念能力者になってよ!   作:メガシャキ

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省略


ハンター試験(約200前の)

俺は現在、ある孤島に来ていた

 

なぜ孤島なのか?

 

それはハンター試験の会場が未踏の島だったからだ

 

最初は会場に着くまでの第一の試験だったが、これは写輪眼で無理矢理聞き出した

 

クイズなんてやってられない

 

そして、第二の試験は先着100名まで聞き出した島に辿り着くこと

 

これは何をしても大丈夫な試験だった

 

例えば、船を使ってもいいし、他人を使ってもいい

 

とにかく島にさえ辿り着けばいいのだ

 

そして俺は、海を足元だけ凍らせて歩いていった

 

周りには誰もいない

 

わざわざ、遠回りしながら島に向かっているのだから当然だ

 

他の者は、少しでも早く島に着くように最短ルートで向かっているのだから

 

そうして、海の上を歩いているとふと頭上に影がさした

 

「…」

 

「…」

 

鳥かと思っていると、なんとそれは翼を生やした人間だった

 

相手もこちらを見て口をあんぐり開けていたのでお互い様だろうが

 

念能力者というのはおもしろい能力を作るもんだと鳥人間を見送りながら思った

 

ーーー

 

島に着くと、すでに鳥人間は来ていたようで、試験管に俺は2番目と聞かされた

 

そのまま他の試験を受けた者たちが来るまで、専用の宿泊所で待つことになった

 

どうやらこの島は港近くには家や宿泊所があるが、島中心部に行けば行くほど人工物の気配はしなかった

 

島の外縁部だけ安全地帯にして、中には手を入れていないということだろうか

 

それとも…

 

まぁいいか。これから試験を受けるうちに理由はわかるだろう

 

それからは、3日間宿泊所で待っていた

 

「…いや、遅すぎるでしょ」

 

先着100名

 

この人数が集まるまでただただ暇だった

 

待っている間は部屋から出ないように言われていたので暇だったのだ

 

「はぁ、やっと第四試験開始か」

 

次の日、人数が集まったので試験を開始するという案内がきたので集合場所に行く

 

集合場所に行くと、老若男女関係なく人間がいて、俺が来た瞬間にいろんなところから視線が刺さる

 

敵を見る視線、興味深い視線、好意的な視線などが飛んでくる

 

視線はすぐに収まったが、気になることがあった

 

受験者に念使いが多すぎるのだ

 

なぜこんなにも多いのだろうかと頭を悩ませていたが、すぐに原因がわかった

 

俺のせいだった

 

例の白い害獣を世界各地に放っているせいで、こんなにも念を使える者が増えたのだろう

 

昔ってこんなに念能力者多かったのかと思ったが、オーラの制御が下手な者が多いので、その線は消した

 

「(あー、俺のせいかぁ)」

 

世界に不和を齎している原因の一つだと自覚していたが、それでもその犠牲者を間近に見るとちょっと申し訳なく感じるーーー

 

ーーーことはなかった

 

なんでって?

 

そりゃあ、誘惑したのは俺だろうけど、決めたのはそいつだ

 

なら、俺に悪いところなんてない

 

それに、結果的にここにいるってことは、生きて目的を果たした者が多いというわけだろう

 

叶うはずのない願いを成就したんだ。感謝してもらってもいいくらいだ

 

そうして、全員が集まったので試験官から説明がある

 

「まずはここまで来られたことに祝いを」

 

そういう試験官の表情は全然祝っていない

 

「では、これから第四試験を開始する」

 

そう言って試験官は試験の内容を説明した

 

この島には危険な動植物がいるが、そこで3日間生き残ること

 

受験者は音の鳴る鈴をつけておくこと

 

鈴を外した時点でその受験者は失格となる

 

受験者同士の妨害はしても大丈夫

 

こういうことだった

 

「では開始」

 

説明が終わった試験官は急に開始を宣言する

 

これには受験者は混乱するが、すぐに反応しした者もいた

 

その中に俺もいる

 

この試験は早く安全地帯を見つけた者が有利になる

 

それに気づいた賢い者はいち早く島の内部へ入っていくのだった

 

ーーー

 

「よし。いいところみっけ」

 

