チートがチートじゃない世界に転生したらしい   作:よしほ

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ヤマザ○パン祭かな?

 はっはっはー!! と、ご機嫌になった私は、テオがリクエストした蛇を解体して放出した。はっはー!!! 蛇だろうが何だろうが加工しますとも! ええ、ええ! 直には触らないけども!

 

 そんな訳で私たちは更地になった農場の真ん中で食事をすることにした。森とは違って、屋根がないと眩しいからという理由で、私は日差しを遮る屋台みたいなものを合成して放出した。ついでに川沿いで串を焼いた時に使った簡易かまどを出し、作業台を出し、まな板とかの調理器具を出し、更に調味料とかを出した。

 

 そこに解体した蛇を放出した。もう何でも来い! という気分だ。浮かれているとも言う。でも米かも知れんものをゲットできたんだし! 浮かれても仕方ないよね! あ、テーブルも放出したよ、もちろん!

 

 メイプルが蛇に小麦粉をつけて油で揚げる。それと肉も串に刺してかまどで焼く。

 

「こうなるとパンが欲しい……よし! 小麦粉あるし!」

「リディア様! ちょっとお待ちください! 籠がないと……ああああ!」

 

 私が某白ポケットでこねこねしたパンを放出した瞬間、メイプルが叫ぶ。私が放出したパンをテオが即座に両腕で受けとめた。

 

「あっつー!! 焼きたてっすか!? これ!!」

「あ、うん。ごめん」

「あちあちあち!!」

 

 パンを抱えたまま、テオがその場でジタバタする。私は焦ってその場に木箱を出した。……咄嗟にカゴには出来なかったよ、ごめん。でも木箱でも十分だったらしく、テオがその中にパンを落とすように入れる。

 

 私がイメージしたのは焼きたての食パンだった。何かを挟んで食べると思って合成したらそーなった。でも二人は見たことなかったのか、木箱を覗き込んで驚いている。

 

「これは何でしょう?」

「四角いっすね。パンなのに」

「これでそんだけ驚くんなら、フランスパンとか出したらどんだけ驚くんだろ」

 

 うっかり口走ってから私は慌てて口を押さえた。しまった。要らんことを言ってしまった! 何となく口に出しただけなのに、メイプルとテオがガバッと顔を上げてこっちを見る。あー……初めて食パンを見た上に、更に初めてのパンの名前を聞いたからか! 判る、判るけど!

 

「ふら、ん、すパンというのも美味しいのですよね!?」

「っすよね!」

 

 ダメだコレは。逃げられん。そんな勢いで二人に迫られる。私は、はー、とため息を吐いた。しくった。うっかり口に出しただけで、ここまでガン見されるとは思わなかったよ! でも自分で言ってしまったことだから仕方ない。

 

 私は諦めてフランスパンをイメージしつつ、吸引しておいたものをこねこねした。でもって箱の中に焼きたてフランスパンを放出する。たくさんあると食べきれないだろうから二本だけだ。まあ、吸引しとけばいいんだけど。ちょっと気分的にね。焼きたての方が美味しいって感じがするし。某白ポケットに吸引したら時間が止まるぽいから、ずっと焼きたてのままじゃないのかというツッコミは要らん。

 

「リディア様! これも初めて見ますが! 美味しいんですよね!」

「っすよね!」

 

 二人が顔を見合わせて頷き合う。あー……私が食いしん坊だってバレてるからなあ。私が放出したりするもの=美味いもの、と考えてるらしい。私は単に食卓に並ぶ料理を変えて欲しいとは思った。でもあれはみんなの賄いをこっちにも出せと要求したというか迫ったというか? だから私は飯は作ってはいない。肉をカットしたりはしてたけども。……でも砂糖を作ったのは、テオも知ってるんだよね。

 

 仕方なく私はざっくりと説明した。食パンが四角いのは型に入れて焼くから。フランスパンは中力粉と水とかのシンプルな材料で作るから、あんまし膨らまないこと。って、転生前世界日本で昔に作ってた時の記憶だから定かじゃないかもだけども。二人はふんふん、と頷きながら話を聞いてるからこの説明でいいと思う。

 

 それにしても某白ポケットに色んなものが入ったままになってて良かったよ! 小麦粉は強力粉と薄力粉があるんだけど、転生前世界ではパンは強力粉を使って作ることが多かった。中力粉があればそのまま使ったんだけど、薄力粉と強力粉を混ぜれば出来る。それはこっちの世界でも同じらしい。だからどっちの粉も使うんだけど……ん!? そいえば中力粉は見たことないな。こっちでは使わないのかも?

 

 結局、メイプルにパンをスライスしてもらい、鹿肉とか熊肉を焼いたものを挟んで食べることになった。……蛇の揚げ物もあったけど、私は遠慮した。どうせならローストビーフを薄く切ったものを挟んで食べたかったかも。串肉だと子供の私には大きすぎるので、噛む時にパンを一緒に食べるのが難しい。あっ、先に切れば良かったのか。でも一度、口をつけたものを切るのも何だかなあ、と思ったので黙って食べることにする。

 

「美味しい! これは是非、厨房で作ってもらいたいですね!」

「美味いっすー!! びっくりっす! いくらでもいけるっす!」

 

 メイプルとテオが肉や蛇をパンに挟んで食べて驚いている。そうだろう、そうだろう。でも屋敷で出るバターロールも私は好きだけどね。それにしてもテオ。蛇をサンドしたフランスパンを丸ごと一本、端からガンガンかじってく必要はないと思うよ……?




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ちょっと熱があるので
1日くらい更新が止まるかもです
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