マブラヴ世界でメカゴジラの中枢AIとか、どないせいっちゅうねん!   作:八雲ネム

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基本、1話で纏まる内容にしていますが今回は長くなりそうだったので前後編(予定)に分ける事にしました。


第13話 調査(前編)

 元重慶ハイヴ 調査班 side

 

『エコー2、こちらHQ(ヘッドクォーター)。観測結果を口頭で説明してくれ』

『こちらエコー1、BETAの残骸が無数に散らばっているのが目視でも確認できる。エネルギー切れで活動停止しただけじゃない。無数の肉片になったBETAが数え切れないぐらいには散乱している』

『こちらHQ、了解した。引き続き、調査を続行せよ』

『こちらエコー1、了解』

 

 ゴジラ・アースによって、モニュメントや頭脳級が破壊されてハイヴとしての機能を停止した重慶ハイヴの横坑(ドリフト)から、メカゴジラが作った観測用の中型シャトル及び護衛のヴァルチャーが複数の班に分かれて、潜入してハイヴ内を探索して観測記録を撮っている。

 その道中で分かったのは、BETAの残骸があるだけで本当に機能停止していると言う点と、ゴジラ・アースが通った箇所は重度の放射能汚染が残っていると言う点だけだった。

 これが活動中のハイヴであれば今頃、無数のBETAが群がってきて戦闘になって撤退まで追い込まれていたのだろうが、今の重慶ハイヴは驚く程に静かで何の障害もなく、順調に頭脳級がいるメインホールへ進んでいた。

 

『こちらオスカー1! ドリフトとは違う通路を発見した!』

『こちらHQ。オスカー1、BETAが掘り進めた穴じゃないのか?』

『確かに掘削作業で出来た穴だが、メインホールとは別の方向だし、壁面が融解したかの様な模様になっている。その上、この穴の放射線量は今までの比じゃないぐらいに高い』

『こちらHQ。了解よ、オスカー1。こちらでその場所をマーカーしておくから後で調査しましょう?』

『了解だ、HQ』

 

 その途中で、地下世界と繋がる穴を発見したものの当初の目的であるハイヴ内の構造を把握する作業を続ける為、調査隊の司令塔はマッピング中の地図上にマーカーで色付けした後で作業続行の指示を出した。

 これが普通の調査であれば、その先も調査範囲ではあるのだがBETAが穴を開けてゴジラ・アースが這い出て来た場所となれば、慎重になるのも当然とも言えよう。

 それに、メカゴジラからの指令は活動停止になった重慶ハイヴを可能な限りの調査する様に、との事なのでハイヴ内の構造を把握した上で頭脳級のデータを採取する為に調査を続ける事にした。

 

 

 

 

 

 メカゴジラ side

 

「ふーむ、やっぱ頭脳級は機能停止してるか」

「ラグが殆どないレベルのリアルタイム映像と生データを送受信できるなんて、中々の技術ね」

「………一応、聞いておきますがここに来て大丈夫なので?」

「大丈夫よ。寧ろ、調査して来いって送り出されたもの」

 

 メカゴジラシティの管制室にて、調査班から送られてくるデータをモニターに映し出しながら独り言の様に呟く中、本来なら居ない筈の人物が流れる様に映し出すデータを見ながら面白そうにしゃべった。

 香月 夕呼博士、本来なら東京帝国大学に在籍している筈の彼女がどうしてここに居るのかと言うと、国連と言う体でアメリカからの圧力に屈した日本政府からの要請でここの調査を命じられたからだ。

 正直、下手に人を入れさせて情報を持ち帰られてバラされたら欲に目が眩んだ人類からの奇襲・強襲を受ける事になるので、可能なら入れさせたくなかったもの香月博士から持ち帰る情報は厳選するからとの発言で、彼女に同行する人間は最大で2名までとの条件で受け入れた。

 

 因みに、同行者は香月博士の付き人兼副官のイリーナ・ピアティフ中尉とモナークの芹沢博士の2人なのだが、ピアティフ中尉は完全に圧倒されている一方で芹沢博士はコントロールユニットの1つを操作してメカゴジラシティの仕組みについて調べていた。

 

(一応、外部から人が来るっつー事で言語設定を標準的な英語にしといたけど功を奏したな)

 

 アニメ映画において、メカゴジラを作ったのがビルサルドである都合で内部を走っている言語プログラムはビルサルド語であり、彼女達が来る前まではアトランティス文明の言語に翻訳したものを使っていた。

 しかし、そのままだと言語体系がまるっきり違う以上はデータを読む彼女達が困ると言う事で改めて翻訳したのだが、一線級の博士である香月博士及び芹沢博士は難なく理解している様だ。

 

「それで? マーカーで色付けされた場所に行くのかしら?」

「えぇ。あそこからゴジラ・アースが這い出てきた以上、その先がどん詰まりの狭い空間ではない事ぐらいは予想できますから」

「そうね。体高350メートル超の巨体が自由に行き来できる空間となれば最低でも数百㎢以上、場合によってはその数万倍はあってもおかしくないわね」

「しかし、それだけの空間が地下に存在していたら震度計なとに変化があってもおかしくないのではないでしょうか?」

「そこのとこ、貴方はどう思っているの?」

「何かしらの力場で隠してるんじゃないんですかね。下手に地表で栄えた文明が地下に猛烈な興味を持たない様にする為に」

 

 ハイブ内の主要な箇所の観測データを取り終えた事によって、人類側及びメカゴジラ側で精密な調査を行う為に頭脳級及びハイヴ内に存在した未発見のBETA   母艦級や門級と言った桜花作戦時に発見されたBETAも含む   を回収する為、ハイブの外で待機していた輸送型の中型シャトルをハイヴ内に潜入させながらマーカーの箇所に観測用の中型シャトル及びヴァルチャーを集結させた。

 慎重を喫して、ある程度の戦力を送って戦いに備える事も考えたがアース以外のゴジラと遭遇してもどの道、中型シャトルは撃破される事を考えると不気味な程に沈静化している今の内に調査できるだけ、調査しておいた方が良いだろう。アースと戦い始めたら調査どころの話じゃなくなるしね。

 その為、ピアティフ中尉も交えて地下空間がどうなっているかに議論していると一通り、メカゴジラの仕組みを調べ終えたであろう芹沢博士も混じって来た。

 

「それに関してはあながち、間違ってないと思いますよ?」

「お得意の民間伝承ですか?」

「普通なら、単なる都市伝説やオカルトの範疇になるんでしょうがゴジラ・アースが現れた以上、地球内部に存在していると冗談で言われてきた地球空洞説が本物なのかもしれません。どのぐらいの空間なのかはまだ分かりませんが」

「まっ、そのオカルトの真偽は今回これからの調査で判明するし、どんな状態なのかも検討するのも悪くないんじゃない?」

「えぇ。やってみましょうか」

「大丈夫なんでしょうか?」

「こう言うのは思い付いた事を羅列するだけの冗談混じりの議論だから気楽に構えて良いと思うよ?」

 

 

 その為、話の流れはまだ見ぬ地下空間がどうなっているのかへ移っていった。

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