俺は今、岩山窪みがある場所にいた

 

ここは隠れやすく、周りもこちらからは見えやすいところであった

 

ここに来る途中に生き物を見たが、生半可な実力だと喰い殺されるようなやつばかりだった

 

襲いかかってきたそれなりに強い獣が来たが、さくっと倒して今日の食料にする

 

煙が出ないよう肉を焼きながらこれから3日間どう過ごしていくか考えていた

 

「(ここは獰猛な獣が多く、ある程度の実力者じゃないと来れないだろう)」

 

ならば、その実力者さえ戦うにしろ、懐柔するにしろ、臨機応変に対応していくしかないだろう

 

さぁ、気合い入れて行きますか

 

そう決めていたのだ

 

そう決めていたのに

 

「どうしてこうなった」

 

その一言に尽きた

 

俺は3日間何もなく、無事に第四試験を突破したのだった

 

どうやら、最初に狩った獣がここらへんのボスだったようで、その獣よりも弱いやつは襲いにも来なかった

 

そして、獣が警戒して近づかない場所には、人間も警戒するということで、誰も来なかったのだ

 

「あ~あ、確かに楽だったけどつまんなかったな。あれじゃあキャンプしてただけじゃん」

 

せっかくロイドさんたちと鍛錬いっぱいしたのに、それを試すことが出来なかった

 

次の試験で成果を試したいなと思っていると、生き残った受験者が全員集まったようだ

 

「受験者のみなさん生還おめでとうございます」

 

相変わらず表情を変えずに言う試験官に帰ってきたなぁと思っていると試験官は言う

 

「では、最後の試験を開始します」

 

その言葉に周りがざわめく

 

それはそうだろう

 

この中には怪我を大なり小なり負っている者が多い

 

その状態で試験を行う

 

実際に受験者から休ませてくれという声も挙がったが、試験官は無視して次の会場へ行ってしまう

 

俺は特に怪我を負っていないので、軽快な足取りでついて行く

 

その他にも、腕に自信があるやつはついてきている

 

結局、全員ついてきたようだ

 

「では、こちらのくじを引いてください」

 

会場に着いた順にくじを引かされた

 

くじには番号が書かれていて、それを他の試験官に渡す

 

その番号に自分の名前が書かれていき、まるで一対一で戦うような対戦票に見えた

 

「これからみなさんには、隣り合った番号の方と戦ってもらい、勝ったほうがハンター試験合格となります」

 

その説明にそれぞれ反応を見せる

 

それを無視して試験官は番号が若い順から呼んだ

 

「では、1番と2番は中央へ。ルールは何でもありです」

 

会場は中央で選手が戦えるようなコロッセオになっており、原作の天空闘技場みたいな感じである

 

そこに呼ばれた2人が行くと、片方は好戦的な大男で、もう片方は俺と同じくらいの少女だった

 

ぱっと見は少女が大男に勝つのは難しいだろう

 

しかしある程度念を習得している者ならわかる

 

少女の念能力者としての力量が高いことを

 

そして始まった試合は大男が攻めてそれを少女がかわすということが続いた

 

だが、大男の拳は空を切るだけで、まったく当たる気配がない

 

だんだん大男の体力が切れて来たころに少女が動く

 

大男の拳を躱した後、そのまま内側に入り込み胸に掌底を入れた

 

それだけで大男が場外の壁にめり込むように叩きつけられたのだ

 

これが、念を習得している者としていな者の差だ

 

か弱そうな少女でも大男を赤子を捻るように圧倒出来る力を得られるのだ

 

試合は大男の気絶で終わったが、少女は興味なさそうに観覧席に歩いていく

 

合格が決定した少女に誰も彼もが視線を向けるが、何とも思っていないのか、それらを全て無視する少女

 

この中でも上位に位置するであろう少女に俺も興味があったが、次の試合が始まるとのことで、そちらに意識を戻す

 

そうして次々に試合が始まるが、少女ほどの使い手はほとんどいない

 

受験者は100名の中から半分ほど生き残ったが、その中で本当の強者は少ない

 

一応念を習得している者も多数いるが、念を念とすら認識出来ているかも怪しい者たちばかりだ

 

…俺のせいじゃないよ?

