念能力者になってよ!   作:メガシャキ

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俺は外へ出るぞ!ジョ◯ョーーー!


外へ行こうよ

俺は現在、自分以外が音を発する存在がいない空間にいる

 

多くは氷漬けになっていて、ただ2人だけ刺し傷を残しながら血溜まりに沈んでいた

 

まぁ、全部俺がやったんですが

 

氷漬けはヒエヒエの実の能力で、ボスを操ったのは写輪眼でだ

 

細かく氷を操作するのはまだ難しいが、広範囲にぶちまける分には苦労しなくなってきた

 

ボスを操ったのは、ファミリーを集めさせるときにすでに一度写輪眼をかけていたから簡単であった

 

自分でナイフを刺すのは怖かっただろうなー

 

しかも眼という最も五感が強い場所だ

 

でもそのおかげで俺の右眼が奪われた溜飲は下げられたと思う

 

ここは隠し扉を通った先にある避難場所だ

 

このまま事件現場を隠すのには丁度いいだろう

 

そうして俺は大量にある氷の彫像を老若男女関係なく砕いていく

 

万が一氷が溶けて生きている者がいたら色々と困るからだ

 

たっぷり時間をかけて氷砕きを終えたときには腰が痛くなっていた

 

「あー、こういうときにグラグラの実の能力があったら楽なんだろうなー」

 

今回はスコップに周をかけて鍛錬も含めて作業していたが、どうしても楽な方法に頼りたくなってしまう

 

終わったときには辺りにはただの氷にしか見えない光景があった

 

「さて、後はナイフ組か」

 

ナイフ組とはボスと坊主頭のことだ

 

どっちもナイフが刺さっていたからね

 

ナイフ組を見ると、どちらも血溜まりの中に沈んでいた

 

そんな2人もヒエヒエの実の能力で凍らせていく

 

そうして、解体がしやすくなった彫像を蹴って砕いていく

 

他の構成員よりももっと細かく、もう原型がわからなくなるくらいに砕いていく

 

ある程度他の者たちよりも、ボスには鬱憤が溜まっていると思っていたがここまで無茶苦茶にするとは思わなかった

 

本当に自分でもびっくりである

 

ここにはもう生き残りはいない

 

念能力者も俺の監視役であったあの坊主頭だけであった

 

いつの間にか念能力を覚えていて驚いたが、その実力は良くて中の下といったところだろう

 

他の念能力者なんて見たこともないけど、今の俺でも片手間で倒せるくらいだと思う

 

原作キャラクターの上位陣と比べるとまだまだひよっこも良いところだろうが、それは念能力に限った話だ

 

写輪眼や悪魔の実の能力を使えば、結構やりあえると思う

 

慢心は良くないが、自分に何が出来て相手によってどういう戦い方をすれば勝てるか、シミュレーションをするのも鍛錬の一つだと俺は思っている

 

ただ、今回の消さなきゃいけない奴らはもういない

 

晴れて誰の目も気にしなくてもお天道様の下を歩けるってもんだ

 

右眼を万華鏡写輪眼にして封鎖された地下講堂から出て、記憶しているお宝部屋に出る

 

鍵?

 

そんなもん神威の前では無意味だぜぇ

 

さっくりと頑丈そうな金庫をスルーして銀行ばりに整頓されている棚を漁っていく

 

その様子はまるで銀行強盗がお宝を前にしてはしゃいでいるようだった

 

傍から見るといやらしい顔で貴金属を眺めている怪しい少年である

 

まだ美形であるのが救いだろう

 

「くっくっく。金塊にダイヤモンド、高そうな貴金属たち」

 

滅多に見られないくらいの量のお宝がそこにはあった

 

そしてなによりも、現金がかなりの枚数あるのも確認出来た

 

貴金属は捌くのに時間や面倒がかかる

 

しかし、現金があればそんなもの気にする必要はない

 

笑みをさらに深くして神威の空間へと収納していく

 

「ふぅ。これで大体の価値のあるものは盗m…保護出来たかな?」

 

別に言い直さなくてもいいと思うが、気持ちの問題であろう

 

そうして取り忘れがないか確認していると、一つの書類が目に入る

 

「…これは」

 

手に取って中身を確認すると興味深いものがそこには載っていた

 

ーーー

報告書

 

ボスが求めていたクルタ族の少年を確保出来たことについて報告する

 

対象名

ヴェルグラム・ハッシュヴァルト

 

出身地

クルタ族

 

確保場所

ファミリーが経営する宿

 

その他

同行者の保護者も確認出来たが、そちらに気付かれずに捕獲出来たことをここに記す。後始末は専門の者に引き継いだ。報告を終わる

ーーー

 

本当はもっと長々と書いていたが、わかりやすくいうとこんな感じだ

 

「…ヴェルグラム・ハッシュヴァルト」

 

俺は小さく呟きながら噛み締める

 

なぜかスーっとその名前が自分のものだとわかるくらい頭に染み込んできた

 

今初めて、自分という個がこの世界に定着したような感じがしたのだ

 

「…ハッシュヴァルトは変わんないのかよ」

 

その言葉とともに世界の片隅で俺はそう思っていたのだった

 

ーーー

 

そしてファミリーが使用していた邸宅から少し離れた場所に神威で移動した俺は、初めて本当の外を歩いていた

 

辺りを物珍しげに見ながら目立たないよう歩いていると、どうやらここは大分古臭い街のようだった

 

