マブラヴ世界でメカゴジラの中枢AIとか、どないせいっちゅうねん! 作:八雲ネム
青木ヶ原樹海から、数百隻に及ぶメカゴジラ製中型シャトルが飛び出している間、バラゴン、バラン、ガーディーの3頭は必死にゴジラ・アースに食い下がっていたものの、状況は悪い所から悪化の一途を辿っていた。
そもそもとして、金属分子を多量に含んだ植物由来の怪獣であるゴジラ・アースは多層泡状表皮なのも相待って物理的な耐久性が著しく高い為、並大抵の攻撃は体表に引っ掻き傷を作る程度のダメージしか通らず、熱核弾頭の集中運用で体表をプラズマ化してもすぐさま元に戻してしまう程には再生力が高い。
これだけでも、生物の延長であるバラゴン達には不利な要素なのだが、これに追加して非対称性透過シールドを必要に応じて自動的に表皮下で展開する為、彼らの必死の攻撃はすぐに回復できる程度のダメージにしかならなかった。
しかし、ゴジラ・アースからすれば目的であるメカゴジラシティの徹底的な破壊を邪魔する鬱陶しい奴らと認識するには充分過ぎた為、前哨戦として絶命するには充分な攻撃をお見舞いする事にした。
パラゴン:跳躍し、全体重で体当たりしようとした所に尻尾の先を帯電させ、プラズマ化してから振り回すプラズマカッターによって頭から尻尾まで縦に真っ二つにされて絶命した。
バラン:ムササビと似た様な特性を活かし、ヒット&アウェイ戦法を取っていたがパラゴンが絶命した直後、距離が近かった事も相まって高出力の超振動波攻撃によって脳や脊髄も含めた内臓がズタズタに粉砕された事で絶命。
ガーディ:先に絶命した2体の怪獣を教訓に、ゴジラ・アースからの攻撃が来てもすぐに回避できる様に距離を取り、善戦したものの最終的には熱線の餌食になって絶命。
戦闘開始から、この3体が絶命するのに掛かった時間は10分にも満たない程、短い時間だったものの事前に生産していた改造型中型シャトルは全機発進して指定していた空域へ歩みを進めるには充分な時間だった。
とは言え、メカゴジラ側も何もせずに発進させ続けたのではなく、シティ内で待機させていたヴァルチャーも同じ場所から間を縫って発進させ、パラゴン達と共闘させていたのだがゴジラ・アースはヴァルチャーよりもパラゴン達の方が鬱陶しい、と言わんばかりにヴァルチャーを無視していた。
その為、メカゴジラの中枢AIはヴァルチャー程度では囮にもならんかと思っているとゴジラ・アースが富士山へ顔を向け、その体の周囲に青く細い閃光が無数に走るかの様に光り輝いて鼻先へと集中した瞬間、富士山へ向けてガーディを絶命させた威力よりも強力な高加速荷電粒子ビームを発射した。
メカゴジラ side
「山肌を貫通し、第一隔壁に直撃したよ!」
「やっぱ、
「第一隔壁、融解及び貫通! 第二隔壁に直撃!」
「こうなる事を前提に熱エネルギー緩衝帯を展開しといて正解だったぜぇ!」
富士山と言うのは、長い年月によって円錐状の山になった存在であり、メカゴジラシティの原型を隠すには丁度良かった為、時間と共に成長するのと同時に起動する機会が来るまで姿を隠す必要があったのでシティ全体にドーム状の天井や壁があった。
その為、ゴジラ・アースがアメリカ大陸で暴れ回る前から急ピッチで三重の装甲化した隔壁に変更して整備を続けた為、並大抵の攻撃は耐えられる様にはなっていた。
しかし、ゴジラ・アースが放つ
それは、アニメ映画に登場したナノメタルを粒子化させた熱エネルギー緩衝帯を展開する事であり、こうする事でゴジラ・アースからの熱線を別の方向に逸らす事ができる。
とは言え、逸らすだけで熱線そのものを無かった事にする様な代物ではない為、本来ならメカゴジラシティを中心に半径数百キロの範囲は無人の状態で戦うのが望ましいが、日本列島でそんな場所を作る事自体が非現実的だので諦めた。
