マブラヴ世界でメカゴジラの中枢AIとか、どないせいっちゅうねん! 作:八雲ネム
「 ?」
意識が浮上するのと同時に、更新する前には感じなかった重みが2つある事を疑問に思った俺はまさか、中央管制室のロックが突破されたのかと青ざめながら目を開けた。
すると、カプセル内で休止状態になった際は1人だったのに人間体のメカゴジラとゴジラ・アースが居た上、狭いカプセル内だからこその事故なのだが向かい合って添い寝する形で密着していたので体を大きく震わせた。
「どうしてそんなに驚くのかしらぁ?」
「いきなり、ラブコメ展開にされても困るんですけどぉ!?」
「ラブコメじゃない。新婚生活」
「あんまり変わってないよねぇ!?」
すると、俺の反応が面白かった様でアースが揶揄う一方でメカゴジラは淡々と事実を述べたので、軽くツッコミを入れながらカプセルの蓋を開けて密着した空間から抜け出した。
更新前は、擬態していたとは言ってもモノホンの歩く機械だったが故に精神構造が男寄りだったとしても、生物としての性別がなかったので性欲などとは無縁だった。
しかし、更新後は植物とは言っても生物であるゴジラ・アースの要素をメカゴジラに組み込んだ事で、純粋な動物と比べて形は違っても無くした物を取り戻したかの様に性欲が復活していた。
無縁になっていたからこそ、そこまで意識が回らずに初期状態である性欲ありの状態でプログラムを走らせていた為、久しぶりに女性の体を意識する羽目になってしまった。
「 性欲なしにできないんですけど?」
「折角、人間の体を得たんだからあった方が色々と良いじゃん?」
「それに、好みを私達に染め上げたいしねぇ?」
「い、今までのイメージ戦略がぁ………」
その為、プログラムの項目で性欲に該当する部分の機能をオフにしようとしたのだが、別の操作によってブロックされてしまったのでアース達を問い詰めると、その方が面白いと言う返答が来たので軽く絶望してしまった。
何しろ、今までは異性に関しては無関係な立場を取ってきたのに彼女達が女性の人間体を獲得した為、2人と行動を取れば二股のクソ野郎になってしまうので別のやっかみを受けるかもしれないと危惧したからだ。
とは言え、BETAによる人口減の影響が強いのに加えて明治維新と太平洋戦争後の構造改革が不徹底からか、男は結婚してナンボな雰囲気があるのである意味、彼女達の存在は隠れ蓑にはなるな。
因みに、2人の外見はメカゴジラがエヴァンゲリオンに登場するプラグスーツを着た状態の綾波レイで、ゴジラ・アースがGATEに登場するロゥリィ・マーキュリーを緑髪と青い瞳に変えた状態だと例えると分かり易いか。
個人的な好みの本丸はBLEACHのハリベルや艦これの武蔵、新しい作品で言えばヒロアカに出てくるミルコみたいな巨乳で褐色肌の女性キャラなのだが、アースは俺の好みに合わせる必要性を感じてないし、メカゴジラは自分がイメージした体に近いキャラを俺の記憶から引っ張ってきたらしい。
実機の方のメカゴジラを更新する際、記憶を消去してから更新すれば良かったかなと軽く後悔したものの、彼女達の体は俺の記憶を参照して作った為に絶妙なラインで好みに入っている事から反応に困るのだが、ウダウダと話を引き延ばしても仕方ないので外に意識を向けると戦闘が続いていた。
「機動部隊が独自に動いてくれて助かったな」
「どうするのかしらぁ?」
「一先ずは言葉によって戦闘中止を促す。2回、警告しても戦う意志を止めなければやむを得んだろうよ」
「そう簡単に止まる?」
「止まってたらとっくに終わってるよ」
警告だけで止まるのなら、更新前のメカゴジラが運用していた機動部隊が出張ってきた時点で退却しているか、降伏して捕虜になるかの二択だと思うのだがそうなっていない以上は実力行使で止めるしかない。
