マブラブ世界でメカゴジラの中枢AIとか、どないせいっちゅうねん! 作:八雲ネム
BETA、正式名称は“Beings of the Extra Terrestrial origin which is Adversary of human race”、日本語に訳せば人類に敵対的な地球外起源種と呼ばれる存在は物量と言う点において無類の強さを誇り、人類が内ゲバによって足を取られている間に6分の1にまで減らした張本人である。
対するメカゴジラは、ゴジラシリーズにおいてゴジラを模して人類が作り出した機械怪獣であり、何かとやられ役にされることが多い上に作品によって姿形は変わるものの、目覚めた俺が憑依していたのはアニメ映画に登場したメカゴジラであり、ビルサルドの人達が作り出したナノメタルによって構成されている。
そして、本来なら交わる事のない2つの作品なのだが摩訶不思議な事にメカゴジラに搭載されている量子コンピュータの中枢AIに転生した挙句、マブラブ世界に入り込む事になったのだった。
☆☆☆☆☆
「いやー流石に厳しいだろぉ………」
人間の通信装置をハッキングして、暗号化された無線周波を総当たりで暗号解析して、こちらでも読み取れる様にしてから状況を確認するとかなり悲惨な状況だった。
何しろ、通信環境が妙に貧弱だなと思いながらキーワードを検索するとBETAと言うワードが出てきた為、年代を確認すると1998年と表示されたので完全に出遅れた挙句、ユーラシア大陸の大半から人類が叩き出されている状態だった。
その情報を得た結果、絞り出せた言葉が最初のセリフに繋がるのだがこのまま、何もしなければ多大な犠牲を払いながら他星系へ人類が脱出するか、桜花作戦が成功するかのどちらかが分かるまで見守るしかなくなる。
その為、日本本土へ上陸する前までにBETAに対抗できる兵器を設計して本格的な生産ラインを構築するしかないな、と言う結論に至ったのでメカゴジラを本格的に起動した。
「おぉ………アニメのシーンそのまんまだ」
俺が目覚めたのは、外部の情報を収集する為だったので収集が終われば眠りに着く為、メカゴジラからすれば俺の自意識も夢みたいな物だったのだが、自分の身の回りが危なくなれば眠る所の話ではなくなるので、人間で例えるなら寝ぼけた状態から本格的に目覚めた感じと言える。
その結果、メカゴジラの頭部ユニットからシティ全体に信号が送られてシティが起動するのと同時に、人間が操作できるコントロールユニットが3Dプリンターの様にナノメタルで生成される光景を目の当たりにして軽く感動した。
映画では脚本の都合で恵まれなかった、とは言ってもそれまでのメカゴジラとは一線を画す姿には実際の戦闘シーンを見てみたい、と思わせるぐらいのデザインだったのは確かだと思う。
それを操作できる、ともなれば尚更なのだが問題はどうやって物量で攻めてくるBETAどもを薙ぎ払えるかである。
ゴジラシリーズに登場する各メカゴジラの目的は単独のゴジラ、或いは極少数の怪獣を倒す事に主眼が置かれていたので、物量のBETAとは相性が悪いと言わざるを得ない。
となれば、メカゴジラではない兵器を生み出す必要があるのでそれに対する考えを巡らせていると、人類側に動きがあった。
「んん? 化け物? 怪物?」
メカゴジラの頭部ユニットに格納されている量子コンピュータにより、人類側の通信を並列処理していたのだがその中にBETAと戦い始めた存在に言及した内容があったので、発信元を探ってみると朝鮮半島で戦闘を続けている部隊からのものだった。
その為、画像や映像がないかと探ってみると明らかにBETAとは別の存在が映し出されていた為、怪獣も存在しとるんかーいとツッコミを入れざるを得なかった。この場に居るのは自分1人なのに。
その事から、戦闘の推移に注目しながら兵器開発に勤しむのだった。