通算3度目の人生、平穏に過ごしていたら帰ってきた幼馴染と一緒に林業をすることになりました   作:妖怪種火寄越せおじさん

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 書きたいシーンに手が届きました……聊か強引ですし文章量も多いですが。
 ところで皆さん新規サーヴァントは引きましたか(菩薩の笑み)

 私?

 本能の欲求に従って必死こいて貯めた176個を溶かしました。
 でもやってこず。仕方なく諭吉さんを生贄に召喚しようとしたら最初の10連であっさり来ました。


 サボらずに聖晶片を変えていれば食費を削らずに済んだのに…………。


烏は再び戦場に

 けたたましいサイレンが鳴り響くカルデアス内。あちらこちらから聞こえる悲鳴と戦闘音、そして微かに漂う血の薫り。

 此処に煙と火薬の匂いもあるとくれば嗅ぎ慣れた戦場の匂い。

 そんな戦場も斯くやともいう状況で俺はというと。

 

「おやあ? 何やら不審者が紛れ込んでいるようですねぇ?」

 

 性悪な笑みを浮かべたピンク髪の女と、その部下らしき仮面の集団に囲まれていた。

 

 何故こうなったのか。日時は2017年12月26日まで巻き戻る――――

 

 

 

 

 さて、モルガンと名乗る女の人の説明を受けて早3日が経ちました。

 現在現地日時12月26日俺は自室ではなく物置に隠れていた。いや、隠れていたという言い方は正確ではないか。

 正しくは()()()()()()だな。いや連れて来たのは立香なのに匿われていたとはこれ如何にという感じではあるが。

 

 クリスマスだとかなんだとかで騒がしくしていたと思えば、急に慌ただしくなるもんだからクリスマスの賑やかしぐらいでできることが無い俺は疎外感じたよね。まあその間に色んなサーヴァントと多少おしゃべり……できてないけど名前を憶えて貰えたからまあ良しとしましょう。

 で、クリスマスの片づけが終われば()()とやらの為に色々仕込み……は済んでいるので後は総仕上げと細かい所を詰め込めるだけ詰め込むってことでその辺りが得意なサーヴァントとカルデアの技師が総出で作業に取り組んでいるみたいだ。俺にはさっぱりわからんが。

 俺はというと、一人寂しく物置でゲームをしたり、動画を見たりで悠々自適に過ごしている。

 

「……ふあ…………ぁ」

 

「フォー……ウ」

 

 が、何事にも限界というものはある。

 漏れ出た俺の欠伸に合わせてそこのフォウと呼ばれている小動物が口を大きく開けた。時計の時刻は午後から午前に切り替わる10分前。

 夜更かしにも飽きたし、寝るとしましょうかね。

 

 枕元にタオルをそれっぽい形に仕立てたフォウの為の寝床を造り俺は布団を頭からかぶって夢の中に就くのだった。

 

 

 

 

 

 此処はカルデアスの中の一部屋。最後のマスターである藤丸立香が大いに利用し、頻繁に通い詰めたレオナルド・ダ・ヴィンチの工房である。

 ステンドグラスが張られた窓に木造の天井とタイル張りの壁。最新鋭のカルデアスに一体どのような改造を施したのか、恐らく本人に聞けばそれは長い長い理論だった講義が行われるであろうレトロな空間に、人影が二つ。

 

 一つはこの工房の主、万能の天才にして稀代の変人レオナルド・ダ・ヴィンチ。

 自らが描き上げた美術作品を体現するために己の肉体を変容させたこの偉人に、部屋で彼女と同じく作業を行っている人影が言葉を掛ける。

 

「彼の様子はどうだい?」

 

 投げかけられたダ・ヴィンチは声の方を向くことなく答える。

 

「何の変化もナシ」

 

 一言。しかし、声の主はその言葉に疑問を抱く。

 

()()?」

 

 今度こそダ・ヴィンチは声の主――スコットランドのある作家が生みだしたベイカー街の名探偵、シャーロック・ホームズに身体を向け一つのレポートを寄越す。

 それは彼、烏丸十蔵の診断結果を記したレポート。

 その紙面を目線でなぞるホームズにダ・ヴィンチは言葉を続ける。

 

「此処に来てから、今の今まで何にも変化ナシ。環境の変化による体調不良から時差ボケも、果てはストレス反応も何にもない。まるで人理修復前から此処にいたのかって思うくらいに、何の変化も無い平坦な状態さ」

