マブラヴ世界でメカゴジラの中枢AIとか、どないせいっちゅうねん!   作:八雲ネム

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第12話 取引の裏側で

「やっぱりここに居たか」

「ん。ここが1番落ち着くから」

「そいつは良かった」

 

 メカゴジラシティに帰還後、シティ内の生産活動を一手に引き受けているC1、チェルシー・ユルゲンを探すとコントロールユニットが集中的に設置してある管制室にいる事がわかったので、そこに足を運ぶと高めのゲーミングチェア風の椅子に座ってメカゴジラを眺めていた。

 管制室の窓が、メカゴジラの頭部右側の壁から突き出る形で設置してある為、何かを操作しながらメカゴジラを眺めるのにはもってこいな場所と言っても過言ではない。

 とは言え、食料や医薬品等の生産は完全に自動化している為にやる事と言えば生産ラインのエラー対処などに限られる為、かなりの手持ち無沙汰になっている事は否めないので新たな仕事を割り振る事にした。

 

「新たな生産ラインの構築?」

「そ。シティの面積だけだと生産に限界があるし、そもそもここはゴジラに狙われるだろうから思い切って新規設計で作ろうと思ってね」

「規模にもよるけど建設用地から建設に必要な資材、その他諸々に時間が掛かると思うけど大丈夫なの?」

「それに関しては問題ない。草案の段階だが、日本政府との打ち合わせで瀬戸内海のどこかに総延床面積が20万平米にもなる建物を建設するつもりだから」

 

 技術供与をする為だけに、榊首相と会った訳ではない。

 直径28キロ、と言う広大な土地に加えてその地下には大量のナノメタルが埋蔵されているとは言え、兵器生産等も行う必要があるのでその全てが食料生産の為に割り当てられない事は伝えている。

 その結果、BETA襲来によって空白地帯となった中国・四国・九州地方のどこかに食料生産と兵器の共同開発を行う建物をそれぞれ、建設する事が決まったのだ。

 

 メカゴジラと日本の工業力には、技術的な格差があるのに加えて西日本はBETAの手によって破壊された事によって、産業の弱体化が発生しているので日本政府にできる事は限られているが役割分担でやりくりをしようと言う事で決まっている。

 議論の結果、鉄道や港湾設備などの社会インフラに欠かせないものの建設は避難民などの人手が余っている日本政府が担当し、生産施設及び共同開発する為の建物はこちらが担当する事になった。

 一応、メカゴジラシティで作ったロボット達をフル稼働すれば両方を同時並行で行えるものの、そうすると変に勘繰られる可能性が出てくるので日本政府としても避難民の支援に頭を悩ませている、と言う事を加味して合意に至った。

 

 避難して、失業した彼らを単なる消費者として終わらせるのではなく、土木作業の一員になって復興の一助になってもらう方向で行くらしいので、生産施設で作られた食料を優先的に回す様に求められたので俺もそれに合意した。

 

「そう。ならこっちでも準備はしておくわ。亜弥にも手伝ってもらうけど良いかしら?」

「おう。使えるもんはなんでも使え。今は切羽詰まった状況だからな」

 

 その為、最終的にどれぐらいの人数を食わせるのかと言う議論から始まってそれに必要な建物の規模や資材の量、鉄道や港湾施設の規模などの概略を固めていった。

 

 

 

 

 

 第三者視点

 

 ゴジラ・アースは、喀什にあるオリジナルハイヴとその奥に鎮座していた重頭脳級を周辺にいたBETAと共に破壊し尽くした後、返す刀で北にあるソ連領カザフスタン州にある甲6号目標であるエキバストゥズハイヴを破壊してから、針路を北東に変更して着実に歩みを進めていた。

 これまでに重慶ハイヴ、中国領甘粛省(かんしゅくしょう)にある敦煌(ドゥンファン)ハイヴ、喀什(カシュガル)ハイヴ、エキバストゥズハイヴの4つのハイヴを軽々と破壊し尽くし、それでいて無傷とも言える状態なのは戦艦の装甲すら貫通する事が可能な光線級及び重光線級の光線に効果が出なかったからである。

 勿論、ゴジラ・アースの体表を薄く溶かして蒸発させる事は可能なのだが、やられた本人からすれば薄皮の表面を軽く焦がされた程度であり、焦がされた箇所も光線が途切れればすぐに自己修復可能な程度の損傷でしかない。

 

 その上、要撃級の攻撃も突撃級の突進も戦車級の噛みつきも非対称性透過シールドと多層泡状表皮の頑強さの前では歯が立たない上、彼が発する重度の放射能汚染によって近付いたBETAは暫くすると瞬く間に活動を停止してしまった。

 本来、BETAと言うのは地球の様にオゾン層や磁場と言った地上で生命活動を維持する上で、必須とも言える防壁がない環境でも活動できる存在なのだが()()()()()()()()は既に対策済みだった。

 BETAは、頭脳級からエネルギーを補給しているもののどうやってそれ体を動かすのに変換しているか、人類の技術では解析できていない為に戦闘での対処療法でしか撃破できなかった。

 

 しかし、地下空間で地球の支配権をめぐって長い間、争っていたモンスターバースのゴジラとゴジラ・アースは偶然にも、重慶ハイヴ周辺の地下で掘削していたBETAが彼らが戦っていた地下空間に辿り着いた現場に居合わせたのだった。

 本来なら、接触した段階でBETAの物量に押し潰されるのだがBETAにとって不運なのは、その場には怪獣王の称号を有している2体の怪獣がいた為に、物量で攻めるBETAを熱戦で殲滅されながら超能力的な察知能力で変換方法をいち早く把握された事だった。

 その結果、2体の怪獣王は変換方法を妨害する放射性物質を生み出す事に成功した挙句、ゴジラ・アースは自分が移動したルートは重度の放射能汚染を引き起こすのを良い事に彼らは二手に分かれる事にした。

 

 地下空間に来たBETAを殲滅し終えた後、モンスターバース時空のゴジラは他の地下空間を巡回して同じ事象が起きていないかを確認する為の行動に移った。

 その一方で、ゴジラ・アースは重慶ハイヴに繋がる穴に入ってBETA相手に暴れ回り、縦穴に出た際は大広間(メインホール)に鎮座している頭脳級を一撃で破壊した後、その場でモニュメントを破壊して地上へと這い上がって出てきた経緯がある。

 頭脳級が破壊された後は、断続的に押し出される形で地上に出てきたBETAは他のハイヴや日本に向けて東進する事になり、それが不定期のBETAによる侵攻へと繋がっていたのである。

 

 そして今、ゴジラ・アースが本命として狙っているのは日本列島の富士山に眠っているメカゴジラシティと言って過言ではない。

 あれは自分にとって不倶戴天の敵であり、心の奥底から相容れない存在として前の(アトランティス)文明の生き残りだろうが、必ず破壊し尽くす程度には邪魔な存在と言っても過言ではない。

 その為、まずは自分の戦いと眠りを遮る外星型侵略生物のBETAを片っ端から消滅させ、ユーラシア大陸に点在するハイヴを全て破壊する為に破壊した感傷に浸ることもなく、移動を続けたのだった。

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