マブラヴ世界でメカゴジラの中枢AIとか、どないせいっちゅうねん!   作:八雲ネム

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第2話 生産と準備

「作ったは良いが、作りすぎたねぇ」

 

 1998年1月、アンギラスⅤの献身によって光州作戦は戦線が維持された状態で避難民の退避が完了した事で、一定の成功を収めたもののアンギラスⅤの絶命と共に国連軍は撤退した為、朝鮮半島は失陥して同地にはBETAどもの手によって甲20号目標である鉄原(チョルウォン)ハイブが建設される事になる。

 その間、俺はどうしていたのかと言うとメカゴジラシティでせっせと対BETA用の兵器を生産するのと同時に、対人類用の兵器生産と対人インターフェイスの作成に加えてペーパーカンパニーを日本でいくつか作って所有していた。

 理由としては、BETAとの戦争をしながら内ゲバをしているのがこの世界の人類である以上、こちら側が動けば必ず人類側から友好的及び敵対的な接触が起きるのは確実だからだ。

 

 となれば、必ず対人用の兵器とインターフェイスは必要になると考えて作ったのだが、兵器に関しては対人特化すぎて後でやらかしたなぁと思わずにはいられなかった。

 何しろ、2メートル超えのアンドロイドにチェーンソー付きアサルトライフルを主力小銃として装備させたので、改めて生産された彼らを見直すと残虐すぎるとAIながらに思ってしまった。

 事の発端は、近接戦闘において銃剣で刺そうとしてもボディアーマーとかで防がれる可能性があるよなぁ、と言うちょっとした思い付きだったのだが気が付いたら銃剣の代わりにチェーンソーを付ければよくね?と言う発想になって、最終的に下手に人類に使わせたくはねぇなと思いながら主力小銃として認可して生産していたのだ。

 

 その結果、只の人間として21世紀に生きていた世界で発売されていた「Gears of war」に登場するランサーアサルトライフルの見た目になったので、ため息を吐きながらも敵対勢力を威圧できる見た目の戦闘集団として戦闘訓練を繰り返させた。

 一方、対人インターフェイスはCGによる外見のモデリングは済ませているのだが、如何にして人間の外見に似せるかと言う点で四苦八苦していて思うように生産が進んでいない。

 いやまぁ、ロボット感満載のアンドロイドはいくらでも生産できるので、それを対人インターフェイスにするのは簡単なのだが果たして人類側がその姿を簡単に受け入れてくれるかは疑問の余地がある。

 

 その為、ナノメタルで作るかとも思ったのだが人工的な皮膚がないと金属感が丸出しで話にもならないと頭を悩ませていた。

 

「あかん。このままじゃ、人と対面で話す時に困るよなぁ。こーゆー時、ターミネーターとかってどうし   

 

 その為、有名な映画の名前を口にした瞬間、頭に電流が走った。AIに頭はないけど。

 俺がやろうとしていたのは、機械や金属の力だけで人間の皮膚などを再現しようとしていたのだが、ターミネーターに登場するT-800に使われている技術をメカゴジラでも再現できないかと言う閃きだ。

 T-800の体は、工業的に培養された筋肉や皮膚などの生体細胞を使って特殊合金の金属骨格を覆っている事が明言されている為、俺もそれに倣ってメカゴジラシティの記憶媒体にアクセスしてDNAなどの生体情報に関する情報にアクセスすると偶然にもあった。

 

 どうやら、数十年おきに情報収集する際に富士山の近くを通った人を地下に引き摺り込んでそのまま、メカゴジラシティに取り込んで生体調査を行っていたらしい。

 その結果、2万年前に反映した地球人の遺伝子情報の他に今の地球人の遺伝子情報と有機化合物のレシピまであったので、それを使って急速に工業的な生産を開始した。

 すると、それまでの停滞が嘘の様に皮膚などの生体細胞の生産が進んだので、後は対人用の記憶や人格の調整が必要だなと思いながら世界各国の戦況を収集していると、明らかに観光目的ではない集団がメカゴジラが出撃する為の出入り口である宝永火口の淵に来ていた。

 

 2万年前の文明は、アニメ映画と同様にビルサルド及びエクシフの技術供与を受けて当時のゴジラを撃破しようとしたものの、結局は敗北してアニメ映画同様に僅かな人数を移民船団に乗せて脱出させた一方、残った方はメカゴジラも含めて当時の技術を保存しようと躍起になっていた。

 その過程で、富士山を掘削するのと並行してメカゴジラシティの原型となる建物を建設してから掘削した穴に収容し、次の文明が掘り当ててアクセスするまで増殖・待機せよとのコマンドを入力して埋め直したのだ。

 その結果、他の技術がどうなったかは分からないものの当時のメカゴジラはそのコマンドに従ってメカゴジラシティを拡大し続けて直径28キロ、アニメ映画の2倍の大きさまで成長し続けたのだ。

 

 これには、ゴジラ由来の脅威がなかった事も関係しているのだが富士山自体が活火山だった為にマグマから金属を入手し易かった事も大きかった。

 富士山自体、数十万年と言う長い年月によって姿形を変えてきたがメカゴジラシティの原型が埋められた場所は、現在では古富士火山と呼ばれている火山灰が積もった場所の海面とほぼ同じ高さだった為、噴火の際に湧き上がるマグマなどを上手く逸らし、吸収しながら成長した様だ。

 そのお陰でメカゴジラだけではなく、対BETA用兵器も量産できたのだがその際の漏れ出た電気なんかを感知されたのかねぇと思いながら彼らの会話が聞こえるように、艶消しした小型カメラや集音マイクなどを作って彼らにバレない様に展開した。

 

   本当にあるんですか?」

「えぇ。普通に考えれば与太話として信じられないと思いますが、同種の怪獣が多数存在しているんです。伝承として伝わっていたメカゴジラと呼ばれる存在がいてもおかしくないと考えています」

「ですがどうやって見つけるんです? 掘削機械がない以上、手掘りでやるにしても時間がかかりすぎますし、よしんば持って来れたとしても許可が降りないと思うんですけど」

「それに関しては今も検討中です。或いは彼は待っているかもしれません」

「待っているって何をです?」

「彼が活躍する機会を」

 

 彼らの会話から察するに、どうやら俺が隠れて作業している事には気づかなかったらしい。

 それも当然で、日本本土にBETAが上陸する時期が差し迫っている状況下で富士山に怪獣が隠れているかもしれないので調査させてください、なんて言おうものなら頭の病気で精神病棟にぶち込まれてもおかしくない。

 何しろ、富士山に怪獣が通れるだけの入り口は確認されていない上、怪獣がいるんだったらなんで今まで確認されないんだっつー事にも繋がるしね。

 その為、彼らは何の成果もなしに帰っていったのだがまさか今の地球人がメカゴジラの事について、知ってるとは思ってもいなかったので軽く衝撃を受けたのだがそう言えばゴジラ関連で調査していた組織もいたなと思い出して色々と調べてみた。

 

 組織名はモナーク、モンスターバース時空で怪獣の調査を主な活動とするアメリカの特務組織がこの世界にも存在しており、BETA大戦で予算も人員も規模を急速に縮小させた為に活動はかなり限定的だったが、怪獣の登場によって徐々にではあるが盛り返してきたとの事だった。

 まさか、形は違えどあの組織が存在しているとはねぇと思いながら警戒感を一層、強めながら生産に励んだ。

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