 

 レポートの情報を粗方取り込み終えたホームズは片方の眉を跳ね上げながら彼女に紙を返す。

 

「確かに妙だ。一般人であれば調整されているとはいえ、この環境下では体調の変化は起こるものだと思うのだが」

 

「君はどう見る?」

 

 質問を投げかけられたホームズはしかし、その言葉にきっぱりと返す。

 

「私がどういう人間か、キミはよく知っているだろう?」

 

 但し――と、言葉が続く。

 

「だからこそ、この後引き起こされる荒事に対する強力な切り札になる――かのレディはそう断言し、我々も同意した。だからこそ、我々はサーヴァントの退去命令に背き、隠ぺいのルーンを使って各地に配備している。違うかね? ダ・ヴィンチ女史」

 

 質問を投げ返したホームズに、ダ・ヴィンチは「そうだね」と返したきり、再び作業に戻る。

 すべては目前まで来たる新たな厄災の為に。今も尚各地で最後の仕上げに取り掛かっている者達にも劣らぬ勢いで作業を進めるのだ。

 

 

 

 

 ――ワイニート。食っちゃ寝を繰り返していたらいつの間にか外でえらい騒ぎが起こってて草w

 何てスレッドを立てられるくらいには何やら外が騒がしいですな。

 

「そうは思わんかねフォウ君?」

 

 硬い床に敷かれた敷布団の上で胡坐をかきながらその中にすっぽりと納まるフォウ君と戯れながら問いかけるも、帰ってくる言葉はフォウという不貞腐れたような鳴き声だけ。

 いきなり暴れ出したもんだからなだめるのに時間かかったわ。

 さてさて、俺は何をしようかねぇ……ネットが通じない? 

 ……それによく聞いてみればこれは―――

 

「戦闘音?」

 

 銃声と、それから何かと何かがぶつかり合う音と、布と肉を切る様な生々しい音。

 微かに香る鉄の匂い。

 

「…………」

 

 足の中で戯れさせていたフォウを布団の上に降ろしてドアに耳を当てる。

 

「――ぞ! こっちだ!!」

 

「急げ――に――前に!!」

 

 

 足音が此方に近づいて来る。

 フォウを抱えて急いで近くの物陰に身を隠す。

 

 物置の扉が開いて複数の人影が殺到する。その姿は―――此処の職員の人たち。

 ある者は肩から血を流し、ある者は腕を抑えながら、ある者は無事な職員に肩を貸してもらいながら。

 その後ろ。いつか見た全身タイツに刀を佩いた女の人と……赤い軍服に身を包んだ女の人がやってきた。

 

「皆様はこちらで。私は逃げ遅れた方がいないか探してまいります」

 

 タイツの方は刀に付いた血を振り払うとそう言うや否やすさまじい勢いで離脱して廊下の奥へと姿を消した。

 残った職員は同じく残った片方の女性から軽い治療を受け、物置を弄り始める。やけに慣れた手つきだ。ずっと前から訓練してきたようなスムーズな動き。

 彼等を見ていると他にも複数の気配が此方に近づいてきている。

 ドタバタと、入り込む人影。彼等も此処の制服を身に着けている。

 その後も、流れ込む人影は絶えなかった。

 

 簡単な治療を受けた後はすぐさま室内を弄る。

 不要に見える機材を移動させて繋ぎ、巧妙に隠されていた内装を露わにさせながら次々に電源を入れ始める。

 

「誰かダストンを見てない!?」

 

 駆け込んできた女性スタッフの悲鳴が響き渡る。

 

「―――はぐれたのか!?」

 

「コヤンスカヤの妨害にあって――それで―――ここには来てないの!?」

 

 彼女の悲痛な叫びに誰も答えない。それは即ち望む結果、或いはそんな希望的な答えは無いという事だ。

 

 ……ああ、成程?

