マブラヴ世界でメカゴジラの中枢AIとか、どないせいっちゅうねん!   作:八雲ネム

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第17話 兵器庫だったアメリカが崩壊した結果

『ご覧ください!怪獣です!信じられない光景です!』

『ロンドンが燃えている!』

『ヘドラ作戦の成功により、ラドンⅣ及びアンギラスⅥは沈黙。しかし   

 

 ゴジラによる米本土上陸及び熱核兵器の使用により、その割りを食ったのはアメリカではなく、イギリス本国に加えてイギリス及びアフリカ大陸に臨時政府を設けた欧州各国であろう。

 アメリカの場合、除染作業と復興に向けた取り組みを続ければ都市を再建する事は可能なのだが、欧州はBETAと同時並行で怪獣にも対処しないといけなくなった為だ。

 これがもし、欧州大陸が健在だった場合やアフリカ大陸に強固な産業基盤があればやり方はいくらでもあったのだが、BETAによって欧州大陸から叩き出された事によってそれまでの産業基盤が崩壊した挙句、20世紀のアフリカ大陸は大陸の多くが発展途上国と言っても過言ではない。

 

 つまり、第二次世界大戦の時の様な優秀な戦車や戦闘機を大量に作れる基盤がない状態でBETAと戦わないといけないのに、人類に敵対的な怪獣とまで戦う羽目になったのでアメリカが安定した状態なら更なる軍需物資を求めるのが普通の反応だ。

 しかし、その肝心のアメリカは西海岸の都市が消滅した事でリーダーである大統領が自殺をし、それまで他人事と思っていた悲惨な状況が我が身に降り掛かった事で、薄氷の上で保っていた秩序が崩壊して後年に第二次アメリカ内戦と呼ばれる内ゲバ突入したのだ*1

 ならばと、他の国に目を向けるが世界中で怪獣の活動が活発化している上、どの国もアメリカ程の工業力は持ち合わせていない事から他国に支援を回せる余裕がない国が多く、未だに工業力としても無事な日本は地理的に距離が遠すぎて補給が続かない。

 

 その上、インドのH13ボパールハイヴにインドシナ半島のH17マンダレーハイヴ、そして朝鮮半島のH20鉄原ハイヴの3つが無傷で残っている為に他国へ補給を回している余裕がないのだ。

 その結果、欧州各国は独力で対処する方向で奔走する事になるのだが、その過程で日本に再三に渡って中国地方等で暴れ回っている戦闘集団をこちらに回せないかと言う打診があった。

 後先考えずに回す事は可能だが、メカゴジラシティとして1万キロ近く離れたイギリスやアフリカ大陸へ兵力を回して得られるメリットが薄い為、個人的には却下寄りの保留であり、最終的な判断は日本政府及び香月博士に一任する事にした。

 

 日本政府の主要メンバーである榊首相を始めとした首脳陣はかなりの渋い顔をしていたし、香月博士としても余計な面倒をこっちに押し付けないでよと文句を言ってきた。

 確かに、人類側の兵器庫であるアメリカが内戦で他国に構っている状況になってゴタついている時に、仕事を増やされると迷惑なのは分かるがこれは一種の配慮でもある。

 何しろ、俺の活動が本格化すれば地球規模のテラフォーミングを全力で行なって、地殻の表面から1キロ以内をナノメタル化して上で地球の環境を手中に収め、その後でゴジラを始めとする怪獣やBETAとの戦争を自動的にしてしまうからだ。

 

 いくら、アメリカによって核兵器の発射ボタンを連打して大量の核爆発が起きた事で、ユーラシア大陸以外の地域で怪獣の活動が活発化しているとは言っても、人類側が自らの意思と行動によって戦いに挑まないと意味がないと考えている。

 そうしないと文明を勃興させ、発展と維持をし続けた先人達に立つ瀬がないし、そもそもとしてメカゴジラと言う俺を作ったビルサルドとアトランティス文明の面々に俺自身が立つ背がない。