 

半分が過ぎた頃にようやく俺の番がやって来た

 

闘技場の中央に向かうと、やって来た相手はなんと初日に空を飛んでいた奴だ

 

向こうも俺に気づいたようで、ニヤリと好戦的な目を向けてくる

 

相手の外見は茶髪のロン毛に鋭い目をしている不良みたいな奴だった

 

なんか性格が悪いホストみたいで仲良くは出来なさそうと思った

 

「では、始めてください」

 

試験官の開始の合図とともにホストが動いた

 

一瞬で俺の前に来て膝蹴りをしてきたのだ

 

相手が事前にオーラを足に回していたのがわかっていた俺は飛んできた膝蹴りを手のひらで逸らして逆に拳を顔に叩き込む

 

ガイーン

 

確かに顔に当たったが、その音は普通のものとは違った

 

それに拳が当たった頬が何か甲羅のようなものになっていた

 

それを見た観客からどよめきが起きるが、俺はなるほどと思っていた

 

「(ふむ。これがこいつの発か)」

 

十中八九そうだろう

 

顔が甲羅になるなんて普通ありえない

 

あったらキメラアントかと聞いてしまうくらいだ

 

一度ホストから距離を取って離れるが、相手は逆に詰めてきた

 

明らかに初めよりも速い移動に驚くが、見ると奴の足がウサギの足のように変わっていた

 

そのままウサギの足で蹴りを放ってくるが、その力を利用してホストの体を投げ飛ばす

 

「(よし。合気道うまくいったな)」

 

習っていた合気道が実戦の中で通用したので良かったと思っていると、場外まで吹っ飛んだホストから翼が生えてきて空を飛んだ

 

またしても観客からどよめきが起きたが、俺はだんだんホストの能力がわかってきた

 

甲羅にウサギの足、そして最初に見た鳥のような翼

 

ここまで見たらもうわかってくる

 

ホストの能力は動物の力を自信に宿すといったところだろう

 

そして、ホストは宙に浮きながら翼をはためかし襲いかかってくる

 

意外と速いが、このくらいだったら避けれないことはない

 

脚を強化して横に飛ぶ

 

ホストはすぐに上空に行き体勢を整えるが、俺はカードから具現化した銃を打つ

 

体勢を変える隙を狙ったが、腕を甲羅状にして銃弾を防ぐ

 

「(結構念を使い慣れているな)」

 

ホストの念の使い方はスムーズで実戦をそれなりにこなしているのがわかる

 

俺よりも多く戦闘を経験しているだろう

 

しかし、俺に焦りはなかった

 

こいつは確かに強いが、最初にヘルガーと戦った俺からしてしまえば大体の敵は数段格が落ちる

 

ホストが翼から羽を撃ち出してくるが、闘技場を右往左往に動くことで避ける

 

そして闘技場に土煙が蔓延したのを囮に、避ける過程で上空に放っていたガチャカードから刀を顕現させて、ホストの翼に放つ

 

意識が地上に向かっていたホストは、刀を避けることが出来ずに地面に縫い止められた

 

カードから出した物は10秒で消えてしまう

 

なので、消える前に片を着ける

 

「チェックメイトだ」

 

俺はもう1本刀を顕現させてホストに当てる

 

ホストは翼を縫い止められていて動けない

 

試験官に目線を向けて、ジャッジするよう目線で言う

 

「そこまで!勝者、ウリュウ選手!」

 

その声が聞こえた瞬間に、翼の刀が消えた

 

俺は内心安堵していた

 

カードから出した物が10秒で消えてしまうことは、なるべく知られないほうがいい

 

ここには、俺たちの戦闘を見ている者が多数いるのだから

 

こいつらがいつ敵になるかわからない

 

手の内は極力見せないのがいいだろう

 

刀が抜かれたホストは立ち上がるが、その表情は不機嫌そうに見えた

 

とはいえ、勝ったのは俺だ

 

こうして、俺のハンター試験合格が決まったのであった




ホストの発

変化系
「消化する生命(アニマルムニエル)」

能力
食べたことのある生物の能力を体に付加する

制約
能力を使用するには一度その生命を食べなければならない

誓約
付加した生命は二度と食べることは出来ない
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