 …………こういうときの為か。

 …………何から何まで全部「」の掌の上ってか。

 胸糞悪ィ。

 

 影に隠れて誰の目にも映っていない。この場の全員、そんなことに気を回す余裕もない。

 

 ――俺はフォウに此処にいるように諭して気付かれないように室内から飛び出した。

 

 

 

 

 

 NFFサービスとしてカルデアスに侵入したコヤンスカヤは眼前の獲物に笑みを浮かべる。それは菩薩の様な、見る者に安堵を抱かせるようなものではない。

 手負いの、命の灯が尽きることが確定した獲物に向ける、牙を剥いた捕食者の笑み。

 

「さぁ~て、貴方には少しでも有益な情報を提供して頂きましょうか。その間、すこぉし『手荒』なことも致しますが……業務上致し方のない事だと思ってくださいな♪」

 

 周囲の私兵(オプチリニキ)に合図をする。命令を受けた彼等は無機質な動作で得物――カルデアスの技師ダストンにその手を伸ばす。

 最早ここまでか。ダストンは覚悟を決め、懐に収められている()()()()()に手を伸ばした。

 

 しかし、その行動は中断される。

 背後から飛来した消火器が、一体のオプリチニキに当たりその行動を阻害されたからである。

 突然の出来事に彼も、彼等も動きを止めその方向を見る。

 そこには――。

 

「き、君は……何故こんなところに――」

 

 そこには肩を上下に動かし、額に汗を浮かべ息も絶え絶えの様子で立つ一人の少年の姿があった。

 

 

 

 

 

 あーあっぶな。

 運が良かったわホント。

 

「おやあ? 不審者が紛れ込んでいますねぇ?」

 

 いけ好かない笑みを浮かべるピンク髪の女。

 その周囲には仮面の集団。

 そしてこっちを見て固まる職員。

 

「いけませんねぇ。此処は部外者立ち入り厳禁の、超超々極秘施設。そんな場所に不審者だなんて、これは捕らえてきちんとオ・ハ・ナ・シ♡ しなくてはいけません。本来は我々の仕事ではありませんが……今日の私は働き者なので、引き受けましょう! やーんっ、コヤンったら働き者♡」

 

 怪我でうまく動けない人間と、戦う術の無い一般人。

 本来ならばそれこそあの女の思っている通り、楽な獲物だろう。

 本来ならばな。

 

『頑張った君に、ファンの僕からプレゼントをあげる。ズバリ! 『平穏な日常』! そして『君がもっと輝ける場所』!』

 

 何が平穏な日常だあの野郎。がっつり危ない橋渡る羽目になってるわ。クソが。

 

『あ、それともう一つ―――もしものために――()()()()()()()姿()()()()()()もオマケしておくよ! お礼はいらないよ! が動いているのを見るだけで僕は満足だから!』

 

 何がもしものためだ。本当は判っていた癖に。ああ、そうか。そう言う事か。

 『君がもっと輝ける場所』ね。なるほどなるほど。

 

 この場所、この場面。確かに俺が輝く舞台になるだろうよクソッタレッ!!!

 やることは判っている。意識して、ただ呟くだけだ。

 

「輪廻、逆行」

 

 瞬間、俺の身体は炎に包まれ――。

 

 

 

 

 

 そして、コヤンスカヤとオプリチニキが次の瞬間感じたのは炎の熱と、そして衝撃。

 油断かしていたとはいえ、石ころのように引き飛ばされた彼女たちが地面を這いつくばる廊下に、無機質な言葉が響き渡った。

 

「強化人間C4-621、識別名レイヴン。再起動」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「戦闘モードに移行します」

 

 星を焼いた炎を纏い、烏の名を背負った狂犬は再び戦場に降り立った。




簡易人物紹介

烏丸十蔵、改め強化人間C4‐621……ルビコン3で星を焼いたり、コーラルになったり、ルビコンを開放したりしてループを繰り返していたら「」に気に入られて「じゃあ他の場所で活躍してね!」(超意訳)されてFGO世界に飛ばされた。
 尚「」によって身体は色々最適化されている模様。コヤンスカヤ一行にチャージパイルぶち当てて吹っ飛ばした。

コヤンスカヤ……獲物が二匹も来た♪ やーんコヤンってばなんて運が良いんでしょう! って思ってたら地面に転がされた。


 クロスオーバー先は秘密にしてましたが出した以上はタグを改修した方が良いのか……そのままでも良いのか……?

 兎も角まだまだ妄想力は残っているので多分、多分続きます。思った以上にお気に入りに登録して頂けているのでその期待に応えられるか自身が無く震えていますが……。

 そんなわけで自己満足オナニーの様な当作品を引き続き宜しくお願いします。
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