとマイマがそっぽを向いてるままメイがあり合わせのもので秘部を隠したり、胸を固定したりして。

 

「ねえ、変じゃなければ良いんだけど、どう?」

 

 そう言ってきたメイを見直すと。

 

「いや、変じゃないというか、見ちゃいけないというか……」

「すみません、僕も直視できないです」

 

 そう言ってウトもマイマも目を逸らしてしまった。

 

「ええっと、何それ? 変?」

「変じゃないんですけど。

 露わになっているより、ちょっと隠れている方が良いっていう知見を得ましたね」

 

 隠れている面積がいつものゆったりとした格好より更に少なかった。その上であり合わせの布やらで隠そうとしているのが逆に全裸になっているよりエロいというか、想像を掻き立てるというか……。

 

「それなら裸の方が良いの?」

「そうなんですかね?」

「俺に聞かないでくれっ!」

 

 ……ウトさんって童貞なんですかね? ワータイガーでこれだけ強いなら引く手数多でしょうに。

 

 そんなやりとりに飽きたエロクーが溜息を吐いて。

 

「もう、メイの好きにすれば良いだろう」

「じゃあ裸で」

「えっ」

「何かもっと良い意見があるなら聞くけど」

「えっ、ええ…………えっと……ありません」

「じゃあ、裸で」

 

 胸を固定する布以外、全部取っ払ってしまった。

 ウトはとにかくメイの体を見ないようにしながら。

 

「俺、この階、使い物にならないので、よろしくお願いします」

「全く……娼館でも行ってきたらどうだ?」

「えっ、ええっ、いや、そうなのか? そうすべきなのか?」

「別に交尾なんて特別なものでもないからな。使い物にならなくなるよりさっさと慣れておけ」

「えっ、いや、そもそも、エロクーって子供居るのか?」

「ワタシに言い寄ってくる雌は沢山居たからな。番になろうとまでは思わなかったが、子供はそこそこ出来ているはずだ。今も生きていればな」

「…………」

 

 ……グリフォンの生態とか、野生の厳しさとかを別に知っている訳じゃないけど、俺はやっぱりこいつクズだと思う。

 ついでに振られた事を思い出しているようだった。

 

 準備が整った事をどこからか確認しているのか、それとも魔術的なものか。

 扉から錠が外れたような音がした。




エロクーはクズです(3度目くらい)。
ウトは童貞です。発情する頃にはダンジョンでのドロドロを知っていた為、そういう事には初心です。
メイも処女です。でもド田舎育ちなので、あんまり拒否感みたいなものもないです。多分ダンジョンに勤める事になる前に、同じくらいの世代の早い奴らはヤってた。
マイマは多分童貞じゃないです。

調べたら、鷲は一生一匹と番で、ライオンは他のオスから襲撃されて敗北すれば子供共々殺されてプライド(=ハーレム)を乗っ取られるとの事。
まあ、グリフォン=鷲+ライオンだけど、どっちかって言うと鷲の比重の方が多い印象なので、鷲に寄せる感じで。

メイちゃんの見たいところ

  • 容姿の克明な描写
  • 戦っているところ(圧倒、虐殺)
  • 戦っているところ(苦戦、敗北)
  • 食べているところ
  • のんびりしているところ
  • ブチギレているところ
  • 年頃なところ
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