マブラヴ世界でメカゴジラの中枢AIとか、どないせいっちゅうねん! 作:八雲ネム
手甲剣のメーサー・ブレードを展開したメカゴジラは、脚部のスラスターを稼働させて地表スレスレで飛行しながらゴジラ・アースへ接近して切り掛かって表面を大きく削った。
しかし、ゴジラ・アースの体はビオランテの様な能動的に動く金属並の強度を持つ樹木である上、大きく削ったと言っても街路樹で例えるなら表面から1センチにも満たない深さの切り込みを入れた程度なので、大量出血は勿論だが動きを封じることもできない事からゴジラ・アースに掴まれない距離を維持しながらメーサー・ブレードで何度も切り付けた。
このメーサー・ブレード、3式機龍に搭載されていた時は対象の内部に大電流を流すだけの代物だったのだがゴジラ・アースの場合、体内が巨大な電磁コイルになっている都合上、大量の電磁パルスを発生させながら高加速荷電粒子ビームを平気で連発するので大電流の効果に疑問符が付く。
そんな疑問を解決する為に、手甲剣にする際にメカゴジラ側から電力を供給のに合わせて高い周波数で振動させる高周波ブレードに改造し、長さもメカゴジラの体高の半分まで延長した。
3式機龍の場合、下腕部のレールガンユニットに収納する都合で当人比で小型ナイフまで小さくする必要があった物の、ナノメタル製メカゴジラからすればナイフ程度の射程ではかなりの距離まで接近しないと有効打を与えられない。
対するゴジラ・アースは、圧倒的な物理防御力と再生能力で無類のタフネスを誇り、熱線も4.8TW級の高加速荷電粒子ビームを放つので安易に接近して攻撃を加えても、有効打を与える前に熱線が来て戦闘不能になってしまう。
その事から、メーサー・ブレードの長さは短すぎると接近し過ぎて被弾のリスクが高くなる一方、長すぎると慣性の法則が強く出てメーサー・ブレードに振り回される事から、それらの事態を避ける為にもメカゴジラの体高の半分になった。
そんなメーサー・ブレードの攻撃を何度も受ければ、通常の怪獣なら戦闘不能になって決着が付くのだがゴジラ・アースはびくともせず、逆に掴み掛かりや噛みつきの動作に入った為に再度、メカゴジラは距離を取って次の攻撃に移った。
それは尾部全体を使ったテイルブローであり、メカゴジラが所有する近接武器の中ではトップレベルの切断能力を持つ為、こちらもゴジラ・アース以外の怪獣なら一撃で致命傷になるレベルの大技になる。
原理としては、尾部全体を動かす事による運動エネルギーに加えて、尾部先端に取り付けてあるヒレによる高速往復運動によって対象に対する切断能力の向上を狙った物である。
とは言え、こちらもこちらで尾部全体を使ってもゴジラ・アースを真っ二つにできるほどのパワーはないので何度か、当てないといけないのだがゴジラ・アース相手に何度も当てるのは難しいだろう。
それでも、彼が殺しに来ている以上はメカゴジラとしとは何が何でも生き延びる戦いをしないといけない為、テイルブロー威力を最大にする必要から尾部先端がゴジラ・アースに当たる位置まで距離を取ってから、体を横向きにして尾部を横へ大きく振りかぶって攻撃を当てに行った。
すると、メーサー・ブレードよりも大きな溝ができた事からゴジラ・アースは絶叫した為、その間に再び接近してから展開したままのメーサー・ブレードをその溝に突き刺すと巨体の奥まで通った。
その為、バラゴン達の戦闘から展開させて収束中性子砲をいつでも撃てる様に、砲身内にエネルギーを充填し続けた改造中型シャトルの第一陣に攻撃開始の符牒を送った。
この攻撃により、ゴジラ・アースと共にメカゴジラも大ダメージを受ける事になるが、ゴジラ・アースが持つ無類の物理耐久性を考えれば実際に戦っているメカゴジラを自爆させて、彼に致命傷を与えるぐらいの無茶振りを前提とした戦術を立てないと勝てる見込みがない。
それに、シティ全体を運用するのに必要な中枢AIは既にコピーアンドペーストでシティへ移植済みな上、3式機龍の骨格だったゴジラの骨を侵食したのもシティのナノメタルであり、そのデータをメカゴジラに反映したに過ぎない。
何しろ、ゴジラ・アースと戦うまでメカゴジラは一歩も動かせない事を考えるとシティで侵食した方が手っ取り早い上、今回の戦闘はメカゴジラが全損する可能性が高いとの試算が出ていた以上、打てる手は打っておいて損はないだろうと判断した結果だった。
その結果、ゴジラ・アースに打つ手がなければメカゴジラの勝ちが確定するのだが、そんな都合の良い話であればメカゴジラ側がここまで何重にも対策する必要はなかった。
最初の変化はゴジラ・アースの背鰭であり、巨大な背中から何本も生えた背鰭の間で無数の放電が発生するのと同時に、それまで深緑色だった背鰭が青白く光り始めたので戦闘の当事者だったメカゴジラがゴジラの熱線だと判断して、メーサー・ブレードを引き抜こうとした物のゴジラ・アースが逃さないかの様にメカゴジラの腕を掴んで離さなかった。
その為、引き抜こうと四苦八苦しているとゴジラ・アースが急にかがみ込んでから背鰭の間から、無数の熱線が放出したのでシティ内にいる人間体のメカゴジラがシン・ゴジラかよとツッコミを入れざるを得なかった。
悪い事に、その背部熱線は鼻先から放たれる高加速荷電粒子ビームと同じ原理な為、プラスとマイナスの電子が引き合う性質を持つ以上は電子が出ている方向に大雑把な誘導をしてしまえば、後は自動的に追尾してしまう。
その結果はお察しの通り、差はあるもののゴジラ・アースを攻撃する為に近づいていた改造中型シャトルの半数以上に被害が出てしまった為、メカゴジラは戦力の逐次投入は愚策と判断して、第二陣以降の改造中型シャトルも攻撃する様に符牒を出しながら2つ目の切り札であるアブソリュート・ゼロを使う事にした。
熱核弾頭が生み出す熱と衝撃に耐え切った以上、対象の分子運動をゼロに近付ける絶対零度の攻撃にどこまで有効のかは疑問が残るものの、これを作動させないと改造中型シャトルが有効な攻撃する前に全滅しかねないので容赦なく作動させた。
すると、メカゴジラの胸部ハッチが開いて
それと同時に、収束中性子砲にエネルギーを充填し終えた改造中型シャトルが続々と集まるのと同時に、発射可能になったので取っ組み合いの状態になっているメカゴジラを巻き添えにする形でゴジラ・アースに砲撃をした為、半径5キロ圏内はクレーターになる程の爆発が発生した。
それをシティ側で確認すると非武装ではあるがメカゴジラをもう1体、出撃させた。