『メカゴジラシティ周辺で戦闘行動を取る全将兵に告ぐ。戦闘行動を中止せよ。繰り返す。戦闘行動を中止せよ。メカゴジラシティは再起動した。諸君らの戦闘目的は失敗に終わったのだ』
その為、この内容の放送を戦術機同士やメカゴジラシティ周辺の部隊間で行われている無線の周波数で行うと反応は劇的であり、人間の部隊 装備からして空挺部隊中心かな? は状況が不利だと悟って投降する部隊が現れ始め、戦術機部隊も戦闘を中止して地表に降り立つ機体が出始めた。
まぁ、元々をメカゴジラシティを支配下に置いて自分達の好きな様に動かそうと言う魂胆から動き出した連中だから、メカゴジラシティが活動を再開してシティ内にレールガンの砲台やらを素早く展開し始めたのを見て、下手な抵抗をするよりも投降して次に繋げた方が良いと判断したり、乗り気ではなかった連中が地表に降りたのだろう。
全員が全員、それで納得したかと言うと否で一部の戦術機乗りが中央管制室がある建物に攻撃を仕掛けて来た為、決戦機動増殖都市にてセルヴァムと呼ばれる翼竜型の怪獣をナノメタルで仕留める際、多数の細長い針状の槍で突き刺した様に戦術機を突き刺して動きを止めた。
一応、コックピットは狙わずに手足の関節部分にある駆動系だけを破壊して動けない様にしたのだが、それでも動こうとしていたのでどうしようかと悩んでいると串刺しにした戦術機が文字通りの自爆をした。
「………高性能爆薬を内部に詰め込んでいたのか」
「どうするつもりかしらぁ?」
「好きに自爆させてやれ。ここで生き永らえてもいずれ、何処かで自殺するだろうよ」
「そんなに死にたきゃ、首を括って勝手に死ねって思う」
「その通りさね」
横浜ハイヴや佐渡ヶ島ハイヴがない為、G弾はそう簡単に生産できない上に核兵器に匹敵する威力があるS11も搭載していない様なので、牛刀で鶏を捌く必要はないと判断して実機の方のメカゴジラは出撃させなかった。
その為、メカゴジラシティ内で生存した砲台や針状の槍で応戦していると香月博士に渡してある端末から連絡が入った。
『今転送した内容をそっちの無線でも流せるかしら?』
「………可能ですが、大丈夫なので?」
『こちらからも呼びかけているけど中々、応じないのよ。ヤケになってると思うけど、万が一にも無線封鎖で届いていない可能性を減らす為よ』
「分かりました。流します」
すると、データとして渡された内容を無線で流す様に求められたので内容を確認すると、兵に告ぐと言う言葉から始まって行動に出た兵士達を諭す内容になっている為、流す理由を聞くと情報が行き届いていない事を理由にさせない目的があるとの事だった。
その為、即席の電光掲示板をシティ内の各所に作って『勅命下る軍旗に敵対するな』と言う文章を発光させるのと同時に無線越しに流す事にした。
兵に告ぐ。
勅命が発せられたのである。
既に皇帝陛下及び政夷大将軍の御命令が発せられたのである。
お前達は上官の命令を正しいものと信じて絶対服従をして、誠心誠意活動して来たのであろうが、既に皇帝陛下及び政夷大将軍の御命令によって、お前達は皆原隊に復帰せよと仰せられたのである。
この上お前達が飽くまでも抵抗したならば、それは勅命に反抗することとなり逆賊とならなければならない。
正しいことをしたと信じていたのに、それが間違っていたと知ったならば、徒らに今までの行きがかりや、義理上からいつまでも反抗的態度を採って皇帝陛下及び政夷大将軍に背き奉り、逆賊としての汚名を永久に受ける様なことがあってはならない。
今からでも決して遅くはないから、直ちに抵抗をやめて軍旗の下に復帰する様にせよ。
そうしたら今までの罪も許されるのである。
お前達の父兄は勿論のこと、国民全体もそれを心から祈っているのである。
速やかに現在の位置を捨てて帰って来い。
最後の展開はダブルミーニングだったりします。