念能力者になってよ!   作:メガシャキ

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昭和と比べるとこれがこの値段なのっていうの多いよね


1年後

新しい発を開発してから1年が経っていた

 

あれから俺は早速「僕と契約して魔法少女になってよ!(ホワイトペスト)」によって得たメモリによってガチャを回していた…なんてことなく、神威の空間でぐーたらしていた

 

もちろん四大行などの念能力の鍛錬はしていたが、いまだにメモリはうまく回収出来ていなかった

 

毎日毎日、白い害獣を念獣として野に放っているが、契約者がいないのか、念能力者に倒されてしまったのかあまり集まらないでいる

 

俺の発のメモリはもう打ち止めだ

 

力を得るにはメモリを回収するか、四大行などの念能力の鍛錬をするしかない

 

俺にとってはどちらも大器晩成型と言えるだろう

 

ガチャで新しい写輪眼のような力を得るか、地道に鍛錬をするか、それだけだ

 

普段の生活には困っていない

 

寝食は神威の空間で出来るし、シャワーやトイレなどはマフィア組織たちの行動を観察して開いている時間に行っていた

 

そのサイクルを1年間続けていた

 

早くガチャを回したいというある種の脅迫観念に突き動かされながらも日々を過ごしていた

 

そうしてさらに二ヶ月後になってやっと10連分が溜まった

 

いつからか、メモリの回収の速度が早くなっていたが、理由はさだかではない

 

俺にとってはガチャを回せる分が溜まることには嬉しいことだからだ

 

…このとき俺は知るよしもなかったが、「僕と契約して魔法少女になってよ(ホワイトペスト)」がもたらす摩訶不思議な力の贈与はスラムや犯罪者、願いを叶えたい者たちにとって一種の希望にもなっていた

 

そして契約する者が増えていったというのが真実だった

 

しかし、そのせいで念を管理している組織、いわゆるハンター協会の者たちにとって頭の痛い問題になっていた

 

そんなこととはまったく知らない俺は10連分が溜まったことに歓喜しているのだった

 

ーーー

 

メモリが溜まった際のガチャの券はソシャゲに出てくるようなチケットだった

 

写輪眼が出てきたときのメモリは自身のものを使って回したが、今回は多数の契約者から対価として貰ったメモリだ

 

前とは違って、メモリがなくなる心配はもうない。というよりもそんなメモリはもうないが

 

そして意を決して「課金は家賃まで(ガチャ)」を使う

 

「しゃっ!行くぞ!」

 

ホワターッ!っと心のなかで言いながらガチャを回した

 

どこからかBGMが聞こえてきた

 

まるでソシャゲのガチャを引くときになるBGMのようだった

 

それに俺は驚きはしなかった

 

なんでかって?

 

1年前にガチャを回したときに体験済みだったからだ

 

そうして、ガチャの台から排出されたカードを10連分取っていく

 

「ゴクリンコ…ふぅ、さて結果はっと」

 

ーーー

一枚目

食事用ナイフ(百均製)

 

二枚目

熊のぬいぐるみ(百均製)

 

三枚目

メモ帳(百均製)

 

四枚目

鏡(百均製)

 

五枚目

食事用ナイフ(百均製)

 

六枚目

食事用スプーン(百均製)

 

七枚目

風船(百均製)

 

八枚目

手榴弾

 

九枚目

食事用ナイフ(百均製)

 

十枚目

風船(百均)

ーーー

 

「…」

 

大☆爆☆死☆

 

空間が冷え込んでいた

 

ガチャの内容にあんぐりと口を開けながら俺はガチャの結果を見ていた

 

あんまりだった

 

これはあまりにも酷い成果ではなかろうか

 

最初のガチャでも写輪眼の他にも、銃や刀など少しは使えそうなものが出てきていたというのに、今回のガチャは全部ノーマル以下しか出なかったようなものだった

 

というよりもなんだよ(百均製)って

 

前のガチャでも百均製なんて一個も出なかったぞ!?

 

いや、百均製が悪いと言っているのではない

 

昨今の百均の商品はクオリティが高いものが多く、憑依する前の自分もよくお世話になっていたものだ

 

しかし今いるのはHUNTER×HUNTERの世界なのだ

 

これはマフィアたちの話を盗み聞きしていたので間違いない

 

そんな世界でカードから顕現させると10秒で消失してしまう道具になんの価値があるというのだろうか

 

かろうじて手榴弾が効果があるくらいだ

 

この結果に俺は肩を落としながらマフィアたちから盗んできた布団に寝そべった

 

「ハァ。これはねーよ。1年以上だぞ?ガチャチケットが溜まるまで根気よく待ってたんだこっちは」

 

そう、念の鍛錬もガチャのためとならば頑張ってきたのだ

 

その結果がこれか

 

慢心していた

 

クルタ族の身体と才能、原作の知識による効率的な念の修行、マフィアから脱出した際の豪運、全てがうまく回っていた

 

いやうまく回りすぎたということだろうか

 

今までがビギナーズラックとでもいうような豪運の連続だったのだろう

 

そう考えるしか今の自分を誤魔化す方法がない

 

「…すぅ、はぁ。落ち込んでいても埒が明かない、か」

 

最早自身を落ち着かせるルーティンとなっている深呼吸で気を取り直して日課の「僕と契約して魔法少女になってよ!(ホワイトペスト)」を発動させる

 

このとき限定的な特質系になるため、自身の眼が緋色になっているのを自覚していた

 

そして例の白い害獣を生み出して神威の外へと送り出していく

 

またガチャのメモリが溜まるのを待って、念の修行に取り組んでいくのであった




ガチャは回したいけどそのためのお布施が足りない!
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