マブラヴ世界でメカゴジラの中枢AIとか、どないせいっちゅうねん! 作:八雲ネム
申し訳ありません。
「可能でしたら研究者を何人か、引き抜こうと思っていましたが………まさか、モナークの方で研究者達が集めているとは思ってもいませんでしたよ」
「だろうな。話を聞いた時は私も余計な負担をそっちに丸投げできると安心したよ」
「面倒事は避けたいのはどの組織でも同じですねぇ。となれば次の話題になる訳ですが」
「鉄原ハイヴの攻略か」
「えぇ、そうです」
首相官邸にて、榊首相との会合を行なっているのだがアメリカからの避難民の中にモナークが音頭を取って、集めた各分野の研究者達もいた事から俺に取っては望外な情報と言っても過言ではない。
何しろ、腐っても世界最大の大国だったアメリカが抱え込んでいた研究者って事はそれだけ、新しい知識や情報を持っているのは間違いないだろうし、ヴァルチャーとは別枠のメカゴジラシティ謹製の戦術機を開発する事だって視野に入る。
となればモナーク諸事、受け入れ一択なのだが問題なのは特殊な知識や技能を持ち合わせていない大半の避難民の受け入れであり、流石の俺でも無節操にメカゴジラシティに入れたくはないのだが、それは日本政府としても同じ事ではある。
何しろ、兵庫県から西側の西日本の交通を復興する為に仕事を失った大勢の人を土木工事に振り分けているものの、避難民が来る前でも人手余りな状態だったのだ。避難民が来たらより悪化するのは目に見えている。
その為、新たな働き口を見つけるのに加えて今まで妙に静かなH20鉄原ハイヴの動向が気になるし、主だった怪獣が地上にいない事から余裕がある今の内に叩いてしまおうと言うのが俺らメカゴジラ側の意見だ。
「君らの実力を疑っている訳ではないが、もしもハイヴ付近で新手のゴジラやそれに属する怪獣が現れた際はどうするつもりだ?」
「まず、我々が単独で攻略する場合では我々の中から1体を先に出撃させながら残り2体は付近の海域で待機させます。その上で、新設した複数の機動部隊でハイヴ周辺のBETAを一掃させつつ、別働隊の機動部隊をハイヴ内に侵入させるつもりです」
「我々が参加する場合、そこに艦砲射撃と戦術機部隊が加わると言う訳か」
「そう言う事です」
その為、ザックリとした作戦内容を口頭で伝えると榊首相は納得した様子で聞き入っていたので、反応を伺うと前向きな答えが返ってきた。
「分かった。その内容で行こう。作戦内容の詳細を詰めた上で文面でこちらに回してほしい。実行部隊に検討させる」
「畏まりました」
こうして、場所や参加メンバーは違えどハイヴ攻略が行われる事になったので、過去のハイヴ攻略で使われた砲弾数などの計算をメカゴジラシティに任命しつつ、退室して廊下を歩いている芹沢博士と遭遇した。
「お久しぶりです、芹沢博士。お元気そうで何よりです」
「お久しぶりです、桐生さん。えぇ、漸く仲間に再会できましたので」
「となるとそちらの方が?」
「助手のヴィヴィアン・グレアムです」
その為、挨拶をするとモナークのメンバーを紹介されたので軽い挨拶をしてから本題に入った。
「ここに貴方方がいると言う事はやはり?」
「えぇ。近々、そちらで本部を開こうと思っています」
「丁度良かった。我々としても、避難民の中から研究者等の引き抜きを行おうと思っていましたので必要な物がありましたら入ってください。できる限りの物を用意します」
「助かります。では」
「はい。また後日」
どうやら、モナークとしては現時点において地球の中で1番安全とも言えるメカゴジラシティに本拠地にしたい、と考えている様なので俺も受け入れる事を伝えると芹沢博士は安堵の表情を浮かべた。
何しろ、最初にメカゴジラシティに入れた際は少人数であっても入れる事に対して、ネガティブな反応を示していたので拒否される可能性を考慮していたと思われる。
西海岸がやられても、アメリカが政府機能を麻痺させなければ受け入れなかったのだが、第二次内戦で混沌を極めている状況なら受け入れるのもやむを得ないと判断している。
それに、中枢AI自体はメカゴジラシティ内の地下深くに設置しているので、人間が辿り着くには何重もの認証と許可を得ないと無理な様にしているし、排気ダクトなども侵入者対策を済ませているのであれば余程の事がない限りは突破する前に感知できる。
なので、地表に出ている建物群を占拠されても問題ないと踏んで受け入れる用意があると伝えてから、芹沢博士達と別れて帰路に着いた。
芹沢博士達 side
「彼がメカゴジラアース、ですか」
「正確には端末の1つが彼であり、“始まりの1”です」
「渡された資料から知っていましたが、どこにでも居そうな青年でしたね」
「対人インターフェイスとして作られた者ですから」
桐生 大地が去った後、助手のヴィヴィアン・グレアムからの感想に芹沢博士が解説していた。
モナークの主要メンバーはまだ、避難船の中に居るものの当時のゴジラ・アースが来る前に、ロサンゼルスから脱出した彼らが無事だと言う連絡を受けていた芹沢博士はひと足先に彼らが乗る船にヘリコプターで乗り込んで再会できた事を喜んだ。
その後、持ち出した情報が無事な事を確認するとヴィヴィアンを連れ立って日本へ戻って、正式にモナークの本拠地をメカゴジラシティに設置する事を日本政府へ伝えに来たのだ。
アメリカが国として維持できていれば、出張所と言う体で少人数で来れたのだが内戦へと発展してしまった以上、大人数で拠点を構えるとなると色々と手続きが必要になってしまう。
そして、そう言った手続きは往々にして時間が掛かる為に予め申請しておく事で、本拠地として開くまでの時間を短くする意図がある。
まぁ、今回の場合は面倒を嫌った日本政府と人材確保の為に引き抜きたいメカゴジラ側の意見が一致した事で、そう言った面倒な手続きはとんとん拍子で進む可能性が高い。
その為の確認として、こうしてやってきたのだが彼とは入れ違いで榊首相に面会する事になった。