マブラヴ世界でメカゴジラの中枢AIとか、どないせいっちゅうねん!   作:八雲ネム

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第21話 本戦 前編

 まずはメカゴジラのターン。

 

 飛行形態になったメカゴジラから、2連装レールガン及び3連装パイルメーサー砲の連続射撃をゴジラ・アースに行ったのだが、ヴァルチャーに搭載している物よりも多少、拡張して威力を増幅させても多数の熱核弾頭による攻撃を同時に受けても、すぐに傷が再生するゴジラ・アースには効果がなかった。

 その為、発進した富士山から適度に距離を取りながらゴジラ・アースの熱線が富士山へ向かない位置、富士市上空で飛行形態を解除して陸上形態に移行した。

 メカゴジラ側からすれば、地上に地球産の電子機器がない場所であるユーラシア大陸で戦うのがベストなのだが日本に上陸した上、パラゴン達を絶命させる為に熱線を使った為、既にゴジラ・アースが上陸した富士市を中心に大規模な停電が発生していたので避難誘導は困難を極めていた。

 

 これが人命優先の方針なら、避難誘導の大半が終わってから戦い始めるのが1番良いのだろうが、ゴジラ・アースはそんな事を待ってくれる様な存在ではないし、そもそもとして富士山麓に潜んでいるメカゴジラシティを撃破する事が目的なので、こちらもそんな悠長な事はやってられない。

 その為、ゴジラ・アースから5kmと言う物理的な距離を取ったメカゴジラは引き続き、2連装レールガン及び3連装パイルメーサー砲で連続射撃を行った。

 ゴジラ・アースの強度と再生能力を考えれば、無駄な攻撃になるが運用する上で必要なデータを取得するのにはもってこいな状況なので、4連装ロケットランチャーからミサイルまで発射しながら射撃を続けた。

 

 すると、ゴジラ・アースはどこ吹く風と言わんばかりに射撃を続けるメカゴジラへ向けて歩みを進めたので、弾幕の密度を上げたメカゴジラだったのだがその途中でゴジラ・アースの変化に気が付いた。

 ゴジラ・アース周辺の空間電位に変化が発生し、熱線を放出する際の膨大なエネルギーを発生させている事がわかった為、射撃を止めて大腿部の排出口からナノメタル粒子散布型熱エネルギー緩衝層を煙幕の様に発生させた。

 それと同時に、ゴジラ・アース周辺に目に見える形で電磁パルスの様なものが発生し、それが彼の鼻先で収束した瞬間に青白いビーム状になってメカゴジラへ直進した。

 

 この攻撃が直撃すれば、メカゴジラであろうともかなりのダメージを受ける事になるが、熱エネルギー緩衝帯の煙幕によって弾道は何本もの線になって上空へ逸れたので、直撃は免れたものの熱線の落着先の半分以上が静岡県の西側だった為に停電被害は静岡県全域に広がった。

 只でさえ、BETAが西日本に上陸して深刻な被害を受けているのにゴジラ・アースが暴れ回った後の被害を考えると、末恐ろしい事になるが今はそれを考えている暇はないのでゴジラ・アースの熱線を逸らした後、メカゴジラは次の行動に出た。

 電磁砲を始めとする通常の射撃でのデータは取れた為、今度は第一の切り札である収束中性子砲を撃つ為に頭部から動物に於ける首に該当する部分が変化した。

 

 動物なら、口を大きく開ける事ができるもののアニメ映画版のメカゴジラの場合は蟻など、虫の頭部の様な形状をしている為に動物の様な口を開けると言う機能が付いていない。

 その代わり、収束中性子砲を発射する為の長方形の開口部が顔に当たる板の下にあるので、発射する為の装備を展開すればすぐに発射できる。

 その為、頭と胴体を繋いで支える支柱以外の部分を胴体側に収納した後、顔を横に倒して正面を向けば開口部が露わになったので発射する際に狙いを定め、弾道を安定させる為の装置が後頭部側に展開すると板状の砲身となった。

