エロ漫画では究極最強の万能職業として扱われている催眠術士だが、現実はそこまで便利なものではない。初期スキルの催眠魔法は戦闘状態にない雑魚モンスターを確実に眠らせることができる魔法で、肉のドロップ率が上がる覚醒スキル持ちの狩人やモンスターの早期発見に優れた観測士などと組んでドロップ肉の美味い逃走型の草食系モンスターを狙って狩るグルメハンターの一員として重宝されている。また、もう一つ覚えるスキルは盾役に必須の言わずと知れた魔の指先だ。装備破損でロストすることのない単体ヘイト獲得スキルを気軽に使えるのはとてもありがたいことだし、一つのミスが自身や仲間の死に繋がるボス戦ではそれが理由で命拾いすることもままある。魔力を伸ばしやすく高いヘイト獲得リスクのある治癒魔法の杖なんかもガンガン使えるので、世間一般で言われるほど魔法盾としては悪くない。呪術士とは異なり魔力強化しか取得できないので、盾役をする場合は極力装備スキルで耐久ステータスを補強したいところだ。覚醒スキルは魔神の手品と呼ばれるユニークなアイテムボックススキルであり、ダンジョン内における荷物持ちとしての適性は抜群に高い。しかしその性質から禁制品の運び屋として利用されることが多い為、頻繁に警察の職務質問を受けて霊神の判決を食らいアイテムボックスの中身を地面にばら撒かれる、国外への渡航ビザが下りない、初対面の相手に職業を言うだけでそっと距離を取られる……といった大きなデメリットが存在する。特にポーションなどの割れ物を持っている場合は落下して容器が割れることがよくあるので、極力ダンジョンの外では魔神の手品を使わないようにした方が無難だ。ここまでだと特に問題はないように思えるが、レべル100で第二覚醒スキルを覚えるとその本性が露わになる。魔神の誘惑は自身と目を合わせた相手の思考を誘導する洗脳系のスキルであり、東西冷戦終結直後よりソビエト連邦の特殊工作員によってハニートラップやスパイ活動に利用されてきた。日本においてレベル100を越えた催眠術士は公安警察の監視対象となり、あらゆる行動履歴を収集記録されることは言うまでもない。当然、国外への渡航ビザが下りることは絶対にないだろう。これから新たに催眠術士となった若者諸君が探索者として上を目指す場合、そういったリスクが常に付き纏うということをよくよく考えてからレベル上げを行うことをお勧めする。
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