その結果、メカゴジラシティに隣接する第三隔壁に熱線が直撃して融解・貫通した直後、熱エネルギー緩衝帯によって熱線が逸らされてシティ上空の空間にいくつもの線となって乱反射した結果、局所的な大地震でも発生したかの様な猛烈な揺れと共に富士山の上半分が爆発四散した。
「これで風通しが良くなったドン!」
「風通しが良くなった所か、上半分がなくなって摺鉢状にここが露わになりましたね」
「この被害、高く付くけどきっちり返してもらうぞ! メカゴジラ、出撃せよ!」
そして、富士山を構成していた岩石群は周辺に飛び散った事で広範囲に渡って建物などに被害を及ぼしたものの、それに気を掛けている暇がないので日の光が入る様になって明るくなったメカゴジラシティからメカゴジラを出撃する事にした。
アニメ映画に於けるメカゴジラは、ナノメタルが本体である以上はメカゴジラと言う形に拘る必要がないので直径28キロのシティにまで発展した以上、ビルサルド側の運用としてはシティ内に引き込んで周囲からの集中攻撃で撃破するのが合理的だと判断するだろう。
実際、ゴジラ・アースが重慶ハイヴから出てきた直後から要塞都市化を進めてきたので一応、引き込めば戦えるのだが今の世界でシティに大損害を出してまで引き込む必要はあるのか、と言う疑問があるのでメカゴジラを生産したのだ。
装備はゴジラの熱線に相当する収束中性子砲の他、背部のブレードを電磁カタパルトで射出して対象を切り裂くブレードランチャーや尾部全体を鞭の様に動かして切断攻撃を仕掛けるテイルブロー、そして両腕部を全長500メートルの槍状に変形させ、突き刺した対象にナノメタルを注入して侵食するハイパーランスに防衛手段として、膝上の大腿部にナノメタル粒子散布型熱エネルギー緩衝層発生させる排出口を装備している。
これに加え、ゴジラの骨を利用したDNAコンピュータを中心に脱着式の武装として両腕の下腕部には2連装レールガンを1つずつ装備し、腰部に3連装ハイパーメーサー砲、肩部には4連装のロケットランチャー、ガントレットと剣が一体化した
ゴジラ・アースが原作よりもデカくなった事から、下手に取捨選択できる状態じゃないなと判断してアニメ映画版メカゴジラと3式機龍の全部盛りに近い状態になった為、全高50メートルの状態でシミュレーションしてみるとナノメタルの発電量が足りなくなるとの算出結果が出たので、こちらも350メートルまで体高を上げて発電量を賄う事にした。
100GW級の熱核融合炉4基分の大電力を受け、施設全体が稼働していたとは言ってもナノメタル自体もかなりの発電量を誇っているのに、それすら足りなくなるとかどれだけのエネルギーを必要としているんだよと思ってしまった。
まぁ、今回の戦闘でゴジラ・アースに勝てれば省電力化の改良でもするかなと思いながら、出撃コマンドを送信するとメカゴジラが待機していたドーム状の建物が2つに割れて姿を現した。
その姿は、アニメ映画版メカゴジラと3式機龍を掛け合わせた姿になっていて、全体的なシルエットはメカゴジラの様に前屈みになっているが、3式機龍がレスリングの構えをしている様にも見える状態だ。
そして、白昼の下に出たメカゴジラは膝下についているロケットエンジンに近いエンジンを稼働させて高度を稼ぐと、身体中の関節が動いて飛行形態に変化して富士山だった場所からゴジラ・アースがいる場所へ飛翔していった。
ゴジラ・アース「オメーらの(活躍する)席、ねーから!」
バラゴン、バラン、ガーディー『そんなー(´・ω・`)』
そもそも、怪獣黙示録で雑に退場させられている時点で勝てる見込みがないんだよなぁ。