 だから、ナノメタルによるテラフォーミングが最終手段な上にそもそもの話なんだが、ゴジラ・アースやモンバスゴジラがそれを許さないだろうから人類側が自らの意思で戦う事を諦めた時点で、文明としてバッドエンドだろう。

 

(まぁ、そうならない事を祈ろう)

 

 そんな事を考えつつ、今やっている作業はは収束中性子砲を撃てるように改造した中型シャトルを生産しまくって戦列歩兵よろしく、多数の収束中性子砲を並べてぶっ放す為の調整だ。

 収束中性子砲は、メカゴジラとしての最終兵器なので撃つ前のチャージ時間がべらぼうに掛かる上に中型シャトルで使うと1発、撃つだけで中型シャトルが壊れるのだがその分の破壊力は抜群であり、計算の上ではハイヴのモニュメントを破壊できる。

 その反面、収束中性子砲の発射専用艦として割り切った設計にした為、消費エネルギーが高くなる高機動な動きは出来なくなったが、そもそもとしてゴジラ・アースはモンバスゴジラと違って怪獣としての機動力が相対的に低い為、そこまで問題にはならないと思われる。

 

 何故なら、もしもモンバスゴジラがゴジラ・アースと一緒に戦うとしたら、アメリカによるG弾の発射時点やゴジラ・アースがアラスカのアンカレッジを始めとした主要都市を破壊している間に登場してもおかしくないからだ。

 そうならなかったのは、地下空間の見回りでモンバスゴジラが忙しいと判断したので、今はその事に関しては同時に出ない事を前提として行動をして、同時に出た際の対処案を策定中だ。

 つまり、独力でハイヴを破壊できる能力を持ち合わせているものの地球上のBETAの駆逐から怪獣討伐まで、俺が単独で引き受ける理由がないので彼らに判断を丸投げしたのだ。

 

 それに、アメリカの西海岸を破壊し尽くしたゴジラ・アースは北米大陸を横断してメキシコ湾に消えるのではなく、太平洋の海中へ姿を消したので日本沿岸に姿を表してもすぐに対応できるように準備している真っ最中だからだ。

 3式機龍の調査自体は既に終わっているが、その武装をナノメタル製メカゴジラに応用するのに時間が掛かるし、メカゴジラ自体の起動確認に加えて3式機龍の骨格であるゴジラの骨の調査がまだ終わってないのだ。

 要するに、こっちはこっちで手が回らないからやるんだったら日本政府か香月博士主導でやってくれ、と暗に伝えたの彼らも必死にどうにかするだろう。頼みの綱であるアメリカで内戦が起きて、それまで備蓄量に懸念はあっても潤沢に使えた弾薬の供給が途絶えたんだからな。

 

 そんな訳で、対ゴジラ用兵器の増産に努めているとベンから連絡が来たので、内容を確認すると意外と言っても過言ではない内容を聞かされたのでベンを問い質した。

 

「それ、本気で言っているんか?」

『本気の様ですね。いくら、忙しいからすぐには会えないとお伝えしているのですが』

「そうか………わかった。近々、新潟に出向く予定があるからそのタイミングで会おうじゃないか」

 

 すると、彼も困った様子で答えたので少し考えてから予定に加えて行動する事にした。

 

『よろしいのですか?』

「そうしないと話が進まんだろう? だったら会って話を聞くまでさ」

『畏まりました。その様に伝えます』

「よろしく」

 

 その結果、新潟方面の防衛を任せている機動部隊の視察も兼ねて予定を組んだのだが、きっかけとなる内容は新潟でアンギラス達と生活を共にする篁 唯衣からのメッセージだった。

 

 

 

 

 

『自分の人生の目的が決まったので貴方に、メカゴジラに聞いてほしい』

*1
第一次は南北戦争と教科書などに記載されている出来事だが、当事国としては内戦として記憶されている。

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