 

 そして、砲身内のエネルギーを急速に充填して発射に必要なエネルギーを満タンにした後で発射をすると、赤い光線としてゴジラ・アースへ向かった。

 これで倒せれば、大分楽になるのだろうがそう簡単に終わる様な存在ではない事はメカゴジラ自身が1番、理解しているものの発射したからには最後まで出し切りたいと言う事で、ゴジラ・アースに直撃してから充填したエネルギーが空になるまで発射し続けた。

 収束中性子砲を撃ち終えると、ゴジラ・アースを中心となって轟音と共に巨大な爆炎が発生し、その後で発生した黒煙によって可視光の範囲では見えなくなったもののこれでも死なないぐらい、メカゴジラは想定している。

 

 そうでなければ、北米大陸に居た時にくたばっている筈だと身構えていると、黒煙の中で空間電位が急上昇したので足回りに設置してあるスラスターを稼働させて射線範囲外の上空へ退避した。

 駆動部分を全力で動かせば、左右に退避する事も可能だが人体の様に柔軟に動かせないのでどうしても横転する形になり、倒れた状態で熱線に追尾されるよりも上空で追尾される方が自由度が高い判断した結果だった。

 結果的には、ゴジラ・アースが放った熱線が上下左右に動く事がなかったので余計な心配だったものの、1発でも熱線の攻撃を受けてしまうと戦闘続行が不可能になる場合がある事を考えればどれだけ、警戒しても足りないぐらいではある。

 

 その為、ゴジラ・アースの熱線が終わる前に射線から離れた場所に着陸した後、次の収束中性子砲を撃とうと構えた瞬間にゴジラ・アースが再度、熱線を撃とうとエネルギーを溜め始めたのでメカゴジラも中性子砲のエネルギーを溜め始めた。

 そして、両者がほぼ同時にそれぞれの切り札である熱線と収束中性子砲を発射し、射線が重なった事で双方の中間で衝突して最初は拮抗したものの4.8TWの熱線に匹敵する光線をそう簡単に生み出せる訳もなく、収束中性子砲が押し出すエネルギー量を突破した瞬間に赤い光線は一瞬にして消滅した。

 その結果、メカゴジラが搭載している収束中性子砲の発射機構はゴジラ・アースの熱線が貫通した事で破壊され、砲身が粉砕された為にメカゴジラは収束中性子砲を収納して顔を元の位置に戻した。

 

 これが人間の様に痛覚があり、体を動かして思考する機能を集約した脳が頭に収まっていたら、この時点で勝敗が決まっていたがメカゴジラはそうならない様に調整済みである。

 確かに、メカゴジラの頭部には中枢AIが搭載されているものの、それと体の隅々にまで行き渡っている神経回路は生物に於ける骨格と同等の物に依存しない様になっている為、物理的に切り離されない限りは繋がったままである。

 しかも、体全体が金属の骨格でできているので動物における頸椎辺りが破壊されても、たかがメインカメラがやられただけだ!と何処ぞやのパイロット並の感想で済ませられるので戦闘を続行する事にした。

 

 とは言え、遠距離武器の切り札であった収束中性子砲が破壊された以上はナノメタルが補充されない限り、修理が不可能な為に遠距離戦闘では不利と判断して近距離線へと切り替えた。

 その際、手甲剣状のメーサー・ブレードを展開するのに下腕部の2連装レールガンが邪魔な為、放棄する事を決定したのだがただ捨てるには勿体無い事から砲塔の後ろ側に付いているスラスターを点火して、ゴジラ・アースに向けて発射した。

 物理攻撃に対し、極めて高い防御力を有するゴジラ・アースには無駄な事ではあるし、針に刺された程度のダメージを与える程度の攻撃でしかないものの時間稼ぎの一環として発射した2連装レールガンは、ゴジラ・アースに当たった瞬間に爆発四散してしまった。

 

 そして、その間にメーサー・ブレードを展開して第二ラウンドへ移行するのだった。

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