ビルや電光掲示板などの風景が現代だとしたら、ここは1900年初頭くらいのアメリカといったものであった

 

歩いている民たちの格好も現代と比べてあまりおしゃれとは言えないもので、自身が着ている放牧民のような服装が目立たないもので助かったと思っていた

 

出来るだけ早くこの街から離れて自分という存在を覚えさせないようにすりために乗り物を探していると少し広い場所に馬車があった

 

近くに行って馬車主と客らしい者の話を何気ない風を装って聞いていると、どうやらこの時代にはバスやタクシーなどの乗り物はなく、基本移動は徒歩か馬車らしい

 

少し前まで現代の文化に触れていた者としては、なんて不便なんだと思いながらも一定の金額を払えば乗せてくれるというのでお金を渡して馬車に乗る

 

中は幌馬車とあってか、簡素な木の長椅子が左右に設置してあって非常にお尻が痛そうな設計である

 

そうして発車まで座っていると、両親に連れられてきたらしい小さい女の子がこちらを見てきているのに気づいた

 

なにやらすごくキラキラした目で見てくるので、居心地悪くしていると、母親らしい人が気づいたのか話しかけてくる

 

「あら?ベッキー、このお兄さんが気になるのかしら?」

 

「はい!お母様!この人、すっごく綺麗なんだもの!」

 

母親に聞かれたベッキーという女の子はさらにキラキラした目をして言ってくる

 

「あらあら、本当に綺麗な子ね。私もこんな綺麗な男の子…男の子よね?」

 

そう聞かれたので、愛想笑いをしながら頷くと母親は良かったと言いながらベッキーを撫でる

 

「おや、ベッキーはどうしたんだい?」

 

馬車主と話していた父親らしい男に聞かれたベッキーは母親に話した内容を話す

 

「そうかそうか。ベッキーも女の子だもんな」

 

そう言いながら父親は挨拶してくる

 

「初めまして。私はダン・ドールという。普段は銀行で働いている、しがない銀行マンだよ」

 

「妻のフラン・ドールです。それでこの子が娘のベッキーです」

 

「こんにちは!カッコいいお兄さん!」

 

両親と娘のベッキーに挨拶された俺は内心面倒臭くなったと思いながら挨拶を返す

 

「あはは。ウリュウ・イッシーです」

 

思いっきり偽名を教えて少しでも情報を渡さないようにする

 

「ねえねえ!お兄さんはどこまで行くの!?私たちはね、お父様のお仕事でこの街に来たのだけど、これからおうちに帰るところなの!」

 

子ども特有の早口で言葉を挟む隙もなく話してくる

 

「この街でパーティーがあったのだけど、全然おもしろくなかったの!でも、帰りにこんなカッコいいお兄さんに会えるなんて来て良かったわ!」

 

その後もマシンガントークは収まらず、パーティーでは同い年の子がいなかったとか食事がパサパサしていて美味しくなかったと聞いてもいないのにどんどん言ってくる

 

それに見かねた父親が会話に入ってくる

 

「こらこらベッキー、それじゃウリュウくんがびっくりしてしまうだろう?」

 

父親にたしめられたベッキーはしゅんとしてしまうが、そんな父親に頭を撫でられて再び笑顔になる

 

そして、代わりに父親が話題を変えてくる

 

「私は少しだけその界隈に名が通っていると自負していてね。先ほどは銀行員と言ったが、いわゆる経営者といったところでね。今回はある取引先との話し合いがあってこの街まで来たんだ」

 

俺はその発言に目をわずかに細める

 

どうやら、想定外にもベッキーが興奮してパーティーやら何が楽しくなかったやらと内情を話してしまったというわけで、正体を明かしてきたというわけだ

 

俺とこの家族以外に、隠してはいるがそこそこ戦えそうな屈強な者たちがこの馬車にはいた

 

「ははは。なるほど、君もある程度の自衛は出来るようだ。でも安心してほしい。この者たちはただの護衛だよ。決して君を害するものじゃない」

 

父親は苦笑しながら言ってくる

 

確かにこの護衛たちに殺気などの敵意はない。というよりも、ベッキーが話かけてきた時点でこちらに敵意がないのはわかっていた

 

「ええ、逃げるくらいのことは出来ます。まさかそんな大物の方たちと乗り合わせるとは思いもしませんでした」

 

「あー、すまないね。専用の護衛馬車もあったんだが、今回は家族で旅行も兼ねていたからね、ただの家族で旅行に来ている風にしていたんだ」

 

その偽装も意味がなかったようだけどね

 

と、ベッキーを見ながら言う

 

ベッキーは見られているのはわかっていたが、責められているのはわかっていないようだった

 

「それで、差し支えなければウリュウくんのことも聞かせてくれるかい?」

 

父親に聞かれた俺はもしかしたら用の偽のストーリーを説明していく

 

この街へは一人で来たこと

 

知り合いのところへ用事があったこと

 

これから家へ帰ること

 

おかしくならないよう、無難な説明をしていた

 

それを聞いた父親は良かったら旅の間はベッキーの話し相手になってくれないかと言ってきた

 

本当は自分の情報が漏れそうなことは嫌だったが、ある程度の権力者であるドール一家に睨まれるのは困るので、渋々了承する

 

それから、時間になったのか馬車が発車したので、やっとこの街から出ることが出来るのであった




コミュ強ベッキーちゃん
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